【管理栄養士監修】離乳食の電子レンジレシピ集-後期-|食材別や献立も紹介
離乳食の基本の電子レンジ調理のポイント
家事や仕事で忙しい中での離乳食作りでは、手早く簡単に作りたいというときもありますよね。
そんなときに便利なのが、電子レンジ調理です。電子レンジでの離乳食作りのポイントを紹介します。
電子レンジ調理のメリット
電子レンジ調理のメリットには以下のようなものが挙げられます。
・火を使わずに加熱できる
・調理時間の短縮になる
・ゆでる場合に比べて、水に溶ける性質の栄養成分が加熱しても溶け出しにくい
・少量でも調理できるので、食材の無駄が少ない
・鍋などの大きい洗い物がないので片付けの手間が減る
・殺菌効果がある
電子レンジ調理の基本的なポイント
電子レンジ調理を行ううえでの基本的なポイントを次に紹介します。
下ごしらえ
・均等に火が通るように、食材は均一の大きさに切る
・破裂するもの(ミニトマトなど)は切れ目を入れたり、小さく切る
加熱前
・少量や水分の少ない食材は焦げ付くことがあるので、水を少量加える
・水分の多いものを加熱すると吹きこぼれる場合があるので、大きめで広口の耐熱容器を使う
・空気の通り道を作るようにラップはふんわりとかける
加熱後
・加熱後に全体を混ぜて、加熱ムラのないようにする
・加熱後の器やラップを外すときの湯気は熱いのでやけどに注意する
・冷ますときはラップを密着させて蒸らすとしっとりする
電子レンジで使える容器
電子レンジで使える容器の種類は、耐熱性ガラス容器、陶器・磁器(電子レンジで使用可能なもの)、耐熱ポリプロピレン製のプラスチック容器、シリコン容器などです。
電子レンジはマイクロ波で食品内の水分を振動させ、その摩擦熱によって食品を温めるので、電子レンジで使えない容器で加熱をしてしまうと、容器が溶けたり、変形してしまいます。
また、火災の原因になることもあります。
そのほかに、金銀などで絵付けされている食器やステンレス製のボウルなど、金属を含むものは電子レンジで加熱することができません。
電子レンジで使用する容器は使用前に「電子レンジ可」の表示を確認しましょう。
食品別!離乳食の電子レンジレシピ
離乳食の電子レンジレシピを食材別に紹介していきます。まとめて作り、ストックしておくのも便利ですよ。
おかゆ
離乳後期(生後9~11ヶ月頃)では5倍粥を与えます。5倍粥は米1に対して水5で炊いて作りますが、ご飯を使って電子レンジでも作ることができます。
「きほんの離乳食 5倍がゆ 電子レンジで作る方法(生後9〜11ヶ月頃から)」
5倍粥を短時間で作りたいときときは、電子レンジ調理でご飯から作る方法をおすすめします。
おかゆの冷凍ストックがなくなってしまったときでもすぐに作れるので便利です。
野菜
離乳後期(生後9~11ヶ月頃)では、野菜は5~8㎜程度に切ります。よく使う野菜の電子レンジでできる離乳食レシピを紹介します。
「きほんの離乳食 にんじん(生後9〜11ヶ月頃から)」
耐熱容器ににんじんと水を入れ、ふんわりとラップをかけて電子レンジで加熱します。
取り出してラップをしたまま粗熱が取れるまで冷ますと、食べやすいやわらかさになります。
「きほんの離乳食 かぼちゃ(生後9〜11ヶ月頃から)」
かぼちゃはワタと種を取り、皮をむいて切ったあとに電子レンジにかけます。水大さじ1を加え、ふんわりラップをするのがポイントです。
「きほんの離乳食 さつま芋(生後9〜11ヶ月頃から)」
洗って皮をむいたさつま芋は、水にさらしてアクを抜いてから電子レンジで加熱しましょう。
「きほんの離乳食 ほうれん草(生後9〜11ヶ月頃から)」
ほうれん草は洗って葉と茎の部分に分け、電子レンジで加熱をします。
ほうれん草のほか、小松菜やカブの葉などの葉物野菜にも応用できるレシピです。
「きほんの離乳食 トマト(生後9〜11ヶ月頃から)」
トマトはくし切りにし、皮と種を取ります。
そのまま生でも食べられますが、電子レンジで加熱すると酸味が飛んで食べやすくなるのでおすすめです。
果物
果物は生で食べるイメージがあるかと思いますが、その果物を食べることに慣れるまでは、加熱をして与えることをおすすめします。
加熱することで食物アレルギーを引き起こす原因となっているたんぱく質を分解し、アレルギー反応が出るのを抑えることができるためです。
電子レンジを使うと、離乳食の果物を手軽に加熱することができます。
「きほんの離乳食 りんご(生後9〜11ヶ月頃から)」
りんごは皮をむき、いちょう切りにします。3㎜程度が目安ですが、子どもに合わせて調節しましょう。
「きほんの離乳食 キウイ(生後9〜11ヶ月頃から)」
酸味があるのではじめは果肉が黄色く糖度が高いゴールドキウイフルーツがおすすめです。
