妊娠15週(4ヶ月)の妊婦・胎児の様子|過ごし方や気になる症状
つらかったつわりが落ち着いて、安定期に入るのが15週頃。
これまでいろいろなことがあったママ・パパも、「安定期に入った」ということで気持ちにゆとりが出てくるでしょう。
つわりも落ち着いてくるので、食事もいっそうおいしく感じるはずです。この記事では、妊娠15週目の過ごし方や気になる症状を解説します。
つらかったつわりが落ち着いて、安定期に入るのが15週頃。
これまでいろいろなことがあったママ・パパも、「安定期に入った」ということで気持ちにゆとりが出てくるでしょう。
つわりも落ち着いてくるので、食事もいっそうおいしく感じるはずです。この記事では、妊娠15週目の過ごし方や気になる症状を解説します。
妊娠15週目のママの様子
つわりはこの頃までにはおさまることが多いです。ここまでお疲れさまでした!
好きなものを好きなだけ食べてください……と言いたいところですが、食生活の栄養バランスについて改めて見直してみてください。
葉酸の豊富な食材や、食物繊維の多い食材など主菜・副菜を中心に、塩分を控えた食事を心がけましょう!
つわりが落ち着き体調が安定してくる
妊娠15週頃になると、それまで重いつわりに悩んでいた人も、徐々につわりが治まって体調が安定してきます。
つわりで食事が摂りにくかった人は、おいしく食事が楽しめるようになるでしょう。つわりの症状がなくなるタイミングは人それぞれ。
ある日突然症状が消える人もいれば、徐々に落ち着いてくる人もいます。まだつわりが落ち着いていない人も、16週頃までには落ち着くことが多いです。
おなかが徐々に大きくなり目立ってくる
妊娠15週頃の子宮は、新生児の頭程度まで大きくなっています。子宮が大きくなるにつれておなかの膨らみも目立ちはじめるので、周囲の人に「妊娠した?」などと声をかけられることも増えるでしょう。
胎盤が完成し安定期に入る
妊娠12週~15週になると、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が完成し、安定期に入ります。安定期とは、医学用語ではありませんが、妊娠初期の体調の不安定さが落ち着く時期。
おでかけや買い物のほか、歯の治療や美容室などにも行きやすくなります。
安定期というと「流産のリスクがなくなる時期」と思う人もいますが、流産のリスクがゼロになるわけではありません。あくまでも「ママの体調が安定する時期」なので、無理は禁物。これまでと同様に、体調を優先して過ごしましょう。
妊娠15週目の赤ちゃんの様子・エコー
15週になると、赤ちゃんがさまざまな表情を見せるようになります。
舌の上では味蕾(みらい)もできてくるので、もうすぐ味も感じられるようになりますよ。この頃の赤ちゃんは、大きさ・重さともにレモン1個分くらい。
皮膚が厚くなり、手足の指先に指紋や爪ができるなど、細かい部分もどんどん作られていきます。
エコーを当てると、赤ちゃんが親指を吸う様子が見られることも!これは、ママのおっぱいを探して吸うための練習「吸てつ行動」です。15週を過ぎると、赤ちゃんの動きはさらに活発になり、胎動が感じられるようになります。
妊娠15週目頃の赤ちゃんの大きさ
受精から:91日~97日目
頭殿長:104mm~114mm
体重:約40g
妊娠15週0日目
この頃の赤ちゃんは約6cmから10cmほどですが、個人差もあります。重さは100gくらい。大きさも重さもレモン1個分と同じくらいです。
妊娠15週1日目
赤ちゃんの心臓や血管はかなり形作られ、1日に数十リットルもの血液を体の中に循環させるようになっています。血液から酸素や栄養をとりこむ仕組みがだんだんと作られていっています。
妊娠15週2日目
骨の発達がすすみ、背骨のほかに肋骨などもつくられていっています。骨は超音波検査では白くうつりますが、背骨や肋骨が確認できることもあるでしょう。顎の骨も確認できます。
妊娠15週3日目
