妊娠中の腰痛の原因や予防法は?赤ちゃんへの影響・骨盤ベルトの効果も解説
妊娠中に腰痛に悩まされる人は少なくありません。腰痛は妊娠中のメジャーなトラブルです。
この記事では、妊娠中に起こる腰痛の原因と症状を解説します。
妊娠中の腰痛は、初期、中き、後期の時期によって原因や対処法が変わることがあります。
また、病院を受診する目安や、痛み止めを使用できるかなど、妊娠中ならではの気になるポイントも紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね。
妊娠中に腰痛に悩まされる人は少なくありません。腰痛は妊娠中のメジャーなトラブルです。
この記事では、妊娠中に起こる腰痛の原因と症状を解説します。
妊娠中の腰痛は、初期、中き、後期の時期によって原因や対処法が変わることがあります。
また、病院を受診する目安や、痛み止めを使用できるかなど、妊娠中ならではの気になるポイントも紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね。
妊娠中の腰痛はいつ頃・どんな症状が現れる?
妊娠にともなう体の変化は多岐にわたりますが、特に腰痛は多くの妊婦さんが経験するメジャーなトラブルの1つです。
では、具体的に妊娠中にどのような腰痛があらわれるのでしょうか?
時期別に、症状とその原因を解説します。
妊娠初期
妊娠初期は、急激な体重の増加はまだ見られませんよね。
妊娠初期の腰痛は、リラキシンやプロゲステロンというホルモンが、腰回りの組織や関節を緩めることが原因で生じます。
ホルモンの影響で本来腰の負担を支えている組織が腰を支えることができず、周辺の筋肉や関節に負担がかかり腰痛を引き起こします。
この時期の腰痛は、鈍い痛みや重だるさが主な症状です。
妊娠中期
妊娠中期に入ると、赤ちゃんの成長にともないお腹が大きくなり始め、体の重心が変化することで腰への負担が大きくなります。
このときに、バランスを取るために反り腰になってしまうことが腰痛の原因です。腰痛だけでなく、背中痛をともなうこともあります。
この時期の腰痛は、急激な痛みや刺すような痛みを感じることもあるようです。
妊娠後期
妊娠後期の腰痛は、妊婦さん自身の体重がさらに増加し、赤ちゃんが下がってくることで骨盤に大きな圧力がかかることで起こります。
長時間同じ姿勢でいることが難しくなることや、運動不足で血流が悪化してしまうことも、原因の1つです。
この時期の腰痛は、圧迫感や激しい痛みとしてあらわれることが多く、恥骨痛をともなう場合もあります。これは出産に向けて、恥骨の結合部分が緩んでいくためです。
妊娠中の腰痛の原因とは?
妊娠中に腰痛になる原因はさまざまです。いくつかの原因が重なって、腰痛を悪化させることもあります。
ここでは、特に妊娠中の腰痛に影響が大きい原因をさらに詳しく解説します。
女性ホルモンの影響
妊娠中の女性ホルモンは、腰痛などの妊婦の体の不調の一因にもなっています。
プロゲステロンやエストロゲンには関節や靭帯を緩める働きがあり、これにより骨盤が柔軟になります。
また、リラキシンは、骨盤の靭帯を緩めることで出産時の骨盤の開きを助けるホルモンです。この影響で腰に負担がかかりやすくなります。
女性ホルモンの分泌が増えることで、腰部の関節や靭帯が過度に緩むため、日常生活での小さな負担でも腰痛を感じやすくなるのです。
姿勢の変化や反り腰の姿勢による腰への負担
妊娠中にお腹が大きくなることで、自然と体の重心が前方に移動します。重心の変化に対応するため、妊婦さんは無意識のうちに反り腰の姿勢を取ることがあります。
反り腰になることで腰椎に過剰なストレスがかかり、腰痛を引き起こすのです。
また、お腹が大きくなってくると横向きに寝ることが多くなりますが、同じ方向ばかり向いていると腰に一方的な負担がかかります。これが腰痛を悪化させることもあります。
大きくなった子宮による血行不良
子宮が大きくなると、周囲の血管や神経を圧迫します。
特に下半身への血流が悪くなると、腰周りの筋肉が十分な酸素や栄養を受け取れず、筋肉疲労や痛みが生じやすくなります。
血行不良も妊娠中の腰痛の原因です。
ストレスや心理的要因による影響
妊娠中は精神的な不安やストレスをともなうことが多く、腰痛に影響を及ぼすこともあります。
ストレスが筋肉の緊張を引き起こし、それが腰の痛みにつながるのです。
心理的な不安で、痛みに敏感になってしまうこともあるでしょう。
運動不足による筋力の低下
妊娠中は運動量が自然と減少しがちです。
運動不足による筋力の低下は腰痛のリスクを高めます。
特におなかと背中の筋肉が弱まると、腰にかかる負担が増大し、腰痛が引き起こされやすくなります。
適度な運動を心がけましょう。
通院や治療の目安や病気の可能性は?
