【医師監修】つわりがひどかった時の子に特徴はある?性別・体重との関係や症状を和らげる方法を解説
つわりの症状と赤ちゃんの性別や体重に関係があるのか気になっている妊婦さんもいるでしょう。
なかには、つわりがひどいと発達障害になるのではないかと不安になっている人もいるのではないでしょうか?
この記事では、つわりと赤ちゃんの性別との関係、体重への影響、発達障害との関連性などを解説します。
つわりがひどくなる要因やつわりがひどいときの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
つわりの症状と赤ちゃんの性別や体重に関係があるのか気になっている妊婦さんもいるでしょう。
なかには、つわりがひどいと発達障害になるのではないかと不安になっている人もいるのではないでしょうか?
この記事では、つわりと赤ちゃんの性別との関係、体重への影響、発達障害との関連性などを解説します。
つわりがひどくなる要因やつわりがひどいときの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- つわりと性別や体重との関係に科学的根拠はない
- hCGの分泌量やストレスがつわりに影響する
- つわりがひどいときはこまめな水分補給と休息を大切に
- 食事や水分をろくに摂れない状態が続いている場合は医師に相談を
つわりがひどかった時の子に共通する特徴
つわりと赤ちゃんに関する言い伝えは多く、症状がひどいと赤ちゃんに影響があるのではと心配になってしまいますよね。
まずは、つわりのひどさと赤ちゃんに関係性があるのか、見ていきましょう。
性別
つわりのひどさと赤ちゃんの性別との関係に医学的な根拠はありません。
赤ちゃんの性別を決めるのは染色体なので、つわりの症状によって性別が決まるということはないのです。
発達・障害
つわりと発達障害・染色体異常との関係も、科学的に証明されていません。
つわりがひどい、またはつわりがないと、ダウン症などの先天性疾患になりやすいという話を聞いたことのあるママ・パパもいるかもしれませんね。
しかし、染色体異常は誰でも起こる可能性があるもので、つわりとの関連にはまったく根拠がありません。
出産の時期・安全性
エコチル調査では、つわりがひどかったママは、正期産(妊娠37週0日から41週6日までの35日間=正産期に産まれること)が多い傾向がみられました。
ただし、この調査はあくまで統計であり、正期産が多い理由や医学的根拠はまだわかっていません。
つわりがなくても正期産で産まれてくる赤ちゃんもたくさんいます。あくまでも傾向としてとらえ、「赤ちゃんがおなかのなかですくすく育っている証拠」ぐらいの、気楽な気持ちで考えられるといいですね。
また、一般的に「つわりがひどいと安産になる」といわれますが、出産の安全性とつわりの関連も認められていません。
※出典:国立研究開発法人国立環境研究所エコチル調査コアセンター,「妊娠中の吐き気と嘔吐は早産の発生率低下と関連している:エコチル調査(JECS)」,2018/6, https://bmcpregnancychildbirth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12884-018-1911-1
体重
つわりと赤ちゃんの体重の関連性についても医学的な根拠はありません。
「つわりがひどくて栄養を摂取できないと、赤ちゃんが低体重になってしまうのでは?」と不安に思う人もいるかもしれませんが、妊娠初期の赤ちゃんはまだ小さく、必要な栄養はそれほど多くありません。
つわりによる食事量の減少が、直接赤ちゃんの体重に影響することはないため、自分の体調を優先してくださいね。
つわりの間にママの体重が減っても、つわりが治まったあとに元の体重に戻れば、赤ちゃんは順調に育ってくれますよ。
つわりがひどいのはなぜ?
