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妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

【医師監修】妊娠初期に熱が出ることはある?原因・赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期に熱っぽいと感じる妊婦さんは少なくありません。

しかし、どの程度の発熱なら心配なく、どんな場合に注意が必要か迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、妊娠初期の熱が赤ちゃんに与える影響、注意すべき症状や風邪の対処法、予防方法について詳しく解説します。

妊娠中の健康管理に役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

妊娠初期に熱っぽいと感じる妊婦さんは少なくありません。

しかし、どの程度の発熱なら心配なく、どんな場合に注意が必要か迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、妊娠初期の熱が赤ちゃんに与える影響、注意すべき症状や風邪の対処法、予防方法について詳しく解説します。

妊娠中の健康管理に役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

妊娠初期に熱っぽいのはなぜ?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期に熱っぽく感じるのは、主にホルモンの変化によるものです。

妊娠中にはプロゲステロンというホルモンが増加しますが、この作用で基礎体温が上昇します。基礎体温の高温期が続いている状態です。

プロゲステロンは妊娠を維持するために重要で、体温を高く保つことで、受精卵が子宮内で安定します。

また、妊娠中は免疫力が低下し、妊娠していない時期に比べて風邪や感染症にかかりやすいこともわかっています。

風邪により熱っぽいと感じることもあるでしょう。

妊娠初期の体温や免疫機能はどう変化する?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期の体温は通常、受精後から平熱より高めになります。

これは、プロゲステロンの増加によって基礎体温が上昇するためです。

排卵後の体温上昇がそのまま継続し、妊娠すると体温は通常より0.3〜0.5度高い状態が続きます。

この体温の変化は、妊娠を維持し、おなかの赤ちゃんが成長するために適した環境のために必要なものです。

妊娠初期の体温はどのくらいが普通?

妊娠初期の一般的な体温の目安は、36.7度以上、37度くらいになる人もいます。

この範囲内であれば、通常の妊娠過程として正常と考えてよいでしょう。

ただし、個人差があるため、体温がこれより若干高い場合でも、特に他の症状がなければ正常と判断されることが多いです。

妊娠中は、違和感や体調の変化に気づけるように、いつも以上に体温や体調に目を向けてみましょう

妊娠中は風邪を引きやすいって本当?

妊娠中は免疫力が低下するため、風邪を引きやすくなります。

これは胎児を守るための自然な体の反応で、免疫機能が胎児を異物と認識して攻撃しないように、身体があえて免疫力を弱くするというわけです。

妊娠中の風邪であっても、一般的な風邪と症状は変わりませんが、妊娠の影響で症状が強く出たり長引いたりすることもあります。

また、妊娠中は自己判断での薬の服用は避けた方がよいため、風邪を予防するための対策をしっかり行うことが大切です。

妊娠初期の熱は赤ちゃんに影響する?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期の微熱程度では、赤ちゃんに大きな影響はありません

通常、体温が37.5度未満であれば問題ありませんが、38度以上の発熱が続く場合は注意が必要です。

高熱が続くと、胎児の発育に影響を与える可能性があり、特に臓器形成への影響が指摘されています。

インフルエンザやコロナウイルスなど、感染症の可能性もあるため、異常な発熱が続く場合は、速やかに医師に相談しましょう。

注意が必要な妊娠初期の熱とは?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期はママの免疫力が低下しやすく、体調が変化しやすい時期です。

中でも、以下の症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

37.5度以上の熱が続いている

妊娠初期に37.5度以上の熱が続く場合、感染症の可能性があります。

高熱が続くと、ママがつらいことはもちろん、赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼすリスクがあります。

