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妊娠初期に喉が渇く原因は?妊娠中の水分の摂り方や対処法、注意点なども解説

【医師監修】妊娠初期に喉が渇く原因は?対処法・妊娠中の水分の摂り方も解説

妊娠初期の妊婦さんのなかには、喉が渇きやすくなったことに悩んでいる人もいるでしょう。

この記事では、妊娠初期に喉が渇く理由や水分不足による影響を解説します。また、正しい水分補給の方法やおすすめの飲み物も紹介。妊娠初期をより快適に過ごすために、ぜひ参考にしてください。

妊娠初期の妊婦さんのなかには、喉が渇きやすくなったことに悩んでいる人もいるでしょう。

この記事では、妊娠初期に喉が渇く理由や水分不足による影響を解説します。また、正しい水分補給の方法やおすすめの飲み物も紹介。妊娠初期をより快適に過ごすために、ぜひ参考にしてください。

妊娠初期に喉が渇くのはなぜ?

妊娠初期に喉が渇く原因は?妊娠中の水分の摂り方や対処法、注意点なども解説

妊娠初期には、ホルモンバランスの変化や体内の水分需要が増えることで喉が渇きやすくなります。ここでは具体的な原因について詳しく見てみましょう。

血液量が増加するため

妊娠初期は、赤ちゃんに十分な栄養を送るために血液量が大幅に増加します。妊娠中期までに、ママの体内の血液量は約50%も増加するんですよ。

おなかのなかの赤ちゃんは、ママの血液によって運ばれた栄養を受け取って成長します。

血液は主に水分からできているため、血液を作るために水分が使われることでママは喉の渇きを感じるようになります。

羊水をきれいに保つため

羊水は、衝撃から赤ちゃんを守るクッションの役割や、感染を防ぐバリア機能などを担っており、赤ちゃんの成長にとって欠かせない存在です。

赤ちゃんにとって重要な役割をもつ羊水は、きれいな状態を保つため頻繁に入れ替えが行われます。

入れ替えには多くの水分が使われるため、妊娠初期のママは喉が渇きやすいのです。

ホルモンバランスが変化するため

妊娠初期は、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの分泌が劇的に増加し、ママの体内の水分バランスにも影響を与えます。

特にプロゲステロンは、子宮内膜を厚くし、妊娠を継続させる働きを持ちます。ママの体温を高く保ち、水分をためこむため、水分を十分に取っていても喉の渇きを感じるのです。

代謝がよくなるため

新陳代謝がよくなることも、妊娠初期に喉が渇く原因の一つです。赤ちゃんの成長のためにはたくさんのエネルギーが必要です。このエネルギーを作り出すために、妊娠初期のママの体は新陳代謝が高まります。

新陳代謝が高まると汗をかきやすくなり、喉の渇きを感じるのです。

妊娠初期に水分不足になるとどんな影響がある?

妊娠初期に喉が渇く原因は?妊娠中の水分の摂り方や対処法、注意点なども解説

妊娠初期のママが水分不足になると、さまざまなリスクがあります。具体的にどのような影響があるのかを見ていきましょう。

むくみ

むくみというと水分の取りすぎというイメージがありますが、水分不足でもむくみの症状は現れます。水分不足の状態を危機と感じ、体が水分を保持しようとするためです。

体内の水分が不足すると体は水分をためこもうとするので、結果的にむくみやすくなるのです。

また、水分不足によって血流が滞り、むくみがひどくなることもあります。

便秘

水分不足の状態が続くと、便秘になりやすくなります。腸内の水分が不足し、便が硬くなってしまうためです。

硬くなった便は腸内をスムーズに移動できなくなるため、便秘がなかなか改善しないことも。

便秘自体が赤ちゃんに直接影響を及ぼすことはありませんが、症状が続くとママ自身が不快でしょう。

また、便秘が続くと痔になるリスクも高まるため、軽視できません。

尿路感染症

妊娠初期の水分不足には、尿路感染症を引き起こすリスクもあります。水分不足の状態が続くと尿量が減り、細菌が繁殖しやすくなるためです。

妊娠中は免疫力が低下することや、ホルモンの影響によって尿管が緩む・動きが鈍くなることで、尿路感染症に感染するリスクが高い状態にあります。

水分不足になると、リスクがさらに高まってしまうので注意が必要です。

脱水

水分不足になると脱水症状になりやすくなります。特に妊娠初期は、ホルモンの増加や新陳代謝の活性化によって体温が上がりやすい状態です。よく汗をかくので、脱水症状に陥るリスクが高いのです。

脱水状態になると、疲労感、頭痛、めまいなどの症状が現れることがあります。おなかの赤ちゃんに十分な血液が行き渡らなくなってしまうので、妊娠中は特に注意が必要です。

血栓症

血栓症も、水分不足が引き起こすリスクの一つです。

水分が不足すると血液がドロドロ状態になり、血の塊である血栓が形成されやすくなってしまいます

血栓は足の静脈にできやすいという特徴がありますが、この血栓が肺の動脈まで運ばれると「肺塞栓症」という命に関わる重大な病気を引き起こします。

熱中症

妊娠初期のママの体は多くの水分を消費するため、普段より熱中症になりやすいといえます。体内の水分が不足していると、汗をかいても体温が下がらず、熱中症を引き起こすのです。

熱中症の具体的な初期症状にはめまい、頭痛、吐き気などがあります。

赤ちゃんの栄養不足

ママの水分不足は赤ちゃんの栄養状態にも影響を及ぼします。妊娠中のママは水分から作られる血液を通して赤ちゃんに栄養や酸素を送ります。

水分不足になると、赤ちゃんに栄養を送るのに十分な量の血液が作られません。十分な血液量があっても、水分不足でドロドロの状態ではうまく栄養を運ぶことができず、赤ちゃんの栄養不足につながってしまうのです。

妊娠初期の正しい水分の摂り方は?

