【管理栄養士監修】離乳食の食パン|いつからはじめる?進め方やレシピ・アレルギーについて解説
食パンはいつから食べられる?
離乳食初期からOK!煮るだけで簡単にとろとろになる食パン
食パンは、おかゆと同じく、離乳食初期の生後5〜6ヶ月頃から与えられます。おかゆが進んだらはじめ、シンプルな食パンからを使用します。
パンの耳は切り落とし、内側の部分を野菜スープなどと一緒にとろとろになるまで煮れば、パン粥を作ることができます。
電子レンジでも簡単にパン粥が作れるので、忙しいときでもサッと食事の準備ができる便利な食材です。
食パンはほかの食材とも相性がよく、手づかみ食べもしやすいので、全ての月齢のレシピにおいて活躍します。
パンには様々な種類がありますが、赤ちゃんは消化機能が未熟なので、油脂分や糖分の多いバターロール、フランスパン、菓子パンなどではなく、添加物の少ないプレーンな食パンを使いましょう。
また、主な原材料に小麦を使用している食パンは、食物アレルギーを引き起こす恐れがあります。初めて与える際は、食物アレルギーに注意が必要です。
離乳食の食パンの選び方は?
市販品の使用もOK、原材料をチェック
市販のパンはメーカーや商品によって原材料が異なります。
市販の食パンを選ぶ際は、パッケージ裏面の「原材料表示」や「栄養成分表示」を確認し、できるだけ塩分や糖分、油脂分が少ないものにしましょう。
最近は様々な種類の食パンが販売されていますが、赤ちゃんにとって消化しにくいライ麦や全粒粉を使用した食パンは控えた方がよいでしょう。
また、主な材料の小麦や、商品によっては乳製品、卵など、食物アレルギーの症状が出やすい食材を使っているものもあるので、離乳初期に与える場合は、この時期まだ少量しか与えられない「卵」を使用しているものは避けましょう。
パンの選び方については以下の記事も参考にしてください。
はちみつを使用した食パンもありますが、1歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べると「乳児ボツリヌス症」にかかる危険性があります。ボツリヌス菌は熱に強いので、通常の加熱や調理では死にません。
はちみつやはちみつを含む食品は乳児に絶対に与えないよう注意しましょう。
詳しくはこちらのリンクを参考にしてみてくださいね。
食物アレルギーについて
食パンの主な原材料である小麦は、特に食物アレルギーが出やすい食品です。
そのため、初めて与える際は少量から始めましょう。
また、万が一食物アレルギーを起こした場合でもすぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与えるようにしましょう。
どのくらいの量を与えたらよい?
子ども用スプーンのひとさじから始め、徐々に量を増やしていきましょう。
初めて与える場合は、少量をほかの食材と混ぜずに与えます。
離乳食の進め方についてはこちらの記事も参考にしてください。
食パンの大きさや固さ、量の目安
子どもの成長に合わせて、食材の大きさや固さ、与える量を変えます。
食パンの時期別の大きさ・固さの目安
下ごしらえのコツは?
手で細かくちぎるとやわらかく調理できます。
管理栄養士からのワンポイントアドバイス
手でちぎるとパンが潰れてしまうのが気になるときは、包丁で刻むと上手にみじん切りにできます。
また軽くトースト(こげないように注意)すると水分がとんで、調理しやすくなります。
離乳食の食パンの調理方法
ゴックン期・離乳初期(生後5~6ヶ月頃)
動画で作り方をチェック!
モグモグ期・離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)
動画で作り方をチェック!
カミカミ期・離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)
動画で作り方をチェック!
パクパク期・離乳完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)
手づかみ食べしやすいようにスティック状に切り、トーストして与えます。
具材を挟んでサンドイッチ状にしたり、さらにそれをくるくるとロール状にして与えるのもおすすめです。
誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント
- 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。
- 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。
- ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。
- 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。
- りんご・梨・柿は喉に詰まりやすい食材です。完了期までは生では与えず、すりおろしたものを加熱して与えましょう。
- 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。
食パンは冷凍保存できる?
冷凍保存できる
食パンを小分けにして冷凍保存しておくと、使いたいときにすぐ解凍・加熱して使うことができますよ。
パンの耳を切り落とし、あとは離乳食の各段階に応じて4等分やスティック状など使いやすい形に切りましょう。カミカミ期・離乳後期(生後9~11ケ月頃)ぐらいまではスティック状にして冷凍すると、パン粥にも手づかみにも使えます。
1食分ずつラップで包み、チャック付きのフリーザーバッグに入れた状態で冷凍保存してくださいね。
冷凍庫での保存期間は1週間以内が目安です。
環境によって保存期間に差が出る場合がありますので、匂い、味、色、食感が少しでもおかしいと感じたら廃棄してください。
解凍する際は、量にもよりますが、電子レンジで20〜30秒ほどずつ様子を見ながら加熱して解凍するのがおすすめです。
保存についての注意事項
- 作ったものは常温のまま長時間放置しないでください。雑菌が増える原因になります。
- 清潔な保存容器を使用してください。
- 解凍したものの再冷凍はしないでください。雑菌が増える原因になります。
食パンを使った離乳食のおすすめ簡単レシピ
食パンで作る離乳食のサンドイッチ
- 楽しく食べよう♪くるくるサンドイッチ(生後9〜11ヶ月頃から)
手づかみ食べの練習に、見た目もかわいいサンドイッチはいかがですか?
