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「ずりばい」とは?いつからいつまで?

【専門家監修】「ずりばい」とは?いつからいつまで?

赤ちゃんが日々成長する中で、首がすわったあと「ずりばい」という動作が見られ始めることがあります。ずりばいとはどのようなもので、いつから始まり、またどんな役割があるのかを紹介します。
赤ちゃんが日々成長する中で、首がすわったあと「ずりばい」という動作が見られ始めることがあります。ずりばいとはどのようなもので、いつから始まり、またどんな役割があるのかを紹介します。

「ずりばい」って何のこと?

「ずりばい」とは?

ずりばいとは、うつ伏せの状態でほふく前進のように、おなかを床につけたまま進む動作のことです。

赤ちゃんが手のひらとひざを床につけ、四足歩行のようにして進む「ハイハイ」とは異なり、下半身をひきずるように移動するのが特徴です。

赤ちゃんは多くの場合、

  • 首すわり→寝返り→お座り→「ずりばい」→ハイハイ→つかまり立ち→つたい歩き

 のステップで、発達していきます。

この発達には個人差があり、赤ちゃんによっては

  • 首すわり→寝返り→お座り→ハイハイ→つかまり立ち→つたい歩き

 のように、ずりばいをしないままハイハイを始める子もいます。

ほかには

  • 首すわり→寝返り→お座り→つかまり立ち→つたい歩き

のように、ずりばいやハイハイをしないまま「つかまり立ち」を先に覚え、「つたい歩き」をするということもあります。

またお座りをする頃、仰向けになって足の力で移動する「背ばい」や、ハイハイのあとに、肘や膝を伸ばし、お尻を高く上げた状態の「高ばい」をする赤ちゃんもいます。

そして歩くステップまで一気に進んだと思えば、少数ですがハイハイに戻る赤ちゃんもいて、成長や発達の個人差は大きいでしょう。

ハイハイの記事リンクはこちら

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赤ちゃんによって「ずりばい」の動き方が違う?

ずりばいは、基本的にうつ伏せの状態で床におなかをつけたまま、ひじでこいだり、足の裏で床を蹴ったりして這って進む動きです。

腕の筋力の発達具合が左右で違っていたり、うまく腕と足の動きが連動できないと、時計の針のように同じ場所でぐるぐる回ることもあります。

後ろにずり下がったり、ひじをついて腕だけで進んだりと、ずりばいの動き方は赤ちゃんの成長や発達のスピードや度合いによってさまざまです。

赤ちゃん が「ずりばい」をするとどうなる?

赤ちゃんがずりばいをするようになると、運動量や刺激量が増えるため、食欲・睡眠欲を感じやすくなり、食事や睡眠時間などの生活リズムが整いやすくなってきます。

ずりばいは特に、上半身の筋肉を使った動作で、首や肩、腕の筋肉や体幹などが鍛えられます。

手や指へ物理的な刺激が増えることで、物をつかんだりつまんだりといった、手指の繊細な動きや力加減の強弱を身につけることにつながります。

また、ずりばいをしていく中で下半身も動かすようになっていくので、ずりばいの次のステップであるハイハイや歩行の基礎にもつながります。

「ずりばい」はいつからはじまる?

ずりばいの時期(5、6、7、8ヶ月頃から見られる)

母子健康手帳では、生後6~7ヶ月のチェック項目に「寝返りをしますか」「お座りをしますか」という項目があります。

ずりばいに関する記載はないのですが、ずりばいは寝返りのあとに始まるお座りの前後に見られることが多く、時期としては5~8ヶ月頃になります。

ただし、ずりばいをする赤ちゃんの成長スピードには個人差があります。月齢を気にし過ぎず、ずりばいは寝返りができるようになった頃からを目安に見守るとよいでしょう。

赤ちゃんの成長過程には個人差がある

赤ちゃんは生まれてから1歳ぐらいまでの間に、寝返りやずりばい、ハイハイとどんどん成長していきます。

一般的な目安や、周りの赤ちゃんと比べて、発達のスピードなどが違うと、心配になることがあるかもしれませんが、成長過程の個人差はとても大きいものです。

ずりばいは、寝返りやお座りをする時期が早ければ生後4ヶ月頃からすることもありますし、8ヶ月以降ということもあります。大切なのは、成長するスピードをほかと比べることではなく、赤ちゃんの成長を見守りサポートすることです。

赤ちゃんはさまざまな環境と人との関わりの中で発達していきます。赤ちゃんに声をかけてあげたり、動きやすい環境を整えてあげるといいでしょう。

早くできる子もいれば、緩やかに発達する子も

赤ちゃんの成長を身近で見ているママやパパは、つい周りの子の成長と比べてしまい、必要以上に赤ちゃんの発達に不安や焦りを感じてしまうことがあるかもしれません。

ですが、発達のスピードは個人差が大きく、それぞれのペースで成長していけばよいのです。

赤ちゃんがずりばいをするようになれば、部屋の床は清潔にするよう心掛け、低い位置のコンセントなどにもカバーをしたり、テーブルの脚や柱の角も保護テープで覆うなどしましょう。出来る限り危険を取り除き、赤ちゃんが自由に動けるように部屋の環境を整えたいですね。

そして、そのときにしか見られない赤ちゃんの姿を優しく見守りましょう。

参考

・株式会社学研パブリッシング(Gakken)、はじめての育児、2014年

・厚生労働省、母子健康手帳の様式(省令様式) 、2021年2月閲覧

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