
【医師監修】安定期の旅行はいつまでOK?妊娠中の注意点や旅先選びのポイントも解説
安定期に入り体調が落ち着いたママのなかには、旅行に行きたいと考えている人もいるでしょう。
しかし「安定期はいつまで旅行していいの?」「そもそも妊娠中に旅行していい?」などの疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、安定期に旅行をする場合の注意点や、旅行先選びのポイントについて解説します。妊娠中の旅行を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
安定期に入り体調が落ち着いたママのなかには、旅行に行きたいと考えている人もいるでしょう。
しかし「安定期はいつまで旅行していいの?」「そもそも妊娠中に旅行していい?」などの疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、安定期に旅行をする場合の注意点や、旅行先選びのポイントについて解説します。妊娠中の旅行を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
妊娠中に旅行をしてもいいの?

妊娠中の旅行は、基本的に推奨されるものではありません。
妊娠中は体調が変化しやすく、移動や環境の変化によってママや赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるためです。
特に妊娠初期は流産、妊娠後期は早産のリスクもあります。
妊娠中に旅行を計画する場合は、必ず事前に医師に相談し、許可を得るようにしてください。そのうえで、ママの体調を最優先に考え、移動手段や宿泊先をしっかり選ぶこと、無理のない計画を立てることなど、工夫をするようにしましょう。

万が一旅行先で容体が急変し子どもに後遺症が現れてしまったら、ご家族にも後悔が残るでしょう。どうしても必要な場合を除き、旅行はなるべく控えたほうがよいです。
妊娠中に旅行したいなら安定期に

妊娠中に旅行や帰省で遠出をする必要がある場合は、安定期を選びましょう。安定期は、一般的には妊娠16〜28週の時期を指します。
つわりが落ち着き体調が安定するうえ、おなかもそこまで大きくないので、妊婦中のママにとって旅行を計画しやすい時期といえるでしょう。
しかし「安定期なら絶対に安全」というわけではありません。長時間の移動や環境の変化によるストレスで、体調が急変することもあります。
旅行に行く場合は、たとえ安定期でも必ず事前に医師に相談しましょう。医師の許可を得たうえで、注意点を守って旅行に行くようにしてください。
安定期以外は旅行に行ってはダメ?

妊娠初期や妊娠後期の旅行は、安定期以上にリスクがあるので避けましょう。ここでは、妊娠初期と妊娠後期、それぞれの時期の旅行のリスクについて解説します。
妊娠初期の旅行のリスク
妊娠初期(妊娠0~15週)は流産のリスクが最も高い時期です。赤ちゃんの状態やママの体調が不安定なので、旅行は控えましょう。
また、妊娠初期はつわりの症状がみられる時期なので、旅行を存分に楽しめる状況ではないママも多いです。体への負担を考え、妊娠初期の旅行は避けてください。
妊娠後期の旅行のリスク
妊娠後期(妊娠28週~)は、破水の可能性や早産のリスクがあるため、旅行は控えましょう。特に、一般的に「臨月」と呼ばれる妊娠36週以降は、いつ赤ちゃんが産まれてもおかしくありません。旅行先で破水や陣痛が起きても、近くに産院がない場合は処置が遅れ、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
また、長時間同じ姿勢でいると、おなかの重みで血行不良やむくみが生じやすくなります。特に、飛行機による移動や遠距離の移動ではこれらのリスクが高まるので注意が必要です。
おなかの赤ちゃんのためにも、妊娠後期の旅行は避けましょう。
妊娠中に旅行に行くときのポイント・注意点

