
ピルをやめたあと妊活はいつ始めればいい?排卵の再開時期や副作用も解説
ピルを飲んでいる場合、妊活はいつからはじめられるのか、排卵や生理はいつ戻るのか気になっている人もいるでしょう。また「ピルを長く飲んでいたから妊娠しづらいのでは?」と、妊娠への影響を心配している人もいるかもしれません。そこでこの記事では、妊活をはじめる場合のピルをやめるタイミングや注意点について解説します。現在ピルを服用していて、これから妊活をはじめようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
ピルを飲んでいる場合、妊活はいつからはじめられるのか、排卵や生理はいつ戻るのか気になっている人もいるでしょう。また「ピルを長く飲んでいたから妊娠しづらいのでは?」と、妊娠への影響を心配している人もいるかもしれません。そこでこの記事では、妊活をはじめる場合のピルをやめるタイミングや注意点について解説します。現在ピルを服用していて、これから妊活をはじめようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
妊活に向けてピルはいつまでにやめればいい?

妊活をはじめる3ヶ月前までにはピルをやめておくとよいでしょう。ピルをやめてから通常の排卵周期に戻るまでの期間には個人差がありますが、一般的には1〜3ヶ月程度かかります。
ピルをやめてすぐの時期は排卵のリズムが不安定なので、ピルの服用や中止のタイミングは医師に相談しましょう。
ピルをやめたあと、排卵や生理が再開するのはいつ?

ピルの服用をやめると、多くの場合1〜3ヶ月以内に自然な排卵や月経が再開します。ピルをやめてすぐに生理周期が整うわけではないので、服用中止後すぐに生理が来なくても心配する必要はありません。
ただし、3ヶ月以上生理がこない場合、病気や妊娠などの可能性もあります。生理がなかなかこないと思ったら、病院を受診しましょう。
ピルをやめるときの注意点は?

妊活に向けてピルをやめる際、いくつか注意点があります。ここでは、ピルの中止時に注意してほしいポイントを紹介します。
まずは医師に相談する
ピルをやめる前に医師に相談することが大切です。
ピルをやめてすぐに服用を再開すると血栓症のリスクが高まるほか、もともと子宮内膜症や月経困難症を抱えていた場合は症状が悪化することもあります。医師の説明をよく聞き、リスクをしっかりと理解したうえで服用を中止しましょう。
また、自己判断でやめるのではなく、医師と相談しながらやめるタイミングを判断することも大切です。
生理周期が安定しなくなることがある
ピルによって安定していたホルモンバランスが崩れることで、服用中止後に生理周期が不安定になることがあります。また、月経が早まったり遅れたりするだけでなく、排卵が再開するまでに時間がかかることもあります。
生理周期が安定するまでは、基礎体温を測るなどして自身の体のリズムを把握するとよいでしょう。
月経前症候群(PMS)が起こりやすくなる
ピルは月経前症候群(PMS)の症状を和らげる効果もあるため、服用をやめると月経前のイライラや腹痛、気分の落ち込みなどの症状が再び現れることがあります。
特に、過去にPMSの症状が重かった人は症状が強く出ることもあるので注意が必要です。
症状が重くつらい場合は、早めに医師に相談して対策を検討しましょう。
抜け毛が増えることがある
ピルをやめたあと、一時的に抜け毛が増えることがあります。
ピルの服用をやめると「エストロゲン(卵胞ホルモン)」や「プロゲステロン(黄体ホルモン)」などの女性ホルモンが減少します。その結果、男性ホルモンが相対的に増えて髪が抜けやすくなるのです。
ほとんどの場合、時間とともに自然に回復しますが、気になる場合は病院の受診も検討しましょう。
妊活とピルについてよくある質問

ここでは、ピルに関する基本的な知識や、服用中止後の妊娠への影響についてよくある質問をQ&A形式でまとめました。
正しい情報を知って不安を和らげ、前向きに妊活へ進めるようにしましょう。
そもそもピルとは?どんな種類がある?
ホルモンバランスを整える薬で、さまざまな目的で使用されます
ピルとは、女性ホルモンを含む経口避妊薬です。排卵を抑えることで避妊効果を得られるほか、生理痛や生理不順の改善など、女性の不調を緩和する目的でも用いられています。ピルに含まれるエストロゲンの含有量によって、主に低用量ピル・中用量ピル・アフターピルの3種類に分けられます。
ピルの主な種類
低用量ピル
避妊や生理痛の改善、PMSの緩和など、幅広い目的で処方されます。
中用量ピル
月経移動を目的に使用されることが多いです。
アフターピル(緊急避妊薬)
避妊に失敗したときなど、緊急的に妊娠を防ぐために使用されます。
ピルを飲んでいると将来妊娠しづらくなる?
妊娠する機能そのものを失うわけではないので、妊娠できなくなることはありません
ピルを服用すると将来的な妊娠率が下がるという医学的な根拠はありません。ピルは一時的に排卵を抑えるものであり、服用を中止すれば数ヶ月以内に排卵が再開するのが一般的です。過去の研究でも、ピルを長期間服用していた人の妊娠率は、ピルを飲んでいなかった人とほぼ変わらないことがわかっています。ピルをやめたあとに妊娠しづらさを感じる場合、もともとの体質や年齢が関係している可能性があるので、不安があれば医師に相談してみましょう。
ピルをやめると妊娠しやすくなるって本当?
ピルの長期服用により妊娠率が上がるという報告もあります
ピルを長期間服用していると、服用中止後の妊娠率が上がるといわれています。ある研究では、5年間ピルを服用していた人は、ピルを飲まなかった人に比べ1年以内に妊娠する確率が高かったことが報告されています。卵子の機能は年齢とともに低下しますが、ピルの服用によりそのスピードが緩やかになる可能性があると考えられているのです。ただし、個人差があるので、過度に期待しないよう注意しましょう。
ピルの服用中止直後に妊娠することはある?
ピルをやめてすぐに妊娠する可能性もあります
ピルの服用を中止した直後であっても、排卵がすぐに再開すれば妊娠することは十分にあり得ます。「妊娠したかも」と思ったら、妊娠検査薬などで妊娠の有無を確認してみましょう。
ピルをやめてすぐに妊娠したら赤ちゃんに影響する?
赤ちゃんに悪影響を与えることは基本的にありません
ピルをやめた直後に妊娠して、赤ちゃんに重大な影響を与えたという報告はありません。ただし、妊娠に気づいた時点でなるべく早めに服用を中止し、医師に相談することをおすすめします。
妊活の計画に合わせてピルをやめる時期を検討しよう

ピルの服用をやめると、一般的には1〜3ヶ月ほどで排卵や生理が再開します。妊娠を望む場合、3ヶ月ほど前にはピルの服用を中止し、妊活に備えましょう。
ただし、ピルをやめる際はまず医師に相談することが大切です。ピルをやめることによるリスクを理解したうえで、やめるタイミングを医師と一緒に決めましょう。
- 妊活をはじめる3ヶ月ほど前にはピルの服用をやめておこう
- 通常はピルの服用中止後1~3ヶ月程度で通常の排卵・月経周期に戻る
- ピルをやめると生理不順やPMS、抜け毛が起こることがある
- ピルを服用していても将来妊娠しにくくなることはない
- ピルをやめるときは医師に相談すると安心