#羊水
ママの子宮の中にある赤ちゃんを包む膜の中(羊膜腔)を満たす弱アルカリ性の液体のことです。
羊水とは
羊水はおなかの赤ちゃんを守り、成長を助ける働きをする弱アルカリ性の液体。妊娠初期の羊水は羊膜(赤ちゃんを包む膜)と、妊娠中のママの血液から作られていると考えられています。妊娠の中期以降になると、大部分は赤ちゃんが排出した尿が主な成分です。
羊水検査はどのようなときに行うの?
羊水検査でおなかの赤ちゃんの先天的な病気についてわかると聞きました。
検査を受けた方がよいのでしょうか?
基本的におなかの赤ちゃんに染色体異常などの可能性が高い場合に受けることになっています。
羊水検査は、羊水をとりその中の細胞を回収して、染色体の異常を調べる検査です。羊水検査には少なからずリスクもあり、希望したママすべてに行えるわけではありません。検査を受ける前から遺伝カウンセリングを受け、十分なサポート体制のもとカップルで相談し、結果に対する準備をしておく必要があります。
妊婦健診で羊水が多いと言われました。
羊水過多の場合、どのような治療をするのでしょうか?
羊水過多を起こす原因により治療方法は異なります。
ママの妊娠糖尿病が原因の場合は、血糖をコントロールする治療をします。胎児貧血の場合は胎児へ輸血をするなど、治療が可能である場合は行います。そのほか羊水過多では前期破水(※)や早産となりやすいので、入院し安静にして妊娠を続けられるようにします。
※前期破水:陣痛が来る前に破水してしまうこと。
羊水が少ないとはどういうことでしょうか?
妊婦健診で羊水が少なめと言われ不安があります。
おなかの赤ちゃんの様子を注意深く観察していく必要があります。
羊水過少のおもな原因は、おなかの赤ちゃんのおしっこが減ることや、前期破水などで羊水が漏れ出てしまうことが挙げられます。原因不明のケースもあります。妊娠中期以降では約半数がおなかの赤ちゃんの異常によるもの、約3割が前期破水です。妊娠後期では前期破水や胎盤機能不全によるものが多いとされています。羊水過少でおなかの赤ちゃんの異常が診断された場合、ときにママとパパは厳しい選択をしなければならないことがあります。一緒によく考え、決断していく必要があります。
羊水の役割は?
羊水はおなかの赤ちゃんを感染や衝撃などから守るはたらきをしています。また羊水を飲んで吐き出す運動により肺や腸管の成長を助けています。
そのほか羊水がおなかの赤ちゃんの運動スペースを確保することで、骨や筋肉が発達するなどさまざまな役割を果たしています。