【医師監修】寝返りは生後3ヶ月頃?赤ちゃんの寝返り時期とサポート方法
寝返りはいつから?
一般的に、寝返りは生後5ヶ月頃から始まるといわれています。しかし、首がすわる生後3ヶ月頃に偶然寝返りをすることも珍しくありません。
これは、脳が成長することで、自分の意思で手足を動かせるようになること、手足の動きが大きくなることなどが関係しています。ここでは、生後3ヶ月の赤ちゃんの様子と寝返りについて解説します。
生後3ヶ月頃の寝返りの様子
赤ちゃんは生後3ヶ月から4ヶ月にかけて、首すわりができるようになってきます。首がすわると自分で頭を持ち上げられるようになり、天井だけ見ていたのが、自分の周囲も見ることができるようになります。そして、興味があるものを見て手を伸ばしたり、つかもうとしたりする動作ができるようになるでしょう。
そこから次第に手足の動きが活発となり下半身をひねる動作が見られ、生後4ヶ月頃には寝返りの準備がほぼ整ってきます。
しかし、首すわりが生後3ヶ月よりも早く完了する赤ちゃんもいるでしょう。赤ちゃんの成長発達のスピードはさまざまで個人差がありますので、成長や発達を見守り、気になることがあれば医師や助産師に相談しましょう。
寝返りの早さと運動神経は関係する?
寝返りの早さと運動神経は関係ないとされています。そのため、寝返りが早いからといって将来、運動神経がよくなるとは限りません。
たとえ寝返りが遅くても心配する必要はないでしょう。赤ちゃんの成長発達のスピードはさまざまです。
生後3ヶ月頃の赤ちゃんが寝返りを始めたら
生後3ヶ月の赤ちゃんが急に寝返りをしたら、ママ・パパはきっとびっくりすることでしょう。赤ちゃん自身も、急に仰向けからうつぶせの状態となり、急な姿勢の変化に対応できないかもしれません。
特に首がまだすわっていない場合は、頭を持ち上げたり、顔の向きを変えたりできないため、もし誰もいない寝室でうつぶせが続くと窒息する危険性が出てきます。
また、予期せぬ寝返りは高所からの転落や思わぬ誤飲などの危険性もあり、十分注意する必要があります。
生後3ヶ月の赤ちゃんが寝返りを始めた場合、どんな注意が必要か詳しく見てみましょう。
注意するポイント:慣れないうつぶせ寝での窒息
寝返りを始めた頃の赤ちゃんは、うつぶせの姿勢に慣れていません。また、生後3ヶ月では完全に首がすわっておらず、自分で頭を持ち上げられないため布団や枕などに顔が埋もれて窒息してしまうリスクがあります。
うつぶせによる窒息を予防するためのポイントには、次のようなものがあります。
・大人用ベッドではなく、できるだけベビーベッドに寝かせる
・敷布団やマットレスなどの寝具は硬めのものを使用する
・寝返りをした場合はすぐに仰向けに戻す
・赤ちゃんの周りに柔らかい枕や掛け布団、タオルなどを置かない
・ベッド上に衣類、ぬいぐるみ、スタイなどを置かない
・ベッドとベッド、ベッドと壁など赤ちゃんの顔や頭がはさまる隙間をなくす
もしうつぶせになっているところを発見したら、すぐに仰向けに寝かせてあげましょう。うつぶせは窒息のほか、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクとなります。1歳になるまでは仰向けに寝かせるよう注意しましょう。
注意するポイント:目を離した隙の転落
「生後3ヶ月だし、まだ寝返りはしないだろう」と思っていても、赤ちゃんの動きは予想できません。一瞬、目を離した隙に寝返りによってベッドやソファーから転落することも考えられます。比較的よく起こる赤ちゃんの転落例を紹介します。
・寝返りをしないと思い、ベッドの柵を下ろしたまま寝かせていたら落ちた
・おむつ交換台を使用中、おむつを取ろうと目を離した隙に寝返りをして落ちた
・少しの時間だから大丈夫だと思い、ソファーに寝かせていたら、足を動かして移動して落ちた
赤ちゃんの転落を予防するために、以下のポイントを覚えておきましょう。
・短時間であってもソファーなど高いところに赤ちゃんを寝かせない
・バウンサーやハイローチェアなどに乗せる際は必ずベルトを付ける
・ベッドの柵は必ず上まで上げておく
・おむつ台を使用している際は目を離さない
赤ちゃんは日々成長しているため、まだできないだろうと思い込むのは禁物です。赤ちゃんは予想外の動きをするため、できるだけ目を離さず、転落予防に努めましょう。
注意するポイント:部屋を綺麗に保つ
赤ちゃんを事故から守るためには、部屋をきれいにして環境を整えることが大切です。
生後3ヶ月の赤ちゃんは視力が発達し、興味のあるものをつかんでは何でも口に入れる特徴があります。寝返りをできるようになると手の届く範囲が変わるため、誤飲しそうなものが床に落ちていないか、赤ちゃんの手が届く場所に危険なものが置かれていないかこまめに確認しましょう。
誤飲しやすいものと誤飲によるリスクについて具体的に解説します。
ボタン電池:気管を塞ぐことによる窒息と粘膜に接触することで化学やけどが起こる。
