
経産婦とは?初産婦とどう違う?2回目以降の出産で注意することを解説
「経産婦」は一度以上の出産を経験した女性を指しますが「初産婦と何が違うの?」「経産婦の出産は予定日より早くなると聞いたけれど本当?」などが気になっている人もいるでしょう。
この記事では、経産婦の定義や初産婦との違い、経産婦の妊娠・出産の特徴、心がけたいことや注意点について詳しく解説します。
上の子の育児と両立する方法や、高齢出産のリスクにも触れるので、経産婦としての妊娠・出産に不安を感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
「経産婦」は一度以上の出産を経験した女性を指しますが「初産婦と何が違うの?」「経産婦の出産は予定日より早くなると聞いたけれど本当?」などが気になっている人もいるでしょう。
この記事では、経産婦の定義や初産婦との違い、経産婦の妊娠・出産の特徴、心がけたいことや注意点について詳しく解説します。
上の子の育児と両立する方法や、高齢出産のリスクにも触れるので、経産婦としての妊娠・出産に不安を感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
経産婦とは?

「経産婦(けいさんぷ)」とは、過去に妊娠・出産を経験した女性のことです。医学的には、妊娠22週以降に出産したことがある女性を経産婦と定義しています。
経産婦に対し、初めて出産する女性は「初産婦(しょさんぷ)」と呼ばれます。
経産婦と初産婦の違いは?

経産婦と初産婦では、妊娠や出産においてさまざまな違いがあるといわれています。ここでは、経産婦と初産婦の主な違いについて詳しく解説します。
つわりの症状
経産婦は、初産婦と比べてつわりの症状が現れにくいといわれています。
ただし、必ずしも「経産婦ならつわりを感じない」というわけではなく、個人差がある点に注意しましょう。
また、つわりが重症化する「妊娠悪阻(にんしんおそ)」は経産婦に多いといわれています。特に、2人以上の子を妊娠する「多胎妊娠」の場合や、妊娠高血圧症候群を発症している場合、過去に妊娠悪阻になったことがある場合などは、つわりが重症化しやすいでしょう。
胎動の感じ方
経産婦は、初産婦よりも早い段階で胎動を感じる傾向があります。これは、過去の経験から小さな動きでも「これは胎動だ」と認識しやすくなるためです。
初産婦は妊娠18~20週頃に胎動を感じることが多いですが、経産婦の場合は16週頃から感じることもあるでしょう。
ただし、胎動の強さや頻度は赤ちゃんによって異なるので、経産婦でも胎動になかなか気づかないことがあります。特に、上の子の育児や仕事などで忙しくしていると、胎動を感じにくいかもしれません。
お腹の出方
経産婦は、初産婦よりもお腹が早い時期から膨らみはじめる傾向があります。初産婦では妊娠5〜6ヶ月頃からお腹の膨らみが目立ち始めますが、経産婦では妊娠4ヶ月頃から目立つことも。
これは、前回の妊娠によって、お腹の皮膚が伸びやすくなっていることが原因と考えられています。
ただし、体型や筋肉のつき方などによって個人差があるため、必ずしもすべての経産婦が早い時期にお腹が目立ちはじめるわけではありません。
妊娠線の現れ方
経産婦は、初産婦に比べて妊娠線ができやすいといわれています。経産婦のほうがお腹が出るスピードが早いため、お腹の皮膚がその変化についていけず妊娠線が現れやすいのです。
妊娠線を防ぐためには、適切な保湿ケアを行うとよいでしょう。妊娠初期からしっかりとスキンケアを行うことで、妊娠線を現れにくくすることができます。
陣痛から出産までの時間
経産婦は、陣痛が始まってから出産までの時間が初産婦よりも短くなることが多いです。これは、初産婦よりも子宮口が開きやすく、分娩がスムーズに進みやすいためです。
日本助産師会の調査でも、初産婦の分娩時間は平均約12時間半だったのに対し、経産婦では平均約5時間40分程度だったことがわかっています。
また、経産婦は会陰(肛門と腟の間の部分)が伸びやすいため、初産婦よりも会陰切開なしで出産できるケースが多いです。
乳房・母乳・授乳
経産婦は、母乳がスムーズに分泌されることが多いです。これは、過去の授乳経験によって乳頭・乳輪が柔らかくなっており、授乳がしやすくなっていることが関係しています。
また、授乳の分泌を促す「プロラクチン」が少なくても十分な母乳が出やすいことも影響しているでしょう。
ただし、上の子の育児で授乳の時間を十分にとれなかったり、初産婦のときよりも年齢を重ねていたりして、授乳がうまくいかないこともあります。経産婦は必ず授乳しやすくなるというわけではないので、母乳がなかなか出なくても自分を責めないようにしましょう。
後陣痛の強さ
経産婦は、産後の後陣痛が強くなる傾向があるといわれています。経産婦は子宮が元に戻るスピードが早いため、初産婦よりも痛みが強くなりやすいのです。
また、出産回数を重ねるごとに後陣痛の痛みが強くなることもあります。産後は十分な休息をとり、痛みが強い場合は医師に相談して適切な対処を行うことが大切です。
「経産婦だと出産予定日よりも早く産まれる」は本当?
経産婦でも予定日より遅れて出産することもあります
経産婦は、初産婦よりも分娩がスムーズに進むことが多いので、出産予定日よりも早く生まれやすいといううわさもあります。しかし、出産の時期はママや赤ちゃんの状態、子宮頸管の長さなどによって異なるため、予定日より早くなるとは限りません。とはいえ、妊娠37週以降はいつ生まれてもおかしくなく、早めに入院準備を整えておくことはとても大切です。足りないものがないかを改めてチェックしつつ、こまめに体調を確認して出産の兆候を見逃さないようにしましょう。
経産婦が心がけたいこと・注意したいことは?