妊娠初期に喉が渇く原因は?妊娠中の水分の摂り方や対処法、注意点なども解説

水分不足になりやすい妊娠初期のママにとって、適切な水分補給を行うことは非常に大切です。ここでは正しい水分の摂り方を見ていきましょう。

1日1.5〜2リットル以上が目安

妊娠中のママに必要な1日の水分摂取量は、1.5〜2リットルといわれています。

特に妊娠初期は、ホルモンの影響や血液量の増加、新陳代謝の活発化によって多くの水分を必要とするため、十分な水分を摂取することが重要です。

こまめに補給する

水分補給はこまめに行うことが大切です。起床後・食事前後・運動後・就寝前など、水分補給を行うタイミングをルーティン化しておくのもよいでしょう。

一度に大量の水を摂取するのではなく、1日あたり5~6回に分けて、合計1.5~2リットルの水分が摂れるよう、少しずつ飲むのがおすすめです。

定期的な水分補給を行うことで、体内の水分レベルを一定に保つことができます。また、脱水症状の予防や血液循環の改善にもつながりますよ。

冷たすぎる飲み物は避ける

冷たい飲み物は体を冷やす原因になるため、妊娠初期のママにはおすすめできません。体が冷えると血流が悪化し、消化器系の働きが鈍くなる可能性があるためです。

特に妊娠初期は体温調節が不安定なため、温かい飲み物や常温の水を摂取するのがおすすめです。

温かい飲み物には、内臓を温めて血流を促進する効果があるので、赤ちゃんに十分な栄養を届けやすくなりますよ。

カフェインを含む飲み物は逆効果

カフェインを含む飲み物には利尿作用があります。せっかく摂った水分が体から排出されてしまうため、水分補給には不向きです。

また、カフェインの摂り過ぎは赤ちゃんや胎盤に影響を与えるリスクがあります。

妊娠中は、カフェインの摂取量を1日200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に抑えるようにしましょう。

カフェインはコーヒーやエナジードリンクだけでなく、紅茶などにも多く含まれているため注意が必要です。

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糖分の摂りすぎに注意する

糖分を多く含む飲み物も、妊娠初期のママには適していません。

妊娠中に糖分を摂り過ぎると、血糖値が急上昇して妊娠糖尿病のリスクが高まります。おなかの赤ちゃんに影響するおそれがあるので、甘い飲み物は控えましょう。

また、糖分の多い飲み物は過度な体重増加にもつながります。清涼飲料水やフルーツジュースなどの甘い飲み物は極力控え、水や無糖の飲み物を選ぶようにしましょう。

無味の飲み物が苦手な場合は、フレーバーウォーターやレモン水など、自然な味付けのものを選ぶのもおすすめです。

妊娠初期の水分補給におすすめの飲み物は?

妊娠初期に喉が渇く原因は?妊娠中の水分の摂り方や対処法、注意点なども解説

妊娠初期は多くの水分が必要な時期です。この時期におすすめの飲み物をピックアップしたので、参考にしてくださいね。

水は、糖分やカフェインなど妊娠中に注意したい成分が含まれていないので、安心して飲むことができます。

体への負担を考え、なるべく常温の水を飲むようにするとよいでしょう。

麦茶

麦茶にはカフェインが含まれないため、妊娠初期のママに適しています。

妊娠中はカフェインを避けることが推奨されているため、麦茶であれば安心して飲むことができます。また、麦茶には食物繊維やミネラルが含まれており、便秘解消の効果も期待できます

特に夏は冷たい麦茶がおいしいですが、なるべく常温で飲んだほうがよいでしょう。麦茶はホットでもおいしいですよ。

牛乳

牛乳には、赤ちゃんの骨や歯を形成するのに欠かせないカルシウムが豊富に含まれています。妊娠中のママは1日500gを目安に飲むようにしてくださいね。

牛乳をそのまま飲むのが苦手なママは、スープやシチューなどの料理に使うとよいでしょう。

ただし、牛乳には脂質が多く含まれているため、飲み過ぎると高血圧やコレステロール値が上がる可能性も。脂肪分の少ない低脂肪牛乳を選ぶのがおすすめです。

炭酸水

炭酸水には、胃を刺激して食欲を増進させる効果があります。

妊娠初期はつわりなどが原因で食欲不振になることも多いので、炭酸水の爽快感で口や胃のなかをすっきりさせるとよいでしょう。

胃腸を刺激することで、便秘解消も期待できますよ。

炭酸水を買うときは、無糖で、添加物が少ないナチュラルなものを選ぶとよいでしょう。

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おすすめの飲み物を飲んで妊娠初期の喉の渇きを改善しよう

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妊娠初期は、ホルモンバランスの変化や血液量の増加、新陳代謝の活発化などにより喉が乾きやすくなります

妊娠初期の水分不足はさまざまな問題につながるため、こまめな水分補給が欠かせません。無糖の水やお茶を選ぶと、健康的かつ効果的に水分補給ができますよ。一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ頻繁に飲むことを心がけてください。

  • 妊娠初期の喉の渇きはママの体のさまざまな変化が原因
  • 妊娠初期の水分不足はさまざまな問題につながるリスクがある
  • 適量の水分をこまめに補給し水分不足を予防しよう
  • 妊娠初期にはカフェインを含まない飲み物がおすすめ
  • 体を冷やさないよう常温やホットの飲み物を選ぼう

【注意事項】
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