トモニテ
【専門家監修】「高齢育児」とは?悩みや不安、楽しむポイントを解説

【専門家監修】「高齢育児」とは?悩みや不安、楽しむポイントを解説

近年上昇傾向にある出産の高齢化率。「年を重ねてからの育児は大変」というイメージもあるかもしれませんが、メリットもあります。押さえておきたいポイントを家庭教育アドバイザーの田宮由美さんに教えてもらいました。
近年上昇傾向にある出産の高齢化率。「年を重ねてからの育児は大変」というイメージもあるかもしれませんが、メリットもあります。押さえておきたいポイントを家庭教育アドバイザーの田宮由美さんに教えてもらいました。

「高齢育児」の定義はある?

日本産科婦人科学会では約30年前に、35歳以上での初産を「高齢出産」と定義しましたが、「高齢育児」の具体的な定義はありません。

しかし上記を踏まえると、おおむねその年齢以上で出産した乳幼児の育児を指すと考えてよいでしょう。

高年での育児のメリット

一般的に、経済力は年齢と共に安定していくことが多いでしょう。

また人生の経験もより豊富になって心にもゆとりができ、突発的なことやイライラにも余裕を持って対応できるかもしれません。

経済面と精神面に余裕があれば、感情的になることも減り、子どもにも穏やかに接することができるのではないでしょうか。

自分の感情をコントロールしながら子どもに向きあっていけるのは、メリットと言えるでしょう。

育児の高齢化で発生する不安や悩み

一方で、個人差はありますが、高齢育児は体力的に大変だと感じる人は多いでしょう。

赤ちゃんの夜泣きや夜中の授乳、離乳食、成長につれて広がる行動範囲、特に3〜4歳頃から運動量はどんどん増していきます。

それに比べてママやパパの体力は低下していき、疲れも取れにくくなっていく一方、なんてことも。

保育園、幼稚園のママ友や、小学校のPTA活動などで周りの保護者と年齢のギャップがあり、話題についていけないこともあるかもしれません。

そして自分だけでなく、当然ですが自分の親も高齢になっています。

若い親であれば、子どもが小さい頃親に子育てを手伝ってもらえることもありますが、高年のママだと反対に、親の介護の問題も出てくるでしょう。そういう点でも大変かもしれません。

高年での育児を楽しむポイント

このように考えていくと、不安や悩みの方が多く感じるかもしれません。

メリットとしてお伝えした経済的ゆとりも、なかにはそうでない家庭もあるでしょう。

しかし、不安や悩みでお伝えした若い保護者とのギャップも、人によっては若い人と接することで、自分も精神的に若くなると感じる人もいます。また体力的に大変なことも、子どもと一緒に遊ぶことで、体を鍛えられると考える人もなかにはいます。

要は、自分の考え方、感じ方次第と言えるのではないでしょうか。

そして、自分にとって大変だと感じる面を工夫してみることをおすすめします。

例えば、子どもと遊ぶとき屋外で走り回ることが大変であれば、児童センターや図書館でブロックや絵本を読んで遊ぶのもよいでしょう。また子どもが集まる場所なら、ママが見守る中、子ども同士で遊ぶようにもなるでしょう。

育児を手伝ってもらう人がいない場合は、ベビーシッターをお願いする手もあります。

現在インターネット上で、お手伝いしてほしい人、役に立ちたい人をリーズナブルにマッチングするような制度を設けている地域やサービスもあるようです。

子どもがいるライフスタイルを楽しもう

確かに年を重ねてからの育児は大変なこともありますが、よい面もたくさんあります。プラス思考で子育てをしていきたいですね。

子育てに不安や辛さを感じるときは、生まれたての小さな手でギュッとしがみついてきた姿を思い出してください。授かった命に感謝や喜びを感じ、子どもがいるライフスタイルを楽しんで過ごしていくことを考えましょう。

家族・夫婦・育児のことで悩んだら

トモニテは、全ての家族を応援しています。

もし家族や夫婦、育児に関するお悩みがあるなら、誰かに相談してみましょう。

「誰にも言えない悩みがある…」「ただ話を聞いてほしい…」「経験者のアドバイスが欲しい…」

そんな時には、プロのカウンセラーに電話で相談できる、トモニテ相談室がおすすめです。

人生経験が豊富で、家族・家庭のお悩み相談が得意なカウンセラーがあなたを待っています。

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当