妊娠中の腰痛は多くの人が抱える症状ですが、痛みの程度やともなう症状によっては専門の治療が必要な場合もあります。
ここでは、医師の診察を受けるタイミングや治療法について解説。また、病気の可能性がある腰痛の特徴についても紹介します。
病院の診療・治療が必要な腰の痛みの目安
一般的に、妊娠中の腰痛は自宅でのストレッチや姿勢改善などで対処可能ですが、程度や症状によっては医師の診察を受けたほうがよい場合があります。
たとえば、痛みが非常に激しく日常生活に支障をきたす場合、痛みが日々強まり痛み止めでの改善が見られない場合、腰痛以外の症状(発熱、感覚の鈍化、下半身の強い痛みやしびれ、性器からの出血)をともなっている場合です。
これらの症状がある場合は、椎間板ヘルニアや尿路感染症、腎疾患、骨盤感染症などにかかっている可能性もあるため、速やかに医師に相談しましょう。
腰痛を伴う病気の例
膀胱炎・腎盂腎炎
子宮内膜症・子宮筋腫
椎間板ヘルニア
胆嚢炎・十二指腸潰瘍
がん
注意したい症状の例
発熱
排尿痛・血尿・血便
吐き気・嘔吐
性器出血(不正出血)
激痛
妊娠中の腰痛の治療法や使える薬
妊娠中の腰痛の治療には、薬物療法や物理療法、サポート製品の使用などがあります。
薬物療法では、妊娠中でも安全とされる鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)が使用されることがあります。
物理療法には、マタニティヨガやストレッチ、軽い運動などがあります。物理療法は筋肉を強化し、腰痛を軽減するのに役立ちます。
また、妊娠帯やサポートベルトの使用も、腰への負担を軽減して痛みを和らげる効果があります。
どの対応をするかは、産婦人科で医師や助産師にアドバイスをもらうのがおすすめですよ。
妊娠中の腰痛の予防法や注意点
妊娠中の腰痛はほとんどの妊婦さんが経験する、避けがたいトラブルの1つです。
しかし、適切な予防法を試したり注意点を押さえておくことで改善することが可能です。
ここでは、妊娠中の腰痛を予防する方法や、注意したいポイントを紹介します。
運動やストレッチを取り入れる
妊娠中は体が重くなり、体を動かすことが億劫になりますよね。
しかし、適度な運動を取り入れることで腰痛を和らげることができます。
特に背筋のトレーニングやマタニティヨガ、水泳などが効果的。腰や背中の筋肉を強化し、体のバランスを改善してくれます。
ただし、妊娠中の運動は、体に過度な負担がかからないようにすることが大切です。医師と相談の上、自分の体調や妊娠週数に合ったものを選びましょう。
運動の前後にはウォームアップとクールダウンを忘れずに。しっかり前後の体操などを行うことで、怪我のリスクを最小限に抑えられますよ。
骨盤ベルトを活用する
骨盤ベルトの着用は、妊娠中や産後の腰痛予防に効果的です。
骨盤ベルトは、リラキシンによる骨盤周りの靭帯の緩みをサポートして安定性を保ってくれます。
骨盤の少し上、腰骨の位置をしっかりとサポートするように適切に装着するのがポイントです。
さまざまな種類の骨盤ベルトがありますが、妊婦さんにおすすめなのは、調整しやすく、肌に優しい素材で作られた骨盤ベルトです。
長時間の使用は避け、運動や外出の際に装着するとよいでしょう。
姿勢の改善
妊娠中の姿勢は、腰痛に影響します。適切な姿勢を保つことで、腰にかかる負担を軽減し、痛みの予防につながります。
特に日常生活で意識したいのは座っているとき。背もたれを使い、背筋を伸ばして座ることを心がけましょう。
立っているときは足を肩幅に開き、膝を軽く曲げて立つと、重心が安定して腰への圧力が分散されます。
血行をよくする
血行不良を改善することも、妊娠中の腰痛の予防や緩和につながります。
温かいお風呂でリラックスしたりマッサージをしたりなど、日常で気軽にできることから始めてみましょう。
特に温水浴は全身の血行を促進し、筋肉の緊張をほぐしてくれます。また、軽いマッサージも血流を改善し、腰痛を軽減させます。
血行不良の改善には、適度な運動も効果的です。