医薬品:吐き気、嘔吐、意識障害など。処方されてないもの全般は基本的に危険。
たばこ:吐き気、嘔吐、腹痛。ニコチンには血管収縮作用がある。子どもがニコチンを誤飲した場合、重症化しやすい。
洗濯用パック型液体洗剤:口に入れるとフィルムが溶けて洗剤を誤飲。
誤飲による事故を防ぐポイントは下記のとおりです。
・赤ちゃんの手の届く範囲に誤飲しやすいものは置かない
・たばこの吸い殻や使い終わった電池はすぐに処分する
・ボタン電池を使用したおもちゃの場合、電池のフタが容易に開かないか確認する(開きそうなら、テープなどでしっかりとめておく)
誤飲しやすいものの中には、ボタンや小さなおもちゃも含まれます。きょうだいのおもちゃを赤ちゃんが誤飲してしまう可能性も少なくないので、遊び終わったらそのままにせず速やかに片付けましょう。部屋を綺麗に保つことで、危険なものがないかひと目で分かり、事故を予防できます。
万が一赤ちゃんが誤飲した際の対応は、こちらの記事で解説しています。
注意するポイント:夜中の寝返りに備える
ママやパパが寝ている間に赤ちゃんが寝返りすることも考えられます。夜間の寝返りでヒヤリとした事例を紹介します。
・ベッドに川の字になって寝ていたところ、知らない間に転がってベッドの端で寝ていた
・布団の上で寝返りをして、うつぶせのまま動けずにいたところを発見した
・寝返りをして、ベッドと壁の間にはさまっていた
夜間の寝返りによる事故を防ぐ方法は以下のとおりです。
・2歳になるまではベビーベッドに寝かせる
・寝具(マット)は硬めのものにする
・掛け物はブランケットなど軽めのものにする
首すわりが完成する生後5ヶ月頃までは、夜間の寝返りが心配ですよね。早いと生後3ヶ月頃から寝返りをする赤ちゃんがいます。紹介したポイントを参考に対策をしてくださいね。ちなみに、事故を防ぐ方法としてベッドガードを考える方もいるかもしれませんが、窒息の恐れがあるので使用は控えましょう。
寝返りを始めた赤ちゃんをどうサポートする?
ここからは赤ちゃんが寝返りを始めたら、ママ・パパができるサポートについて説明します。
赤ちゃんが出すサイン
寝返りをしようと赤ちゃんが出すサインには、以下のようなものがあります。
・手足を高く上げたり大きく動かしたりしている
・横向きになりたがっている
・腰をひねろうとしている
これらの動作はだいたい生後3ヶ月頃から始まり、寝返りをするための初期段階です。生後4ヶ月になれば、動きがさらに活発になり、寝返りの準備がほぼ整った状態になってくるでしょう。生後5ヶ月頃には寝返りができるようになってきます。
もちろん、寝返りができるようになるタイミングやサインは赤ちゃんによってさまざまです。日頃から赤ちゃんの様子を観察して、寝返りのサインを見逃さないようにしましょう。
ママやパパができるサポート方法
赤ちゃんが寝返りしそうになったら、そっとサポートしてあげましょう。具体的なサポート方法を紹介します。
・動きやすい服装にする
・自由に動ける広さを確保する
・下半身をひねっていたら、腰のあたりに手を当てて支える
・赤ちゃんの好きなおもちゃや音の出るおもちゃを胸から上で動かす
・ママやパパが赤ちゃんと一緒に寝転がって遊びながら寝返りを見せてあげる
サポートは必ずしも必要ではありません。赤ちゃんのなかには、寝返りやうつぶせを嫌がる場合もあります。ですが、何度も寝返りをする動作が見られたら少し手伝ってあげてもいいでしょう。
寝返りしない・早すぎる!障害との関係は?
赤ちゃんが寝返りを始める時期は、一般的に生後5ヶ月頃です。この時期になっても寝返りをしない場合もあれば、この時期よりも早く寝返りをする場合もあり、個人差があります。
また、周りと比べてわが子が早く寝返りをしたママやパパの中には「発達や成長が早いと障害があるのでは?」と心配される方もいます。しかし、関連ははっきりしていません。何か気になることがあれば、かかりつけ医に相談してみてください。
寝返りの次のステップはいつ頃?
寝返りの次のステップとして寝返り返りがあります。寝返り返りとは、寝返りをした後にうつぶせから仰向けに戻ることを指します。寝返り返りの時期は個人差があり、寝返りをしたあとに寝返り返りをすることが多い傾向です。
寝返りは個人差があるので焦らないで
寝返りをする時期は個人差が大きいです。早ければ3ヶ月頃、遅いと7ヶ月頃といわれていますが、個人差があるため月齢だけで判断してはいけません。赤ちゃんは常に成長しているので温かい目で見守ってあげましょう。寝返りを始めたら、窒息や転落などに注意することも忘れないでくださいね。
- 寝返りしだすのは生後3ヶ月から生後7ヶ月頃に見られやすい
- 寝返りの早さと運動神経のよさは関係ない
- 寝返りによる窒息・転落などの事故に注意する
- 寝返りに練習やサポートは必須ではない
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