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年末調整のうっかりミスを解決!会社に言いにくい「訂正方法」を解説

年末調整のうっかりミスを解決!会社に言いにくい「訂正方法」を解説

年末調整のミスは誰でも起こるもの。提出後に「控除を間違えたかも」と不安になっても大丈夫です。会社に言いにくい時の訂正方法と期限を税理士ママが解説します!


年末調整のミスは誰でも起こるもの。提出後に「控除を間違えたかも」と不安になっても大丈夫です。会社に言いにくい時の訂正方法と期限を税理士ママが解説します!


年末調整の「訂正」はいつまでOK?知っておきたい期限

年末調整のうっかりミスを解決!会社に言いにくい「訂正方法」を解説

出産や育児で毎日バタバタの中、年末は特に忙しいですよね。そんななかで会社に提出した年末調整の書類…。

提出後に「控除を間違えたかも」と間違いに気づくこともしばしば…。

間違ったまま放置してしまうと、税金を払いすぎたままになってしまったり、翌年の住民税の算定にも影響が出てしまったりする可能性があります。

年末調整の訂正は、会社の事務処理の進捗によって対応方法が異なります。

年内の提出期限までに気づいた場合

ほとんどの会社では、12月の初旬~中旬頃までに提出期限が設定されています。

この提出期限前であれば、会社に依頼して書類を出し直すのが最も簡単な方法です。

年が明けても間に合う可能性は?

会社が年末調整の作業を終え、税務署に各種書類を提出する期限(翌年1月31日)に間に合うタイミングであれば、会社が訂正処理(再調整)をしてくれる場合もあります。まずは慌てずに会社の担当者に「訂正はまだ間に合いますか?」と相談してみましょう。

期限を過ぎても諦めない!確定申告で正しく訂正しよう

もし会社の年末調整の訂正が間に合わなかった場合でも、大丈夫です。会社での手続きが終わった後でも、個人で税務署に確定申告をすることで、正しく訂正することができます。

確定申告は会社を通さず個人で税務署に直接行う手続きなので、会社に気まずい思いをすることなく、税金の手続きを完了できますよ。

また、出産費用などの医療費について医療費控除を受ける場合は、そもそも年末調整で控除を受けることはできないので、確定申告をすることになります。

クエスチョン吹き出し

いつからいつまでに申告するもの?

  • クエスチョン回答吹き出し

    還付申告は、翌年1月1日から、5年間遡って行うことができます。訂正の結果、納付の必要がある場合は、令和8年2月16日から令和8年3月16日までに申告が必要です。

    控除の適用漏れなどで、還付(税金がかえってくる場合)申告する場合は、翌年1月1日から、5年間遡って行うことができます。例えば、令和7年分の年末調整の訂正は、令和8年1月1日から令和12年12月31日まで申告が可能です。逆に、控除を多く申告してしまい、訂正の結果、納付の必要がある場合は、令和8年2月16日から令和8年3月16日までに申告が必要です。

特に間違いやすい配偶者(特別)控除は再チェックを!

特に、産休・育休中に年末調整の申告ミスが起こりやすいのが「配偶者(特別)控除」です。

今年出産があったご家庭は、ママの今年1年間の給与所得が、去年に比べて大きく減っているはずです。ママの年間の給与所得が一定額以下になると、パパが受けられる控除額が増える可能性があるので、申告忘れがないか、もう一度チェックしておくと安心です。

判定のタイミングや基準は?

年末調整の判定は、12月31日時点の情報をもとに行います。家族の年齢などは12月31日時点のものをもとに考え、年間の収入・所得は1月1日から12月31日までの1年間を基準に判定します。年の途中で産休・育休に入った場合や、休業明けに仕事に復帰した場合も、この1年間の収入で確認しましょう。

不安は「確定申告」で解消しよう

年末調整でミスを見つけても、焦る必要はありません。

<ポイント>

・期限内なら、会社に相談して訂正。

・期限後なら、翌年に確定申告で訂正する。

・特に配偶者(特別)控除の間違いがないか再チェック

育児で大変な時期ですが、この記事が皆さんの年末調整のモヤモヤを少しでも解消するためのお役にたっていれば嬉しいです。

※本記事は、令和7年12月1日施行の所得税法を基に執筆しています。また、記事内の情報は一般的な解説であり、個別の事案に対する具体的なアドバイスではありません 。個別の状況については税理士もしくは税務署への個別相談をお勧めしています。

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