妊娠30週(8ヶ月)の妊婦・胎児の様子|過ごし方や気になる症状
妊娠後期も3週目。出産まであと2ヶ月半、おなかが張ったり、むくみなどのマイナートラブルが出やすかったりする時期です。
妊娠30週頃になると、心臓に負担がかかりやすくなるので、無理をせずにゆったりと過ごすようにしましょう。
この記事では、妊娠30週目の過ごし方や気になる症状を解説します。
妊娠後期も3週目。出産まであと2ヶ月半、おなかが張ったり、むくみなどのマイナートラブルが出やすかったりする時期です。
妊娠30週頃になると、心臓に負担がかかりやすくなるので、無理をせずにゆったりと過ごすようにしましょう。
この記事では、妊娠30週目の過ごし方や気になる症状を解説します。
妊娠30週目のママの様子
おなかが張っている、と感じたことはありますか?
子宮の筋肉が縮む動きがおなかの張りの正体です。おなかの張りが頻繁に起きたり、長く続くようであれば切迫早産(早産のリスクがある状態)の可能性もあるので早めに診察を受けましょう。
日々おなかのあたりの感触を確認し、張っている状態が自覚できているとよいですね。
心臓に負担がかかり動悸・息切れしやすくなる
妊娠30週頃になると、血流量が増えてママの心拍数が最大になります。
心臓に負担がかかって、動悸や息切れしやすくなっているので、無理をせずに過ごしましょう。
少しでも疲れたと思ったら、座ったり横になったりして体を休められるとよいですね。
おなかが張りやすくなる
妊娠30週に入ると、頻繁におなかが張りやすくなります。
このおなかの張りは生理的なものなので、次のようなことがなければ様子を見ていてかまいません。
病院を受診したほうがよいケース
規則的な張りが長時間続いている
痛みや出血などをともなう
これらの症状は切迫早産の兆候のことがあります。気になることがあればすぐに病院・産院に連絡して、指示に従いましょう。
おなかが前にせり出して足元が見にくくなる
妊娠30週頃になると、29週よりもさらにおなかが前にせり出してきます。
足元が見にくくなり、転倒しやすくなるので、今まで以上に足元に注意しましょう。
特に、段差がある場所や階段を上り下りするときは十分に注意して、手すりがあれば手すりを使うようにしてくださいね。
エコー写真
妊娠30週頃になると、赤ちゃんはかなり大きくなっています。エコーを当てても、手や足、頭など一部しか見えないことも多いです。
口元が映し出されると、指やへその緒でおっぱいを吸う練習をしているのが確認できることもありますよ。
体の中では骨髄が赤血球を作りはじめ、規則的に横隔膜を動かして呼吸ができるようになっています。少しずつ髪やまつ毛が生えたり、爪ができたりして、体の細かいパーツが完成するのも、妊娠30週頃です。
赤ちゃんは、まだまだママのおなかの中を活発に動き回っています。健診で逆子と言われても、次の健診では直っていることも珍しくないので、あまり心配しすぎないでくださいね。
妊娠30週目頃の赤ちゃんの大きさ
受精から:196日~202日目
頭殿長:41cm~42cm
体重:1,200g~1,750g
赤ちゃんの脳は成長し、表面にシワやひだができており、前頭葉や側頭葉なども完成しつつあります。
よく勉強すると脳のシワが増える......という俗説もありますが、人間の脳の構造はおなかの中でほぼ完成に近づきます。
妊娠30週1日目
おなかの中のことを赤ちゃんはどの程度覚えているのでしょうか?