今回はバナナときなこを使っていますが、パンに塗る食材を変えれば、さまざまなアレンジを楽しめます。一口サイズにすれば、赤ちゃんが指でつまんで食べる練習にもなりますね。
- カッテージチーズとブロッコリーのサンドイッチ(生後9〜11ヶ月頃から)
カッテージチーズはチーズの中でも脂質が少なく、離乳食で使用しやすい食材です。ブロッコリーのつぼみのつぶつぶ感が苦手な赤ちゃんでも、なめらかなカッテージチーズとの組み合わせで食べやすくなりますよ。
食パンで作る離乳食のケーキ
- 食パンで簡単! ひな壇ケーキ(生後9〜11ヶ月頃から)
赤ちゃんが初めて迎えるひな祭り、見た目も華やかなひな壇のケーキでお祝いできたら嬉しいですよね。一見、作るのが難しそうに見えますが、材料や作り方はいたってシンプルです。見た目よりも簡単に作ることができますよ。
- 食パンで作る! クリスマスキャンドルケーキ(1歳〜1歳6ヶ月頃から)
かわいいキャンドル型のケーキは作るのも見るのも楽しく、また写真に撮っても可愛いですね。。クリーム代わりの水切りヨーグルトは、1~2時間冷蔵庫に置いておくだけで作れます。
食パンで作る離乳食のフレンチトースト
- 離乳食後期からの 豆乳フレンチトースト風(生後9〜11ヶ月頃から)
豆乳の優しい甘味と、きなこの香ばしい風味が特徴のフレンチトースト風です。牛乳と卵を使用していないので、乳製品・卵不使用の食パンを選べば、牛乳・卵アレルギーの赤ちゃんでも食べられます。
- 朝食やおやつに!! 定番味のフレンチトースト(1歳〜1歳6ヶ月頃から)
パンのメニューってマンネリ化しがちではありませんか?
今回は朝食やおやつにぴったりのフレンチトーストをご紹介します。
冷凍保存もOK!大人にはメープルシロップやはちみつをかけても美味しいですよ。
食パンで作るラスク(1歳6ヶ月頃から)
- 子どもよろこぶ! フライパンきな粉ラスク(1歳6ヶ月頃から/おとな)
子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる、きなこ味のラスクです。食感よく仕上げるには、パンがカリカリになるまでフライパンで焼くのがポイントです。食材の大きさや味付けは、子どもの年齢に合わせて調節してくださいね。
- すぐに作れる!レンチンラスク2選(1歳6ヶ月頃から)
ラスクってなんだか難しそう……。そう思ったことはありませんか?
残りがちなパンの耳や食べきれなかった食パンを使って、レンジで簡単にラスクが作れます。
味のアレンジは自由!子どものおやつにもママやパパのおつまみにもぴったりなレシピとして、ここではシュガーラスクとチーズラスクをご紹介しています。オーブントースターでも作れますよ。
- いつものパンが大変身 コーントースト(1歳6ヶ月頃から)
簡単おやつの定番のトーストレシピ、レパートリーを増やしたいと思ったことはありませんか?
塗って焼くだけの簡単レシピです。コーンの甘味で食べやすいのでぜひお試しください。
食パンを使った離乳食の献立例
- 取り分けできる材料で モグモグ期の1日献立例(生後7〜8ヶ月頃から)
卵の黄色とブロッコリーの緑が鮮やかなパン粥のご紹介です。卵アレルギーの場合は、ささみや鶏むね肉のひき肉でも代用できます。
- 簡単な食材で モグモグ期の1日献立例(生後7〜8ヶ月頃から)
かぼちゃと育児用ミルクの優しい甘味が、赤ちゃんにとって食べやすいパン粥です。ツナが入っているので、たんぱく質や鉄分を補うこともできますよ。身近な食材だけで簡単に作れるので、ぜひ試してみてくださいね。
アレルギーについての注意点
レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。
また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。
[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生
[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ
「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。
- 食パンはゴックン期・離乳初期の生後5〜6ヶ月頃から与えられる
- 初めて食べさせる場合は、少量をほかの食材と混ぜずに与える
- 食物アレルギーを発症する場合があるので注意が必要
- 市販の食パンは、原材料を確認して塩分や脂質が少ないものを選ぶ
- 食パンは小分けにして冷凍保存が可能
サイベックスベビーカー当たる!
人気のベビーカー「サイベックス リベル」が当たるよ♪
写真提供:ゲッティイメージズ
※当ページクレジット情報のない写真該当