白い芯の部分と種を取り除いて皮をむいたら、離乳食スプーンに乗るくらいの食べやすい大きさに切ります。
たんぱく質を多く含む商品
離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)では、豆腐や白身魚、赤身魚のほか、青魚も食べられるようになり、与えられるたんぱく質を多く含む食品の種類がぐんと増えます。
「きほんの離乳食 豆腐(生後9〜11ヶ月頃から)」
淡白で消化もよく食べやすい食材です。深めの耐熱容器に豆腐と水をひたひたに入れ、ふんわりラップをかけて加熱をしましょう。
「きほんの離乳食 鮭(生後9~11ヶ月頃から)」
鮭は電子レンジで加熱をしたあと、粗熱が取れたら皮と骨を取り除き、ほぐしましょう。
動画で紹介している「とろみの素」を作って、とろみをつけると食べやすくなります。
ご飯に混ぜたり、野菜に混ぜるなどアレンジもできますよ。
「きほんの離乳食 赤身魚-まぐろ-(生後9〜11ヶ月頃から)」
まぐろは刺身用を使うと骨・皮がなくて便利です。
魚の中で鉄分を多く含む食品なので、この時期の離乳食にぜひ取り入れたい食材です。
「きほんの離乳食 青魚−あじ−(生後9〜11ヶ月頃から)」
サバよりも脂質が少なくイワシよりも骨が少なくて調理しやすいので、はじめての青魚にはあじがおすすめです。
刺身または3枚卸のものを使うと鮮度もよく、少量から調理できて、骨や皮をとる手間も省くことができます。
電子レンジでできる、とろみの素の作り方
魚などの水分が少なくパサつきやすいものや、みじん切りにした野菜などの口の中でばらばらになってしまいやすいものは、とろみをつけると舌触りもよく食べやすくなります。
とろみの素は、水またはだし汁50mlと片栗粉小さじ1を耐熱容器に入れてよく混ぜ、電子レンジ(600W)で約20〜30秒加熱して作ることができます。
ダマができないように、よくかき混ぜるのがポイントです。
1品で栄養バランスがととのうレシピ
レンジで簡単に作ることができるうえに、1品で栄養バランスがととのうレシピを紹介します。
「手づかみ離乳食 レンジでオムライス(生後9〜11ヶ月頃から)」
電子レンジで作るオムライスのレシピです。
ケチャップライスと卵を混ぜて一度の加熱でできあがるので、忙しいときの朝食にもぴったりです。
「食べたいときにすぐに作れる レンジで親子丼(生後9〜11ヶ月頃から)」
電子レンジで簡単にできる、卵がふわふわの親子丼です。
丼のメニューは簡単に作れて一品で栄養バランスがととのうものが多いので、作り方を覚えておくと重宝しますよ。
離乳食の時期は生や半熟の卵は与えられないため、卵は完全に火が通るまで加熱するように注意しましょう。
「アレンジ自由!レンジで作るケークサレ(生後9〜11ヶ月頃から)」
甘くないケーキの「ケークサレ」を電子レンジで作るレシピです。
中に入れる具材と生地の材料を混ぜ、加熱するだけで簡単にできます。
「忙しい朝にも!レンチン味噌煮込み風うどん (生後9〜11ヶ月頃から)」
カットしたり下ゆで不要の市販のベビーフードのうどんを使った、味噌煮込み風うどんのレシピです。味噌の風味で食欲をそそります。
電子レンジで作る離乳食の献立例
電子レンジで作ることのできる、離乳後期の献立例を紹介します。毎日のメニューを考える際にぜひ参考にしてください。
「1品に野菜たっぷり! カミカミ期の1食献立例(生後9〜11ヶ月頃から)」
1品で野菜がたっぷり食べられる下記の献立を紹介しています。
動画ではほうれん草とミックスベジタブルを使用していますが、違う野菜にアレンジも可能なので、レパートリーも増えますよ。
・ツナとたっぷり野菜のおかゆ(1品で栄養バランスがととのうレシピ)
・バナナ
離乳後期になると赤ちゃんが離乳食を食べる回数も増え、食べられる食材も増えてきます。
バランスよく、いろいろなものを与えたいと思うほど、献立には悩んでしまいますよね。
調理の時間が短縮でき、片付けも少ない電子レンジ調理をうまく活用して、レパートリーを広げてみましょう。
こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
離乳食作りでは、多めに作って冷凍ストックを作っておくと便利です。冷凍保存した離乳食の電子レンジでの解凍方法については、こちらの記事を参考にしてください。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
参考
五十嵐隆(監修)、『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き』、公益財団法人 母子衛生研究会、2020年
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