レモンほどの大きさで泳ぐように元気にうごく赤ちゃん。おなかの中でぽこぽこ感じられるほど動くようになってきました。よく聞くおなかを蹴るような動きではなくボールのように跳ねているイメージが近いかも。
妊娠15週4日目
赤ちゃんの大きさは超音波モニターに全身がすべておさまりきらないほどになってきます。頭(上半身)と折り曲げた下半身というように、順に確認するようになっていくかもしれません。
妊娠15週5日目
性別の確認は検査のときの赤ちゃんのポーズ次第です。こちらに見せてくれるような場合もあれば、恥ずかしがり屋の赤ちゃんも。生まれる前に確認するかどうかはママ・パパの決めることなのでお医者さんに伝えましょう。
妊娠15週6日目
赤ちゃんに栄養を送る胎盤は形や機能がほぼ完成しています。胎盤はとても重要な器官で赤ちゃんに栄養や酸素を送ったり、反対に赤ちゃんが出した老廃物や二酸化炭素をうけとったりする役割があります。
妊娠15週目の過ごし方・気をつけること
ここからは妊娠15週目の過ごし方や気をつけることを解説します
貧血予防のために鉄分を積極的に摂ろう
妊娠15週頃になると、ママの体を流れる血液の量が急激に増えます。そうすると、赤血球を作るスピードが追い付かず、貧血になりやすくなります。貧血によるめまいや立ちくらみは転倒のリスクを高めるので、鉄分を積極的に摂りましょう。鉄分は、単体では体に吸収されにくい栄養素です。ビタミンCや動物性たんぱく質などもバランスよく組み合わせることで、体への吸収がよくなりますよ。
食事がおいしくても食べ過ぎに気をつけよう
つわりが治まってくると、それまで満足に食事ができなかった分、食事が何でもおいしく感じられるママは多いもの。
だからといって、食べ過ぎには注意しましょう。一気に食べる量を増やすと太りやすいので、腹八分目を意識して、少しずつ食事の量を戻していきましょう。妊娠15週目の摂取カロリーの目安は、「通常時+50kcal」です。
妊娠15週目までの摂取カロリー目安
18歳~29歳のママ:1,800kcal~2,400kcal
30歳~49歳のママ:1,750kcal~2,350kcal
摂取カロリーの目安は、「身体活動レベル(日常の活動量)」により異なります。妊婦は妊娠前よりも活動量が減りがちなので、食べ過ぎに注意してくださいね。
体重をコントロールしよう
急激な体重の増加・減少は体に負担がかかるだけでなく、出産時のさまざまなリスクを高めます。
1週間の体重増減が、±300g~500gの間になるよう調整しましょう。
体重が増えすぎた場合は妊娠高血圧や妊娠糖尿病、巨大児の出産といったリスクが高まります。逆に体重が減る・順調に増えない場合は、赤ちゃんの出生体重が低くなることがあります。毎日決まった時間に体重を測って、適正体重をキープできるとよいですね。
体調が安定してくる頃なので適度に体を動かそう
体調が安定してくる頃なので、気分がよいときは無理のない範囲で適度に体を動かしてみましょう。
自分のペースでできるウォーキングや、ゆったりとした動きのマタニティヨガなどは、よい気分転換にもなりますよ。無理のない体勢でのストレッチもおすすめです。血行不良や便秘・腰痛・肩こりといった不快な症状の解消に役立ちます。
妊娠中の体・胎児の状態は人により異なるので、運動量や内容は医師に確認し、運動中は転倒には十分注意しながら行ってくださいね。
妊娠15週目に気になる症状や病気
妊娠15週の気になる症状や病気を解説します。
妊娠性歯肉炎
妊娠中はホルモンバランスの影響で唾液の粘度が高くなることもあり、妊娠性歯肉炎などの口腔トラブルが起こりやすいです。妊娠性歯肉炎は低体重児出産・早産のリスクが高まるので、次のような症状があれば早めに歯科を受診しましょう。
歯科を受診したほうがよい症状
歯を磨くと歯茎から出血する
歯茎が腫れている
歯が痛む(虫歯)
妊娠15週頃は、まだおなかがまだそこまで大きくなっておらず、仰向けの姿勢がとりやすいです。歯科治療も受けやすいので、気になることがあれば歯科検診を受けましょう。
貧血
妊娠15週頃は血液中の水分量が増えることで貧血になりやすくなります。
