【管理栄養士監修】妊婦はうなぎを食べてもいいの?うなぎの肝や骨は?
妊娠中にうなぎを食べてもいい?
妊娠中に口にする際に注意が必要な食材があります。うなぎもその中の一つです。
そもそも、妊娠中のママは、うなぎを食べてもよいのでしょうか?
うなぎの栄養成分とは?
うなぎには、ビタミンAやビタミンB群、カルシウム、鉄、亜鉛、DHA、EPA、コラーゲンなどさまざまな栄養素が含まれています。
このうちビタミンAは、皮膚や粘膜のうるおいを保つほか、目の健康維持などにも関係しており、美容面などからも注目される栄養素です。
ビタミンAを多く含む食品には、うなぎのほか、豚や鳥のレバーなどがあります。
ビタミンAのうち、レチノールはレバーやうなぎなどの動物性食品に含まれていますが、にんじんやかぼちゃなどの植物性食品には、βーカロテンを代表とするプロビタミンA(カロテノイド)の形で存在します。
プロビタミンAは、体内でビタミンAが不足したときに必要な分だけビタミンAに作り変えられ、必要でないときには排泄されます。
ビタミンAの働きって?
ビタミンAは、光を感じる神経細胞の機能に不可欠です。ビタミンAが不足すると、視力が落ちたり、悪化すると失明することもあります。
また皮膚や粘膜が弱まり、感染症にかかりやすくなります。
妊娠初期は動物性食品に含まれるビタミンAの過剰摂取に注意!
ビタミンAは脂溶性ビタミンで、水には溶けにくく、脂肪に溶けやすい性質を持っています。また、加熱調理では壊れにくいのも特徴です。
体内で余ったビタミンAは、肝臓や脂肪組織に一定時間蓄えられます。欠乏すると悪影響を及ぼすビタミンAですが、摂りすぎたビタミンAが体内に蓄積すると、体調不良を引き起こすなど有害となることがあるのです。
ビタミンAはおなかの赤ちゃんの発達にも、必須の栄養素です。胎盤を通って、ママから赤ちゃんにビタミンAが受け継がれます。
しかし、ママが妊娠初期にビタミンAを過剰摂取した場合には、赤ちゃんに先天異常が起こることがあるので注意が必要です。
ただし、過剰摂取が心配されるのは動物性食品のビタミンAだけ。
植物性食品に含まれるプロビタミンAは、摂りすぎても余った分は体の外に出ていくため、過剰摂取の心配はありません。
また、ビタミンAの過剰摂取には、食事よりもむしろ、サプリメントなどの関与が指摘されています。
美容や健康のために、マルチビタミンやビタミンAのサプリメントを飲んでいる方は、妊娠を考え始めたら、あるいは妊娠したら、摂取する量に気をつけましょう。
初期、中期、後期のうち、いつから、どれくらい食べてもいいの?
通常の食生活では、赤ちゃんに異常が起きるほどの大量のビタミンAを、食品であるうなぎやレバーから摂取することはまずありません。
非妊娠時と妊娠時の一日あたりビタミンAの推奨量、上限摂取量は下表のとおりです。※1
© every, Inc.
レチノール活性当量(μgRAE)は、動物性食品に含まれるレチノールの量と、植物性食品のカロテノイドが体内でビタミンAとして作用するときの換算量の合計です。
この数値は習慣的に摂取する場合のものなので、大まかに週単位で考えればよいでしょう。
鶏レバー1人前100gには14,000μg、うなぎのかば焼き1人前100gには1,500μgのレチノールが含まれます。
週に一度、焼き鳥のレバーを1~2本、あるいはうな丼を1杯食べたりするのは問題ないといえます。
ただし、妊娠初期は赤ちゃんの器官形成が行われる大切な時期です。
妊娠初期にはうなぎやレバー、ビタミンAが含まれるサプリメントも控えたほうが安心ですね。
※1
出典:「日本人の食事摂取基準(2020 年版) 」(厚生労働省)をもとに作成
うなぎの骨や肝は食べてもいい?
うなぎ屋さんでは「肝吸い」というお吸い物がついてきたり、「肝焼き」という焼き物が出てくる場合もあります。
「肝」と呼ばれていますが、実際には肝臓だけではなく、胃を中心としたうなぎの内臓を使っています。
この肝は身の3倍ものビタミンAを含むので、特に妊娠初期には控えたほうがよいでしょう。
また、うなぎの骨を唐揚げにしたお菓子は、おやつやおつまみとして人気です。カルシウムを多く含みますが、ビタミンAも含まれていますので、やはり妊娠中の食べすぎは禁物です。
_______
妊娠中はバランスのよい食生活を心がけたいもの。
食欲がなくてバテ気味な時は、妊娠中期以降にうなぎのかば焼きなどを適度に取り入れても大丈夫です。ただし、毎日うな丼にするなど、食べすぎは控えましょう。
参考:
「日本人の食事摂取基準(2020 年版) 」(厚生労働省)、2020年7月閲覧
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