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妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

妊娠初期に温泉に入ってもいい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

「妊娠中は温泉に入ってはいけない」というイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、妊娠初期に限らず、妊娠中に温泉に入ることは基本的に問題ありません。

この記事では、妊娠初期に温泉に入ってよいのかを解説します。温泉がママに与えるメリットや安心して楽しむためのポイントもわかりやすく紹介。

温泉好きなママたちに、安心して温泉を楽しむための情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

「妊娠中は温泉に入ってはいけない」というイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、妊娠初期に限らず、妊娠中に温泉に入ることは基本的に問題ありません。

この記事では、妊娠初期に温泉に入ってよいのかを解説します。温泉がママに与えるメリットや安心して楽しむためのポイントもわかりやすく紹介。

温泉好きなママたちに、安心して温泉を楽しむための情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

妊娠初期に温泉に入ってもいいの?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

妊娠初期に限らず、妊娠中にママが温泉を利用することは何ら問題ありません

実際に、温泉に定期的に入ったママと温泉を避けたママを比較した結果、温泉を利用しても妊娠中のトラブルに影響しなかったことが報告されています。

医学的にも温泉は妊婦に影響がないことが証明されているため、ママは安心して温泉を利用しましょう。

日本温泉気候物理医学会,「妊婦の温泉浴の安全性の検討」,2024/9/3閲覧

「妊娠中は温泉に入ってはいけない」って聞いたことがあるけど…

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

「妊娠中は温泉入ってはいけない」というイメージがあるのは「温泉法」という法律に関係があります。

以前は温泉法によって妊婦の温泉への入浴は禁忌とされていました。しかし、科学的根拠がはっきりしていないことを理由に、2014年の改正によって妊婦の温泉利用を禁止する項目が取り除かれたのです。

改正前と改正後の温泉法を比べてみましょう。

改正前の温泉法

温泉の一般的禁忌症(浴用)
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と末期)

改正後の温泉法

温泉の一般的禁忌症(浴用)
病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

改正前の温泉法には「妊娠中(とくに初期と末期)」という表記がありますが、改正後は削除されています

改正前の温泉法のイメージから「妊娠中は温泉を避けるべき」という考えが残っているのでしょう。

しかし、温泉法が改正された現在は、妊婦の温泉利用は禁止されていません。ママは安心して温泉を楽しみましょう。

妊娠中の温泉にはうれしい効果も!

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

温泉は、ママの体の不調を和らげる助けになります。ここでは温泉がママに与える効果について紹介します。

リラックス効果で気持ちが安定する

妊娠中はホルモンバランスや体調の変化が大きく、ストレスを抱えやすいですよね。温泉にはリラックス効果があるため、ストレスが溜まりがちなママにおすすめです。

広々とした湯船で、温かい温泉につかり手足を伸ばすことで、心と体の緊張がほぐれ、ストレス解消につながりますよ。

血流がよくなり冷え改善に!

妊娠中はホルモンバランスが変化することに加え、赤ちゃんへの血液供給が優先されるため、冷え性にお困りのママもいるでしょう。

そんなママも、温かい温泉につかることで血行がよくなります。血行がよくなると体の疲れも取れやすくなり、冷え改善につながりますよ。

体が温まり睡眠不足を解消できる

妊娠初期はホルモンバランスの乱れ、妊娠後期は赤ちゃんの胎動などによって寝不足になりがちです。

温泉に入れば、体がポカポカになり自律神経が整うので、睡眠不足の解消が期待できますよ

筋肉をほぐして腰痛や肩こりの改善にも

妊娠中は体重が増えおなかが大きくなることで、腰や背中に負担がかかるようになるので、肩こりや腰痛に悩むママもいるでしょう。

温泉には血行をよくして新陳代謝を高める効果があるため、筋肉がほぐれ、肩こりや腰痛の改善も期待できます。

妊娠中の温泉で気をつけることは?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

妊娠中のママにうれしい効果が多い温泉。妊娠中の温泉は禁止されていませんが、以下のことに注意しながら安心して楽しみましょう。

できるだけ近場の温泉を選ぶ

妊娠中はできるだけ近場の温泉を選びましょう。

妊娠中は体調が安定していても、何が起こるかわかりません。車や電車などでの長時間の移動によっておなかが張ってしまうリスクがあります

何かあったときのために、できるだけ近場の温泉を選び、母子手帳と健康保険証を持参しましょう。

一人だけで入らない

温泉は、できるだけ一人だけでは入らないようにしましょう。一人のときに何か起こると、緊急時の対応が遅れることがあります。妊娠中はふらつきやめまいが起こりやすいため、家族や友人と一緒の入浴をおすすめします。