急なめまいや立ちくらみを起こすこともあるので、急に立ちがったりお風呂に浸かりすぎたりしないように注意してくださいね。
食事では鉄分の豊富な食品を積極的に摂って、貧血を予防しましょう。牛肉や納豆、小松菜、ナッツ類など鉄分の多い食品を摂る際は、ビタミンCも一緒に摂るようにすると鉄の吸収がよくなりますよ。
妊娠高血圧・妊娠糖尿病
妊娠高血圧や妊娠糖尿病にも気をつけましょう。妊娠高血圧・妊娠糖尿病は、早産や帝王切開のリスクを高めます。特につわりが治まって食欲が出てきたときは要注意です。体重が急激に増加すると、妊娠高血圧・妊娠糖尿病になるリスクが高まります。食事は減塩を心がけ、適度に体を動かすのはもちろん、ストレスを溜めない生活を心がけてくださいね。
腰痛
おなかが大きくなると重心が前に傾くため、常に上体を反らした反り腰になりがちです。そこに骨盤の関節や靱帯をやわらかくするホルモン「リラキシン」の働きが加わり、おなかの重さを支え切れず腰に負担がかかりやすくなります。妊娠15週頃になったら、妊婦帯なども活用して、腰への負担がかからないよう注意して過ごしましょう。
切迫流産
安定期に入っても、切迫流産のリスクがあります。
原因は、子宮の収縮や感染症、病気(絨毛膜下血腫、絨毛膜羊膜炎など)などがあり、治療法はなく安静にして経過観察をするしかありません。
しかし、適切な対応をすることで9割以上は正常の妊娠に戻るとされています。
普通に生活をしていても起こりうるものなので、安定期になっても日常生活では無理をせず、出血や腹痛の症状がある場合は早めに産婦人科を受診しましょう。
前置胎盤
この時期に受ける妊婦健診で「前置胎盤ですね」と言われるママもいます。前置胎盤とは、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が正常より低い位置にできてしまい、赤ちゃんが通る子宮の出口の一部をふさいでいる状態です。前置胎盤になると、出産時に命にかかわる出血が起こることがあるので、基本的に帝王切開で出産することになります。前置胎盤になる原因はまだよくわかっていません。また前置胎盤を治す方法はないので、主治医とよく相談して、安静に過ごすよう心がけましょう。
妊娠15週目にやること・やっておいた方がいいこと
妊娠15週目にやること・やっておいた方がよいことをお伝えします。
母親学級・両親学級へ参加してみよう
体調が落ち着いてきたら、母親学級や両親学級に参加してみましょう。母親学級・両親学級は、住んでいる自治体の保健センターや病院で開催されていることが多いです。お風呂の入れ方やおむつの替え方といった育児のノウハウも学べますよ。参加には予約が必要なことが多いので、まずは最寄りの役所や保健センター、かかりつけの産婦人科などで情報を集めてみましょう。
体調が落ち着いたら歯科検診を受けよう
つわりが落ち着いてくるので、都合のよいタイミングで歯科検診を受けましょう。
つわりに悩まされた人は、なかなか歯が磨けなかったり、口をすすぐのがやっとだったり、口内環境が悪化しがちです。
吐きづわりがひどかった人の場合、逆流してきた胃酸で歯が溶けていることもあります。おなかが大きくなると、仰向けの姿勢がしんどくなり、歯の治療を受けるのが難しくなります。
おなかがまだ大きくならないこの時期に、体調が落ち着いたタイミングで歯科を受診し、必要があれば治療を受けましょう。
マタニティフォトを撮ってみよう
妊娠中の様子を写真に残す、マタニティフォトを撮ってみてはいかがでしょうか。
少しずつ大きくなるママのお腹を撮ってみたり、この時期の家族の様子を記念写真として残したり。
「マタニティフォト」といっても撮影内容に決まりはないので、妊娠期ならではの記念撮影を楽しんでくださいね。
育児用品の準備を始めよう
安定期に入ったら、出産にむけて必要なものの準備をはじめましょう。体調のよいときにベビー服やベビーカーなどを見に行って、購入したい商品の絞り込みをはじめるとよいですよ。