様々な説がありますが、よく聞くママの声や身の周りの音は聞き分けて覚えていることは確かなようです。
妊娠30週2日目
ママとパパの趣味はなんですか?赤ちゃんが生まれたあとも楽しめるよう、この時期に準備してみましょう。
様々なジャンルで赤ちゃん連れも楽しめるような場所やグッズが出てきています。ぜひ、みんなで楽しんでみては。
妊娠30週3日目
赤ちゃんの成長が不安になることがあるかもしれません。発育の差も出てきますし、体重や体長に差があることも。
でも、体の大きさや発育には生まれた後も個人差がありますよね。あまり不安に思わないようにしましょう。
妊娠30週4日目
赤ちゃんの皮膚は胎脂(たいし)と呼ばれる脂肪で覆われています。胎脂は肌を守り、潤いを与えています。
赤ちゃんの体温を調節する働きもあるといわれています。
妊娠30週5日目
赤ちゃんの先天性異常がもうわかったママもいるかもしれません。
なかなか難しいことですがカウンセリングを受けたり、親同士の団体に問い合わせたりしてみるのも、この時期よいかもしれません。
妊娠30週6日目
双子など多胎妊娠のママはこの頃から管理入院を勧められることがあります。
多胎妊娠は早産のリスクが高く、ママと赤ちゃん両方を守るため、入院して経過観察をすることが多く行われています。
妊娠30週目の過ごし方・気をつけること
妊娠30週目の過ごし方・気をつけることをお伝えします。体に負担がかかりやすい時期なので、無理をせずゆったり過ごせるとよいですね。
食事をバランスよく増やそう
妊娠後期は、妊娠前の摂取目安カロリー+450kcalを目安に献立を考えましょう。
ママがしっかり栄養を摂ることが、赤ちゃんの成長につながります。
献立を考えるときは、おかずだけ・ごはんだけ増やすのではなく、栄養バランスを考えながらまんべんなく食事の量を増やすのがポイントです。
むくみにつながるので塩分の摂りすぎに注意し、だしや食材の旨味を活かして調理できるとよいですね。
一度にたくさん食べられないときは小分け食べをしてみよう
妊娠後期に入ると、子宮のてっぺん(子宮底)がおへそとみぞおちの間ぐらいまで上がってくるので、胃や腸が圧迫されます。
そのため、一度にたくさん食べられなくなることも。
1回の食事で少ししか食べられないときは、1日の食事を4回以上に分けて、少しずつよく噛んで食べると胃腸への負担が減らせますよ。
おなかの赤ちゃんの大きさを気にし過ぎないようにしよう
おなかの赤ちゃんが平均より小さい・大きいと言われると、出産や育児に対して心配になりますよね。
しかし、赤ちゃんの大きさは個人差が大きいもの。あまり気にし過ぎないようにしましょう。
心臓に負担をかけないように家事はほどほどにしよう
家事で体を動かすことは、適度な運動になります。
しかし、妊娠30週頃になるとおなかが前にせり出してきて転倒しやすく、心臓への負担も大きくなっているので、家事は無理のない範囲で行いましょう。
特にお風呂場や階段などの滑りやすい場所・転びやすい場所の掃除は、パパや家族に代わってもらうと安心です。
こまめにトイレに行って膀胱炎を予防しよう
大きくなった子宮で膀胱が圧迫されることで、頻尿になりやすくなります。
おなかが大きいと、こまめにトイレに行くのも大変ですよね。だからといって、トイレに行くのを我慢し過ぎると膀胱炎になってしまうことがあるので、トイレは我慢しないようにしましょう。
妊娠中は、膀胱内で細菌が繁殖して膀胱炎になりやすいです。
こまめにトイレに行くだけでなく、尿漏れパッドを使ったり下着をこまめに換えたりして、デリケートゾーンを清潔に保つよう工夫してみてくださいね。
正しい姿勢で腰痛を予防しよう
大きくなったおなかを支えるために、反り腰になりやすい時期です。
反り腰の姿勢が続くと腰に負担がかかって痛みが出やすくなるので、意識して正しい姿勢で過ごすようにしましょう。
立つとき・座るときは背筋を伸ばし、おしりを締めることを意識してみてください。頭のてっぺんから糸で吊られているようなイメージを持つと、正しい姿勢がとりやすいですよ。
妊娠30週目に気になる症状や病気
妊娠30週目の気になる症状や病気を解説します。気になることがあれば、早めに医師の診察を受けましょう。
逆子
赤ちゃんがおなかのなかで活発に動いて、逆子になることがあります。妊婦健診で逆子と言われても、あまり心配しすぎないでください。
次の妊婦健診でエコーを当てると直っていることも少なくありません。
ママの寝る向きや生活も特に影響しないので、いつもどおりに過ごしましょう。
産院によっては、逆子を直す体操などを紹介されるかもしれません。そのときは試してみてくださいね。
切迫早産
この頃になると、新生児医療の助けを借りればほとんどの赤ちゃんが健康に成長できるまで発達しています。
切迫早産は、なんらかの原因で子宮口が開いて、赤ちゃんが出かかっている状態です。