やむを得ず一人で入らなければならない場合は、ほかの利用客がいる時間帯を選びましょう。

空腹や満腹の状態で入らない

空腹や満腹の状態で入浴することは避けましょう。空腹の状態で入浴すると貧血になりやすく、急に立ち上がるとめまいや立ちくらみが起こりやすくなります。

また、満腹状態での入浴は、消化不良や吐き気を引き起こします。血圧が下がりやすくなりめまいが起こることも。食後は1時間ほどゆっくり休んでから入浴しましょう。

熱すぎるお湯に長時間浸からない

温泉によって温度は異なりますが、熱すぎるお湯(42度以上)はママの体に負担となります。急激な血圧上昇や体温変化でふらつくおそれがあるため避けましょう。

また、妊娠中は血流がよくなっており、長時間の入浴でのぼせやすい状態です。入浴は10分以内にとどめましょう。できるだけ長く温泉を楽しみたい場合は、こまめに湯船から出て休憩を取りながら入浴してくださいね。

手すりにつかまりゆっくり歩く

妊娠中のママはおなかが大きく、バランスがとりにくい状態です。

洗い場や湯船の縁などで転倒して赤ちゃんに危険が及ぶ可能性があるため、入浴時は手すりを利用してゆっくり歩き、決して急がないようにしましょう。

また、温泉の泉質(湯に含まれる成分)によっては、お湯がにごって足元が見えにくい場合や、ヌルヌルと滑りやすい場合があります。十分注意して入浴しましょう。

大浴場や共用のタオルは使わない

妊娠中は抵抗力が弱くなるため、感染症にかかりやすい状態です。

温泉の大浴場は不特定多数の人が利用することに加え、トイレの便座やバスチェアなど、共同で使うものも多く、細菌感染の原因になることも。特に妊娠後期にヘルペスに感染すると、出産時に赤ちゃんに感染するリスクがあります。

ほかの利用客と共用するものは使わないようにし、温泉付きの客室や貸切風呂の利用をおすすめします

水分をこまめに摂る

1回の入浴で約800mlもの水分が体内から出ていくとされています。温泉を楽しむ際は、水分をこまめに補給しましょう。

特にママは、赤ちゃんの体や羊水を作るために妊娠前よりも水分が必要です。

また、妊娠すると増加する「エストロゲン」というホルモンには、血液を固まりやすくする作用があります。温泉に入って汗をかき、体が脱水状態になってしまうと、さらに血液が固まりやすくなってしまうので、水分をこまめに摂ることが大切です。

入浴の前後だけでなく、入浴中も定期的に水分補給をしましょう。

お風呂上がりにすぐ羽織れるものを持参する

温泉で温まると、元の体温に戻そうと体を冷ます働きが起こります。その結果、逆に体温が下がりすぎて「湯冷め」してしまうことがあります。

ママが湯冷めしてしまうと、おなかが張ったり、足がむくんだり、体がだるくなったりすることがあります。

湯冷めを避けるために、お風呂上がりにすぐに羽織れるものをあらかじめ持参しましょう。早めに髪を乾かしたり、腹巻きをしたりして冷えないように心がけるのもよいですね。

体調が悪いときは無理をしない

妊娠初期は吐き気などのつわりがひどいママもいるでしょう。つわりに限らず、体調が悪いときは無理をして入浴してはいけません。無理して入浴すると、さらに気持ちが悪くなったり、症状が悪化したりすることがあります。