つわりはホルモンやストレスなどさまざまな要因によって起こり、症状も個人差が大きいものです。ここではホルモンやストレスがどのようにつわりに影響するのかを見ていきましょう。
ホルモンの分泌量が多い
妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの分泌量が増加します。
hCGは子宮の絨毛から分泌されるホルモンで、妊娠を維持する働きがある一方で、脳にある嘔吐中枢を刺激します。そのため、嘔吐などのつわり特有の症状が現れてしまうのです。
ホルモンの分泌量には個人差があります。多く分泌されるほどつわりがひどくなる傾向があり、多胎の場合は分泌量が多くなるようです。
hCGは胎盤ができる妊娠10週頃から分泌量が減っていくので、妊娠中期からはつわりも徐々に落ち着いてくるでしょう。
ストレスを抱えている
ストレスによってつわりがひどくなってしまうこともあります。
妊娠中は心と体が不安定になりがちです。自分の体の変化へのとまどいや、妊娠生活・子育てへの不安、仕事上の変化など、自分では意識しないうちにストレスを抱え込んでしまうこともあるでしょう。
それらのストレスによって、つわりが悪化してしまうことがあります。
つわりがひどいときの対処法
ここからは、つわりがひどいときに試してほしい対処法を紹介します。
つわりは妊娠初期に起こる体の大きな変化の1つですが、ママにとってはつらいものです。
少しでも快適に過ごせるよう、対処法を知っておくと安心ですよ。
安静にする
つわりがひどいときは安静にし、ゆっくり休息をとるようにしましょう。
妊娠初期はママの心身も赤ちゃんの状態も不安定な時期なので、疲れやストレスをためないようにしてください。
疲れたら横になって休んだり、自分がリラックスして過ごせるような環境を整えたりするなど、無理をしないことが何より大切です。
「つわりは誰もが経験すること」と考え、休息する自分を責めないようにしてくださいね。
こまめに水分補給をする
脱水症状を防ぐために、少しずつでいいので水分を摂るようにしましょう。
通常は食事からも水分を摂取できますが、つわりで食べられなくなると摂取する水分量が減少して脱水状態になってしまいます。
脱水状態になるとつわりが悪化する可能性があるため、水や麦茶などでしっかりと水分補給をしてくださいね。
つわり中はミネラルなどの電解質も失われやすいため、飲めるようならスポーツドリンクもおすすめです。
カフェインや糖分を過度に含む飲み物は、赤ちゃんの発育に影響を与えたり合併症を引き起こしたりするおそれがあるため、なるべく控えましょう。
食べられるものを食べる
とにかく「食べられるものを食べる」で大丈夫です。
1日3食にこだわらなくても、栄養バランスの整った食事でなくてもいいので、おにぎりやパン、フルーツなど簡単につまめるものを、少しずつ口にするといいでしょう。
朝の空腹時に症状が出るという人は、すぐにつまめるクラッカーやゼリー飲料などを枕元に置いておくのもおすすめです。
つわりの期間中、何を食べられるかには個人差があるので、自分の体が欲するものを食べましょう。
ビタミンB6を摂取する
ビタミンB6を積極的に摂取するのもおすすめです。
ビタミンB6は赤身の魚や鶏肉、バナナなどに多く含まれており、アミノ酸や脂肪酸、糖などの代謝を調整することで、つわりの軽減に役立つとされています。
食事に取り入れる際は、できるだけ新鮮な食材を選びましょう。一度に大量に摂取しても排出されてしまうため、こまめに摂るようにすることも大切です。
注意が必要なつわりの症状
つわりが赤ちゃんに影響を与えることは基本的にありません。
しかし、次の症状がある場合は、医療機関を早めに受診しましょう。
1日に何度も繰り返し吐いてしまう
嘔吐の症状が激しく、何度も吐いてしまう場合「多胎妊娠」や「胞状奇胎(ぶどう子)」の可能性があります。
早めに医療機関を受診し、検査を受けましょう。
また、過去にお腹の手術をおこなっている場合は、頻度が低いものの「腸閉塞(ちょうへいそく)」も注意すべきです。これは腸が狭くなったり閉塞してしまい、腸の内容が渋滞を起こし、最終的に嘔吐(おうと)が頻繁に見られます。場合によって手術が必要なケースもありますので、医療機関を受診してください。
