【医師監修】 2歳~3歳児の便秘対策 病院に行く目安は?
何日出なかったら便秘?
便秘は、便が長い間出ない、出にくい状態をいいます。排便の頻度が週3回より少なかったり、5日以上出ない日が続いたりすれば便秘と考えます。
子どもがいつもいらいらして見えるのが、便秘が原因だったということもあります。
また、毎日出ている場合でも便秘のケースがあります。排便時に痛がったり、おしりが切れて血が出たりする場合です。
小さくコロコロした便や軟らかい便が少しずつ、何度も出るときも便秘の可能性があります。
逆にいうと、理想的な排便の状況とは、バナナ程度の硬さの便が週に3回以上でている状況ということができます。
便秘の予防・対策
便秘の予防・対策として大切なのが、食事や生活習慣の見直しです。
その効果には個人差がありますが、健康のためにも実践してみましょう。
食事の見直し
バランスの取れた食事と、量をしっかり摂ることが大切です。
「便秘に効きそう」と考えて、乳酸菌飲料やヨーグルトばかり多く摂るのは避けましょう。
子どもが好むお菓子は、食べすぎると腸内のバランスが崩れてしまいます。高カロリーなのにあまり便にならないので、量に注意することが大切です。
また、水分の量にも注意が必要です。水分不足は、便秘の原因になるため、夏場や運動時にはこまめに水分をあげましょう。
食事で積極的に摂りたいのが、食物繊維です。雑穀や野菜、海藻、果物、イモ類、豆類に多く含まれます。特に下記の食材に多く含まれていますので、意識的にメニューに取り入れることをおすすします。
・スイートコーン
・モロヘイヤ
・おから
・ポップコーン
・そば
・さつまいも
おやつも、干し芋やポップコーンなどがおすすめです。
ただし、食物繊維が多いからといって嫌いな食材を無理に食べさせることより、好きな食材をバランスよく“たくさん”食べることの方が重要です。
早寝早起きでトイレの時間を確保
保育所に通う場合、朝起きる時間が遅いことで、トイレの時間を十分にとれないということもあるかもしれません。
子どもを急かすことなく、ゆったりとトイレの時間がとれるよう、早寝早起きの習慣をつけるのがよいでしょう。
からだをたくさん動かす
運動不足は、便秘の原因となりえます。体を動かすことで腸の動きが活発になるため、日ごろから適度に運動することがすすめられます。
トイレトレーニングを強制しない
排便を我慢することは、便秘の悪化に繋がる恐れがあります。
トイレトレーニング中の子の中には、立った状態やおむつをはいた状態でないと排便できない子もいます。その場合は無理にトイレに座らせず、徐々にトイレと排便を結びつけていきましょう。
また、トイレトレーニングで失敗したときに怒られると、便意や尿意自体を我慢してしまう子もいます。トイレに行けたこと、座れたこと、長く座っていられたことなど、ちょっとしたことでも褒めてあげるといいですね。ご褒美スタンプやシールを活用するなど、トイレトレーニングが楽しくなる工夫をしてみましょう。
病院に行ったほうがいい?受診の目安は?
食事や生活習慣を改善しても便秘がなくならない場合は、小児科を受診しましょう。
便秘の治療が必要な状態を便秘症といい、便秘症が1~2ヶ月以上続いた場合を「慢性便秘症」といいます。
小児科では、これらの病気の状態を診察し、必要に応じて薬による治療が行われます。
薬には下記の種類があります。
・内服(便を軟らかくする薬、大腸を動かす薬、漢方薬)
・坐薬
・浣腸
子どもの便秘は、治療を開始すれば比較的すぐに症状が楽になることが多いです。しかし、その後半年や数年など、継続的な治療が必要になることも多いです。
一時的によくなったように見えても再発することもあるので、医師の指示があるまで通院は続けましょう。
小児科医 木実谷先生のひとこと
通院を続けるということは、治療が癖になってやめられないという意味ではなく、治療が必要な状態が続いているということです。無理に治療をやめようと焦って便秘で苦しむのではなく、治療を継続しつつ生活を楽しむ方がよいでしょう。
また便秘には、腸の病気が原因のものもありますので、嘔吐を繰り返す、血便や下痢が続く、お腹が張っているなどの場合は早めに小児科を受診しましょう。
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2~3歳の子どもの便秘は、まず食事や生活習慣の改善を試してみましょう。また、トイレトレーニングは無理強いしないことも大切です。
便秘は重い病気と考えなくてよいですが、ほぼ毎日のことなので、うまく付き合うことで生活の質が大きく改善します。よくあること、そういう体質だから仕方ないと放置せず、改善しない場合は、小児科を受診して医師に相談しましょう。
参考:小児慢性機能性便秘診療ガイドライン作成委員会(編)、「こどもの便秘ー正しい知識で正しい治療をー」詳細版パンフレット (2020年5月13日閲覧)
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