妊娠17週(5ヶ月)の妊婦・胎児の様子|過ごし方や気になる症状
少しずつおなかが目立ちはじめるにつれ、息苦しさや動悸などを感じやすくなる17週頃。
つわりは落ち着いたはずなのに体調が悪くて、不安になるママもいるでしょう。
これからおなかはどんどん大きくなっていきます。はじめての出産だと、不安なことや体型の変化に戸惑うことも多いでしょう。妊娠17週の過ごし方や気をつけることを解説します。
少しずつおなかが目立ちはじめるにつれ、息苦しさや動悸などを感じやすくなる17週頃。
つわりは落ち着いたはずなのに体調が悪くて、不安になるママもいるでしょう。
これからおなかはどんどん大きくなっていきます。はじめての出産だと、不安なことや体型の変化に戸惑うことも多いでしょう。妊娠17週の過ごし方や気をつけることを解説します。
妊娠17週目のママの様子
妊娠17週、ママのおなかはだんだんふっくらしてきます。
この時期、ママの子宮はちょうどハンドボールぐらいの大きさに。恥骨におさまりきらなくなり、おへその下あたりまで位置が上がってきます。
周囲の人が気づくくらいにふっくらするママもいるでしょう。服装も締め付けないデザインのものに見直してみましょう。
息苦しさを感じる・動悸や息切れしやすくなる
17週頃になると、ママの子宮はハンドボールくらいの大きさになります。この頃の子宮底(子宮の上端)はおへその下あたり。
大きくなった子宮が横隔膜や胃、肺を圧迫するため深く息が吸えなくなり、息苦しさを感じたり、動悸が起こったりします。
息苦しさや動悸があるときは、無理をせず少し休むようにしましょう。
つわりの症状がぶり返すことがある
大きくなった子宮で胃や腸が圧迫されることで、吐き気や食欲不振といったつわりのような症状がぶり返すことがあります。
食事は少しずつよく噛んで、4回以上に分けて食べるなど胃腸に負担をかけない工夫をしましょう。
乾燥や吹き出物などの肌トラブルが増える
妊娠によってホルモンバランスが変化したり、胆汁を排出する機能が低下したりすることで、肌の乾燥や吹き出物・ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなります。
またホルモンの働きでメラニン色素が増えるため、シミや色素沈着も起こりやすくなります。
しかしこれらの症状は一時的なもの。出産を終えると徐々に落ち着いてくることが多いので、あまり心配しすぎる必要はありません。
髪のパサつきや抜け毛が増える
髪の毛がパサついたり抜け毛が増えたりするのも、この頃です。人によっては、逆に体毛が濃くなることもあります。
これらの症状も一時的にホルモンバランスが変化しているために起こるものなので、出産後には元に戻ることが多いです。
髪のパサつきや抜け毛が気になるときは、刺激の少ないシャンプーでやさしく洗うことを心がけましょう。ムダ毛が気になるときは、電動シェーバーなどでやさしくお手入れするとよいですよ。
手足がむくみやすくなる
妊娠中期に入ると、血液や体内の水分量が増えるため、むくみやすくなります。
手のむくみが気になるときは、手を軽く握ったり開いたりしてみましょう。足のむくみが気になるときは、足枕やクッションで足を心臓より高くして寝るのがおすすめです。
対策をしてもなかなか改善しないむくみ・手足がしびれるほどのむくみの背後には、妊娠性高血圧が隠れていることもあります。むくみがひどい場合は、一度主治医に相談してくださいね。
体全体に脂肪が付いてふっくらした体型になる
妊娠17週頃になると、皮下脂肪が付くことで妊婦さんらしいふっくらと丸みを帯びた体型になります。
皮下脂肪は特におしりやバストにつきやすく、人によってはこれまで着ていた下着や洋服がきつく感じられることも。体を締めつけないためにも、体に合ったサイズの下着・洋服に切り替えましょう。
胎動を感じることがある
早い人は、おなかの赤ちゃんの胎動を感じることがあります。胎動は、おなかが内側から撫でられているような感覚、腸がぐるぐると動くような感覚など、感じ方は人それぞれです。17週頃はまだ胎動が感じられないママも少なくありませんが、18週~20週頃には多くのママが胎動を感じるようになります。
胎動を感じると、より赤ちゃんの存在を身近に感じられるようになるでしょう。
妊娠17週目の赤ちゃんの様子・エコー
妊娠17週頃になると、顔のパーツができ、頭と体のバランスが取れて、生まれたときとほとんど変わらないヒトらしい姿になります。
しかし皮下脂肪はまだほとんど付いていません。エコーを当てると想像よりもずっと痩せていて驚くママ・パパもいるでしょう。
この頃の赤ちゃんは皮下脂肪がない代わりに産毛で覆われています。産毛は赤ちゃんの体温を維持したり、羊水の刺激から体を守ったりする重要なものです。
この頃の赤ちゃんは、骨や筋肉、神経、聴覚がどんどん発達していきます。ママの体を流れる血流の音も感じられるようになるんですよ。妊娠17週頃になると、胎動を感じるママも出てくるでしょう。早い場合は、超音波検査で赤ちゃんの性別もわかります。
