【医師監修】妊娠中にお腹が張るのはなぜ?考えられる原因や病院受診の目安を解説!
妊娠中、お腹がきゅーっと締めつけられるような感じや、全体が硬くなったように感じることがあるでしょう。これは、よくあるお腹の張りです。
お腹が張る原因はさまざまですが、なかにはすぐに病院を受診したほうがよいケースもあります。この記事ではお腹が張る原因のほか、対処法や病院受診の目安も解説するので、お腹の張りが気になる人は参考にしてみてくださいね。
妊娠中、お腹がきゅーっと締めつけられるような感じや、全体が硬くなったように感じることがあるでしょう。これは、よくあるお腹の張りです。
お腹が張る原因はさまざまですが、なかにはすぐに病院を受診したほうがよいケースもあります。この記事ではお腹が張る原因のほか、対処法や病院受診の目安も解説するので、お腹の張りが気になる人は参考にしてみてくださいね。
お腹が張るってどういうこと?
初めて妊娠した人のなかには「お腹が張る感覚がわからない」という人もいるでしょう。まずは、お腹の張りについて解説します。
お腹が張る感覚とは?
お腹が張る感覚は、人によってさまざまです。
お腹がきゅーっと締めつけられるように感じる人もいれば、お腹にボールが入っているように感じる人、お腹が重いと感じる人もいます。妊娠中のお腹の張りは、お腹の一部だけでなく全体が硬くなるのが特徴です。
お腹が張るのは普通?
妊娠中にお腹が張るのは、よくあることです。お腹の張りは多くの場合、楽な姿勢で安静にしていると少しずつ和らいできます。
しかし、痛みや出血があったり、しばらく休んでも張りが引かなかったり、少しでも「おかしい」と思った場合はためらわずに病院を受診しましょう。
お腹が張るときの対処法
お腹が張るときは、次の方法を試してみましょう。
お腹が張るときの対処法
楽な姿勢で体を休める
湯たんぽや使い捨てカイロなどで体を温める
ゆったりとした服に着替える
リフレッシュ・リラックスの時間を設ける
ストレスの原因から距離を置く
お腹が張る原因
妊娠中のお腹の張りは、主に以下のことが原因です。
妊娠中にお腹が張る原因
冷え
疲れ
便秘
ストレス
体の動かし過ぎ
服などによる締めつけ
多胎妊娠
胎動
乳頭マッサージによる刺激
妊娠中の性行為がお腹の張りを引き起こすことも
妊娠中、性行為は絶対してはいけないものではありません。しかし、性行為による刺激がお腹の張りを引き起こすことがあります。
お腹が張るのを防ぐためには、妊娠中の性行為をできる限り控えるか、体に負担をかけないよう工夫しましょう。夫婦で話し合って、体に負担がかからないスキンシップの方法を見つけられるとよいですね。
お腹の張りで病院を受診する目安
ここからは、お腹の張りで病院を受診する目安を解説します。
出血があるとき
出血がある場合、流産や早産の可能性があります。医師による処置が必要なので、迷わず病院を受診しましょう。
出血がみられる場合に病院を受診する目安を、妊娠時期別に解説します。
妊娠超初期~初期(〜妊娠15週)
妊娠超初期から初期に出血をともなうお腹の張りがある場合は、流産の可能性があります。
出血の量や色には個人差があり、茶色いおりものが出る程度から、薄いピンク色の出血、赤い出血までさまざまです。もちろん、出血とお腹の張りがあるからといって必ず流産しているとは限りません。
子宮内にできたポリープやびらんでも出血することがあります。原因をはっきりさせるためにも、自己判断せずに一度医師の診察を受けましょう。
妊娠中期(妊娠16〜27週)
妊娠中期に出血がある場合、ポリープやびらんから出血しているほか、切迫早産になっている可能性があります。
切迫早産とは、早産の一歩手前の状態で、お腹の張りや痛みが規則的に何度も起こるのが特徴です。
少しの出血でも切迫早産になっていることがあるので、はっきりとした出血があるときだけでなく、おりものが茶色い・ピンク色になっているときもすぐに病院を受診しましょう。
お腹に痛みがある場合や、少し休んでも張りが治まらない場合も病院を受診してください。
妊娠後期(妊娠28週〜)
妊娠後期に出血を伴うお腹の張りがある場合、前置胎盤や常位胎盤早期剥離を起こしている可能性があります。
特に、妊娠32〜34週頃は羊水が急激に増えてお腹が張りやすくなる時期です。
胎盤をめぐるトラブルが起きやすい時期でもあるので、たくさん出血する場合はすぐに病院を受診しましょう。
なお、妊娠37週以降にみられる少量の出血は、おしるしかもしれません。ねばっとしたピンクや赤の出血なら、様子を見てよいでしょう。
痛みがあるとき
痛みがある場合は、切迫流産や切迫早産、常位胎盤早期剥離の可能性があります。
妊娠22週未満の切迫流産の場合は、下腹部に強い痛みを感じるのが特徴です。妊娠22週~37週未満の切迫早産では、下腹部が硬くなったり、ぐーっと押し下げられるような痛みを感じます。
常位胎盤早期剥離の場合は、お腹の張りが続いて激痛と出血をともないます。少し休んでも痛みが引かない・どんどん強くなる場合は、病院を受診してください。
しばらく様子を見ても張りが引かないとき
楽な姿勢で1時間ほど体を休めてもお腹の張りが引かない場合は、なんらかの異常が起きている可能性があります。原因を突き止めるための検査が必要なので、病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
1日に何度もお腹が張るとき
1日に何度もお腹が張る場合も、なんらかの異常が起きている可能性があります。
普段から1日に何回ぐらいお腹が張るかチェックしておくと、病院を受診するかどうか判断しやすくなりますよ。
お腹が張るときは安静に。治まらない場合はすぐに病院を受診して
お腹が張ったら、まずは楽な姿勢で安静に過ごしましょう。体が冷えてお腹が張るときは、湯たんぽや使い捨てカイロで体を温めるのも効果的です。
しかし、1時間ほど安静にしても張りが引かない場合や、痛み・出血をともなっている場合は、すぐに病院を受診してください。なんらかのトラブルが起きている可能性があります。
妊娠中にお腹が張るのは珍しいことではありませんが、無理は禁物です。体に負担をかけないような生活を心がけましょう。
- 妊娠中にお腹が張るのは珍しくない
- お腹が張る原因は疲労や便秘などさまざま
- お腹が張ったらまずは安静にして体を休めて
- 痛みや出血がある場合はすぐに病院を受診しよう
- 1時間経ってもお腹の張りが引かない場合も病院へ
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
本サイトの記事中で紹介している商品やサービスは編集部が選定しております。記事の監修者が選定・推奨したものではありません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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