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HIV陽性でも妊娠継続・出産できる?妊娠中に感染がわかった場合の対応や母子感染について解説

妊婦健診でHIV陽性でも妊娠継続・出産できる?妊娠中に感染対応や母子感染について解説

妊婦健診で行ったHIV検査で陽性がわかると「このまま無事に出産できるの?」と不安になってしまうもの。

HIVはAIDS(エイズ。後天性免疫不全症候群)を引き起こすウイルスで、母子感染することが知られています。そのため、妊娠・出産をあきらめなければならないと思っている人も多いでしょう。

しかし、HIV陽性であってもきちんと治療を受け、適切に対処すれば妊娠・出産は可能です。

この記事ではHIV陽性でも妊娠継続・出産できるかどうかに加え、感染がわかった場合の対応や母子感染について解説します。

妊婦健診で行ったHIV検査で陽性がわかると「このまま無事に出産できるの?」と不安になってしまうもの。

HIVはAIDS(エイズ。後天性免疫不全症候群)を引き起こすウイルスで、母子感染することが知られています。そのため、妊娠・出産をあきらめなければならないと思っている人も多いでしょう。

しかし、HIV陽性であってもきちんと治療を受け、適切に対処すれば妊娠・出産は可能です。

この記事ではHIV陽性でも妊娠継続・出産できるかどうかに加え、感染がわかった場合の対応や母子感染について解説します。

HIVに感染していても妊娠継続・出産は可能?

HIV陽性でも妊娠継続・出産できる?妊娠中に感染がわかった場合の対応や母子感染について解説

HIVに感染していても妊娠継続・出産できます

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、AIDS(後天性免疫不全症候群)を引き起こすウイルスとして知られています。

ママがHIVに感染しているとおなかの赤ちゃんもHIVに感染する「母子感染」を起こすおそれがありますが、早いうちから適切な治療を受けていれば、赤ちゃんへの感染を防ぐことが可能です

HIV検査の結果が陽性だった場合は、まずかかりつけの医師や家族とよく話し合ってみましょう。

HIVとは?

HIV陽性でも妊娠継続・出産できる?妊娠中に感染がわかった場合の対応や母子感染について解説

HIVは、1981年に初めて存在が知られたウイルスです。HIVに感染してAIDSを発症すると免疫機能が低下し、さまざまな病気を発症しやすくなります。

ここからは、HIVに感染した場合の症状と経過、感染経路について解説します。

HIVに感染した場合の症状と経過

HIVに感染すると、感染後2週間目から4週間目(急性期)にウイルスが体の中で爆発的に増殖します

発熱やのどの痛み、だるさといった風邪のような症状が現れますが、1週間程度で症状が消えるためHIVに感染したとわかりにくいのが特徴です。

風邪のような症状が消えたあとは、特にこれといった症状もなく経過します。この期間を無症候性キャリア期といいます。

無症候性キャリア期は個人差が大きく、AIDS発症まで2年程度の人もいれば15年経って発症する人などさまざまです。

無症候性キャリア期を過ぎると、エイズ期に入ります。エイズ期に入ると免疫機能が低下するため、それまでかからなかった病気にかかったり、がんや神経障害などの症状が現れます

かつてHIVによる感染症は死の病でしたが、現在はHIVの増殖を抑える薬が開発されています。

AIDSの発症を予防したり症状をコントロールしたりできる病気になっているので、早期の発見・治療が大切です。

HIVの感染経路

HIVの感染経路として最も多いのは、性行為による感染です。HIVを含む精液・膣分泌液・血液などが粘膜や傷口から体内に入ることで感染します。

性行為による感染を防ぐために、より安全な性行為(セーファーセックス)を心がけましょう。コンドームを正しく使用することは、感染予防におおいに役立ちます。

性行為以外の感染経路には、注射器具の共有や母子感染もありますが、いずれも性行為に比べると多くはありません。

HIVは赤ちゃんにも感染する?