子宮口があまり開いていない場合は通院でも治療できますが、子宮の収縮が強く、子宮口が大きく開いている場合は入院して子宮収縮抑制剤を投与します。
もしおなかが張る・規則的に痛む場合は、速やかに病院を受診しましょう。日常生活では無理をしないように心がけることが予防につながります。
常位胎盤早期剥離
常位胎盤早期剥離は、何らかの理由で出産より前に胎盤がはがれてしまう状態です。周産期の死亡率や病気の罹患率を上げる主な原因です。
妊娠性高血圧を発症している人や、切迫早産になっている人がなりやすいといわれています。
常位胎盤早期剥離と診断されたら、赤ちゃんの状態を確認し、赤ちゃんの心拍数に異常がある場合は、すぐに緊急帝王切開で分娩となることが多いです。
赤ちゃんの心拍数に異常がない場合は、個人の状態に合わせて検討されます。
妊娠中に次のような症状が見られたら、速やかに病院を受診しましょう。
病院を受診する目安
性器から出血がある
おなかが圧迫されるような痛みがある
頻繁におなかが張る
妊娠30週目にやること・やっておいたほうがいいこと
妊娠30週目にやること・やっておいたほうがよいことをお伝えします。
赤ちゃんのスペースを準備しよう
妊娠後期に入ったら、赤ちゃんが過ごすスペースを作りはじめましょう。
赤ちゃんのスペースを作る際は、安全性や衛生面だけでなく、室温や湿度にも気を配ってくださいね。室温は24℃~26℃、湿度は50%~60%程度に調整するのがポイントです。
赤ちゃんは体温調節がまだ上手にできないので、いつでも快適に過ごせる室温・湿度に調整できるよう、エアコンの動作確認などもしておきましょう。
ベビーベッドを設置する際は、外気や直射日光が当たらないように窓際から少し離してください。
時計やカレンダーなどは、赤ちゃんの上に落ちてこないような位置に移動するか取りはずすとよいですよ。
ストレスが溜まりやすい時期なのでゆったりとできるストレス発散法を見つけよう
不安になったりイライラしたりしやすく、ストレスが溜まりやすい時期です。
ストレスの溜め込み過ぎはおなかの赤ちゃんにも影響するので、ストレス発散を心がけましょう。
ストレス発散といっても、おなかが大きく体を激しく動かしたりするのは難しいですよね。
この機会に自宅で座ってできる趣味を見つけたり、瞑想を日課にしたりするなど、ゆったりできるストレス発散法を探してみましょう。
入院準備をしよう
いつ入院になってもよいように、入院準備を進めましょう。
入院の際に持っていくものは、大きなバッグやカゴにいれて、1箇所にまとめておくと持ち運びがスムーズです。
妊娠に必要なものは病院・産院ごとに違うので、両親学級などで渡されたリストを確認して準備しましょう。
出産準備をはじめよう
入院準備と並行して、出産準備も進めましょう。
産後すぐに必要になるおむつやおしりふきを買い揃えるだけでなく、赤ちゃんの肌着やベビー服などを準備できるとよいですね。
購入する量は、産後に必要な最低限の量にしておきましょう。赤ちゃんとママの状態を見ながら、足りなくなったときに買い足していくようにすると、無駄がありません。
赤ちゃんの肌着に水通しをしよう
ベビー服やガーゼなどの布類を買ったら、時間があるときに水通しをしておきましょう。
水通しをすることで、赤ちゃんの肌への刺激が少なくなり、吸水性もアップしますよ。水通しは手洗いする方法と、洗濯機を使う方法があります。
出産後はバタバタするもの。今のうちに時間を見つけて、水通しを済ませておきましょう。
【管理栄養士監修】妊娠中のおすすめレシピ
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本記事の監修者が関与しているものではありません。
【編集部セレクト】妊娠中に準備しておきたい育児グッズ
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出産までの10週間はあっという間!少しずつ入院・出産に向けた準備をはじめよう
出産予定日まで、あと2ヶ月あまりです。日に日におなかが大きくなって、赤ちゃんの成長を実感している頃でしょう。
妊娠30週頃になるとマイナートラブルが起こりやすくなり、体への負担も一段と増します。疲れた・しんどいと感じるときは無理をせず、自分のペースでゆったりと過ごせるとよいですね。
出産のその日まで、ママとパパでその時々の気持ちを共有しながら、1日1日大切に過ごしていきましょう。
- 体への負担が大きくなるので無理はしないで
- 足元が見にくくなるので転倒に注意
- 食事の量・カロリーをバランスよく増やそう
- ちょこちょこ食べで胃腸への負担を和らげよう
- ベビー服に水通しをするなど、赤ちゃんを迎える準備を進めよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
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