
【医師監修】生理前の茶色いおりものは何日間続く?原因や妊娠・病気との関連性も解説
生理前に茶色いおりものが出ると「もしかして病気?」と不安になりますよね。なかには「妊娠のサインかな?」と考える人もいるかもしれません。
この記事では、生理前に茶色いおりものが出る原因や、妊娠・病気との関係について詳しく解説します。
病院を受診したほうがよい目安もまとめているので、生理前のおりものについて疑問や不安を抱えている人はぜひ最後まで読んでくださいね。
生理前に茶色いおりものが出ると「もしかして病気?」と不安になりますよね。なかには「妊娠のサインかな?」と考える人もいるかもしれません。
この記事では、生理前に茶色いおりものが出る原因や、妊娠・病気との関係について詳しく解説します。
病院を受診したほうがよい目安もまとめているので、生理前のおりものについて疑問や不安を抱えている人はぜひ最後まで読んでくださいね。
生理前に茶色いおりものが出るのは普通?

生理前に茶色いおりものが出ても、基本的に問題ありません。生理開始の数日前から子宮内膜が少しずつ剥がれ落ちるため、わずかに出血して茶色っぽいおりものがみられることがあります。
ただし、長期間続く場合や、異常なにおいや痛みをともなう場合は、不正出血の可能性も考えられます。不正出血は、ホルモンバランスの乱れなど、何かしらの異常や病気によって起こることもあるため、注意が必要です。
生理前の茶色いおりものは何日続く?

生理前の茶色いおりものは通常数日程度、長くても1週間以内に治まります。
生理と生理のちょうど中間の時期に出血した場合は「排卵期出血(中間期出血)」の可能性があり、この場合も2〜3日程度で止まることが多いでしょう。
茶色いおりものが出るのはなぜ?妊娠・病気との関係はある?

茶色いおりものが、妊娠や病気と関連があるのか気になる人もいるでしょう。ここでは、茶色いおりものの主な原因について詳しく解説します。
生理による出血が混じっている
生理前には、少量の血が混ざることで茶色いおりものが出ることがあります。
そもそも生理は、妊娠のために厚くなった子宮内膜の一部が剥がれ落ちることによって起こります。この子宮内膜は生理が始まる数日前から徐々に剥がれていくため、生理前に少量の血が混ざった茶色いおりものが出ることがあるのです。
数日程度で治まれば特に心配する必要はありませんが、1週間以上茶色いおりものが続く場合は、ホルモンバランスの乱れや何らかの病気が関係している可能性もあります。
ストレスや生活習慣による影響
ストレスや生活習慣の乱れなどによってホルモンバランスが崩れると、不正出血が起こりやすくなり、茶色いおりものが出ることがあります。
食生活の偏りや過度なダイエット、睡眠不足などもホルモン分泌が乱れる原因となるため、こまめなストレス解消や生活習慣の見直しが大切です。
排卵期出血(中間期出血)
「排卵期出血(中間期出血)」とは、排卵時にホルモンバランスが急激に変化することで、一時的に子宮内膜が剥がれることで起こる少量の出血のこと。生理周期が28日の場合、生理の2週間ほど前に起こります。
出血は、2~3日程度で自然に治まることがほとんどです。しかし、出血が長引いたり、頻繁に起こったりする場合は、ホルモンバランスの乱れや婦人科系の疾患が関係している可能性があります。不安な場合は一度医師に相談しましょう。
着床出血
「着床出血」によって茶色いおりものが出ることもあります。着床出血は受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血で、妊娠の兆候の一つです。
生理予定日の1週間前〜生理予定日前後に起こることが多く、通常は1~2日程度で治まります。出血の量はごく少なく、薄い茶色やピンク色であることがほとんどです。
着床出血は生理とほぼ同じタイミングで起こるため、見分けにくいこともあります。妊娠しているかを確かめたいときは、生理予定日の1週間後以降に妊娠検査薬で検査してみましょう。陽性が出たら妊娠している可能性が高いので、産婦人科を受診してください。
病気などによる不正出血
茶色いおりものが長期間続いたり、頻繁に繰り返されたりする場合は、病気がひそんでいる可能性があります。不正出血を引き起こす主な病気には、以下が挙げられます。
不正出血の原因となる病気
子宮頸管ポリープ
子宮頸部にできる良性の腫瘍です。性行為や激しい運動、排便時のいきみなどで出血が起きやすくなったり、茶褐色のおりものが出たりします。
子宮筋腫
子宮の筋肉層にできる良性の腫瘍のこと。不正出血のほか、生理の経血量が異常に多い「過多月経」や下腹部の痛みなどがみられます。
子宮内膜症
子宮内膜の組織が子宮以外の場所に発生し、増殖してしまう病気です。主な症状は強い生理痛や排泄時・性交時の痛みで、人によっては不正出血が起こることもあります。
子宮頸がん
子宮頸部(子宮の入口)に発生するがんです。ほとんどの場合初期は無症状ですが、進行すると不正出血や性交時の出血、下腹部の痛みなどが起こります。
子宮体がん
子宮体部(妊娠したときに赤ちゃんを育てるところ)に発生するがんです。不正出血がみられることが多く、おりものに血や膿が混ざることもあります。
性感染症
淋菌やクラミジア、トリコモナスなどの細菌に感染することで、子宮頸管や子宮内膜に炎症が起こり、不正出血や性交時の出血などが起こりやすくなります。
茶色いおりものが1週間以上続く場合や、出血量が増えている場合は、病気がひそんでいる可能性があります。また、悪臭をともなう、下腹部や腰の痛みがある、性交時に出血するといった場合も注意が必要です。
特に40代以降で不正出血が続く場合は、子宮体がんの可能性もあります。気になる症状があるときは早めに婦人科に相談し、必要な検査を受けましょう。

生理前の茶色いおりものは心配なし!続く場合は受診を

生理前には、いらなくなった子宮内膜が徐々に剥がれ落ちる影響で、少量の出血が混ざった茶色いおりものが出ることがあります。また、ホルモンバランスの乱れや排卵、着床出血が原因の場合もあるでしょう。
多くの場合心配する必要はありませんが、1週間以上続く場合や悪臭・痛みをともなう場合は注意が必要です。子宮の病気がひそんでいる可能性もあるので、早めに婦人科を受診しましょう。
- 生理前には子宮内膜が剥がれ落ちて茶色いおりものが出ることがある
- 生理前の茶色のおりものは数日程度で治まることがほとんど
- ホルモンバランスの乱れや排卵期出血、着床出血が原因の場合もある
- 1週間以上続く・量が増えているなどの場合は病気の可能性も
- 気になる症状があるときは早めに婦人科を受診しよう
出典
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