ただし、体温は個人差があります。37.5度以下でも発熱以外の症状があったり、つらい場合は医療機関を受診してくださいね。

また、高熱が続く場合は、自己判断で市販薬を使わず、必ず医師の診察を受けて、適切な処置を受けるようにしましょう。

風邪の症状がある

妊娠初期は免疫機能が落ち、風邪をひきやすくなります。

発熱のほか、咳、鼻水、喉の痛み、頭痛、倦怠感など、風邪の症状があれば、医療機関を受診しましょう。

頭痛薬や鼻炎薬、漢方薬なども、自己判断で使用せず医師・薬剤師に相談の上、使用してくださいね。

下腹部の痛みや出血がある

熱に伴って下腹部の痛みや出血が見られる場合、早急に医療機関を受診してください。

流産や異常妊娠などの可能性があります。

早めに受診し、適切な治療を受けることで、ママと赤ちゃんの健康を守ることができます。

頻繁な吐き気や嘔吐がある

妊娠初期にはつわりに悩まされる方が多いですが、熱に加えて頻繁な吐き気や嘔吐を伴う場合、つわりではなく感染症の可能性があります。

妊娠初期の女性は免疫力が落ちていることに加えつわりで体力が低下しやすいため、感染症にかかりやすくなります。

また、つわりや嘔吐、下痢などの症状が続くと、脱水状態になりママ・赤ちゃんともに悪影響が生じる可能性があります。

平熱を超えた発熱や、ほかの症状がある場合は医療機関を受診してください。

妊娠初期に熱が続くときに注意したい病気とは?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期に熱が続く場合、感染症や炎症性疾患など、注意が必要な病気のサインかもしれません。

妊婦さん自身だけでなく、赤ちゃんにも影響を及ぼすことがありますので、早めの対応が重要です。

感染症にはさまざまな種類があるため、日頃からマスクや手洗い、人混みを避けるなどの対策が重要です。

インフルエンザ

妊娠初期は免疫力が低下しているため、インフルエンザにかかるリスクは妊娠前より高いといえるでしょう。

インフルエンザの症状としては、高熱、咳、喉の痛み、全身の倦怠感が挙げられます。

インフルエンザワクチンは妊娠中であっても接種が可能です。流行が予想される前に接種しておけるとよいでしょう。

新型コロナウイルス感染症

インフルエンザ同様、新型コロナウイルス感染症も感染リスクが高く、重症化することがあります。

主な症状には発熱、咳、息切れ、喉の痛みなどがあります。

風疹

妊娠初期に風疹に感染すると、おなかの赤ちゃんに重大な影響を与えるリスクがあります。妊娠4~20週に初めて風疹にかかると、白内障や心臓疾患、聴覚障害をともなう先天性風疹症候群のリスクが上がることがわかっています。

風疹の症状としては、発疹、発熱、リンパ節の腫れがあります。

妊娠中に風疹の予防接種を受けることはできないので、未接種の場合は妊娠前に受けることが推奨されます。

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水痘(水ぼうそう)

妊娠初期に水痘(水ぼうそう)にかかると、おなかの赤ちゃんに重大な影響を与えるリスクがあります。特に、成人期に初めて水痘に感染すると重症化するとされているため、お腹の赤ちゃんだけでなくお母さんの全身状態にも注意が必要です。

水痘の症状としては、発熱、痒みを伴う水疱があり、妊娠初期、特に13~20週に妊婦さんが水痘にかかると、ウイルスが胎盤を通じておなかの赤ちゃんに感染することがあるのです。

赤ちゃんがウイルスの影響を受けると、流産や先天性水痘症候群になる可能性が指摘されています。

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麻疹

麻疹(はしか)は麻疹ウイルスに感染することで発症する感染症で、非常に感染力が強く、免疫のない人が感染者の近くにいた場合、90%以上が感染するといわれています。

主要な症状には、高熱、発疹、咳、鼻水、結膜充血などが見られます。

妊娠中は麻疹の予防接種は受けられないので妊娠前に受けておくことが推奨されます。

おなかの赤ちゃんに重篤な影響を及ぼす可能性は低いとされていますが、妊婦さんの感染により流産・早産の確率が高くなります。

腎盂腎炎

腎盂腎炎は尿路感染症の一種で、妊娠初期に発生しやすい感染症のひとつです。

特に、膀胱炎の悪化により腎盂腎炎につながることが多く、頻尿、腰痛、そして高熱が特徴的な症状です。

早期診断と早期治療が非常に重要です。

妊娠初期に風邪を引いたらどうすればいい?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期に風邪を引くと、不安になる妊婦さんも多いかもしれませんね。

しかし、適切な対処法を知っていれば症状の悪化を防ぐこともできるでしょう。

ここでは、家庭でできる対策や医療機関での対応について具体的に説明します。

体を温める

まず、体を温めることが重要です。温かい飲み物を摂取することで体が冷えにくくなり、免疫力も向上します。

たとえば、以下のような飲み物が適しています。

体を温める飲み物

  • 生姜湯

  • レモンティー(はちみつを加えても)

  • ホットミルク(はちみつを加えても)

