妊娠中にお酒を飲んだらどんな影響がある？飲酒した場合の対応も解説

「妊娠に気づかずお酒を飲んでしまった…」と悩んでいる人もいるでしょう。また「妊娠中にお酒を飲んだら赤ちゃんはどうなるの？」といった疑問や不安を抱えている人もいるかもしれません。

この記事では、妊娠中の飲酒が胎児に与える影響や、お酒を飲みたくなったときの対処法について詳しく解説します。妊娠に気づかず飲んでしまった場合の影響についても解説しますよ。

妊娠中の飲酒に関する正しい知識を身につけたい人は、ぜひ最後まで読んでください。

トモニテ編集部

更新日: 2025年6月24日

公開日: 2025年6月23日

妊娠中はお酒を控えよう！

妊娠中の飲酒は、たとえ少量であっても避けましょう。アルコールは胎盤を通じて胎児に届き、発育に深刻な影響を及ぼす可能性があるためです。

妊娠初期は胎児の重要な器官が形成される時期であり、この時期に飲酒すると、赤ちゃんにさまざまな奇形が生じるリスクがあります。また、妊娠中期・後期に飲酒した場合、胎児発育遅延や中枢神経障害などの可能性も高まるので、妊娠中は全期間を通して飲酒を避けることが大切です。

妊娠がわかったら、赤ちゃんの健康を守るためにできるだけ早く禁酒しましょう。

妊娠中にお酒を飲むとどんな影響がある？

妊娠中に飲酒すると、赤ちゃんの発育に深刻な影響をもたらす可能性があります。ここでは、具体的にどのような影響があるのかを詳しく見ていきましょう。

胎児性アルコール症候群（FAS）

妊娠中にアルコールを摂取すると、赤ちゃんに「胎児性アルコール症候群（FAS：Fetal Alcohol Syndrome）」を引き起こすリスクが高まります。

胎児性アルコール症候群は「胎児性アルコール・スペクトラム障害（FASD：Fetal Alcohol Spectrum Disorders）」の一種で、以下のような症状が現れます。

胎児性アルコール症候群（FAS）の一般的な症状

胎児の発育遅延・成長障害
中枢神経障害
顔面や頭蓋骨の奇形（小頭症など）
心奇形
関節異常

少量でも発症する可能性があるため、妊娠中は禁酒を徹底しましょう。

【医師監修】胎児性アルコール症候群とは？症状・妊娠中のお酒の影響も解説

妊娠中はお酒を飲んではダメ、とはよく聞きます。しかし妊娠に気づく前にお酒を飲んでしまい「胎児性アルコール症候群になってしまったら」と不安に思うこともあるかもしれません。この記事では、胎児性アルコール症候群とは何かをお伝えします。

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流産・死産

妊娠中にアルコールを摂取すると、流産や死産のリスクが高まるとされています。

また、分娩時に異常が起こる可能性もあり、母体や赤ちゃんの健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。

妊娠に気づかずにお酒を飲んでしまったらどうすればいい？

妊娠に気づかずにお酒を飲んでしまった場合でも、少量であれば過度に心配する必要はありません。過去には、妊娠初期に飲酒をしてしまっても、その後禁酒をしたことで中枢神経障害を起こさなかったケースも報告されています。

ただし、妊娠がわかってからもお酒を飲み続けていると、胎児に悪影響を及ぼすリスクが高まります。妊娠が判明したら、できるだけ早くお酒をやめましょう。

【医師監修】妊娠初期に飲酒をしてしまったら？対処法・アルコールの赤ちゃんへの影響を解説

妊娠中に飲酒によってアルコールを摂取すると、赤ちゃんに悪影響を及ぼします。この記事では、妊娠初期の飲酒が赤ちゃんにどのように影響するのかを解説。赤ちゃんへの具体的な影響や、妊娠超初期に飲酒をしてしまったらどうすればよいのかも紹介します。

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妊娠中にお酒を飲みたくなったらどうする？

妊娠中はホルモンバランスの変化やストレスなどから、無性にお酒を飲みたくなることもあります。

どうしてもお酒が飲みたくなってしまった場合、どうすればよいのでしょうか？ここでは、妊娠中にお酒を我慢できなくなったときの対処法を解説します。

ノンアルコール飲料を選ぶ

妊娠中にお酒を飲みたくなったら、ノンアルコール飲料を取り入れるのがおすすめです。ビールやカクテル、ワイン風味のものなど種類が豊富で、アルコールを避けつつお酒の味を楽しむことができます。

ただし「ノンアルコール」と記載されていても、微量のアルコールを含む製品もあるため注意しましょう。購入時には成分表示を確認し「Alc0.00％」と記載されたものを選ぶようにしてくださいね。

どうしてもやめられないときは医師に相談を

妊娠中でも、お酒をなかなか断ち切れず悩んでしまう人もいます。

お酒をやめたくてもやめられない場合は一人で抱え込まず、早めに医師や専門機関に相談しましょう。専門家に相談することで、禁酒に向けた適切なサポートやアドバイスを受けることができます。

赤ちゃんの健康を守るためにも、専門家の力を借りてお酒と向き合うことが大切です。

妊娠中のお酒についてよくある質問

妊娠中の飲酒について「少しなら大丈夫？」「禁酒はいつまで続けたらいい？」と迷う人もいるでしょう。

ここでは、妊娠中のお酒に関する質問にわかりやすく回答します。正しい知識を身につけて、不安を解消しましょう。

妊娠中は少量でもお酒を飲んではダメ？

ごく少量でも赤ちゃんに影響する可能性があります
妊娠中の飲酒は、少量であっても赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。アルコールに含まれる有害な物質が胎盤を通じて胎児に届き、発育に悪影響を与えることがあるのです。「絶対に安全な飲酒量」は医学的にも確立されておらず、少量でもリスクにつながることがあります。赤ちゃんの健康を守るため、妊娠中はお酒を完全に控えるようにしましょう。

妊娠中期・後期でも飲酒はNG？

赤ちゃんの発育や中枢神経の発達に悪影響を及ぼすことがあります
妊娠中期や後期に飲酒した場合、胎児の発育遅延や中枢神経障害を引き起こす可能性があります。妊娠の全期間を通して禁酒することが大切です。

飲酒量と赤ちゃんへの影響の度合いに関係はある？

一定の関連性はありますが「飲酒量が少ないから赤ちゃんに影響しない」とは言い切れません
飲酒量が多いほどリスクが高まるというデータもありますが、1日1〜2杯程度の飲酒でも胎児に影響が出た例が報告されています。「この量なら大丈夫」と断言できる基準はないので、リスクを回避するために完全にお酒を断ちましょう。

妊娠に気付いたらすぐに禁酒しよう！

妊娠中の飲酒は赤ちゃんの健康に大きな影響を及ぼす可能性があるため、妊娠の全期間を通して禁酒することが大切です。

どうしても飲みたくなったら、アルコール度数0.00%のノンアルコール飲料を選ぶなどして、気分転換するのもおすすめです。

なお、妊娠に気づかずに飲んでしまっても、少量かつ妊娠がわかってすぐにお酒をやめれば問題ありません。不安な場合は医師へ相談しましょう。

妊娠中の飲酒の安全量は医学的にも確立されていない
妊娠に気づいた時点ですぐに禁酒を徹底しよう
妊娠中の飲酒は胎児性アルコール症候群や流産・死産のリスクにつながる
妊娠に気づかず飲酒しても少量であれば過度に心配する必要はない
我慢できない場合はノンアル飲料を嗜むか、医師に相談しよう

出典

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