
【医師監修】妊娠中にしてはダメなこととは?NGな食事や姿勢・赤ちゃんへの影響も解説
「妊娠がわかったけど、これからどんなことに気を付けて生活すればいいかわからない」と悩んでいませんか?アルコールやカフェインの摂取は控える、バランスのよい食事を心がける、など妊娠中に気を付けたほうがよいことはいくつかありますが、なかには「やってはダメなこと」もあります。
この記事では、妊娠中にしてはダメなことを紹介するので、妊娠中に気を付ければよいことがわからず不安を感じている人は参考にしてみてくださいね。
「妊娠がわかったけど、これからどんなことに気を付けて生活すればいいかわからない」と悩んでいませんか?アルコールやカフェインの摂取は控える、バランスのよい食事を心がける、など妊娠中に気を付けたほうがよいことはいくつかありますが、なかには「やってはダメなこと」もあります。
この記事では、妊娠中にしてはダメなことを紹介するので、妊娠中に気を付ければよいことがわからず不安を感じている人は参考にしてみてくださいね。
妊娠中は体の変化に注意しよう

妊娠すると、女性の体は大きく変わります。胸やおなかが張るといった外見的な変化だけでなく、気分が落ち込む・イライラする、などの心理的な変化も起こります。
これらの体の変化は「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンによって起こりやすくなります。プロゲステロンは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜の環境を整え、妊娠継続を助けるホルモンです。妊娠すると分泌量が増えるので、妊娠初期は特に体調が変化しやすくなるのです。
妊娠中は、妊娠前と同じようにいかないこともあるうえ、赤ちゃんへの影響を考えて行動する必要もあります。
妊娠中にしてはダメなことをしっかりと把握して、安全に妊娠生活を送りましょう。
妊娠中にしてはダメなこと

ここからは、妊娠中にしてはダメなことを解説します。妊娠中、次のことは量や頻度にかかわらずやってはいけません。
喫煙
喫煙には、早産・低出生体重のほか胎児の発育が遅れるといった影響があることがわかっています。
また、子宮外妊娠、常位胎盤早期剥離、前置胎盤などのリスクも高める可能性があります。
妊娠がわかったらママが禁煙するのはもちろん、喫煙者にもあまり近づかないようにしましょう。
妊娠がわかったら家族も禁煙しよう!
パートナーや家族の妊娠がわかったら、家族も禁煙しましょう。妊娠中に家族やパートナーがタバコを吸っていた場合、生まれてきた赤ちゃんが突然亡くなる「SIDS(乳幼児突然死症候群)」を発症するリスクが高くなるとされています。これは、妊婦さん自身がタバコを吸っていなくても、他の人のタバコの煙を吸い込む「受動喫煙」によって影響を及ぼすためです。また、低出生体重や胎児発育遅延との関連も指摘されているので、妊娠がわかったその日からパートナー・家族も禁煙しましょう。
飲酒
ママが妊娠後も飲酒していた場合、低出生体重や顔まわりの形態異常、脳障害などが起こりやすくなるといわれています。
これらの症状は「胎児性アルコール・スペクトラム障害」といわれており、治療法がありません。
妊娠がわかったら、ママは必ず飲酒をやめましょう。
妊娠中に避けたほうがよいこと

