【医師監修】妊娠はいつわかる?最短で性行為後いつから?妊娠超初期症状のチェックリスト
「いつ妊娠がわかるのか」は、妊娠について敏感になっている人にとって重要ですよね。
この記事では、妊娠が検査薬で判定できる時期について解説します。検査の時期を誤ると正しい結果が出ない可能性があるため注意が必要です。
また、妊娠初期症状と呼ばれる、妊娠すると現れやすい体調の変化についても紹介します。
「いつ妊娠がわかるのか」は、妊娠について敏感になっている人にとって重要ですよね。
この記事では、妊娠が検査薬で判定できる時期について解説します。検査の時期を誤ると正しい結果が出ない可能性があるため注意が必要です。
また、妊娠初期症状と呼ばれる、妊娠すると現れやすい体調の変化についても紹介します。
妊娠はいつわかる?
妊娠の可能性が考えられる時、「できるだけ早く妊娠しているかしていないか知りたい」という人は多いでしょう。
高い精度で妊娠したかどうかを知る方法は、月経予定日1週間後に妊娠検査薬を使用することです。
一方で、妊娠超初期症状と呼ばれるさまざまな体調の変化によって妊娠に気付くこともあります。
妊娠超初期症状は性行為の1~2週間後、最終月経の3〜4週間後から
最後の月経の開始日を0週とし、そこから3週目までのことを一般的に「妊娠超初期」といい、この時期に現れる体調の変化は「妊娠超初期症状」と呼ばれています。
妊娠すると現れる症状は、性行為の1〜2週間後、最終月経の3週間後から現れます。下記の妊娠の流れを知るとわかりやすいでしょう。
妊娠の流れ
妊娠0週0日: 妊娠前最終月経初日
妊娠2週頃: 排卵と受精(性行為)
妊娠3週頃: 受精卵が子宮内に移動し着床(妊娠が始まる)
妊娠4週頃: 妊娠初期症状が徐々に現れ始める
妊娠を検査できる最も早いタイミングは、生理予定日の1週間後とされています。
女性の体内で妊娠が成立すると、胎盤を作るためのホルモンであるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が分泌されます。このhCGの量が一定量に達すると、妊娠検査薬に反応し、妊娠の有無を判断可能です。
一般的に、生理予定日が過ぎてから1週間後にはhCGが判断に十分な量まで増加するとされているため、この時期に検査を行うことが推奨されています。
妊娠検査薬の使用が早すぎるとhCGが検出できず、正しい結果が得られないことが多いでしょう。ただし、少ないhCGの量で検査できる「早期妊娠検査薬」というものもあるので、使うタイミングによって使い分けると良いでしょう。
病院でも妊娠検査薬でもわかる時期は同じ
市販の妊娠検査薬と病院での検査結果の精度には、ほとんど差がないとされています。
妊娠検査薬にて行う検査は、尿中のhCGの分泌量を調べるものです。病院で検査を受けたとしても、hGCが十分に分泌されていない妊娠4週目より前であれば、検査薬では検知できません。
病院に行けば早く結果が得られる訳ではないため、注意が必要です。
病院では尿検査のほかに、内診や超音波検査を実施し、より詳しく妊娠の状況を確認します。
初診の段階ではまだ子宮が大きくなっていないため、お腹からではなく、腟から棒状のプローブと呼ばれる器具を用いて超音波検査を行うことが一般的です。
妊娠初期症状とは?10の症状チェックリスト
個人差がありますが、妊娠初期には普段と違う体調の変化を感じる人が多くいます。最も分かりやすい症状としては生理の遅れです。ここからは、妊娠初期に多く見られる症状について紹介していきます。これらの症状が現れるかどうか、またその程度はホルモンバランスや体質などの個々の差によります。
症状がある場合は妊娠の可能性が考えられますが、自己判断は控え、妊娠検査薬の使用や医療機関の受診をしましょう。
1.生理がこない
妊娠の初期症状の一つに「生理がこない」ことがあります。これは、卵子が受精し、子宮に着床したことによりホルモンバランスが変化すると、生理が止まるためです。
生理が規則的に来ている人であれば、生理予定日を1週間過ぎても生理が来ない場合は妊娠の可能性があると考えられます。
ただし、普段から生理周期が不規則な人もいますし、ストレスや体調不良で生理が遅れることもあるため、生理が来ないからといって必ずしも妊娠を意味するわけではありません。
2.少量の生理のような出血が起こる
妊娠初期には、通常の生理とは異なる、少量の出血が発生することがあります。
これは着床出血と呼ばれ、受精卵が子宮内膜に着床する時に引き起こされるもので、排卵から10~14日程度後に起こることが多いとされています。
生理とは異なり、出血は薄弱で茶色っぽく、または淡いピンク色で、1〜3日ほど続き、量が少ないことが多いです。
着床出血は全ての人に発生するわけではなく、また生理と混同されやすいため、これだけで妊娠を判断するのは控えましょう。
3.おりものの量や色が変化する
妊娠すると卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が増えるため、おりものの量や色が変化することがあります。
一般的には、通常よりも少し量が増え、透明または白っぽい色になることが多いです。これは、子宮内部を清潔に保って赤ちゃんを感染症などから守るための自然な反応です。
しかし、これらは個々の体質やホルモンバランスに大きく影響され、全ての妊娠初期の女性に共通する症状ではありません。