体調を見極めて、無理のない範囲で温泉を楽しみましょう。

妊娠中に入ってはいけない温泉の種類はあるの?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

温泉は、含まれている化学成分の種類などにより、10種類の泉質に分かれます。どんな泉質でも、妊娠中に入ることに問題はありません

ただし、妊娠中は肌が敏感になりやすいため、刺激の強い硫黄泉や、濃い食塩泉、ラジウム泉は避けましょう

反対に、ママには以下の泉質がおすすめです。

ママにおすすめの泉質

  • 単純温泉

    肌への刺激が少ない。美肌効果が期待でき、肌が弱い人や赤ちゃんまで入浴できる。全国どこでも楽しめる。

  • 二酸化炭素泉

    シュワシュワとした炭酸を楽しめる。保湿効果や冷え性緩和、妊娠中のイライラ改善にも。

  • 硫酸塩泉

    硫酸イオンを多く含む。血液に多くの酸素を送り込む作用があるため、冷え性が改善される。

妊娠中にサウナや岩盤浴を利用してもいい?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

サウナや岩盤浴は、ママや赤ちゃんにリスクがあるので控えましょう。

妊娠中に体の内部の温度(深部体温)が39℃以上になると、赤ちゃんの脳や背骨の成長に影響が出たり、妊娠後期には切迫早産のリスクが高まったりします。

サウナを使っても深部体温が39℃以上になることはないという見解もありますが、推奨されていないため控えたほうが安心です。

また、サウナや岩盤浴で過度に汗をかいてしまうと、脱水症状を起こすおそれがあります

妊娠中は赤ちゃんのためにたくさんの水分を必要とします。ママの体内の水分が減ると、血液が濃くなって血圧が下がり、赤ちゃんに十分な酸素や栄養が届かなくなるおそれがあるので注意が必要です。

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妊娠中、温泉旅行に行ってもいい?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

「パートナーと二人の時間を大切にしたい」「出産前の思い出作りをしたい」と温泉旅行を計画しているママもいるでしょう。

しかし、妊娠中の温泉旅行は、時期によっては注意が必要です。

妊娠初期は体調が不安定な時期、できれば控えて

妊娠初期は体調が不安定なので、温泉旅行はできるだけ控えましょう。

温泉のにおいや体温の変化によって、つわりの症状が悪化することも考えられます。体調が不安定ななかでの旅行はストレスや疲れの原因にもなるので、体調が落ち着いてから楽しみましょう。

妊娠中期の温泉はまず医師に確認し、行くなら近場に

温泉旅行に行くなら、体調やつわりが落ち着く妊娠中期がおすすめです。

とはいえ、ママによって体調や妊娠の経過は大きく異なります。妊娠中期に入ったからといって無理をせず、慎重になることが大切です。

温泉旅行を検討しているなら、医師に相談してアドバイスを受けましょう。何かあったときのために近場の温泉地を選ぶとよいですね。

旅行中の食事、妊娠中は食中毒に注意

妊娠中は抵抗力が落ちて細菌やウイルスに感染しやすくなります。母体に感染するとおなかの赤ちゃんに影響を及ぼすことも。

旅行中の食事は楽しみの一つですが、生ハムやチーズ、生ものなど、妊娠中に控えたほうがよい食材があることも確認しておきましょう。特に生肉は食べずに、必ず加熱したものを食べましょう。

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臨月の温泉旅行は控える

臨月に入ったら、長距離の旅行や温泉旅行を控えましょう。

臨月(妊娠36週以降)は、いつ陣痛が始まってもおかしくない時期です。

遠出をしてしまうと、ママに急な事態が発生しても、かかりつけの産婦人科をすぐに受診できない可能性があります。

また、旅先の医療機関では、ママや赤ちゃんの経過を十分に把握していないため、適切な判断が難しくなります。

赤ちゃんとママの健康を最優先し、臨月の温泉旅行は控えましょう。

妊娠中、温泉卵は食べても大丈夫?

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

温泉地の名物といえば、温泉のお湯や蒸気を利用して作る温泉卵ですよね。

温泉卵は一般的に、卵黄部分は半熟、卵白部分は半凝固状態に茹でた卵のことをいいますが、しっかりと加熱したものを食べると安心です。

卵にはサルモネラ菌が付着している可能性があり、感染すると38℃前後の発熱や、嘔吐・腹痛・下痢などの症状が現れます。

サルモネラ菌は60度で3.5分以上加熱すれば死滅するとされています。温泉卵は70度のお湯で30分ほど茹でるため、サルモネラ菌は死滅していると考えられるでしょう。

とはいえ、万が一に備えて半熟の温泉卵は避け、卵は白身が固くなるまでよく加熱したものを食べると安心です。

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妊娠初期に温泉に入ってもOK!ただし無理は禁物

妊娠初期に温泉に入っていい?妊婦にうれしい効果や注意点も解説

妊娠初期に限らず、妊娠中に温泉に入ることは基本的に問題ありません。温泉には、ストレス解消や冷え改善など、さまざまな効果が期待できます。

妊娠中の温泉で気をつけるポイントを忘れず、おなかの赤ちゃんと無理のないペースで出産前の温泉を楽しみましょう。

  • 以前は温泉法によって妊娠中の温泉が禁止されていた
  • 現在は妊娠中でも温泉に入って問題ない
  • 妊娠中は単純温泉・二酸化炭素泉・硫酸塩泉がおすすめ
  • 妊娠中のサウナや岩盤浴は避けよう
  • 体調が悪いときは無理をせず、水分をこまめに摂って温泉を楽しもう

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