
【医師監修】妊娠検査薬はいつから使える?反応する仕組み・精度・使い方なども幅広く解説!
妊娠の可能性を自宅で手軽に確認できる妊娠検査薬。生理予定日の1週間後以降に使用すれば、高い精度で妊娠の有無を知ることができます。
しかし「どんな仕組みなの?」「使い方がわからない…」などの疑問や不安を抱えている人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、妊娠検査薬の仕組みや使い方、精度など幅広く解説します。「妊娠検査薬は最短でいつから使えるの?」「使い方の手順は?」などの疑問にも答えるので、ぜひ参考にしてください。
妊娠の可能性を自宅で手軽に確認できる妊娠検査薬。生理予定日の1週間後以降に使用すれば、高い精度で妊娠の有無を知ることができます。
しかし「どんな仕組みなの?」「使い方がわからない…」などの疑問や不安を抱えている人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、妊娠検査薬の仕組みや使い方、精度など幅広く解説します。「妊娠検査薬は最短でいつから使えるの?」「使い方の手順は?」などの疑問にも答えるので、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- 妊娠検査薬は、尿中のhCGに反応して妊娠の有無を判定できる
- 一般の妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使用可能
- 早く結果を知りたい場合は早期妊娠検査薬を使おう
- 細かい使用方法は取扱説明書でしっかり確認を
- 正しく保管し、期限切れのものは使わないようにしよう
妊娠検査薬の仕組みとは?

妊娠検査薬は、妊娠すると分泌される「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」を検出して妊娠の有無を判定します。
ママのおなかのなかに受精卵が着床すると、胎盤の形成が始まります。この胎盤のなかでhCGが急速に作られ、尿中に排出されるのです。
一般的な妊娠検査薬は、尿中のhCGの量が50mIU/mL以上になると反応するように作られています。
正しく使用すれば、高い精度で妊娠の有無を確かめられますが、検査のタイミングが早すぎる・尿の量が適切でない場合などは正確な結果が出ないことがあります。
妊娠検査薬で正確な結果を得るためには、適切な時期に正しく使うことが大切です。
また、妊娠検査薬はあくまで妊娠の可能性を知るためのものであり、妊娠を確定するものではありません。陽性が出たからといって、必ずしも妊娠しているとは限らないので注意しましょう。
妊娠検査薬にはどんな種類がある?

妊娠検査薬は、使用時期・使い方・表示方法によって分類されます。
以下で詳しくみていきましょう。
使用時期による違い
妊娠検査薬は、使用時期によって以下の2つに分かれます。
- 一般の妊娠検査薬
- 早期妊娠検査薬
一般の妊娠検査薬
一般の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後以降に使用できます。hCG濃度が50mlU/mL以上の場合に陽性反応を示すのが一般的です。
早期妊娠検査薬
早期妊娠検査薬は、生理予定日よりも前に使用できるのが特徴です。
一般の妊娠検査薬よりも感度が高く、hCG濃度が10mlU/mL以上や25mlU/mL以上の場合に陽性反応が出るように設計されています。そのため、hCGがまだ少ない早期にも使用できるのです。
使用できる時期は製品によって異なり、生理予定日の6日前から使用できるものもあれば、生理予定日当日から使えるものもあります。
使用方法による違い
妊娠検査薬は、使い方によって以下の2つのタイプに分かれます。
- 妊娠検査薬に直接尿をかけるタイプ
- 紙コップに採尿するタイプ
どちらの方法にも対応している製品もあるので、どちらがよいか迷う場合は両方対応しているものを選ぶとよいでしょう。
妊娠検査薬に直接尿をかけるタイプ
妊娠検査薬の採尿部に直接尿をかけて判定する方法です。
尿の量やかける時間は製品によりますが、5秒ほどかけるものが一般的です。
尿をかけるだけで手軽に検査できるものの「採尿部以外の場所に尿がかかってしまった」「尿の量が少なかった」などの失敗が起きやすく、正しく検査できない可能性があります。
紙コップに採尿するタイプ
紙コップに採った尿に妊娠検査薬を浸して検査する方法です。
浸す時間は製品によって異なり、2〜5秒浸すものもあれば、20秒ほど浸すものもあります。
直接尿をかけるタイプに比べ検査時間は長くなるものの、失敗のリスクが低く、判定の正確性が高まります。
表示方法による違い
妊娠検査薬は、表示方法によって以下の2つのタイプに分かれます。
- アナログタイプ
- デジタルタイプ
それぞれ詳しくみていきましょう。
アナログタイプ
アナログタイプは、判定窓に線が浮き出るタイプの妊娠検査薬です。
従来から販売されていてなじみがあるうえ、安価に購入できるので、アナログタイプを使用する人が多いといえます。
「線が薄くて陽性か陰性か判断できない」など、判定結果がわかりづらいケースがあるのは難点ですが、手頃さを重視するならアナログタイプがおすすめです。
デジタルタイプ
デジタルタイプの妊娠検査薬は、液晶部に判定結果が表示されます。
陽性なら「+(プラス)」、陰性なら「−(マイナス)」とはっきり表示され、判定結果がわかりやすい点がメリットです。
操作ミスがあった場合もエラー表示が出るので、再検査が必要かどうかを判断しやすいでしょう。
ただし、アナログタイプに比べると高価な点には注意が必要です。「少し高くても判定結果がわかりやすいほうがいい」という人はデジタルタイプを選ぶとよいでしょう。
妊娠検査薬はどのくらいの確率で当たる?

