切迫早産とは？原因・症状・治療法・過ごし方などを解説

切迫早産とは、妊娠22週以降から37週未満の間にお腹の張りや痛みなどが見られ、早産の可能性が高まっている状態のことです。

ただし、必ず早産になるというわけではなく、適切に対処すれば多くの場合妊娠を継続できます。

一方早産とは、赤ちゃんが妊娠22〜36週の間に生まれることです。早産で生まれた赤ちゃんは、まだ十分に発達しておらず、生まれたあとに医療的なケアが必要になることもあります。

切迫早産には、主に以下のような症状や兆候があります。

ただし、切迫早産は自覚症状がまったくない場合もあります。そのため、妊婦健診ではじめて異常を指摘されることも少なくありません。

切迫早産にはさまざまな原因が関係しています。

ここからは、切迫早産の主な原因として知られるリスクについて詳しく見ていきましょう。

子宮内感染とは、腟や子宮頸管（子宮の入り口）を通じて細菌が子宮内に侵入し、炎症が起こっている状態です。子宮内に炎症が広がると、収縮が起こりやすくなり、切迫早産のリスクが高まります。

腟内のバリア機能が低下することが原因で起こるとされています。

子宮頸管無力症とは、陣痛が起こる前に子宮頸管が開いてしまう症状のことです。通常硬く閉じているはずの子宮口がゆるく柔らかくなり、切迫早産の原因になります。

子宮頸管無力症の原因はよくわかっていませんが、もともとの体質や手術歴などが関係していると考えられています。

双子や三つ子などの多胎妊娠の場合は、子宮のなかで複数の赤ちゃんが成長するため、子宮が通常の妊娠よりも早く大きくなります。その結果、子宮頸管に圧力が強くかかり、子宮の収縮が起こりやすくなるのです。

多胎妊娠はもともと早産のリスクが高いため、定期的な診察と体調管理が欠かせません。

喫煙や過度なストレス、過労などによる生活習慣の乱れによって、ホルモンバランスが崩れたり、血流や免疫の働きが低下したりすることで、切迫早産のリスクが高まります。

特に、タバコに含まれるニコチンには子宮収縮を促す作用があるので、切迫早産につながることがあります。受動喫煙による影響を避けるため、パートナーにも禁煙してもらいましょう。

また、ストレスや疲れをためないよう、リラックスできる時間をこまめに設けることも大切です。

切迫早産と診断されたからといって、赤ちゃんにすぐに影響することはありません。

しかし、切迫早産の状態が進行して早産になると、赤ちゃんが低出生体重児として生まれたり、呼吸障害や発達の遅れなどのリスクを抱えたりする可能性があります。

切迫早産と診断されたら、安静に過ごすことが大切です。

切迫早産の治療法は、妊娠週数や症状の程度によって大きく異なるので、自己判断せずに医師の指示に従うことが大切です。

以下では、主な治療法について紹介します。

症状が軽い場合は、自宅で安静に過ごすよう指示されることが多いです。家事や仕事を控え、ストレスを避けて過ごしましょう。

症状が重い場合や自宅で安静にしても治らない場合は、入院治療を行うこともあります。

お腹の張りが治らない場合は、子宮収縮抑制薬を用いて張りを抑える治療が行われます。

また、感染が疑われる場合や予防が必要な場合には、抗生物質を内服することもあります。症状がひどい場合は、点滴によって抗生物質を投与することもあります。

子宮頸管無力症と診断された場合は「子宮頸管縫縮術」が行われる場合があります。

これは、子宮口が開かないように縫い留める手術で、早産を防ぐことを目的に行われます。

妊娠12週をすぎた頃に実施されることが一般的です。

切迫早産を完全に予防することはできませんが、日頃の生活習慣の見直しやちょっとした意識でリスクを下げられる可能性があります。

ここでは、切迫早産のリスクを下げるために妊娠中に気をつけたいポイントを紹介します。

妊婦健診を定期的に受けることで、切迫早産のサインに早く気づくことができます。自覚症状がなくても切迫早産の兆候が見られることもあるため、定期的な健診を欠かさず受けることが大切です。

日頃の生活で無理を重ねてしまうと、ストレスや疲労がたまり、子宮の収縮を招く原因になります。妊娠中はこまめに休息をとり、体に負担をかけないようにしましょう。

精神的にリラックスできる時間を意識的に取り入れることで、心と体のバランスが整いやすくなります。

適度な睡眠や栄養バランスのよい食事を心がけることで、妊娠中の健康維持に役立ち、切迫流産のリスクを抑えることにもつながります。

また、急激な体重増加や過度な制限はママや赤ちゃんに悪影響を与える可能性があります。特に、妊娠中に体重が十分に増えていないと、切迫早産のリスクが高まるため注意が必要です。医師の指導のもとで、適正な体重管理を行いましょう。

妊娠中の性行為は、腟から子宮内に細菌が入りこみ、子宮内感染を引き起こす原因となります。感染を防ぐため、性行為の際にはコンドームを使用することが大切です。

また、性行為による強い刺激によっても子宮が収縮する可能性があるので、妊娠中はソフトなふれあいを心がけましょう。

ここでは、切迫早産についてよく寄せられる質問を紹介します。

切迫早産は早産の可能性が高まっている状態のことですが、早期発見と適切な対応によって妊娠を継続できるケースが多いです。

切迫早産と診断されたからといって、すぐに赤ちゃんに影響が出るわけではないので、過度に心配しないようにしてくださいね。

医師の指示に従い、安静に過ごすことを心がけましょう。

人気のベビーカー「サイベックス リベル」が当たるよ♪

ママの妊娠週数に応じたおすすめ記事が表示されます。

ネットなどでわざわざ調べに行かなくても、出産予定日を設定するだけで、ママの妊娠週数に応じた情報が手に入りますよ！

妊娠中のママがおなかの赤ちゃんの成長をよりイメージしやすくなる新機能です。

出産予定日までの日数をカウントダウンしながら、イメージイラストで週数に合わせて赤ちゃんが成長していくようすが見れます。

イラストをタップすると、赤ちゃんからのひとことが表示され、妊娠中のママを応援してくれます！

医師監修のもと、赤ちゃんやママに関する様子や変化に関する読み物を毎日更新！

「今日の赤ちゃんのようす」では、おなかの中で赤ちゃんがどう過ごしているのかなどについて分かります。

「今週のママのようす」では妊娠中のママの体調変化、過ごし方のアドバイスなどを毎週読むことができます。

パパにママの体調を理解してもらう助けにもなりますよ。