【小児科医監修】赤ちゃんの発育・発達と生活 生後8か月
この時期の最大のテーマは安全管理
おすわりで広い範囲を見渡せるようになり、興味をひかれるものがあると、そこへ向かって自分ではいはいして移動できるようになります。はいはいは、左右の運動の分化が完成したというしるしです。行動の範囲が広がるので、安全管理がとても大切になります。ママ、パパはこれまで以上に赤ちゃんから目が離せなくなる時期です。はいはいが完成すると、今度は少し高いところへ興味が広がり、つかまり立ちへと進んでいきます。より広い範囲で危険がないか、注意する必要が出てきます。
離乳食は、豆腐くらいのかたさになり、1食で赤ちゃん用茶碗で軽く1杯分食べられるようになります。食べられる食材の種類も増えますが、この時期はまだ栄養の中心は母乳やミルクです。
4か月ごろから始まった喃語は、8〜9か月ごろにピークを迎え、言葉は「まんまん」など反復音が上手に。おしゃべりへの準備が始まります。
生後8か月の赤ちゃんの発育・発達
【身長】
男の子 66.3~75.0cm 女の子 64.4~73.2cm
【体重】
男の子 6960g~10.14kg 女の子 6530~9630g
※8~9か月未満の身長と体重です。
【口】舌と上あごを使ってモグモグ
上手にすりつぶして食べられるようになります。
【手】手先が器用になります
指先でこまかいものをつまんだり、両手で上手にものを持てるようにも。
【足腰】はいはいで行動範囲が広がります
はいはいができるようになると、思わぬ場所に移動していることも。
【表情】ママがいないと不安
人見知りや後追いがピーク。泣いたり不安げな表情をします。
後追いと人見知りは愛着完成のサイン
後追いと人見知りがピークに。ママ、パパとの愛着関係が完成したあかしです。
愛着とは、特定の人に対する「自分の欲求・感情・意思を理解してくれる人がいっしょにいて安心する」という絆ができること。ママやパパという安心できる存在があるからこそ、はいはいによる探索行動ができます。
親との愛着関係が信頼感の土台となり、成長とともに、やがて他の人に対する信頼の輪も広がっていきます。
知的な発達がめざましい
「おいで」と手まねきすると相手に向かってはいはいしてきたり、大人の言葉を理解するようになります。話す言葉のニュアンスを感じ取れるようになって、コミュニケーションがらくに。言葉を通したやりとりが楽しめます。
生後8か月の赤ちゃんの生活
手づかみ食べが始まると、離乳食タイムはお皿がひっくり返ったり、大騒ぎです。しかしこれは、手先が器用になったという順調な発達の証拠。ストローを使ったり、コップで飲めるようになる子もいます。
小児科Dr.アドバイス 長時間のテレビに警告
近年、小児科医たちは「2歳未満の子どもたちに、テレビを長時間見せないで」と訴えています。1日4時間以上テレビを見る長視聴児は、言葉の発達が遅れたり、アイコンタクトが苦手だったり、表情が乏しいなど、知能と社会性の発達に遅れが出る可能性が高いことが指摘されています。
おとなしくしてくれるからとつい子守代わりにしがちなテレビ。家事をする少しの時間だけなど、短時間だけと決めて。
この時期のママの様子、赤ちゃんとの接し方
乳腺炎トラブルが起こる時期
離乳食の段階が進み、食べられる食材も増えてくるころ。赤ちゃんによっては母乳をあまりほしがらなくなる子も出てきます。母乳の飲み残しや授乳間隔のばらつきが原因で、乳腺炎などのトラブルが増える時期です。高脂肪の食事は避け、栄養のバランスに気を配りましょう。
この時期のパパががんばりたいこと
率先して赤ちゃんと遊ぶ時期
この時期のママは、赤ちゃんに1日じゅう後追いされ、離乳食作りなどの家事の時間も十分にとれません。パパが家にいる時間は、率先して赤ちゃんの相手をしましょう。
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