【医師監修】授乳中のしこりは何? しこりが取れないときは?
授乳中のしこりの正体は?
授乳中のしこりの多くは、母乳が乳管に詰まった「乳瘤(にゅうりゅう)」と呼ばれるものです。母乳が詰まってしまう原因としては、赤ちゃんが飲み残してしまうことや、乳口が十分に開かないことなどが挙げられます。
乳瘤は、母乳がスムーズに出ることで消失します。しかし、乳瘤をそのままにしておくと、乳腺や乳管に炎症が起こり、痛みや熱が出る「乳腺炎(にゅうせんえん)」に移行する恐れがあります。
乳腺炎について詳しくはこちら
ほかにも授乳のトラブルにはさまざまなものがあります。下記リンクをご覧ください。
授乳中のしこりの取り方
授乳中のしこりの解消方法をご紹介します。
授乳を工夫する
しこりを解消するには、赤ちゃんに吸ってもらうのがよいでしょう。母乳が詰まることのないよう、授乳間隔をあけ過ぎないようにしたり、飲み残しがないように、赤ちゃんの抱き方を変えながら授乳してみましょう。
マッサージ
母乳の流れをよくするため、授乳の前後にしこりが残りやすい部分を手で少し押さえて、流すようにマッサージをしましょう。詳しいやり方は、助産師や母乳外来などで相談してみましょう。
授乳中のしこりが取れないときは?
助産師や母乳外来で相談し、授乳やマッサージを行なっていてもしこりが取れない場合は、「乳腺炎(にゅうせんえん)」の可能性があります。
乳腺炎には、乳腺や乳管に母乳が詰まって炎症を起こした「急性うっ滞性乳腺炎」と、乳腺や乳管が細菌感染を起こした「化膿性乳腺炎」があります。どちらも乳房が腫れて痛む、熱が出るといった症状が起こりますが、化膿性乳腺炎のほうが症状が重くなるといわれています。
授乳中のしこりが乳がんか不安
授乳中のしこりが乳がんかもと不安です。どうしたらよいでしょうか?
医師からのアドバイス
乳がんであることはほとんどないといわれていますが、心配なときは乳腺外科を受診しましょう。
乳がんかどうかを判断する検査には、マンモグラフィー(乳房レントゲン検査)と超音波検査がありますが、授乳中は腫瘍があってもはっきりわからないことがあるため、超音波検査が選択されます。どちらも母乳や赤ちゃんに影響がなく検査することができます。不安な場合は医師に相談してみましょう。
コラム
授乳中のしこりの多くは母乳の詰まりが原因ですが、放置しておくと乳腺炎につながる恐れがあります。授乳やマッサージで改善されないとき、不安を感じたときは助産師に相談したり、病院を受診したりしましょう。
参考
・大鷹美子/中澤友幸、『35歳からのはじめての妊娠・出産・育児 安心BOOK』p218、2018年、ナツメ社
・『産婦人科診療ガイドライン 産科編2017』p236~p238 CQ314 授乳に関する注意点は?、日本産科婦人科学会 日本産婦人科医会、2017年
・松峯寿美、『やさしく知る産前・産後ケア』p48、2019年、高橋書店
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