体重が妊娠前から5%以上減少した
体重が大幅に減少している場合、甲状腺機能に問題があるかもしれません。
妊娠前から5%以上体重が減っている場合も、医療機関を受診しましょう。
通常はhCGの分泌が低下すると症状が改善しますが、体重減少が止まらない場合は甲状腺の疾患について検査が必要です。
機能が亢進しても低下しても胎児に影響を及ぼすことがありますので、過度の体重減少が見られる場合は医療機関の受診をお勧めします。
数日間ほとんど何も食べられない
何も食べられない状態や水分をほとんど受け付けられない状態が続くと、脱水症状を引き起こしたり呼吸に支障をきたしたりするおそれがあります。
何日も食事できていない場合も、医療機関を早めに受診してください。
そのような場合、脂肪やタンパク質をエネルギーに変えていく必要があり、その際にケトン体という物質ができます。
このケトン体は酸性であり、血液中に増えていくと体内が酸性化され、やがて呼吸障害や意識障害など重症化していくため、食事を摂取できない状態が数日続く場合は早めに医療機関に行きましょう。
頭痛・めまいの症状がたびたびある
頭痛やめまいの症状がある場合、脳の症状が悪化しているおそれがあります。
早めに医療機関を受診しましょう。
つわりによる症状と決めつけないことが大事です。
つわりと赤ちゃんの関係についてよくある質問
ここからは、つわりと赤ちゃんの関係についてよくある疑問をまとめています。
「妊娠悪阻(にんしんおそ)」って何?
強い吐き気や嘔吐などがある状態を指します
吐き気や嘔吐などの症状が強く、つわりが重症化したものを妊娠悪阻といいます。つわり自体に問題はなく、つわりと妊娠悪阻とのはっきりした境界もありませんが、食事や水分を摂取できず急激な体重減少や脱水症状がみられる場合は心配です。点滴や入院など、医療機関での治療が必要となる場合もあります。妊娠悪阻になっても適切に治療を行えば赤ちゃんに影響はありません。気になる症状があれば早めに受診してくださいね。
つわりと赤ちゃんの性別に関係はある?
つわりのひどさと赤ちゃんの性別に関連はありません
赤ちゃんの性別に関する言い伝えはたくさんありますが、つわりと性別の間に科学的な関連は確認されていません。性別を決めるのは染色体です。「つわりがひどかったときに男の子が産まれた」という体験を耳にすることもあるかもしれませんが、あくまで結果的に男の子が産まれただけと捉えるのが妥当でしょう。
つわりがひどいと赤ちゃんのIQが高くなるって本当?
つわりと赤ちゃんのIQの関連性は明らかになっていません
海外の研究で、つわりがあったママから産まれた子どもはIQが高いという報告があるようですが、これは本来の研究の副次的な結果にすぎません。つわりと赤ちゃんのIQとの関連には根拠がなく、遺伝や生育環境がIQに影響を与えているようです。「つわりがなかったからIQが低くなるのでは?」と心配する必要はないといえるでしょう。
つわりがひどいと赤ちゃんに影響する?
赤ちゃんへの影響は基本的にありません
つわりが直接赤ちゃんに影響を与えることはありません。つわりがひどいと赤ちゃんに悪影響があるのでは?と不安な気持ちになってしまうかもしれませんが、赤ちゃんはママのおなかの中ですくすく育っています。ただし、食事や飲み物をまったく受け付けられない、極端な栄養不足や脱水症状を起こしているなどの場合は、早めに医師の診断を受けるようにしましょう。
つわりと赤ちゃんの性別・体重などとの関連性はない!つらいときは医師に相談を
つわりの症状と、赤ちゃんの性別・体重・障害の有無などとの関連性はありません。
つわりはホルモンの分泌やストレスなどさまざまな要因が絡まり合って起こり、症状も多様です。
つわりがひどいと赤ちゃんのことが心配になりますが、つわりが直接赤ちゃんに悪影響を与えることは基本的にありませんよ。
つわりはママにとってはつらいものですが、つわりは赤ちゃんが自分の存在を伝えるためのメッセージだと思って、無理せず自分を大切に過ごしてくださいね。
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