
【医師監修】赤ちゃんの頭の形が気になる!自然になおるの?
赤ちゃんの頭の形が気になる!
赤ちゃんの頭の形について、このままでいいのだろうかと不安になるママやパパもいるのではないでしょうか。
赤ちゃんの頭の形や大きさには、かなりの個人差がありますが、最初からきれいに整っているわけではありません。なぜなら、赤ちゃんの頃の頭の骨は大人の骨とは違い、いくつかのパーツに分かれていて動きやすい性質を持っているからなのです。
赤ちゃんの頭の骨はいくつかのパーツに分かれている!
頭の骨といえば、脳を守るために固いイメ―ジがありますが、赤ちゃんの頃の頭の骨は、いくつかのパーツに分かれ、きっちりと繋がっていないという特徴があります。
出産のときに、赤ちゃんが自分の頭よりも狭い産道を通れるのは、頭の骨のパーツが自由に動くことによって、頭の形を産道にあわせて変えることができるからです。
「向き癖」によって頭の形が変わりやすい
生まれたあとの赤ちゃんの頭は、産道を通るとき以外でも、「向き癖」などによって形が変わることがあります。
向き癖とは、赤ちゃんが特定の方向ばかり向く癖がついてしまっていることをいいます。たとえば、向き癖が右の場合、寝ている間ずっと右を向いたり、体を動かしても常に右に頭を向けるなど、同じ方向に向く状態を指します。
骨のパーツが固定されていない赤ちゃんの頭は、この向き癖によって、頭の形が変わることがあるのです。
赤ちゃんの頭の形を気にしすぎないで見守ろう!
赤ちゃんが産道を通ることや、頭の向き癖によって、頭の形が変わることがありますが、それほど心配する必要はありません。
赤ちゃんの骨は影響を受けやすいですが、成長していく過程で、とくにベッドやお布団で寝ている時間よりも、座っていたり、立っている時間が長くなると自然と整っていきます。
赤ちゃんの頭の骨がパーツに分かれているのは、成長につれ頭が大きくなったとき、それに合わせて骨も動くようにするためでもあるのです。ですが、なんらかの病気により頭の形が変形することがあるのも事実です。
頭の形で気になることや心配なことがあれば、健診の際に医師に相談するとよいでしょう。
頭の大きさが大きいのでは?と感じるママやパパは、他の子と比べるのではなく、自分の子どもの頭の成長を見守ることが大切です。どのような場合に受診が必要かなど、頭の大きさが気になるママやパパはこちらの記事も参考にしてみてください。
頭の形は自然になおるの?
赤ちゃんの頃の頭の形は変わりやすいため、多くの場合、経過観察になります。
基本的には経過観察になり、治療が必要なほど重度な変形というケースは少なく、ごくまれです。赤ちゃんの頭の形の変化は、健診時に医師に診てもらえるので、心配なことがあれば相談しましょう。
治療が必要なケースとは?
ヘルメット治療が必要な場合
ママやパパの中には、ヘルメット治療という、骨の形を矯正するヘルメットのような装置をつけて治療する方法を聞いたことがあるかもしれませんね。これは、医師から頭の変形の度合いが強いと診断された場合におこなわれることのある治療方法です。ただし、ヘルメット治療は保険診療でできる治療ではありません。
基本的には、治療を開始するのではなく、まずは向き癖を直すようにするなど、日常で意識してできるような指導を受けながら、経過観察することになります。もし、治療を考えている場合は、事前にかかりつけ医に相談してからにしましょう。
病的な頭の変形が認められた場合
病的な変形の場合、「頭蓋縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう)」という頭の骨の病気があります。「頭蓋縫合早期癒合症」とは本来、頭の骨のパーツはきちんとくっついていない状態により、成長に合わせて形を変えることができるはずが、早い段階からくっついてしまうことをいいます。
向き癖によって変形した場合とは見た目に違いがあり、多くの場合、頭蓋縫合早期癒合症は診察により発見できます。
頭の形をきれいに保つためにできることは?
赤ちゃんの頭の形は、あまり気にしなくても自然と整っていくものですが、赤ちゃんの頭のゆがみを予防する方法として、向き癖への対処も一つの方法かもしれません。具体的には以下のようなものが挙げられます。
ドーナツ形の枕をつかう
残念ながら、ドーナツ形の枕(真ん中に穴の開いたクッション)そのものには、頭の骨を矯正する効果はありません。ですが、特定の方向に圧力がかかりにくくなるメリットはあるので、補助として利用してみるのもよいでしょう。
タオルをつかう
タオルをつかって、寝相をコントロールする方法です。これも頭の骨を矯正するものではありませんが、頭の形に影響しかねない向き癖への対処法のひとつとして有効なことがあります。タオルを使った向き癖の対処方法は、こちらの動画から見ることができます。
頭の形を無理になおそうとせず見守ろう
生まれて間もない赤ちゃんの場合は特に、頭の骨はいくつかのパーツに分かれていることから、産道を通ったなごりや、生まれたあとの向き癖によって、頭の形が変わることがあります。
ママやパパにとって赤ちゃんの頭の形は、ずっとこのままなのかと心配になるかもしれませんが、無理になおそうとする必要はありません。
何かできることがあるとすれば、適度に赤ちゃんの寝返る方向を変えてみたり、向き癖に対し少しだけ気にしてみましょう。
生まれつき頭が大きかったり、形がママやパパと似たりすることもありますが、頭の形は自然と形成されていきます。
頭の形がどうなるか不安があったり、気になることがあれば、赤ちゃんに色々と試す前に医師に相談しましょう。
参考:
・慶應義塾大学医学部、「こどもの頭の形と顔の病気について 」、2021年3月閲覧
・慶應義塾大学病院 小児頭蓋顔面センター、「向き癖による頭蓋変形(頭囲性頭蓋変形) 」、2021年3月閲覧
・社会医療法人 愛仁会 高槻病院、「赤ちゃんの頭の形外来 」、2021年3月閲覧
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