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離乳食の白身魚|いつからはじめる?下ごしらえのコツもチェック

【管理栄養士監修】離乳食の白身魚|いつからはじめる?種類は?

鯛やひらめなどの白身魚は、たんぱく質が豊富で低脂肪。火が通りやすく調理がしやすい食材です。この記事では、離乳食の白身魚はいつから食べられるのかや、離乳食に使える白身魚の種類、下ごしらえのコツなどを紹介します。
鯛やひらめなどの白身魚は、たんぱく質が豊富で低脂肪。火が通りやすく調理がしやすい食材です。この記事では、離乳食の白身魚はいつから食べられるのかや、離乳食に使える白身魚の種類、下ごしらえのコツなどを紹介します。

離乳食の白身魚はいつから食べられる?

ゴックン期・離乳初期(生後5~6ヶ月頃)から

離乳食では鯛・ひらめなどの白身魚は、ゴックン期・離乳初期(生後5~6ヶ月頃)から与えられます。

離乳食スタートから、おかゆや野菜などに進んだら、豆腐、3〜4週目くらいから白身魚を始めます。

どのくらいの量を与えたらいい?

離乳食用スプーンのひとさじから徐々に量を増やしていきます。

はじめて食べさせる場合は、ほかの食材と混ぜたりせずに与えます。

離乳食の進め方についてはこちらの記事も参考にしてください。

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白身魚とは

白身魚は文字通り、身が白くやわらかい淡白な魚です。

水分を多く含み、脂肪が少なく消化がよいため、消化機能が未熟な赤ちゃんにぴったりです。

赤身魚は、ミオグロビンという鉄を含むたんぱく質を多く含むため身が赤く、水分が少ないため、加熱すると固くなり、魚独特のくさみもあります。

離乳食では、白身魚に慣れてから、モグモグ期・離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)以降を目安に赤身魚を与えるようにしましょう。

白身魚のアレルギーについて

まれにアレルギーを発症する危険性が

白身魚は、まれに食物アレルギーを発症する危険性があります。

そのため、はじめて食べる際は少量からはじめましょう。

また、万が一食物アレルギーを起こした場合すぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関に受診できる時間に与えるようにしましょう。

特にたらは、食物アレルギーを引き起こす可能性があるため、離乳初期(生後5~6ヶ月)頃は鯛・ひらめなど、ほかの白身魚から与えましょう。

たらについて、詳しい記事はこちらを参考にしてください。

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この記事では、「たらはいつから食べられる?」「どのくらいの量食べさせたらよい?」といったママやパパの疑問にわかりやすくお答えします。

注意事項

先述したとおり、白身魚の中でも、「たら」は食物アレルギーを引き起こす可能性が高い白身魚です。

たらは比較的手に入りやすい魚ですが、カレイやひらめなどのほかの白身魚を試してから、アレルギー反応が起こらなければ、生後9~11ヶ月頃を目安に少量ずつ与えるようにしましょう。

離乳食に使える白身魚の種類

離乳食に使える白身魚の種類を紹介します。

スーパーなどで手に入る白身魚一覧

© every, Inc.

離乳食の初期からおすすめの白身魚

カレイ

水分が多く、身がやわらかいため加熱しても食べやすい魚です。魚卵を含む内臓・骨・えんがわ部分は取り除き、身の部分を与えましょう。

ひらめ

カレイと同様に、加熱しても身がやわらかく、くさみも少ないため、離乳初期から使える白身魚です。

同じように、魚卵を含む内臓・骨・えんがわ部分は取り除き、身の部分を与えましょう。

脂質が少なく、たんぱく質が豊富な魚です。

スーパーにある刺身を使うと、少量ずつ購入することができ、下処理の手間も省けて便利です。

しらす

たんぱく質とともにカルシウムも豊富に含まれています。やわらかく食べやすい魚ですが、塩分が多いため、熱湯で塩抜きをしてから料理に使いましょう。


以上で紹介したものは離乳食におすすめの白身魚です。

いずれもスーパーなどで比較的手に入りやすい魚です。はじめて白身魚を与える場合の参考にしてくださいね。

おすすめの白身魚では、「鮭」も手に入りやすく与えやすい食材ですが、脂肪分が多くアレルゲン物質を含む食材のため白身魚に慣れた生後7〜8ヶ月頃から与えるようにしましょう。

白身魚の月齢ごとの調理方法

ここからは赤ちゃんに白身魚を与える場合の下処理や調理方法について紹介します。

たとえば、白身魚であるしらすを離乳食に使う場合は、塩分が多いため熱湯で塩抜きをします。

大人が魚卵を含む内臓を食べるような魚は、赤ちゃんに使用するときは、魚卵や内臓は取り除いてから

使用します。また脂肪分・塩分を多く含む魚などをそのまま離乳食で使用するのは不向きなので注意が

必要です。

白身魚の下処理

スーパーなどで購入した白身魚は、加熱後に骨や皮・内臓などを取り除き、身の部分を使用します。

先述のとおり、大人であれば魚卵を含む内臓を食べることもありますが、離乳食に白身魚であるカレイなどを赤ちゃんに与える場合は取り除きましょう。

刺身用の白身魚なら簡単に調理できる

離乳食で使う白身魚をスーパーで買うなら、刺身用が便利です。

少量で手に入りやすく、骨や皮などが取り除かれているので、下処理の手間が省けますよ。

離乳初期の場合は、1回に食べる量が少なく、刺身用でも量が多すぎる場合があります。

その場合は、まとめて離乳食用に白身魚を調理し、冷凍保存するのもおすすめです。

ゴックン期・離乳初期(生後5~6ヶ月頃)