4.基礎体温が高くなる
妊娠すると、プロゲステロンのというホルモンの影響で基礎体温が高い時期が続きます。妊娠していない通常の月経周期においては、排卵後にプロゲステロンが増加し、これにより基礎体温が上昇し、次の生理が始まると下がります。しかし、受精が起こると、受精卵が子宮内膜に着床し、プロゲステロンの分泌が更に増えます。このため、妊娠初期でも基礎体温が高い状態が続きます。
体温の変化を記録しておくと体の状態を把握できるので、日頃から基礎体温を管理しておくといいですね。
5.腹痛や下腹部痛・お腹の張り
妊娠すると、体内のホルモンバランスが変わり、子宮が赤ちゃんを育てるために大きくなり始めます。
このとき子宮の周囲にある筋肉、組織、靭帯が伸びて適応しようとするため、一時的な痛みや不快感を感じることがあります。生理前の腹痛に似た痛みを感じることもあれば、むずむずするような違和感を感じるケースもあり、痛みの感じ方はさまざまです。
6.腰痛がする
妊娠初期に腰痛を感じる女性は多く、その主な原因は黄体ホルモンやリラキシンという女性ホルモンの作用です。これらのホルモンは、妊娠を維持して分娩しやすくするために、骨盤周辺の関節や靭帯を少しずつ緩くします。
柔軟になった骨盤周囲の関節や靭帯はバランスを崩しやすくなります。その結果として腰に負荷がかかり、腰痛を引き起こします。
体が妊娠に備え、出産をスムーズに進めるための自然な変化なので、必要以上に心配することはありません。一般的には、体重が増え始める妊娠中期以降に現れることが多い症状ですが、初期に感じる人もいるようです。
7.頭痛がする
妊娠期に起こる血液量の増加や血管の拡張によって頭痛も起こりやすくなります。
これは、胎児の発育を支えるために必要なことであり、多くの妊娠中の女性が経験します。
血液量が増えると血管への負担が増大し、それが原因で頭痛を引き起こすことがあります。
また、血液の循環が良くなることで急に血圧が上昇したり、下がることも頭痛の原因の一つです。また、妊娠初期はつわりの影響で脱水状態になりやすいため、それが頭痛の原因になることもあります。
8.胸の張りやチクチクとした痛み
妊娠すると、胸の張りを感じたり、乳首にチクチクとした痛みを感じることがあります。プロゲステロンとエストロゲンというホルモンの増加が主な原因です。妊娠すると、乳腺組織が増大し、母乳を出す準備を始めます。これにより、生理前に胸が張るのと似たような張りを感じたり、痛みを感じたりすることがあります。また、妊娠初期には血流が増えるため、胸や乳頭の周囲が熱を持つことも痛みの原因の一つです。乳頭が肌着に触れるだけでチクチクとした感覚が生じることもありますが、だんだんと落ち着いてくる人が多いようです。
9.便秘になる
妊娠すると、プロゲステロンというホルモンの分泌量が増加します。このホルモンは胎児の発育を支える役割を持つ一方で、同時に体の筋肉を弛緩させる作用もあります。その影響で腸のぜん動運動が遅くなり、便の通過速度が遅くなるため便秘になりやすくなります。
10.体のだるさや強い眠気を感じる
寝不足や病気ではないのに強い眠気や体のだるさを感じるのは、妊娠初期症状の一つです。妊娠すると、プロゲステロンというホルモンが増加します。このホルモンは体をリラックスさせ、眠気を誘う効果があるため、妊娠すると眠気を感じる人が多いです。
妊娠の可能性があれば産婦人科を受診
妊娠がわかったら、できるだけ早いタイミングで産婦人科の初診を予約しましょう。
初診時に伝えること
「妊娠しているかどうか検査したい」ということを伝えれば、あとは病院側から必要に応じて質問があるため、それに答えていけば問題ありません。
受診時には、妊娠検査薬の使用の有無やその結果、最終生理の開始日と終了日を聞かれることが多いため、すぐに答えられるようメモしておくとスムーズに受診できます。
初診時の持ち物と服装
健康保険証と、以前に受診したことのある病院であれば診察券を忘れず持っていきましょう。
また、基礎体温表があれば、合わせて持っていくと診察がスムーズになります。
当日の服装は、内診にそなえてリラックスできて、簡単に着脱できるものがおすすめです。
また、内診では出血することもあるため、ナプキンを持っておくと安心です。
初診時の費用
妊婦健診費用は病院によって異なりますが、5.000円から1万5.000円程度であることが一般的です。
余裕をみて2万円用意しておけば、まず問題ないでしょう。特別な検査を追加する場合は、別途費用が発生します。
各医療機関毎に異なるので、詳しくは産婦人科や保健所に問い合わせをしてください。
まとめ
妊娠を疑う症状が出ると、早く結果を知りたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、妊娠検査薬を使った検査は、生理予定日の1週間後からでないとはっきり結果が出ないことがあるため焦りは禁物です。
妊娠を疑う症状がある場合や、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、早めに産婦人科を受診してください。
問題ない妊娠であるかどうか確認し、出産に向けたスケジュールや、健康管理のアドバイスを受けられるため、長い妊娠期を不安なく過ごすことができますよ。
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