
【医師監修】妊娠後期の腰痛の原因は?予防策や対処法、病院受診の目安も解説
妊娠後期に入ってから、腰痛に悩まされている妊婦さんもいるのではないでしょうか?
この時期の腰痛はホルモンの影響や体型の変化、姿勢などが原因で発生しますが、適切な対策をとることで症状を緩和できます。
本記事では、腰痛の原因や改善方法、予防策について詳しく解説します。妊娠後期の腰痛に関する疑問や悩みを解消し、快適な妊娠生活を送りましょう。
妊娠後期に入ってから、腰痛に悩まされている妊婦さんもいるのではないでしょうか?
この時期の腰痛はホルモンの影響や体型の変化、姿勢などが原因で発生しますが、適切な対策をとることで症状を緩和できます。
本記事では、腰痛の原因や改善方法、予防策について詳しく解説します。妊娠後期の腰痛に関する疑問や悩みを解消し、快適な妊娠生活を送りましょう。
妊娠後期に腰痛が起こるのはなぜ?

妊娠後期に腰痛が起こる原因として、主に以下の3つが考えられます。
- ホルモンの影響
- 体型・姿勢の変化
- 運動不足
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ホルモンの影響
妊娠にともない「リラキシン」というホルモンが増加することによって、腰痛を引き起こすことがあります。
リラキシンには、出産に向けて骨盤周辺の関節や靭帯を柔らかくする役割があるため、関節の安定性が低下し、腰に負担がかかりやすくなります。
大きなおなかを支える力が弱くなってしまい、腰に負担がかかって腰痛を引き起こすのです。
体型・姿勢の変化
妊娠後期に入るとおなかが大きくなるので、重心が前に移動して無意識に腰を反らせるような姿勢になります。
その結果、背骨や腰に負担をかけてしまい、腰痛が発生しやすくなるのです。
また、妊娠中は妊婦さん自身の体重が増えます。すると腰に負担がかかりやすくなり、腰痛を引き起こすことがあります。
運動不足
運動不足によって腰痛が引き起こされることもあります。
妊娠後期はおなかが大きいので体を動かしにくく、運動不足になりがち。すると、全身の筋力や筋肉の柔軟性が下がったり、血行が悪くなったりして、腰痛につながってしまうのです。
妊娠後期の腰痛を改善する方法は?

妊娠後期になると、ホルモンの影響やおなかの重さで腰痛がひどくなることがあります。
しかし、適切な方法を取り入れることで腰痛を緩和できる場合もありますよ。以下で具体的な改善方法を紹介するので、自分に合った方法を見つけてみてください。
マッサージやストレッチをする
マッサージをすることで血行がよくなり、腰痛を改善できる場合があります。
横になってテニスボールを腰の部分に押し当て、ゆっくりと動くようにすると、筋肉の緊張がほぐれるでしょう。
また、四つん這いになって背中を丸める「猫のポーズ」や、腰を左右に動かすストレッチもおすすめです。
いずれも血行を促進し筋肉を柔らかくする効果が期待できるので、無理のない範囲で毎日のルーティンに取り入れるとよいでしょう。
ただし、やりすぎには注意が必要です。おなかを圧迫しない適度なストレッチを心がけましょう。
正しい姿勢で過ごす
なるべく正しい姿勢を心がけることも大切です。座るときは腰をまっすぐに保ち、膝をわずかに曲げることで腰への負担が軽減されます。
立つときや歩くときも、糸で上から引っ張られているイメージをもち、背筋の伸びた姿勢を保ちましょう。
日常生活で意識的に正しい姿勢を維持することで、腰痛の予防につながる可能性があります。
骨盤ベルトを活用する
骨盤ベルトを使うことも、妊娠中の腰痛改善に効果的な方法の一つです。
骨盤ベルトをつけることで骨盤まわりの安定性が高まり、腰への負担が軽減されます。
着用するときは、骨盤の下部にしっかりとフィットさせるようにしましょう。おなかを圧迫しないよう装着位置に注意し、適切な位置で着用できるよう調節してください。
体を適度に動かす
妊娠後期も、無理のない範囲で体を動かしましょう。ウォーキングやヨガなどの軽い運動なら、体に負担がかからずおすすめです。
ただし、長時間の運動はおなかの張りの原因になるので、1回あたり1時間以内を目安に行うようにしましょう。体調がよいときに、気持ちいいと感じられる程度に取り組むことが大切です。
体を温める
体を温めると血行がよくなり、腰痛が軽減される場合があります。
お風呂に入る際は、38度前後のぬるめのお湯に浸かるとリラックス効果が得られやすいでしょう。長時間浸かるのではなく、10分程度を目安にしてください。
また、使い捨てカイロやホットパックも効果的です。適度な温度で腰に当てることで、痛みを緩和できますよ。
抱き枕を使う
抱き枕も、腰痛改善の効果が期待できるアイテムの一つです。
特におすすめなのは、U字型の抱き枕。体全体を包み込むような形状で背中をしっかりサポートしてくれるので、楽に寝ることができますよ。
抱き枕で寝姿勢を安定させ、背中や腰の負担を減らしましょう。
腰痛改善には「シムス位」がおすすめ
腰が痛いときは、体の左側を下にして横向きに寝る「シムス位」がおすすめです。子宮の重みによる腰や背中への負担が軽減されるので、腰痛改善の効果が期待できます。血液の流れもよくなるため、足のむくみや疲労感も軽減しますよ。
おなかを押しつぶすことなく横向きで寝られるので、寝苦しい妊娠後期でも楽に眠れるでしょう。
妊娠後期の腰痛を予防するには?