また、防寒対策として、暖かい服装を心がけ、室温を適切に保つことが大切です。

フリースやウールのパジャマ、靴下を着用することで、体を冷えから守りましょう。

水分を十分に摂取する

風邪をひいた際には、水分を十分に摂取することが欠かせません。

水分が不足すると、体の免疫力が低下し、症状が悪化する恐れがあります。

妊娠初期でも安心して飲める飲み物としては、以下のようなものがあります。

水分補給におすすめの飲み物

  • 水(常温)

  • 白湯

  • スポーツドリンク・経口補水液

これらの飲み物を取り入れ、こまめな水分補給を心がけましょう。

病院に行く

妊娠初期に風邪を引いた場合、以下のような症状が見られたら、早めに病院を受診することをお勧めします。

  • 高熱(38度以上)
  • 持続する激しい咳
  • 息苦しさや喘息様の症状
  • 食欲不振や体重減少

受診の際には、妊娠していることを医師に伝え、現在の症状や経過を詳しく説明しましょう。

自己判断で薬を飲まない

妊娠初期に風邪を引いたとき、自己判断で薬を飲むことは避けましょう

一部の薬物にはおなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼすものがあるため、必ず医師に相談してから薬を服用します。

妊娠初期の風邪を予防するには?

妊娠初期に熱が出ることはある?体温が高くなる原因・発熱による赤ちゃんへの影響も解説

妊娠初期はおなかの赤ちゃんの発育が始まる重要な時期です。

体調を崩さないよう、まずは風邪などの感染症の予防が大切です。

ここでは、日常生活で実践できる具体的な対策を説明します。

手洗い・うがいを徹底する

風邪予防の基本は、手洗いとうがいです。

外出から帰宅した時や食事の前、トイレの後など、こまめに手洗い・うがいをし、ウイルスや細菌を洗い流しましょう。

手洗いでは、石鹸を使い、手のひらだけでなく、指の間や爪の間もしっかりと洗います。

仕上げに、アルコールスプレー・ジェルで消毒してもよいですね。

外出先から帰宅した時や寝る前に行う習慣をつけましょう。

マスクを着ける

風邪予防には、マスクの着用も効果的です。

特に人混みが多い場所や風邪を引いている人が近くにいる場合、マスクを着けることで飛沫感染を防ぎます。

使い捨ての不織布マスクがおすすめです。

重要なのは、正しい着用方法を守ることです。鼻からあごまでしっかりと覆い、隙間ができないようにフィットさせましょう。

水分をこまめに摂る

体の自然な防御機能を維持するためには、十分な水分摂取が欠かせません。

水分が不足すると、粘膜が乾燥してウイルスが侵入しやすくなります

1日に、食事にプラスして1.5〜2リットルを目安に、こまめに水分を摂るよう心がけましょう。

水分補給の際は、冷たいものは避け、糖分を含むものは摂りすぎないようにすることも大切ですよ。

疲れ・ストレスを溜めない

疲れやストレスは、免疫力を低下させる大きな要因です。

風邪予防には、ストレスを溜め込まないことが非常に重要です。適度な運動や、趣味の時間を取ることでストレスを軽減しましょう。

十分な睡眠も大切で、1日7〜8時間の質の高い睡眠を心がけてください。

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妊娠初期症状か風邪かを見分けるには?

妊娠初期症状と風邪の症状を見分けるポイントは、熱の程度とそのほかの症状です。

妊娠初期症状は、微熱、倦怠感、胸の張り、つわりなどが一般的です。

一方、風邪の場合は、咳、喉の痛み、鼻水などが伴います。発熱だけではなく、全体の症状を観察することが重要です。

妊娠初期は体温が高めに。風邪の症状や高熱が続く場合は医師に相談しよう

妊娠初期は、プロゲステロンの分泌が増えることで基礎体温が高まるのは自然なことです。

一方で、高熱を伴う風邪や感染症はママと赤ちゃんの健康に影響を与える可能性があります。

体温の変化や、ほかの症状の有無を確認し、つらい場合は早めに医師に相談しましょう。

  • 妊娠中はホルモンの影響で体温が高くなる
  • 高熱が続く、嘔吐や下痢などの症状がある場合は病院へ
  • 風邪薬や漢方薬など自己判断で薬の服用はせず医師・薬剤師に相談
  • 日頃からうがい・手洗い・マスクの着用で風邪の予防をしよう
  • 十分な睡眠と水分補給、ストレスをためない生活を意識しよう

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