HIV陽性でも妊娠継続・出産できる?妊娠中に感染がわかった場合の対応や母子感染について解説

HIVは母子感染を起こすことでも知られているウイルスです。ママがHIV陽性の場合、赤ちゃんも生まれながらにHIVウイルスに感染していることがあります。

母子感染は、子宮内・分娩時・授乳時で起こるとされています。特に感染が起こりやすいのが、経腟分娩時です。

母子感染の50%は、経腟分娩時に起こるとされているため、HIV陽性の妊婦さんの場合は帝王切開で出産することが望ましいとされています

適切な対応を行なえば、HIVの母子感染率は約0.4%以下まで抑えられるので、不安なことがあれば積極的に医師に質問してHIVに対する理解を深めましょう。

HIV抗体検査は妊婦健診で受ける

HIVに感染しているかは、血液中にHIV抗体があるかどうかを調べることでわかります。妊娠4~12週の妊婦健診で検査するのが一般的です。

検査結果は陽性(プラス)・陰性(マイナス)のどちらかで示されます。

血液検査の結果が陽性だった場合は、必ず精密検査を受けて感染の有無を確認することが大切です。

妊婦健診で行うそのほかの検査

妊婦健診では、HIV検査の他にもさまざまな検査を行います。おもな検査は次のとおりです。

妊婦健診で行うそのほかの検査

  • HTLV-1抗体検査

  • B群溶血性レンサ球菌

  • 血液型(ABO血液型・Rh血液型・ 不規則抗体)、血算、血糖

  • 梅毒血清反応

  • B型肝炎抗原

  • C型肝炎抗体

  • 性器クラミジア

  • 風疹ウイルス抗体

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HIV抗体検査が陽性だった場合の対応

HIV抗体検査が陽性で、精密検査の結果も陽性だった場合、妊娠継続・出産には次のような対応が必要です。

抗HIV療法を受ける

HIVに感染していることがわかったら、子宮内感染を防ぐために抗HIV療法を受けることになるでしょう。

抗HIV療法は、効き方が異なる複数の抗HIV薬を組み合わせて毎日服用するのが一般的です。

しかし、最近では1つの薬に数種類の薬が配合されているものもあり、1日1回1錠で治療できるようになっています。

使用する抗HIV薬は、妊娠期間や体調の変化などを踏まえて選択されます。

早期に治療を開始することで赤ちゃんに感染するリスクを抑えられるため、できるだけ早く医師に相談しましょう。

帝王切開で出産する

母子感染の約50%は、経腟分娩時に起こっています。これは、赤ちゃんが産道を通るときにママの血液などをのみこんでしまうのが原因です。

分娩時の母子感染を防ぐには、経腟分娩が可能でも帝王切開で出産するのが望ましいとされています。

帝王切開のタイミングについては、体調や妊娠経過との兼ね合いもあるので、かかりつけの医師とよく相談しましょう。

出産後は人工乳哺育や粉ミルクで育てる

HIVウイルスは母乳にも含まれています。出産後は母乳を与えず、人工乳哺育や粉ミルクで育てます。

母乳に含まれたHIVウイルスは、ママが抗HIV療法を受けても取り除けないので、母乳から母子感染が起こる確率をゼロにはできません。

医師のアドバイスを踏まえ、パパ・ママが納得したうえで、治療と育児を両立できるとよいですね。

赤ちゃんに対してHIV検査を行う

赤ちゃんが生まれたら、赤ちゃんに対してHIV検査を行うことも重要です。

検査は生後48時間以内・生後14〜21日・生後1~2ヶ月・生後4~6ヶ月・生後12~18ヶ月の合計5回行います。

生後1ヶ月以降と生後4ヶ月以降の検査で少なくとも2回陰性が確認されれば、赤ちゃんがHIVに感染していることはないと診断されます。

HIV陽性でも妊娠継続・出産は可能!きちんと検査を受けよう

HIVの検査結果が陽性でも、妊娠継続・出産は可能です。しかし、妊娠中から抗HIV薬を使った治療を受け、帝王切開で出産する必要があったり、母乳ではなく粉ミルクを使用したり、出産や育児にも影響があります

日本における妊婦さんのHIV感染率は決して高くありませんが、母子感染を防ぐためにもきちんと検査を受けてくださいね。

HIVについて不安なことがあれば、些細なことでもかかりつけの医師に相談することが大切です。

  • HIV陽性でも妊娠・出産は可能
  • HIVに感染しているかどうかは血液検査でわかる
  • HIVは母子感染する
  • HIV陽性だった場合、妊娠中から治療を開始しよう
  • 妊娠前からセーファーセックスを心がけて感染を予防しよう

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