妊娠検査薬を使ううえで、判定の正確性は気になるところですよね。妊娠検査薬は、どのくらいの精度で判定できるのでしょうか?
高い精度で判定できる
妊娠検査薬は、適切なタイミングで正しく使用すれば99%以上の精度で判定できます。
また、市販の妊娠検査薬と病院で使用される検査薬の精度には、ほとんど差はないとされています。
気になる症状や体調の変化、妊娠の可能性がある場合は、まずは自分で妊娠検査薬を使用しましょう。
偽陽性・偽陰性になることも
妊娠検査薬はかなり高い精度で判定できますが、誤った判定が出る可能性もゼロではありません。
妊娠していないのに陽性が出ることを「偽陽性」、妊娠しているのに陰性になることを「偽陰性」といいます。
偽陽性・偽陰性となる原因はさまざまですが、尿の量が適切でなかったこと・検査のタイミングが早かったことなどが考えられます。
「陽性だったのに生理がきた」「陰性なのに生理がこない」などの不安を感じたら、日をおいてもう一度検査をするか、病院を受診しましょう。
性行為後、妊娠検査薬は最短でいつから使える?

一般の妊娠検査薬を使用できるのは、早くても生理予定日の1週間後。性行為から3週間ほどたったタイミングで検査をするのが望ましいといえます。それよりも早く使用してしまうと、正しい結果を得られない可能性があるので注意しましょう。
「生理予定日から1週間たっていないけど、1日でも早く結果を知りたい」という場合は、早期妊娠検査薬がおすすめです。
早期妊娠検査薬のなかには、生理予定日の6日前から使用できるものもあります。とにかく最短で妊娠の有無を確認したい人は、早期妊娠検査薬を使いましょう。
ピルを服用している場合はいつから検査できる?
いつ使ってもOK。性行為から3週間後を目安に使おう
ピルを飲んでいる場合も、妊娠検査薬を問題なく使用できます。一般的には生理予定日の1週間後に検査をしますが、ピルの服用中は、妊娠の可能性がある性行為から3週間後に検査することが推奨されています。ピルを飲んでいる場合の胎児への危険性はほとんど報告されていないものの、確実に安全というわけではありません。陽性を確認したらピルの服用は中断し、医療機関に相談しましょう。
検査結果は朝・昼・夜で変わる?
いつ検査してもOKですが、朝一番に検査するのがおすすめ
妊娠検査薬を使うタイミングは、基本的には1日のうちいつでも問題ありません。なかでも朝一番は膀胱に尿がたまっているためhCGの濃度が高く、反応が出やすいとされています。とはいえ、hCGホルモンの分泌量や尿の濃度は個人差が大きいもの。朝一番に検査をしたからといって、正しい結果が必ず出るとは限りません。また、昼や夜に検査してはいけないというわけでもないので、時間帯はあまり気にしすぎず、説明書に沿って検査をしてくださいね。
生理不順で生理予定日がわからない…いつ検査すればいい?
直近の生理周期から生理予定日を求めるか、性交日の3週間後に検査しましょう
妊娠検査薬を使用するタイミングは生理予定日の時期で決まりますが、なかには生理不順で生理予定日がわからない人もいるでしょう。その場合は、直近2〜3回の生理周期をもとに生理予定日を求め、その1週間後以降を目安に検査してみましょう。陰性が出たのに生理がこない場合は、性交日の3週間後にもう一度検査をしてみてください。不安であれば、一人で抱え込まず医師に相談しましょう。
妊娠検査薬の使い方は?

