【専門家監修】ステップ別 スプーンの持ち方
発達の段階でスプーンの持ち方が変わる
子どもが成長・発達するとき、指は小指側から発達し始め、親指側へと進みます。
実はスプーンの持ち方も、指の発達にともなって変化していきます。
指の発達には順番があるため、段階を踏まずに無理に子どもに大人の持ち方を促したり、練習させたりしてしまうと、かえって機能の発達が進まず、うまく食べ物がすくえなくてこぼしたり、落としたりすることがあります。
思ったようになかなかできないことで、子どもががっかりしてしまったり、癇癪をおこしてしまったりして、スプーンで食べることが嫌になってしまう可能性もあります。
大人のスプーンの持ち方は、箸を持つように下から握る持ち方ですが、指の発達が途中の子どもは「下から握る」という方法はまだ難しいのです。
子どもの発達に合わせてステップを進めていくようにしましょう。
ステップは「手のひら握り」→「手指握り」→「ペンホルダー(えんぴつ持ち)」
スプーンの持ち方は「手のひら握り」から始まり、「手指握り」「ペンホルダー(えんぴつ持ち)」と徐々にステップを踏んでいきましょう。
※個人差があるため、必ずこの順序になるとは限りません。
最初はスプーンを使うことに慣れていないため、うまくすくえなかったり、すくった食べ物を口まで運ぶ途中にこぼしたりすることがあります。しかし、経験を繰り返すことで上手になっていきます。
親が介助しすぎると自分ですくって食べるという興味や意欲がなくなることもあるため、積極的に自分で食べさせるようにしましょう。
床などへの食べこぼしに悩むママ・パパは、こちらの記事を参考にしてください。
実際の「手のひら握り」ってどのような持ち方だろう? と疑問に思うママ・パパに、「手のひら握り」「手指握り」「ペンホルダー(えんぴつ持ち)」それぞれの発達段階の持ち方をイラスト付きでご紹介します。
スプーンの持ち方
手のひら握り
© every, Inc.
持ち方:柄の上から握るように持つ
対象:スプーンに興味を持ち始めた頃
手指握り
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持ち方:柄を指を使って持つ
対象:手首を内側から外側に返せるようになった頃
ペンホルダー(えんぴつ持ち)
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持ち方:親指と人差し指で鉛筆を持つように持つ
対象:鉛筆などを三本の指でしっかり持てるようになった頃
ペンホルダー(えんぴつ持ち)が安定してできるようになったら、お箸へのステップアップのめやす。お箸の練習を始めましょう。
時期ごとのスプーンの選び方など、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
子どもがスプーンを持ち始めるタイミングは?
「手づかみ食べ」が上手になったら
「手づかみ食べ」が上達し、手のひらや小指側ではなく、親指と人差し指で食べ物をつまみ、指が口のなかにあまり入らずに、食べ物だけを口にいれられるようになってからスプーンの練習を始めるとスムーズなことが多いものです。
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時期は個人差がありますが、目安としてスプーンやフォークを使い始めるのは1歳~1歳半頃、大人と同じように上手に使えるようになるのは、3歳頃といわれています。
1歳頃になるとまたは、もっと早い月齢から、自然とスプーンやフォークを持つことに興味がある子もいます。まだ、手づかみ食べが上手になっていなくても、スプーンを持ちたがる場合は、手に持たせても問題ありません。子どもが「自分で食べたい」「自分で持ちたい」という意欲を優先することが大切です。
ただし、手に持つときには大人用など鋭利なものや、喉をつく恐れのあるものは絶対に渡さないようにしましょう。また、子どもが手に持っているときには「歩き回らせない」「喉の奥に入れすぎないように」など、目を離さないようにして見守りましょう。
スプーンの持ち方の練習は発達に合わせて
スプーンの持ち方は子どもの成長・発達によって段階があります。
もし早くから大人と同じように持たせようとしてしまうと、スプーンの使い方が上達するのに時間がかかり、かえって遠回りになる可能性があります。
離乳食完了期になる1歳~1歳半頃の間は、手づかみ食べを十分に行うことでスプーンや箸などを使っての食事動作を学ぶことにもつながります。
目安の時期や「同じ月齢の子はできている」など、周りの情報に焦らず子どもに合わせてステップを進めましょう。
「うまく持てた」という成功体験や、「ご飯の時間が楽しい」と感じることができると、子ども自身のやる気につながります。
子ども自身がスプーンを持って食べると、床に飛び散ったりと片付けは本当に大変になるかもしれません。
しかし、子どもは試行錯誤を繰り返し、経験とともに上手になっていきます。興味を持つことをどんどん伸ばしてあげましょう。
スプーンの練習を始めて、ステップがなかなか進まなくてもママ・パパが焦らず、例えば、すくいやすいように反対の手で器を押さえることを促したり、肘があがりにくいようなら支えてあげたり、まだできないところを見つけて助けながら一緒に楽しく進めていくことが大切です。
参考:
公益財団法人母子衛生研究会、「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) 実践の手引き」、2020年
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