妊娠17週目頃の赤ちゃんの大きさ
受精から:105日~111日目
頭殿長:11cm~12cm
体重:約100g
妊娠17週0日目
赤ちゃんは約14cmから15cm、大きさは150gほどでりんごや梨くらいの大きさになっています。初期に比べると、胎盤が完成したことで体の成長のスピードがぐんとはやくなってきています。
妊娠17週1日目
赤ちゃんはこの頃から耳の中の音を伝える器官ができあがってきています。とはいってもいきなり外の音が聞こえるようにはなっていません。ママの体の中の音が聞こえるようになるのがまず最初です。
妊娠17週2日目
脳も急速に成長が進んでいます。人間はほかの哺乳類と比べると頭が発達した状態で生まれるのが特徴です。体を動かしたり聴覚などができあがってくることで刺激をうけて脳の機能も発達していきます。
妊娠17週3日目
体では、細かい部分がしっかりと完成してきます。たとえば爪。この時期から手足の爪が少しずつ伸びているので、生まれたときにはしっかりと爪がある状態の小さなおててになっているんですね。
妊娠17週4日目
超音波検査でここまで性別がわからなかった赤ちゃんも、はっきりと生殖器がわかるようになります。わかりにくかった女の子も、木の葉やコーヒー豆のような形で確認できるようになってきます。
妊娠17週5日目
顔や全身の皮下脂肪が増えるため、手足やおしりのあたりなどふっくらして、赤ちゃんらしい体つきになってきます。筋肉もどんどん備わり、回ったり足を動かしたり自由に楽しんでいます。
妊娠17週6日目
赤ちゃんの皮下脂肪が増えることで顔だちがふっくらとしてきます。4Dエコーを導入している産院であれば、この頃から超音波ではっきりと赤ちゃんの顔立ちを見られるかもしれません。
妊娠17週目の過ごし方・気をつけること
妊娠17週の過ごし方や気をつけることをお伝えします。妊娠17週頃になると、つわりほどひどくはなくても、むくみや動悸といった気になる症状が現れるママもいます。日常生活では次のことを意識してみてくださいね。
マッサージなどでむくみを解消しよう
手足がむくみやすくなるので、簡単なマッサージやストレッチをしたり、弾性ストッキングを着用したりして、むくみの解消を心がけましょう。寝るときに足枕やクッションなどで足を高くするのもおすすめです。むくんでしまうからと水分を摂らずにいると、かえって水分が体の中に溜まりやすくなります。体の中のめぐりをよくするためにも、1日2リットルを目安にこまめに水分を摂るのも効果的です。
急な動きを避けよう
妊娠17週頃になると大きくなった子宮によって内臓が圧迫されます。内臓に負荷がかかっている状態なので、立ち上がる・座るなどの動作を行う際には、急な動きを避けましょう。胃や腸の動きも鈍くなっているので、早食いは避け、ゆっくりよく噛んで食べるよう心がけてくださいね。
積極的に鉄分を摂ろう
胎盤を通じて赤ちゃんに流れ込む血液の量が増えるため、貧血になりやすくなります。貧血を防ぐためにも、意識して鉄分を補うようにしましょう。妊娠17週頃の1日の鉄分摂取目安量は16mg程度です。鉄分は単体では体に吸収されにくい栄養素なので、ビタミンCや動物性たんぱく質とあわせて摂取しましょう。
適度に体を動かそう
体調が安定してくる頃なので、気分がよいときは無理のない範囲で適度に体を動かしてみましょう。自分のペースでできるウォーキングや、ゆったりとした動きのマタニティヨガなどは、よい気分転換にもなりますよ。無理のない体勢でのストレッチもおすすめです。血行不良や便秘・腰痛・肩こりといった不快な症状の解消に役立ちます。
ただし、おなかがそこまで大きくなっていないからといって無理はしないでくださいね。妊娠中の状況は人により異なるので、運動量や内容は医師に確認し、運動中は転倒には十分注意しながら行ってくださいね。
体重をコントロールしよう
急激な体重の増加・減少は体に負担がかかるだけでなく、出産時のさまざまなトラブルの原因になり得ます。1週間の体重増減が、±300g~500gの間になるよう調整しましょう。体重が増えすぎた場合は妊娠高血圧や妊娠糖尿病、巨大児の出産といったことが起こりやすくなります。逆に体重が減る・順調に増えない場合は、赤ちゃんの出生体重が低くなることがあります。毎日決まった時間に体重を測って、適正体重をキープできるとよいですね。
妊娠17週目に気になる症状や病気
妊娠17週の気になる症状や病気を解説します。健診などで指摘された場合は、医師の指示に従って体調最優先で過ごしましょう。
子宮頸管無力症
子宮頸管無力症とは、出産時に赤ちゃんが通ってくる子宮の出口「子宮頸管」がゆるんで開いてしまう状態です。本当ならしっかり閉じているはずの子宮頸管が開くことで、早産になることがあります。
子宮頸管無力症と診断された場合は、子宮の張りを抑える薬が処方されたり、手術で開いた子宮頸管を閉じる処置が行われたりするので、主治医とよく相談の上、指示に従って過ごしましょう。
前置胎盤
