【管理栄養士監修】離乳食で鉄分をとるには?市販だと何がある?
この記事では鉄分を手軽にとりやすい市販の食品や、多く含まれる食材、動画で見られる離乳食のレシピなどを紹介します。
この記事では鉄分を手軽にとりやすい市販の食品や、多く含まれる食材、動画で見られる離乳食のレシピなどを紹介します。
離乳食で鉄分をとるには?
鉄は、体中で酸素を運ぶ働きなどをする、子どもの成長に必要不可欠な栄養素です。
そのため、離乳食やおやつなどで毎日取り入れるように心がけたいところです。
離乳食で鉄分をとるにはどのような工夫ができるかを紹介します。
いつから離乳食で鉄分をとればよい?
赤ちゃんの体に蓄えられている体に必要な鉄は、生後5ヶ月頃から減少し始め、生後6ヶ月頃から鉄が不足した状態になりやすいといわれています。
そのため、生後5〜6ヶ月頃に離乳食を始め、離乳食の進行に合わせて鉄分を含む食材も取り入れていくとよいでしょう。
また、鉄はビタミンCや良質なたんぱく質と同時に摂取すると吸収されやすくなるので、それらを多く含んでいる野菜や果物、芋、肉、魚などと一緒に与えるのがおすすめです。
鉄分の多い市販品は?
市販の食品の中には、栄養素を強化する目的で鉄分が加えられたものがあります。離乳食で活用しやすい鉄分を添加してある食品にはどのようなものがあるかを紹介します。
育児用ミルク
育児用ミルクには鉄分が加えられています。
母乳と100mlあたりに含まれる鉄の量を比べると、母乳(※)が0.04mg、育児用ミルクが0.78〜0.99mgとなっています。
※母乳の鉄の量は日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
母乳は育児用ミルクに比べて鉄の吸収率は高いといわれていますが、含まれる量が少ないため、母乳育児の場合生後6ヶ月の時点で鉄が不足した状態になりやすいという報告があります。
そのため、母乳育児の場合、母乳は今までどおり与えながら、鉄分をとることを目的として育児用ミルクを離乳食の材料に取り入れてもよいでしょう。
育児用ミルクをお湯で溶くと、牛乳と同じように料理に使うことができます。初めて与える場合は1日1回1さじから進めましょう。
育児用ミルクと似たもので鉄分が加えられているものにフォローアップミルクがありますが、これは母乳や育児用ミルクの代替品ではないため、離乳食が順調に進み体重が適度に増えていればあえて取り入れる必要はありません。
もし離乳食が進まず鉄不足が心配される場合は、フォローアップミルクを飲ませた方がよいのか、かかりつけの小児科で相談してから活用を検討してもよいでしょう。
市販のベビーフードや赤ちゃん用おやつ
市販のベビーフードや赤ちゃん用おやつには、栄養素を強化する目的で鉄分を加えているものがあります。ときにはこれらのものを取り入れて鉄分の補給をしてみてもよいかもしれません。
鉄分入りのチーズ
スーパーでも売られている鉄分入りのチーズを離乳食やおやつに使用してみるのも一つです。
ただし、チーズには塩分や脂肪分が多く含まれているため、与える時期は離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)からにしましょう。
与える際はおかゆや煮物などの料理に混ぜて使うと食べやすくなります。牛乳や乳製品にアレルギーがある場合はチーズも該当する可能性があるため注意してください。
また、子ども向けのチーズの中には塩分が控えめのものも売られています。
鉄分が多く含まれる食材は?
鉄分が多く含まれる代表的な食材にはどのようなものがあるかを紹介します。これらの食材と市販の鉄分が加えられた食品をぜひ併用してみてくださいね。
離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)から与えられる
- きなこ
- 卵(黄身)
- ほうれん草
- 小松菜など
※卵は特に食物アレルギーが出やすい食品です。与え方はこちらの記事を確認してください。
離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)から与えられる
- 赤身の魚(マグロやカツオなど)
- ツナ水煮缶・卵(全卵)
- 納豆
- 高野豆腐など
- 鶏レバー(少量を与える)
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)から与えられる
- 赤身の牛肉や豚肉など
- 豚レバー、牛レバー(豚肉や牛肉に慣れてから)
離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)から与えられる
- あさりなど
レバーを与えるときの注意点は?
レバーには鉄分が多く含まれますが、レバーだけで十分な量の鉄分をとろうとすると、赤ちゃんが食べきるのには難しい量になってしまいます。また、ビタミンAもとりすぎてしまうので、これだけで鉄をとることはすすめられません。
鉄分が加えられた市販品や、鉄分が多く含まれるほかの食材と併用しながら与えましょう。
鉄分をとれる人気レシピ
トモニテの離乳食のレシピ動画の中から、鉄分をとれる人気のレシピを紹介します。
離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)から
「主菜にもなる! 高野豆腐のとろとろスープ」(生後7〜8ヶ月頃から)
たんぱく質や鉄分、カルシウムなどを多く含む高野豆腐。
すりおろしてスープにするととろみがつき食べやすくなります。
初めての高野豆腐にもピッタリのレシピです。
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)から
「魚臭さを感じにくい まぐろのみぞれ煮」(生後9〜11ヶ月頃から)
まぐろはたんぱく質や鉄分を含む食材です。電子レンジで簡単に作れるのでぜひ試してみてください。
離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)から
「パクパク期に食べさせたい 豆腐入りまぐろバーグ 」(1歳〜1歳6ヶ月頃から)
鉄分を多く含むまぐろに豆腐を合わせることで食べやすくなっています。大人が食べる刺身からの取り分け離乳食として、ぜひ作ってみてください。
おやつ
「家族で食べられる 砂糖不使用のレーズンバナナクッキー」(1歳〜1歳6ヶ月頃から)
レーズンも鉄分が含まれる食材。クッキーの中に入れるとおやつとして鉄分を補給できます。
しっとりしたクッキーなので、手づかみで食べる練習にも最適です。
今回は鉄分を含む市販品や食材、レシピなどを紹介しました。
ぜひ離乳食作りの参考にしてみてくださいね。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
参考
五十嵐隆(監修)「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き」公益財団法人 母子衛生研究会、2020年
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写真提供:ゲッティイメージズ
※当ページクレジット情報のない写真該当