つわりのぶり返しが起こることはある？妊娠中期でも吐き気が続く原因と対処法を解説

妊娠中期につわりの症状が再発すると「私だけかな？」「お腹の赤ちゃんに影響したらどうしよう？」と不安になりますよね。

トモニテ編集部では、妊娠経験のある10〜40代の女性を対象に、つわりに関するアンケートを実施しました。

そのなかで、つわりのぶり返しがあったかを尋ねたところ、「あった」と回答した人の割合は48.5%という結果に。

約半数の人がつわりのぶり返しを経験していることから、妊娠中期につわりの症状が再び現れるのは決して珍しいことではないといえます。

妊娠中期につわりが再び起こるのには、さまざまな原因が考えられます。

まずは、再びつわりの症状が出てしまう原因について紹介します。

赤ちゃんの成長が加速するにつれて子宮が拡大し、胃や腸が圧迫されることがあります。

胃腸が圧迫されると消化不良や胃酸の逆流が起きやすくなり、つわりのような症状があらわれることがあるのです。

赤ちゃんが大きく育っている場合は、より顕著に症状が出ることもあるようです。

妊娠初期に引き続き、妊娠中期にもプロゲステロンとエストロゲンといったホルモンが分泌されます。これらのホルモンの影響で再びつわりが発生することがあるのです。

特に、プロゲステロンは胃腸の動きを弱める作用があるため、吐き気や食欲不振の原因となることがあります。

また、ホルモンバランスの変化には個人差があるため、妊娠初期以降もつわりの症状が続いたり、ぶり返すことがあります。

妊娠中の心理的・身体的ストレスによって、つわりの症状が悪化することもあります。

妊娠中期は仕事をまだ続けている人もいるでしょう。

仕事のストレスや疲れに加え、妊娠への不安・責任感も重なるため、ストレスが増加しやすいといえます。

ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、再びつわりの症状が引き起こされるのです。

妊娠中期にぶり返すつわりには、どのような症状があるのでしょうか？

ここでは、つわりがぶり返したときの特徴的な症状について紹介します。

妊娠中の吐き気は主に、妊娠を維持する役割を持つヒト絨毛性ゴナドトロピン（hCG）ホルモンの増加によって引き起こされます。hCGの分泌量が急激に増加すると、吐き気が発生することが一般的です。

hCGホルモンは妊娠の維持に必要なホルモンなので、妊娠中期になっても分泌され続けます。

そのため、妊娠中期であっても吐き気などの症状が出てきたり、継続したりすることがあります。

エストロゲンの分泌量が妊娠中に上昇することで、嗅覚が敏感になります。

日常的な香りが強く感じられ、食べ物や香水に対する過敏反応が起こるようになります。

妊娠中期に感じるストレスや、体を動かしづらいことからくる運動不足と重なり、においに対してより敏感になってしまうことがあるのです。

眠気を感じるようになるのも、つわりがぶり返したときによくある症状の一つです。

妊娠中の眠気は、プロゲステロンの増加によって起こります。プロゲステロンには体に休息を促す作用があり、日中でも過剰な眠気を引き起こすことがあります。

お腹が大きくなったことによる疲れもあって、眠気を感じやすくなるのです。

トモニテ編集部が行ったアンケートで、つわりがぶり返したときに現れた症状について聞いたところ、「吐きづわり（吐き気・嘔吐）」と回答した人が56人で最も多く、次いで「においに敏感」「眠気」が33人にのぼりました。

ほかにも、「食べづわり・食欲が止まらない」「だるい・倦怠感」「不安・落ち込む」といった回答もみられ、人によってどのような症状が出るかは大きく異なるようです。

※複数回答あり

ここでは、つわりがぶり返したときに試したい対処法を紹介します。

一度に大量の食事をするのではなく、小分けにして食べるとよいでしょう。

少量ずつ複数回に分けることで、胃の圧迫感が軽減され吐き気が起こりにくくなります。

ただし、1日の食事の総量は変えないように気をつけましょう。

1回あたりの食事量を変えないまま回数だけ増やしてしまうと、過度な体重増加につながるおそれがあります。

消化によい食品を選ぶことも、つわりの症状緩和に効果的です。

バナナ、リンゴジュース、ヨーグルトなどは胃に優しく、吐き気を抑えるのに役立ちます。

逆に、脂っこいものを食べすぎると、胃酸の分泌が増えて吐き気を誘発してしまうので気をつけましょう。

体を冷やすと血行が悪くなり、つわりの症状が悪化することがあります。

室温を適切に維持したり暖かい服装を心がけたりすることで体温が保たれ、つわりの軽減につながります。

特に、お腹を冷やさないように気をつけましょう。妊娠中は腹巻きなどを活用してみてもよいですね。

シムス位とは、体を少し横に傾けて横になる体位です。

内臓の圧迫を軽減し、胃液の逆流を防ぐ効果が期待でき、つわりの軽減に効果的です。

正しいシムス位の取り方を覚え、つわりがひどいときに試してみましょう。

「つわりがぶり返している」と思っていたら、実は違う病気が隠れていた、という場合もあります。

吐き気や倦怠感など、つわりと似た症状が現れる病気の具体例として、以下が挙げられます。

つわりと思われる症状が異常に重かったり、不快感の継続時間が長かったりする場合は、医師の診察が必要です。

また、以下のような症状があるときも、専門の医療機関に相談しましょう。

上記の症状がある場合、流産やほかの病気の可能性もあるため、適切な治療を受ける必要があります。

つわりそのものは、赤ちゃんに対して大きな影響はないといわれています。

しかし、栄養不足や水分不足に陥ると、赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

栄養が極端に偏ることで、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を起こすリスクも考えられます。

場合によっては入院・治療が必要になるので、つらいつわりが長引くようなら我慢せず病院を受診しましょう。

「どうして妊娠中期につわりがぶり返すの？」と疑問に思う妊婦さんもいるでしょう。

ここでは、つわりのぶり返しに関して多く寄せられる疑問に答えます。

妊婦さんのなかには、妊娠中期につわりの症状がぶり返してしまう人もいます。

消化によいものを食べる、体を冷やさないようにするなど、できそうな対策から始めてみましょう。

つらい症状が長引く場合は、我慢せずに医療機関に相談してください。

栄養不足や水分不足になると、お腹の赤ちゃんに影響するおそれがあります。赤ちゃんの健康な発育のためにも、早めの受診が大切ですよ。

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