【管理栄養士監修】離乳食のおせちレシピ
離乳食でも食べられるおせちのレシピ
「お正月は赤ちゃんと一緒におせちを食べたい」というママ・パパもいると思いますが、市販のおせちは日持ちをよくするなどの理由から、味つけを濃くしています。
塩分や糖分が多いため、やわらかく煮たり、すりつぶしたりするだけでは、赤ちゃんには向きません。
また、おせちには赤ちゃんが普段口にしない食材もあるため、病院の休診が続くお正月は食べ慣れている食材を与えるのがおすすめです。
そこで、普段の離乳食をおせち風にアレンジすることで、赤ちゃんと一緒にお正月気分を味わってみませんか?
離乳食おせち風アレンジ 鏡もち風・さつま芋きんとん(生後9〜11ヶ月頃から)
普段の離乳食でも、形を一工夫することで簡単におせち風アレンジができます。お子さんと一緒にお正月気分を味わいたい、というママ・パパにおすすめです。
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簡単に作れる「伊達巻」「松風焼き」の2つを紹介しています。どちらも手作りして塩分や甘さを控えめにすることで、離乳食でも食べられるおせち料理になりますよ。
離乳食をおせち風にするアイデア
次の5つのように、離乳食をおせち風にするアイデアは沢山あります。何かと忙しい師走なので、ママ・パパが負担なくできそうなことを選んでチャレンジしてみませんか?
1.彩りにこだわる
大人が食べる一般的なおせち料理の色には、それぞれ次のような意味があるといわれています。
・赤:魔除け(海老、かまぼこ)
・白:清浄(大根、かまぼこ、イカ)
・紅白:平安、平和(大根とにんじん)
・黄色・金色:金運(栗きんとん、金箔)
・黒:邪除け(黒豆)
たとえば、大根のような白い食材と、にんじんやトマトのような赤やオレンジ色の食材を組み合わせ、紅白の色使いを離乳食に盛り込むことができます。
2.食器にこだわる
食器を変えるだけでも、お正月やおせちらしさを表現することができます。
たとえば、和風の小皿に何種類かの離乳食をそれぞれ盛り付けたり、お重のイメージがある黒や朱色のお皿(もしくはお盆)を使ったりするのもおすすめです。
お重がある場合は、お弁当に使われるおかずカップに離乳食を盛り付けた上で詰めると、手作りの離乳食お重ができますよ。
3.形にこだわる
先に紹介した「離乳食おせち風アレンジ」のレシピに出てくる「鏡もち風」のように、お正月のモチーフを離乳食で形作ります。
お雑煮の餅をいも餅や軟飯を小さく丸めたおにぎりで餅に見立てたり、ゆで野菜や豆腐などをお正月らしい花型などでくり抜いてもお正月の雰囲気の離乳食になりますよ。
4.盛り付けにこだわる
干支の動物や、お正月に関連する絵を離乳食のペーストで表現します。離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)にぴったりのアイデアです。
作り方は、平たい皿に、ペースト状のおかゆなど描きたいモチーフに合った色のペースト状の離乳食をベースにして、作りたい絵を形作ります(鏡もちの絵の場合、餅の白い部分を描く)。
仕上げに、たとえばトマトやにんじん、小松菜などのペーストで、細かい部分を描き足します(鏡もちの絵の場合、みかんのオレンジ色の部分をにんじんペーストなどで描く)。
アイデア次第でオリジナルのおせち風離乳食ができるのが特徴です。
5.おせちならではの食材にこだわる
月齢に応じて使える食材は異なりますが、おせちによく使われる食材を離乳食に使うことで、大人と同じ食材を楽しむことができます。
たとえば野菜であれば、大根やにんじんが離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)から使いやすいです。
おせちに使われる食材にはそれぞれ意味があります。たとえば、黒豆には「まめに(勤勉に)働き、まめに(丈夫で元気に)暮らせるように」という意味がこめられています。
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)以降で大豆の水煮を食べ慣れた赤ちゃんであれば、乾燥黒豆をだしで煮て煮豆にし、つぶして月齢に応じて醤油を少し垂らすといった工夫をして離乳食に使うことができます。
豆はそのまま与えるとのどに詰まらせらたり誤嚥(ごえん)してしまう危険があるので離乳食では必ずつぶして与えてください。
月齢別のおせち風献立アイデア
月齢ごとに、おせち風の1食の献立例を簡単な作り方のアイデアとともに紹介します。
離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)
・紅白のおかゆ
10倍粥を盛り付け、その上にすりつぶしたにんじんを梅型の型抜きなどを使って模様のようにトッピングします。
・鯛(もしくはヒラメやカレイ)のトマト和え
お椀にトマトペーストを盛り、その上にゆでてつぶした鯛(もしくはヒラメやカレイ)を魚の形に盛り付けて、紅白の背景と魚に見立てます。さつまいものペーストなどで目やうろこなどを描くのもおすすめです。
・さつまいもペースト
栗きんとんの代わりに、さつまいもで黄色の彩りを添えます。
離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)
・干支のアート粥
おかゆをお椀に盛り付け、目や鼻には海苔のペーストを、耳や口にかぼちゃのペーストや刻んだにんじんなどをトッピングしてその年の干支の動物などの絵を描きます。
・豆腐のお雑煮風
豆腐を餅に見立てて、角切りにして入れます。小松菜やにんじんなど、彩りになる野菜もそれぞれ刻んでゆでて、だしに浮かべます。鶏ささみ肉のひき肉を加熱して加えてもよいです。
・にんじんと大根のヨーグルトなます
にんじんと大根をそれぞれ刻んでゆで、ヨーグルトで和えます。もしくは、みかんの果汁を絞って和えると香りが爽やかでおすすめです。
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)
・じゃがいも餅のお雑煮
ゆでたじゃがいもをつぶし、おかゆと片栗粉に混ぜて丸めたものをだしで煮ます。梅型にくり抜いたにんじんや小松菜、鶏ひき肉団子なども一緒に入れます。
・にんじんと大根の紅白スティック
長さと太さを揃えたスティックにんじんと大根をだしでゆで、格子状に盛り付けます。手づかみ食べにぴったりのメニューです。手づかみ食べが始まっていない時期は食べやすい大きさに切ってください。
・りんご入りかぼちゃのきんとん
やわらかくなるまで加熱したかぼちゃをマッシュし、細かく刻んだ煮りんごと合わせてラップで茶巾絞りにします。
離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)
・軟飯ボールのお雑煮
ご飯と片栗粉を3:1くらいの割合で用意し、硬さの調節のために水を加えながらすべて混ぜます。丸めてだしで煮て、あとは離乳後期のお雑煮同様、野菜や鶏ひき肉団子、ささみなどを入れ、醤油少々で味をととのえます。
・サイコロ状お煮しめ
鶏肉や大根、にんじん、里芋、れんこん、椎茸などを1cm角程度の食べやすいサイコロ状に切り、だしと醤油で煮て薄味のお煮しめに仕上げます。
・紅白寒天
トマトジュースをベースに作った寒天ゼリーと牛乳をベースに作った寒天ゼリーを角切りにし、四角くなるように交互に並べて盛り付けます。寒天ゼリーは子どもが食べやすいようにパッケージなどに記載されているレシピより少し水分量を増やしてやわらかめに作りましょう。
寒天ゼリーについてはこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
こちらの記事では、おせち以外のお正月に食べる物の離乳食についても記載しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
参考
五十嵐隆(監修)、『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き』、公益財団法人 母子衛生研究会、2020年
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