経産婦は、初産婦とは異なる点で注意が必要です。ここでは、経産婦が妊娠・出産を安心して迎えるために、心がけてほしいポイントを紹介します。
高齢出産によるリスクに気をつける
2人目や3人目の妊娠時は初産時よりも年齢が上がっており、なかには35歳以上で出産するケースもあります。35歳以上で出産することを「高齢出産」といい、以下のようなリスクがともなうため、注意が必要です。
高齢出産により高まるリスク
流産
加齢によって卵子の機能が低下することで、妊娠初期の流産率が高くなります。
妊娠高血圧症候群
40歳以上の場合に発症リスクが高まり、頭痛やめまいなどの症状が現れます。
妊娠糖尿病
妊娠後のホルモン分泌の変化の影響でインスリンの働きが弱まり、血糖値が高くなりやすくなります。35歳以上の場合に発症リスクが高くなります。
胎児の染色体異常
染色体異常が現れやすくなり、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼしたり、赤ちゃんが亡くなってしまったりすることがあります。
分娩時のリスク
産道や子宮口が硬くなることで陣痛が弱くなったり、分娩時間が長くなったりする可能性があります。
高齢出産に該当する場合は、適切な健康管理と定期的な検診を欠かさず行いましょう。
上の子の育児で無理をしない
経産婦は、妊娠・出産を迎えるにあたり、上の子の育児との両立に悩むことも少なくありません。その場合は、パートナーや家族、友人などの身近な人にサポートをお願いし、家事・育児を分担するようにしましょう。
また、家事代行サービスや一時保育などを活用するのも一つの方法です。できるだけ上の子に寄り添いながら、無理のない範囲で育児と妊娠・出産を両立しましょう。
出産・産後の上の子の預け先を考えておく
入院中の上の子の預け先を事前に考えておくことも大切です。特に、陣痛が始まるタイミングは予測が難しいため、急な対応ができるように準備を進めておきましょう。パートナーや祖父母など、信頼できる家族に預ける、一時保育やファミリーサポートセンターなどの自治体サービスを活用するなど、自分や家庭の状況に合った方法を検討してみてください。
また、産後も体力が回復するまでの間は、上の子のお世話をサポートしてもらえるとよいですね。
経産婦ならではのリスク・注意点を理解してしっかりと対策を

経産婦と初産婦では、つわりや胎動の感じ方、出産の進み方、産後の痛みなどに違いがあります。ただし、個人差があるので、必ずしも初産時との違いを感じるわけではありません。
経産婦は初産時よりも年齢を重ねており、高齢出産のリスクを考慮しなければならない場合もあります。高齢出産に該当する場合は、初産時よりもさらに健康管理をしっかり行い、妊婦健診でママと赤ちゃんの状態を定期的に確認するようにしましょう。
また、上の子の育児との両立のため、家族や周囲のサポートをうまく活用し、無理なく過ごせるように準備することも大切です。
経産婦ならではのリスクや注意点に留意したうえで必要な対策を行い、安心して新しい命を迎えましょう。
- 経産婦とは一回以上妊娠・出産を経験した妊婦さんのこと
- 経産婦はつわりや胎動の感じ方など、初産婦とは異なる特徴がある
- 35歳以上での出産は高齢出産に該当し、妊娠・出産のリスクが高まる
- 上の子のケアや預け先についてあらかじめ考え、安心して出産を迎えよう
出典
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