ここでは、妊娠検査薬の基本的な使い方をタイプ別に解説します。ただし、細かい使い方はメーカー・製品によって異なるので、必ず取扱説明書をよく読んでから使用しましょう。
妊娠検査薬に直接尿をかけるタイプ
妊娠検査薬の採尿部に直接尿をかけるタイプは、おおむね以下の手順で使用します。
直接尿をかけるタイプの使い方
妊娠検査薬のキャップを外す
スティック先端の採尿部に数秒間、尿をかけます。
尿をかける時間は製品によって異なりますが、5秒ほどかける
キャップをして水平に置き、1~数分間待つ
終了確認窓に線が現れていれば、検査は正しく行われています。判定窓にくっきりと線が出れば「陽性」、線が出ていなければ「陰性」です。
終了確認窓に線が現れていない場合、尿量不足などなんらかの操作ミスで検査自体が失敗しているということになります。別の検査薬を使って、最初から検査をやり直しましょう。
採尿部に尿をかける秒数や反応を待つ時間などは、製品によって異なります。使用する前に妊娠検査薬の説明書をよく読んで、正しく使いましょう。
紙コップに採尿するタイプ
紙コップに採尿する場合、以下の手順で行うのが一般的です。
紙コップに採尿するタイプの使い方
清潔で乾いた紙コップを用意する
妊娠検査薬のキャップを外す
紙コップに採尿する
妊娠検査薬の採尿部を尿に数秒間浸ける
長時間浸けすぎると正しく判定できない可能性があるので、取扱説明書に記載の秒数だけ浸けるようにしましょう。
キャップをして平らな場所に置き、1〜数分間待つ
妊娠検査薬に使用期限はある?
未開封の場合の使用期限は、一般的に3〜5年です
一般的に、市販の妊娠検査薬の使用期限は製造から3年間、病院で処方される妊娠検査薬は3〜5年間と定められています。メーカーや製品によって25ヶ月や30ヶ月など差があるので、外箱に記載されている使用期限をよく確認しましょう。ただし、これはあくまで未開封の場合の使用期限です。開封済みのまま保管した場合は、使用期限以内でも正しく判定できない可能性があります。正しい結果を得るために、必ず検査直前に開封するようにしてくださいね。
期限切れの妊娠検査薬を使うとどうなるの?
正しい判定が出ない可能性があります
使用期限が切れた妊娠検査薬では、正しく使っても正確に判定できない可能性があります。特に、期限切れの妊娠検査薬で陰性が出た場合、薬剤が劣化して正常に反応していないことが考えられます。判定結果はあくまで参考程度にとらえ、新しい妊娠検査薬で再検査をしましょう。一方、陽性となった場合は、妊娠検査薬がhCGに反応していることを意味し、妊娠の可能性があります。生理予定日の1〜2週間後を目安に、産婦人科を受診しましょう。
妊娠検査薬を使うときの注意点は?

妊娠検査薬で正しい結果を得られるよう、以下の点に注意しましょう。
保管方法に気をつけ、使用直前に開封する
妊娠検査薬の保管方法によっては、結果が正しく出ないことがあります。
「そろそろ赤ちゃんが欲しい」と、妊娠検査薬を常備しておきたい場合には、直射日光が当たる場所を避け、室温で保管しましょう。
開封してからしばらく経った検査薬や使用期限の切れたものは、使わないようにしましょう。
コップに採尿してから検査する場合は時間をあけないようにする
直接スティックに尿をかけることに抵抗を感じるという人には、清潔な紙コップにとった尿に検査薬の採尿部を浸して検査する方法もあります。
この場合、採尿してから時間が経ちすぎると雑菌が繁殖し、正確に判定ができなくなることがあります。採尿したらすぐに検査をするようにしましょう。
判定が出るまでの置き場所を確保しておく
尿をかけた後、判定が出るまでは検査薬を水平に置いて結果を待ちます。これは、検査薬に尿を十分に行きわたらせ、しっかりと反応させるためです。
斜めや縦にしてしまうと正確な判定ができない場合があります。まず、水平に置ける場所を確保しておいてから、検査をしましょう。
不妊治療中は医師と相談して使用する
不妊治療では排卵を誘発する目的でhCGを投与するケースがあります。
その場合、体内に残ったhCGを検知して、妊娠検査薬で偽陽性となってしまうこともあります。医師と相談してから使用するようにしましょう。
妊娠検査薬は適切な時期に正しい方法で使用しよう

妊娠検査薬は、尿中に含まれるhCGに反応して妊娠の有無を判定する試薬です。
一般の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後以降に使用できます。少しでも早く妊娠の可能性を知りたい場合は、生理予定日の数日前から使える早期妊娠検査薬を使いましょう。
使用する際は、取扱説明書に記載されている手順に従うことが大切です。また、期限切れのものは使わないようにしてくださいね。
正確な結果を得られるよう、正しい使用時期・使用方法を守りましょう。
監修者:荒瀬透先生(産婦人科医)
日本産科婦人科学会専門医・指導医、厚生労働省認定臨床研修指導医、母体保護法指定医、新生児蘇生法「専門」コースインストラクターの資格保有者。慶應義塾大学医学部を卒業後、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室助教を経て、2008年から一般社団法人神奈川県警友会けいゆう病院に勤務。2015年より同病院の産婦人科部長に。数多くの分娩および婦人科良性・悪性手術をマネジメントする傍ら、地域の産婦人科振興に向けて精力的に活動中。
監修者:白井 沙良子先生(小児科医)
小児科専門医(日本小児科学会)。「International Parenting & Health Insutitute Sleep Consultant(妊婦と子どもの睡眠コンサルタント)」保有者。慶應義塾大学医学部卒業後、複数の総合病院にて研修を積んだのち、都内クリニックの非常勤医師として小児科外来を担当。0〜15歳の子どもの疾患や育児に関する相談も担当している。また数百件を超えるオンライン医療相談の経験もあり。2児のママとしての自身の経験・視点も活かし、対面およびオンラインで、子どもと保護者の支援にあたっている。
関連サイト:東京シティクリニック大山
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