妊娠後期の腰痛に悩まされないよう、適切に予防したいですよね。ここでは、日常生活に取り入れやすい予防法をいくつか紹介します。
ゆっくりと動く
急な動きを避け、ゆっくりとした動きで行動するようにしましょう。急に動くと腰に大きな負担がかかり、筋肉が緊張して腰痛を引き起こす原因となります。
立ち上がる際は一度体勢を整え、ゆっくりと腰を上げるようにします。物を持ち上げる際は一度しゃがんでからゆっくりと持ち上げ、腰に負担がかからないようにしましょう。
背筋を伸ばす
正しい姿勢を保ち、腰にかかる負担を分散させることも大切です。特に妊娠後期はおなかが大きくなり、姿勢が崩れやすいため、意識的に背筋を伸ばすようにしましょう。
立つときは、肩幅程度に足を開いて重心を均等に保つようにします。座るときは、椅子に深く腰かけて背筋をまっすぐ伸ばしましょう。背筋を伸ばしにくいときは、背もたれにクッションを置くとよいですよ。
ハイヒールを履かない
ハイヒールを履くと、重心が前に移動して反り腰になり、腰に大きな負荷がかかります。また、転倒のリスクも高まるので妊娠中は避けましょう。
代わりに、クッション性のあるフラットシューズやスニーカーを選ぶことで、足元が安定し腰への負担が軽減できます。特に、スリッポンタイプの靴なら着脱する際にかがむ必要がないので、おなかが大きい妊娠後期でも使いやすいでしょう。
長時間同じ姿勢をとらない
長時間同じ姿勢を続けると、血行不良や腰への負担を招き、腰痛につながりやすくなります。楽だと思う姿勢であっても、定期的に姿勢を変えるようにしましょう。
座っているときは定期的に立ち上がって軽くストレッチを行う、立ち仕事の場合はこまめに座って休憩をとるなど、姿勢を変える工夫をしてくださいね。
妊娠後期の腰痛で病院に行ったほうがよいケースとは?

腰痛は妊娠後期によくある症状ですが、以下の場合は病気や異常が隠れている可能性があります。
妊娠後期の腰痛で病院に行ったほうがよいケース
突然の激しい腰痛
動けないなど、日常生活に支障が出るほどの腰痛
周期的な腰痛
尿が出にくい
上記の症状が現れた場合は、医療機関を早めに受診しましょう。痛みがなかなか改善されない場合も、自己判断せずに医師に相談したほうが安心です。
腰痛対策をして妊娠後期も快適に過ごそう

妊娠後期の腰痛は、ホルモンや体型の変化、運動不足などが原因で起こります。
適度な運動やストレッチ、骨盤ベルトなどによって腰痛を改善できる場合があります。正しい姿勢を保つことや、体を温めることも効果的ですよ。
まだ腰痛の症状がない場合も、日頃から腰に負担をかけない生活習慣を心がけ、しっかりと予防しましょう。
痛みが強い場合や、周期的に痛む場合は、早めに病院を受診してください。
- 妊娠後期の腰痛はホルモンや体型の変化、生活習慣などが原因
- 正しい姿勢や骨盤ベルトの活用などで腰痛を緩和しよう
- 寝るときは抱き枕を使用し、シムス位をとると腰に負担がかかりにくい
- 日常生活では、ゆっくり動くこと、定期的に姿勢を変えることなどが大切
- 痛みが強い場合や周期的に痛む場合などは、早めに医師に相談しよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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