妊娠中にどうしても旅行をする場合は、しっかりとした事前準備と安全対策が欠かせません。旅行中の体調不良や万が一のトラブルに備え、計画の段階から細かい配慮を行いましょう。
以下では、旅行前・旅行中に押さえておきたいポイントや注意点を紹介します。
旅行前のポイント・注意点
旅行をする際は、計画の段階からしっかりと対策を行う必要があります。以下のポイントを押さえたうえで旅行の準備をしてください。
- 事前に医師に相談する
- 宿泊先に妊婦であることを伝える
- マタニティプランのあるホテル・旅館を選ぶ
- 必要な持ち物を確認する
- 旅行先の病院の場所を調べておく
- 当日の体調をよく観察する
それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
まずは医師に相談する
旅行前には必ず主治医に相談しましょう。ママの体調や妊娠の経過によっては、旅行を止められる場合もあります。
旅行の許可が得られた場合も、移動手段や行程、緊急時の対応などについて医師の指示を仰ぎましょう。そのうえで、医師の指示に沿った計画を立てるようにしてください。
マタニティプランのあるホテル・旅館を選ぶ
マタニティプランがある宿泊施設なら、妊婦さん向けのサービスを受けることができます。
食事の栄養バランスやカロリーに配慮してもらえたり、マタニティグッズの貸し出しサービスなどを受けられたりと、プランの内容は施設によってさまざま。
また、近くの医療機関と提携している施設なら、万が一体調が悪くなった場合にスムーズに対応してもらえるでしょう。
マタニティプランや提携病院の有無については、各宿泊施設に問い合わせてみてくださいね。
宿泊先に妊婦であることを伝える
宿泊先に事前に妊婦であることを伝えておくことも大切です。施設によっては部屋の場所や食事などを配慮してもらえる可能性があります。禁煙ルームやバリアフリーの部屋にしてもらえることもあるかもしれません。
また、万が一体調が悪化した場合も、迅速に対応してもらえる可能性があります。旅行中のトラブルに備えるためにも、宿泊先への事前連絡は忘れず行えるとよいですね。
必要な持ち物を確認する
妊娠中に旅行をするときは、以下のものを忘れず持っていきましょう。急な事態にいつでも対応できるよう、旅行中も必ず持ち歩くようにしてくださいね。
妊娠中の旅行に必要な持ち物
母子手帳
旅行先で病院を受診する際、ママと赤ちゃんの状態や妊娠の経過を医師が確認するために必要です。
健康保険証
健康保険証がないと、医療費を全額負担しなければなりません。緊急時の受診に備えて持ち歩きましょう。
処方薬
医師に処方されている薬があれば、忘れずに持参しましょう。
防寒具や羽織物
気温の急な変化に対応できるよう、カーディガンやひざ掛けなどを持っていきましょう。
旅行先の病院の場所を調べておく
旅行中に体調不良やトラブルが起きた場合に備えて、周辺の病院・産婦人科の場所を事前に調べておきましょう。医療機関の連絡先や診療時間をメモなどにまとめておくと、万が一の際にスムーズに対応しやすくなります。
また、旅行先だけでなく道中の病院も調べることで、移動中の体調不良にも迅速に対応できるでしょう。
当日の体調をよく観察する
出発当日に体調が少しでも悪いと感じたら、無理をせず旅行を中止しましょう。体調がよくないまま旅行をすると、存分に楽しめないだけでなく、体に負担がかかり体調が悪化してしまう可能性もあります。
「キャンセルしよう」とはなかなか言い出しづらいかもしれませんが、妊娠中はママと赤ちゃんの体が何より大切です。遠慮や無理はしないようにしましょう。
旅行中の移動におけるポイント・注意点
ここからは、交通手段ごとの旅行中の注意点について解説します。
車での移動時
車で移動する場合は、1~2時間おきに休憩を取りましょう。長時間同じ姿勢でいると血行不良やむくみ、お腹の張りの原因になります。
また、お腹を圧迫しないよう、シートベルトは下腹部の下を通す位置で装着してください。ママは疲労がたまりやすいため運転を控えめにし、可能であれば同乗者に運転を任せるのがおすすめです。
リクライニングやクッションなどを活用して、快適に過ごせる姿勢を心がけましょう。
電車での移動時
電車移動の場合は、混雑した時間帯・時期を避けましょう。
通勤ラッシュの時間帯や帰省ラッシュの時期を避けることで、座席に座れる可能性が高くなり、体への負担を抑えられます。指定席がある場合はあらかじめ予約しておくのがおすすめです。
もし座れなかった場合は、しっかりと手すりにつかまり、転ばないようにしましょう。
なお、マタニティマークをつけておくと、座席を譲ってもらえる可能性があるほか、体調が急変した場合に周囲の配慮を受けやすくなります。電車に乗るときは活用するとよいでしょう。
飛行機での移動時
飛行機を利用する場合は、妊娠週数によっては搭乗が制限されることがあるため、事前に航空会社の規定を確認しましょう。
また、長時間座り続けることで、エコノミー症候群や血栓症が引き起こされる可能性があります。機内では座席で軽く体を動かし、水分を十分に摂取するようにしましょう。
旅行先でのポイント・注意点
旅行先での食事や観光では、以下のことに注意しましょう。
- 生ものは避ける
- 無理をせずこまめに休む
- 激しいアクティビティは控える
- 人混みを避ける
それぞれ詳しく解説します。
生ものは避ける
刺身や生卵などの生ものは食べないようにしましょう。生ものには食中毒を引き起こすリスクがあり、重症化すると赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性もあります。
リスクを抑えるため、十分に加熱された料理を食べるようにしましょう。
無理をせずこまめに休む
妊娠中の旅行では無理をせず、体調に合わせてこまめに休憩を取ることが重要です。長時間の観光や移動は体の負担になりやすく、疲労がたまることで体調を崩す可能性もあります。
適度に座ったり横になったりして、休む時間を確保するようにしてください。
必要に応じて、旅行を中断し引き返すことも検討しましょう。
激しいアクティビティは控える
激しい運動やアクティビティは避けましょう。ジェットコースターやバンジージャンプなどは体に大きな負担がかかるため、妊婦さんは利用できない場合がほとんどです。
また、ダイビングは水圧や酸素濃度が赤ちゃんに影響するおそれがあるので控えましょう。
そのほか、アスレチックなども転倒のリスクがあるため、妊娠中は避けるようにしてください。
人混みを避ける
感染症や転倒のリスクを避けるため、人混みはなるべく避けるようにしましょう。
妊娠中は感染症にかかりやすい状態であり、場合によっては赤ちゃんに影響することがあります。また、押されるなどして転倒するリスクも考えられるでしょう。
妊娠中の旅行では、混雑する観光地や時期は避け、比較的静かで人の少ない場所を選ぶことが大切です。観光には出かけず、宿泊施設でゆっくり過ごすのもおすすめですよ。
妊娠中の旅行先選びのポイント・注意点は?

