妊娠中は食品添加物を気にするべき？赤ちゃんへの影響や注意点も解説

日々の食事に含まれる添加物が赤ちゃんに悪影響を与えていないか、不安に感じていませんか？また、できるだけ安全な食品を選びたいと考える人も多いでしょう。そこでこの記事では、妊娠中に食品添加物を摂ってもよい理由や注意点、よくある質問への回答を通して、過度に不安にならずに安心して食事を楽しむための情報を解説します。食事に不安を感じている妊婦さんやご家族は、ぜひ参考にしてください。

トモニテ編集部

更新日: 2025年8月19日

公開日: 2025年8月18日

食品添加物とは？どんな種類がある？

食品添加物とは、食品の製造過程で加えられる、食品の性質や品質を維持・向上させるための物質です。たとえば、見た目をよくしたり、味や香りを加えたり、長持ちさせたりする目的で使用されます。

食品添加物には、主に以下のようなものがあります。

主な食品添加物と用途

保存料
食品の腐敗やカビの発生を防ぎ、保存期間を延ばすために使われます。
着色料
食品に色をつけて見た目を良くしたり、食欲を引き立てたりします。
甘味料
甘みを加えるために砂糖の代わりに使用されるもので、カロリーを抑える目的で使われることもあります。
酸化防止剤
油脂やビタミンの酸化を防ぎ、食品の品質を保つ役割を担います。
香料
食品に香りをつけて風味を良くするために使われるものです。
栄養強化剤
カルシウムやビタミンなどの栄養素を補い、栄養価を高めるために添加されます。
pH調整剤
食品の酸性やアルカリ性を調整し、保存性や品質を安定させます。
乳化剤
油と水のように本来混ざり合わない成分を均一に混ぜ合わせるために使用されます。
安定剤
食品の形状や質感を安定させ、時間が経っても品質を保つために使われます。
膨張剤
パンやケーキなどの焼き菓子をふっくらと膨らませる目的で使用されます。

これらの添加物は、法律に基づき安全性が確認されたため、使用が認められています。とはいえ、摂取量が多くなりすぎないよう、バランスの取れた食生活を意識することが重要です。

妊娠中に食品添加物を食べてもいいの？

妊娠中であっても、国の基準に従って適切に使用された食品添加物を摂取すること自体に大きな問題はありません。日本では安全性が確認された添加物のみが使用を許可されているため、通常の食生活で摂取する範囲であれば赤ちゃんへの悪影響は基本的にないとされています。

ただし、加工食品に偏らず、できるだけ栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。

妊娠中に食品添加物を食べてもよい理由は？

日本で使用が認められている食品添加物は、厚生労働省や食品安全委員会によって安全性が厳しく審査されています。動物実験などで長期的な影響も確認されたうえで、「一生の間、毎日食べ続けても健康に害が出ない量（ADI）」が設定されており、それをもとに使用基準が定められています。

市販されている食品はこの基準を守って作られているため、妊娠中であっても通常の食事で過剰に摂取することはほとんどありません。したがって、極端に避ける必要はなく、安心して食事を取ることができます。

妊娠中に食品添加物を食べるときの注意点は？

食品添加物は通常の食生活であれば問題ありませんが、同じ加工食品ばかりを食べ続けると、特定の添加物を過剰に摂取してしまう可能性があります。特に妊娠中は体の変化や赤ちゃんへの影響を気にする時期であるため、なるべく加工食品に偏らず、食事を手作りする、新鮮な食材を取り入れるなど、バランスの取れた食生活を心がけることが大切です。

妊娠中の食品添加物についてよくある質問

妊娠中はおなかの赤ちゃんのことを考えて、少しの添加物でも気になってしまう人が多いかもしれません。しかし、過度に不安になりすぎる必要はありません。

ここでは、妊婦さんが抱きがちな疑問について、よくある質問とその答えをわかりやすくご紹介します。

食品添加物は1日どのくらい食べてもいいの？

添加物により異なります
食品添加物には、健康に害が出ないとされる「一日許容摂取量（ADI）」が設定されています。これは人が一生涯、毎日摂取しても問題ない量として定められた基準です。日本で販売されている加工食品はこの基準に従って製造されています。厚生労働省が公表している調査でも、一般的な食生活ではADIを超えることはなく、安全性に十分配慮されていることが示されています。つまり、通常の食事であれば心配しすぎる必要はありません。

食品添加物がどうしても気になるときはどうすればいい？

添加物フリーやオーガニックの食品を選びましょう
どうしても食品添加物が気になる場合は、無添加と表示された商品や、有機JAS認証のついたオーガニック食品を選ぶのがおすすめです。最近では、スーパーやネットでも手軽に無添加食品や自然派食品を選べるようになっています。また、素材そのものの味を活かした手作りの食事も、添加物の摂取を抑える有効な方法です。

農薬を使った食品は食べないほうがいい？

通常の食生活で残留農薬が悪影響を及ぼすことはありません
日本では、添加物だけでなく農薬の使用についても厳しい基準が設けられており、残留基準値を超える農作物は出回らないよう管理されています。また、洗う・加熱するといった調理過程で農薬の多くは減少するため、日常的に食べる量では健康への影響はほとんどありません。過度に心配せず、野菜や果物はしっかり摂ることが大切です。