  • きほんの離乳食 白身魚 鯛(生後5〜6ヶ月頃から)

離乳初期に白身魚を使う場合の調理方法です。

離乳食の白身魚をペースト状に加工し、飲み込みやすいようとろみをつけて与えます。

離乳食で使う白身魚は、スーパーにある刺身を使うと、少量使いができ、下処理の手間も省けて便利ですよ。

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モグモグ期・離乳中期(生後7~8ヶ月頃)

  • きほんの離乳食 白身魚 鯛(モグモグ期 生後7〜8ヶ月頃から)

離乳中期では、加熱後にすり鉢などで身をほぐした白身魚を使います。

離乳食に使う白身魚はレンジを使って加熱することもできますよ。

ほぐした白身魚はパサついて食べにくいため、初期のときと同じように、とろみをつけると食べやすくなります。

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カミカミ期・離乳後期(生後9~11ヶ月頃)

  • きほんの離乳食 白身魚 鯛(生後9〜11ヶ月)

離乳後期では、加熱後にフォークなどで粗めにほぐした白身魚を使います。

鯛の骨はかたいため、取り忘れないように注意しましょう。

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カミカミ期・離乳完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)

ゆでたあと、1cm程度にほぐして与えます。

離乳食の白身魚を保存する方法・保存期間について

冷蔵保存

離乳食の白身魚を冷蔵保存する場合は、とろみはつけずに当日中に食べきりましょう。

とろみを加えたい場合は、食べる前に電子レンジまたは小鍋などで再加熱し、とろみを加えます。

とろみの素の作り方は上で紹介した「きほんの離乳食 白身魚 鯛」の動画内で見ることができますよ。

そのほかのとろみの付け方は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

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冷凍保存

冷凍保存をする場合は、1週間以内を目安に食べきりましょう。

離乳食の白身魚をフリージング用のバッグに入れ、1食分ずつ区切りをつけてから冷凍すると使うときに便利です。冷蔵保存と同様に、とろみはつけずに保存しましょう。

食べる前に電子レンジまたは小鍋などで再加熱し、レンジで作れるとろみの素を混ぜて、とろみを加えます。

(記載の期間は目安となっております。環境によって保存期間に差が出る場合があります。 匂い、味、色、食感が少しでもおかしいと感じたら廃棄してください。)

白身魚を使った簡単アレンジレシピ

1歳~1歳6ヶ月頃のレシピ

  • 保育園のお魚メニュー カジキフライ(1歳〜1歳6ヶ月頃から)

骨がなくて子どもでも食べやすい、カジキマグロをフライにするとまるで鶏肉のようになります。

カジキは低脂肪高たんぱく質で成長期にぴったり。

スティック状に切ると食べやすいですよ。

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  • 手づかみお魚レシピ かじきのピカタ(1歳〜1歳6ヶ月頃から)

手づかみにピッタリのカジキのピカタの作り方を紹介します。

カジキ以外にもそのほかの白身魚や鶏肉・豚肉でも美味しく作れます。

家族で食べられるのでぜひお試しください。

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上記レシピの食材、カジキについては詳しくはこちらを参考にしてください。

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1歳6ヶ月頃からのレシピ

  • 子どもに人気! たらのブロッコリーマッシュ焼き(1歳6ヶ月頃から)

チーズが入っているためコクがあり、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素も豊富です。

トースターで焼くので手軽に作れますよ。

手づかみ食べもしやすく、おすすめです。

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白身魚のたらは淡白な味わいで、子どもも食べやすいお魚です。
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トースターで焼くので楽ちん!
  • 湯むきの方法もわかる トマトソースのたらのムニエル(1歳6ヶ月頃から/おとな)

フレッシュトマトで作るソースが色鮮やかな、たらのムニエルです。

トマトソースは、たら以外の白身魚や鶏肉とも相性ぴったりです。

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フレッシュトマトで作るソースの、たらのムニエル。
たら以外に、鮭やサワラなどの白身魚、鶏肉などとも相性バツグンです。

上記レシピの食材、たらについては詳しくはこちらを参考にしてください。

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注意事項

食材は、特定のアレルギー体質を持つ場合に、アレルギー反応を引き起こすおそれがあります。

初めての食材を食べる子どもには十分注意が必要です。様子を見ながら少量から食べさせてください。

[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

離乳食を調理する前に、「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」を事前にご確認の上ご利用をお願いいたします。

料理を楽しむにあたって

誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント

  • 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。
  • 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。
  • ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。
  • 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。
  • りんご・梨・柿は喉に詰まりやすい食材です。完了期までは生では与えず、すりおろしたものを加熱して与えましょう。
  • 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。
  • 白身魚は脂質が少なく水分が多い魚で、離乳初期にぴったりの食材
  • 食物アレルギーを起こす可能性が高いたらは生後9~11ヶ月頃を目安に
  • スーパーなどにある刺身を使うと下処理の手間が省けて便利

写真提供:ゲッティイメージズ

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