まずは必要なもの・気になる商品をリストアップし、大きなものから買い揃えていくと良いでしょう。
戌の日詣りに行ってみよう
戌の日詣りを行うのであれば、体調が安定している15週以降がおすすめです。戌の日詣りは、犬の安産にあやかった安産祈願です。お参りしやすい神社やお寺で安産祈願のご祈祷を受けましょう。戌の日詣りについては次の記事で詳しく解説していますので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
職場や友人・知人に報告しよう
安定期に入るまで職場の人や友人・知人に妊娠の報告を控えていた人は、そろそろどのように伝えるかを考えてみましょう。誰に・どのタイミングで・どんなふうに報告するかは、ママ・パパの自由です。次の記事で妊娠報告のタイミングややり方について解説していますので、参考にしてみてくださいね。
妊娠15週目の体験談
ここでは先輩ママの体験談をご紹介します。
妊娠中の体調や気持ちの変化は個人差があります。状況や環境によって「やってよかった!」「やらなきゃよかった!」が真逆になることも。
いろんなママの体験・意見のなかから共感できるものを取り入れてみてくださいね。
minmiさん/20代/専業主婦/近畿地方在住/子ども2人のママ
ミクロさん/40代/専業主婦/関東地方在住/子ども2人のママ
やまんさん/40代/パート・アルバイト/北海道在住/子ども1人のママ
ななさん/30代/専業主婦/中部地方在住/子ども1人のママ
あまぼうさん/30代/会社員(正社員)/中部地方在住/子ども1人のママ
おみそさん/30代/専業主婦/関東地方在住/子ども1人のママ
【管理栄養士監修】妊娠中のおすすめレシピ
トモニテでは管理栄養士が監修した、妊娠中におすすめのレシピもご紹介しています♪
- つわり中でも食べやすいレシピ
- 鉄分や葉酸、食物繊維が摂れるレシピ
- 忙しくても簡単に調理できるレシピ
妊娠中に嬉しい料理やおかずを動画でわかりやすく紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
レシピ記事はトモニテ編集部が作成、トモニテ管理栄養士が監修したものとなります。
本記事の監修者が関与しているものではありません。
【編集部セレクト】妊娠中に準備しておきたい育児グッズ
妊娠中のママにおすすめのグッズや、ベビーカーや哺乳瓶など、出産後に使うグッズをご紹介しています。
早いうちに、どんなものがあるのか、欲しいものはどれか、チェックしておくとよいですよ♪
商品やサービスの紹介記事は、トモニテ編集部が作成したものとなります。
本記事の監修者が関与しているものではありません。
待ちに待った安定期!おでかけやマタニティエクササイズも楽しんでみて
妊娠15週頃は、ママの体調が安定してくる頃。それまでつわりに苦しんでいたママも、安定期に入ればほっとひと息つけるでしょう。
安定期に入ったら、おでかけをしたり、マタニティエクササイズの教室に通ったりして、マタニティライフを楽しんでくださいね。
はじめての妊娠で不安なことも多いでしょうが、ママ・パパでそのときの気持ちを共有しながら、出産までの1日1日を大切に過ごしていけるとよいですね。
- 15週頃になると体調が安定するママは多い
- おなかが膨らんできて周囲の人が妊娠に気づく頃
- 食事は腹八分目が基本!食べ過ぎには要注意
- 体調がよい日はおでかけや運動を楽しんで
- 安定期に入っても流産リスクはあるので無理は禁物
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
本サイトの記事中で紹介している商品やサービスは編集部が選定しております。記事の監修者が選定・推奨したものではありません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。
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パパにママの体調を理解してもらう助けにもなりますよ。