ここからは、妊娠中に避けたほうがよいことを解説します。次のことは摂りすぎ・やりすぎに注意が必要です。
カフェインの摂取
カフェインを摂りすぎると、めまいや不安、下痢などの症状が起こることがあります。
赤ちゃんに影響を及ぼすカフェイン量については、機関により見解が分かれています。
しかし「カフェインの過剰摂取は、赤ちゃんの健康に悪影響をもたらす」ということはどの公的機関も共通して持っている考えです。
1日あたりの最大摂取量についても世界共通の基準はありませんが、代表的な機関の意見は次のとおりです。
- 世界保健機関(WHO):コーヒー3~4杯程度まで
- 英国食品基準庁(FSA):200mg(マグカップでコーヒー2杯程度)まで
- カナダ保健省(HC):300mg(マグカップでコーヒー約2杯)まで
カフェインの摂取量をゼロにする必要はありませんが、妊娠前よりも摂りすぎないように意識しましょう。
市販薬やサプリメントの服用
妊娠したら、自己判断で市販薬やサプリメントを服用することは避けましょう。市販薬やサプリメントのなかには、おなかの赤ちゃんに影響を与える可能性があるものもあります。
自己判断で購入・服用せず、必ず医師や薬剤師に相談したうえで購入・服用してください。
持病などで日常的に薬を服用している場合も、妊娠していることを主治医に伝えてください。赤ちゃんへの影響を踏まえて、変更する必要のある薬があるかもしれないからです。
生ものの摂取
妊娠中は、生ものの摂取も控えましょう。特に、新鮮でないものを生のまま食べるのは避けてください。
妊娠中は免疫機能が低下しているので、食中毒を起こしやすくなっています。
ナチュラルチーズなどの加熱していない乳製品も食中毒の原因になるので、妊娠中は避けたほうが無難です。
ダイエット
妊娠中はおなかの赤ちゃんにも栄養を送る分、妊娠前よりも体重が増えるものです。食事を抜く・特定の食品だけを食べ続けるような無理なダイエットをしてしまうと、おなかの赤ちゃんが栄養不足に陥ってしまうことがあるので避けましょう。
妊娠中は、赤ちゃんの健康のためにも体重を適度に増やすことが大切です。適切な体重増加量の目安は、妊娠前の妊婦さんのBMIによって異なります。たとえば、妊娠前のBMIが18.5以上25未満の普通体重だった場合、妊娠中に10〜13kg増えるのが望ましいとされているのです。
妊娠中に体重を適度に増やすことは決して悪いことではなく、むしろ医学的に推奨されています。お腹の赤ちゃんのために、適切な範囲で体重を増やしていきましょう。
海水浴やプール
海水やプールの水のなかには、感染症の原因となる細菌やウイルスが含まれていることがあります。
妊娠中は免疫機能が低下していて感染症にかかりやすいので、海水浴やプールはできるだけ避けたほうがよいでしょう。
サウナや温泉への入浴
サウナや温泉への入浴も、避けるのが賢明です。高温のサウナは体に負担がかかりやすく、温泉は床で滑って転倒するおそれがあります。
また、汗をかきすぎると脱水症状や膀胱炎のリスクも。必ず水分補給を十分におこない、短時間の入浴に留めましょう。
体に負担がかかる運動や移動
妊娠中は、体に負担がかかる運動や移動は避けましょう。軽く体を動かすのは体重コントロールに役立ちますが、激しい運動は流産や破水などを引き起こすことがあります。
満員電車での通勤や、立ったままでの移動なども体に負担がかかるので控えてください。
通勤時に体に負担がかかる場合は、通勤時間をずらせないか職場に相談してみるとよいでしょう。
業務の調整が必要な場合は「母健連絡カード」を活用しよう
つわりなどがひどく、業務時間・業務内容を調整してもらう必要がある場合は「母健連絡カード」を活用するのがおすすめです。
母健連絡カードとは、医師からの指導内容を職場へ的確に伝えるためのツールのこと。妊婦健診などの際に、医師から仕事に関する指導を受けた場合に発行してもらえます。「時短勤務が必要」「長時間の立ち作業は制限する」などの必要な措置が記載されているので、職場へ提出して適切な措置を受けましょう。
母健連絡カードを提出された事業主は、カードの内容に基づき適切な措置を行う義務があります。症状がつらいときはもちろん、「上司が業務の調整に応じてくれない」などの場合も、ぜひ積極的に利用してみてください。
妊娠中に気をつけたほうがよいこと
妊娠中、絶対にダメというわけではありませんが、体調への配慮が必要なことを紹介します。
パーマやヘアカラー
パーマ液やカラー剤が赤ちゃんに悪影響を与えるという医学的根拠はありません。
しかし、つわりで香りに敏感になっている妊娠初期や、おなかが大きくなって仰向けの体勢が難しい妊娠後期は避けたほうがよいでしょう。
パーマやヘアカラーは、体調が安定している中期ごろにおこなうのが無難です。
旅行
妊娠中の旅行は、近場で無理をしないことが絶対条件です。
安定期と呼ばれるものに医学的な根拠はなく、どの週数でも流産や早産の危険性はゼロではありません。妊娠中、絶対に旅行しても大丈夫な時期はないので、旅行前に必ず医師の許可を得ることも忘れないでください。
「せっかく予約したから」と無理をするのは禁物です。体調が悪ければ、延期・中止しましょう。
自動車の運転
おなかが大きくなってくると、ハンドルが回しにくくなったり、急ブレーキでおなかをぶつけたりすることがあります。
また、妊娠後期には、大きくなった子宮がママの静脈を圧迫し、急に脳貧血を引き起こすことも。
大事故につながるおそれもあるので、おなかが大きくなってきたら自動車の運転はなるべく避けることが望ましいです。
タイトな服の着用
体にぴったりフィットするようなタイトな服は控えましょう。タイトな服を着ると血行が悪くなり、体が冷えやすくなります。
体が冷えると子宮が収縮しておなかが張りやすくなるほか、おなかの調子も崩しやすくなるので、妊娠中は体を冷やさないことが重要です。
妊娠したら、体を締めつけないゆったりとした服装を心がけてください。
セックス
妊娠中のセックスは、負担を最小限にするための工夫が必要です。
過度な刺激や激しい行為は子宮収縮を引き起こし、流産や早産につながるおそれがあります。ママのおなかに負担がかからないソフトなセックスを心がけましょう。
また、性感染症を予防するために、必ずコンドームを使用するようにしてください。
体調が悪いときや出血がみられるときは無理をせず、行為を中断しましょう。
妊娠中にしてはダメなことを知って健やかな妊娠生活を送ろう
妊娠中は感染症などにかかりやすくなるだけでなく、使える薬も限られます。おなかの赤ちゃんはもちろん、自分自身の体を守るためにも「してはダメなこと」を知っておくのは重要です。妊娠生活で不安なことがあれば、健診の際に医師に相談してみましょう。
- 妊娠したら禁酒・禁煙しよう
- 生ものの摂取や市販薬・サプリメントの服用は注意が必要
- パーマやヘアカラーは妊娠中期ごろまでに済ませておくとよい
- 旅行やセックスなどは体調を優先して判断して
- 不安なことがあれば医師に相談してみよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。
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