この時期に受ける妊婦健診で「前置胎盤ですね」と言われるママもいます。前置胎盤とは、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が正常より低い位置にできてしまい、赤ちゃんが通る子宮の出口をふさいでいる状態です。前置胎盤になると、出産時に命にかかわる出血が起こることがあるので、基本的に帝王切開で出産することになります。前置胎盤になる原因はまだよくわかっていません。前置胎盤を治す方法はないので、主治医とよく相談して、安静に過ごすよう心がけましょう。
仰臥位低血圧症候群
仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)は、大きくなった子宮で背中側の大きな静脈が圧迫され、血の巡りが悪くなることで起こります。
突然、頻脈や悪心・嘔吐、冷汗、顔面蒼白などの症状が出ます。
仰向けで寝ていて、少しでも気分が悪くなったり、冷や汗が出てきたりしたときは、落ち着いて体の左側を下にしたシムス位をとりましょう。
心臓に流れる血液の量が戻れば、次第に不快な症状は和らいでいきます。
妊娠17週目にやること・やっておいたほうがいいこと
妊娠17週目にやること・やっておいたほうがいいことは次のことです。体調のよいとき・時間があるときを見つけてやってみましょう。
赤ちゃんに話しかけてみよう
妊娠17週頃になると、赤ちゃんの聴覚が発達してくるので、ママ・パパの声が少しずつ聞こえるようになります。
リラックスしているときや胎動を感じたタイミングで赤ちゃんに声をかけてみましょう。
小児科の病院探しをはじめてみよう
余裕があれば、生まれてきた赤ちゃんがかかる小児科の病院探しをはじめましょう。
子どもは何かと体調を崩しやすく、予防接種などでも頻繁に小児科を受診します。
家の近くまたは通いやすい場所にある病院をいくつかピックアップしておくと、生まれてからの乳幼児健診や予防接種がスムーズですよ。
緊急時のために、夜間診療を行っている病院や救急対応をしている小児科も調べておくと安心です。
希望の保育園を見学してみよう
出産後、仕事に復帰予定のママは、今のうちに希望する保育園を見学してみましょう。
出産後に赤ちゃんを連れて保育園に見学に行くのは、精神的にも体力的にも相当負担がかかります。地域によって差はありますが、保育園に入れるまで時間がかかるところもあります。妊娠中から保育園の情報を集めておくことで、園の選択肢が広がり、スムーズに入園・復職しやすいです。
体調が落ち着いたら歯科検診を受けよう
つわりが落ち着いてくるので、都合のよいタイミングで歯科検診を受けましょう。
つわりに悩まされた人は、なかなか歯が磨けなかったり、口をすすぐのがやっとだったり、口内環境が悪化しがちです。
吐きづわりがひどかった人の場合、逆流してきた胃酸で歯が溶けていることもあります。おなかが大きくなると、仰向けの姿勢がしんどくなり、歯の治療を受けるのが難しくなります。
おなかがまだ大きくならないこの時期に、体調が落ち着いたタイミングで歯科を受診し、必要があれば治療を受けましょう。
里帰り出産をする人は準備をはじめよう
里帰り出産を考えている人は、この頃から準備をはじめましょう。
病院によっては、なかなか健診の予約が取れなかったり、出産の予約が埋まっていたりすることがあります。
実家近くの病院に、早めに予約の可否を問い合わせておきましょう。
里帰り出産の目途が立ったら、里帰り中のパパの生活や、実家でのママの過ごし方についても考えてみてくださいね。
体調が落ち着いたら美容院に行ってみよう
つわりがひどくて美容院に行けなかった人も、安定期に入ると美容院に行きやすくなります。
17週頃ならおなかもそれほど大きくなっていないので、仰向けでのシャンプーもそこまで苦しくないでしょう。
美容院に行く際は、予約の段階で妊娠していることを伝えておくと安心ですよ。
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妊婦生活にも慣れてくる17週頃!マタニティライフを楽しもう
妊娠17週頃になると妊婦生活にも慣れてきて、マタニティライフを楽しむ余裕も出てくるでしょう。体調も安定するので、気分転換にパパや家族とおでかけを楽しむのもよいかもしれませんね。妊娠生活の折り返しまでもう少し。その瞬間の気持ちを大切にママとパパで共有し、出産のその日まで大切に過ごしていきましょう。
- 子宮が大きくなることで不快な症状が出ることも
- 体に負担をかけないように「急」な動作は避けて
- 保育園の利用を考えている人は、保活をはじめよう
- 赤ちゃんのかかりつけ医探しもはじめてみよう
- 体調が落ち着いたら美容院で自分メンテをするのもおすすめ
【注意事項】
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本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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