妊娠中に旅行をする場合に選ぶとよい旅行先は、主に以下の4つです。ただし、緊急時に医療機関を受診することが困難な場所は選ばないようにしましょう。
- ホテルステイ
- 温泉地
- リゾート
- テーマパーク
あくまで激しい運動や危険な場所、人の多い場所などは避けることを念頭において、旅行先を選びましょう。
旅行中はのんびり過ごし、体への負担をなるべく抑えるようにしてくださいね。
ホテルステイ
ホテル内でのんびりとした時間を過ごすホテルステイなら、体への負担を抑えつつ、非日常感を味わうことができます。
ホテルの部屋でゆったりと過ごしたり、ホテル内のレストランやカフェでグルメやおしゃべりを楽しんだりと、さまざまな楽しみ方ができますよ。基本的に室内で過ごすので、暑さ・寒さなどの気候の影響も受けにくいでしょう。
宿泊するホテルには、事前に妊婦であることを伝えておくと安心です。
温泉地
温泉地でゆったりと温泉につかることでリラックスできるほか、肩こりや冷え性の改善も期待できます。
ただし、長湯や高温の湯は体に負担をかける可能性があるため注意が必要です。42度以上の高温の湯船には入らないようにし、入浴時間は10分程度にとどめましょう。
また、温泉に入る際は足を滑らせないよう慎重に移動してくださいね。
リゾート
海のあるリゾート地は、解放感を味わえたり、日光浴を楽しめたりといったメリットがあります。
ただし、紫外線が強く、肌トラブルの原因となる場合があります。特に妊娠中はシミやそばかす、黒ずみなどができやすい状態なので、日焼け対策をしっかりと行いましょう。
また、細菌感染を避けるため、海水浴は足元だけ水につけて楽しむのがおすすめです。
テーマパーク
テーマパークは非日常感を味わえて気分転換になります。
ただし、ジェットコースターやフリーフォールなどの激しいアトラクションは控えましょう。
また、夏の炎天下や寒さの厳しい季節は体調が悪くなりやすいです。真夏・真冬の時期は屋外のテーマパークは避け、屋内で楽しむようにしましょう。

妊娠中は海外への旅行は避けよう
妊娠中の海外旅行にはさまざまなリスクがともなうため、避けましょう。
飛行機での長時間移動によりエコノミー症候群や血栓症を引き起こすおそれがあるほか、現地の水や食べ物などで食中毒になってしまうリスクもあります。
旅行先で体調を崩してしまっても、医師に症状をうまく伝えられず、適切な処置を受けられない可能性も考えられるでしょう。
妊娠中の海外旅行は控え、国内での旅行を検討してください。
安定期は絶対安全ではない。無理のない計画を立てよう

妊娠中の旅行は基本的に推奨されていません。旅行に行きたい場合は事前に医師の許可を得て、無理のない計画を立てましょう。
旅行の時期は、つわりが落ち着き流産のリスクも下がる安定期がよいですが、絶対に安全というわけではありません。
必ず医師の指示に従い、こまめに休憩をとりながら過ごすようにしましょう。体調が悪いときは、無理をせずキャンセルすることも検討してください。
ママと赤ちゃんの体を最優先に考え、決して無理はしないようにしましょう。
- 妊娠中の旅行はリスクがあるためおすすめしない
- 旅行に行く場合は安定期の間に。医師の許可を得たうえで計画を
- 安定期でもリスクがゼロというわけではない
- 移動手段や宿泊先、スケジュールをよく検討しよう
- 人混みや足場の悪い場所は避け、ゆっくり過ごせるよう工夫しよう
【注意事項】
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