【医師監修】微熱のときは保育園・幼稚園に子どもを登園させてもいい?
微熱とは
微熱は37.0℃から37.9℃くらい
体温は37.5℃以上を「発熱」、38.0℃以上を「高熱」と考えます。子どもであっても一般的に体温が37.5℃を超える場合は、目安として発熱があると考えていいでしょう。
微熱は、通常の体温よりやや高めであるとき、37.0℃から37.9℃くらいと考えるとよいでしょう。ただし「平熱(※通常の体温)」は個人差があります。
子どもの平熱を日頃から同じ時間、条件で測り、知っておくようにしましょう。
子どもの元気なときの「平熱」を知っておくことが、症状の変化に気づく目安になります。
微熱のときは登園してはダメ?
保育園・幼稚園は健康な子どもが通う場所
一般的に保育園や幼稚園では37.5 ℃以上あると発熱※と捉えています。(※平熱には個人差があるため、平熱が高めの場合は園と相談してください。)
37.5℃より低い体温で風邪の症状がある場合、登園はできるのか気になるママ・パパもいるかもしれません。
保育園や幼稚園では以下のような症状があれば登園を控えましょう。
- 37.5度以上の発熱
- 元気がなく機嫌が悪い
- 咳で眠れず目覚めることが多い
- 排尿回数がいつもより減っている
- 食欲なく水分が摂れていない
また熱が高めの場合の登園可能な目安としては、以下のようなものがあげられます。
- 熱が37.5℃以下で元気があり機嫌がよい
- 顔色がよい
- 食事や水分が摂れている
- 発熱を伴う発疹が出ていない
- 尿の回数が通常どおり(減るなどしていない)
- 咳や鼻水はあるけれど悪化していない
- 24時間以内に解熱剤を使っていない
- 24時間以内に38℃以上の熱はでていない
保育園や幼稚園は、あくまでも健康な子どもが通う場所です。
友だちに病気を移したり、登園することで更に体調が悪くなり悪化したりすることを防ぐためにも、熱が上がりそうであったり疑わしい場合、体に負担をかけないよう登園を控えて、しっかりと休むようにしましょう。
発熱の原因について
発熱には「病的な発熱」と、「外的要因によっての発熱」があります。
機嫌や顔色、食欲がないなど日常と比べると変化がなく、熱以外は普段と変わらない様子であれば、外的な要因で体温調節がうまくいっていないだけの可能性もあります。
特に0~1歳の赤ちゃんは体温調整機能が未熟なため、外気温や室温、服の着過ぎや水分不足でも体温が上がるので、温度調整や薄着にするなどの対処をして様子をみましょう。
対処をしてみても熱が下がらない場合や熱が上がってきた場合は病的な発熱の可能性があります。
適切な室内環境の目安
室温:(夏)26~28℃ (冬)20~23℃
湿度:高め
換気:1時間に1回
外気温との差:2~5℃
微熱のときの病院受診の目安
微熱以外に気になる症状がある場合は必ず受診
園で過ごしている間に子どもの微熱があるとき、保育園や幼稚園からお迎え要請がきたけれど、帰宅したら平熱まで下がっていた……。そのようなときは病院の受診はどうすればいいのか悩むママ・パパも多いかもしれません。
微熱があるだけで、機嫌がいい場合は家で様子をみるのもいいでしょう。
ただし発熱の有無にかかわらず、以下の症状がある場合はすぐに受診しましょう。
- 顔色が悪く苦しそう
- 小鼻がピクピクして呼吸が速い
- 意識がはっきりしない
- 頻繁に嘔吐や下痢がある
- 発疹などの症状がある
- 不機嫌でぐったりしている
- けいれんが5分以上治まらない
- 食欲がない
- 水分が摂れずおしっこが出ない(いつもより回数が少ない)
- 微熱が数日続いている
微熱のみの症状であっても、夜に悪化してきたら、どんなときに救急外来に行くべきかの判断がわからない、子どもの様子で不安なこと、心配なことがある、などであれば、小児科医にみてもらえる日中のうちに受診するといいでしょう。
また、通っている保育園や幼稚園で感染症が流行っているかを担任に確認しておくと、受診の際にスムーズに診断ができることもあります。
仕事が休めない日は病児保育を検討してみる
保育園や幼稚園に通うようになると、子どもは何度も発熱したり、感染症にかかったりします。子どもは初めての集団生活のなかで、様々な病気をもらってきます。ですがそれは免疫をつけている証です。
ママ・パパ二人とも仕事を休むことができない、周りを頼れないという場合もあります。そのようなときは、病児保育施設の利用を検討してみてもいいかもしれません。
※事前登録が必要な場合もあるため、お住まいの病児保育施設のHPなどを確認してください。病児保育を利用する場合、病状によっては預かることができないこともあります。受け入れ基準など施設によって可能性があるため事前に確認してください。
もし病児保育施設が近くにないという場合でも、ベビーシッターの派遣サービス会社のなかには、病児に対応しているところもあるので、どうしてもという場合は利用してみるのもいいでしょう。
仕事をしているママ・パパのなかには、頻繁に園から呼び出しを受け、病気が長引き、有給休暇もすぐに底を尽きて、職場で肩身が狭い思いをしている方もいるかもしれません。
今は大変でも1年後、2年後には驚くくらい入園当初と比較すると風邪をひきにくくなります。
施設やサービスなど生活にあったものを取り入れ、子どもの成長を見守りつつ毎日の体調の変化を見逃さないように過ごしましょう。
参考書籍:
株式会社学研パブリッシング、「はじめての育児」(P.196 病気のホームケア)、2013年
参考:
厚生労働省、「保育所における感染症対策ガイドライン 」(2018 年改訂版)、(2021年7月21日閲覧)
厚生労働省、子ども・子育て支援「② 発熱時の対応 」、(2021年7月21日閲覧)
厚生労働省、審議会・研究会等「病児・病後児保育について 」、(2021年7月21日閲覧)
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