腰に負担が少ない寝具を選ぶ
睡眠中にも目を向けて工夫することでも、腰痛を予防できます。
腰に負担がかからない寝具を選んで、腰痛の悪化を防ぎましょう。
体の形にフィットし、適度な硬さがあるマットレスを使用することが理想です。硬すぎず、柔らかすぎないマットレスが腰への圧力を分散し、体を支えてくれます。
今すぐにマットレスを変えられない場合は、膝の下や腰の下にクッションを置くだけでも腰への圧力を軽減できますよ。
体の状態にあった靴を選ぶ
妊娠中の足元のケアも腰痛予防には不可欠です。自分の足に合った靴を選ぶことで、歩行時の衝撃が軽減され、腰への負担を減らすことができます。
高すぎるヒールは避け、フラットでクッション性の高い靴が理想的です。ソールは滑りにくいものを選びましょう。
また、足のむくみに対応できるよう、調節可能なストラップや伸縮性のある素材を選ぶことも大切です。
妊娠中の腰痛に関するよくある質問
妊娠中の腰痛は多くの妊婦さんが経験するトラブル。それだけに、疑問や不安も多くなりますよね。ここでは、妊婦さんからよく聞かれる質問を紹介します。
妊娠中に腰のマッサージをしてもいいの?
基本的には問題ないが、時期に注意が必要。専門家に施術をお願いして
妊娠中に腰のマッサージを行っても問題はありませんが、いくつかの注意点があります。まず、妊娠初期はまだ骨盤が不安定なため、マッサージは避けたほうがベター。また、マッサージを受ける際は、圧力が強すぎず適度であること、お腹には圧力をかけないことが大切です。妊娠中は体がいつもより敏感になっているため、妊婦さんへの施術に慣れている専門のセラピストや、マタニティコースなどを行っている整体院に施術をお願いしましょう。
腰痛が激しい時は痛み止めを飲んでもいいの?
痛み止めの使用は医師・薬剤師の指示にしたがって!
妊娠中の腰痛が激しい場合、痛み止めの使用は医師の指導のもとで慎重に行う必要があります。薬を飲む前に必ず医師や薬剤師に相談し飲んでもよい薬を確認してもらいましょう。また、痛みがひどい場合は、原因を探るためにも医師の診察を受けてくださいね。
妊娠中の腰痛は赤ちゃんや出産に影響する?
腰痛そのものは赤ちゃんには影響しませんが、出産時までに改善するのがベター
一般的に、妊娠中の腰痛は赤ちゃんに直接的な影響を与えることはありません。しかし、腰痛が非常に激しい場合や、動けなくなるほどの痛みがある場合、母体のストレスが赤ちゃんに影響を与える可能性があります。また、激しい腰痛があると、出産時の体位や呼吸法に影響を与えることがあります。出産前にできるだけ腰痛を改善できるよう、対策しておきましょう。
骨盤ベルトは効果がありますか?
適切に使用すれば腰痛を軽減できます
骨盤ベルトは妊娠中の腰痛予防や軽減に効果的です。適切に着用することで、骨盤周りのサポートが強化され、腰への負担が軽くなります。骨盤ベルトは特に立ち仕事をする妊婦さんや、日常的に重いものを持つ必要がある妊婦さんにおすすめです。使用する際は適切なサイズ選びと正しい装着方法を心がけて長時間の連続使用は避けるようにしましょう。
腰痛と上手に付き合って妊娠期間を楽しもう
この記事では、妊娠中の腰痛に関する原因、症状、治療法、予防策を紹介しました。
妊娠中の腰痛は時期によって原因はさまざまですが、適切な姿勢や適度な運動、骨盤ベルトの使用など、日々の生活で取り入れられる簡単な方法で、上手に対策してみましょう。
腰痛と上手に付き合い、快適なマタニティライフを過ごしてくださいね。
- 腰痛は妊娠中のよくあるトラブル
- 妊娠中の腰痛は、初期・中期・後期で原因が違う場合も
- 痛みが強い場合や、しびれなどがともなう場合は病気の可能性も
- 軽い運動やストレッチ、骨盤ベルトの使用で腰痛を和らげよう
- 痛み止めを使用したい場合は医師に相談を
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
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