正産期はいつからいつまで?正期産との違いは?出産予定日間近の過ごし方や注意点も解説
正産期は最も出産に適している時期といわれますが、どのように過ごせばいいのか、注意点はあるのかなど、知らないことが多くて不安に思う人もいるでしょう。
今回は、正産期によくある症状や注意点などについて詳しく解説します。
正産期にありがちな悩みや不安を解消して、充実したマタニティライフを送りましょう。
正産期は最も出産に適している時期といわれますが、どのように過ごせばいいのか、注意点はあるのかなど、知らないことが多くて不安に思う人もいるでしょう。
今回は、正産期によくある症状や注意点などについて詳しく解説します。
正産期にありがちな悩みや不安を解消して、充実したマタニティライフを送りましょう。
正産期とは?
「正産期」とは、赤ちゃんの体が十分に成長し、いつ生まれてきても問題がない時期のことをいいます。
一般的には、妊娠37週から41週6日までの期間が正産期とされています。
この期間に生まれた赤ちゃんは、誕生後の健康リスクが低いといわれています。
正産期は医学用語ではなく、「正期産」という医学用語から派生して使われている言葉です。
正期産は、妊娠37週0日から妊娠41週6日までに出産することをいいます。
正産期によくある症状とは?
正産期には、さまざまな体の変化や症状があらわれるます。
ここでは、正産期に見られる症状を紹介します。
どのような症状があるのかを知っておくと安心ですね。
吐き気・胃のムカつき
正産期に吐き気や胃のムカつきを感じることがよくあります。これは、妊娠によって胃腸の働きを弱めるホルモン、プロゲステロンが増加したり、大きくなった子宮が胃を圧迫するためです。
少量ずつ頻繁に食事をとる、炭酸飲料を避ける、座ったり横になったりする姿勢を変えるなどで対策しましょう。
また、あまりにも症状がつらい場合は医師に相談してみてくださいね。
恥骨痛・股関節痛
恥骨痛や股関節痛は、妊娠後期に特によく見られる症状です。リラキシンというホルモンの作用で骨盤周りの靭帯が緩むため、痛みが発生します。
また、赤ちゃんが下に降りてくることによって恥骨を圧迫し、恥骨痛が出てくるのです。
骨盤ベルトで固定する、カイロなどで温める、負担の少ない姿勢を心がけるなどの対策をとってみてくださいね。骨盤ベルトは正しく装着しないとおなかを圧迫してしまうので気をつけましょう。
おりものの増加
正産期には、おりものが増加します。これは、ホルモンバランスの変化によるものです。
清潔を保つために毎日シャワーを浴び、通気性のよい下着を着用しましょう。
おりものの色や匂いに異常を感じた場合は、感染症の可能性もあるため医師に相談してください。
頻尿や不規則な眠気
正産期は、おなかが大きくなることで膀胱が圧迫されて頻尿になったり、産後の授乳準備のために生理的に眠れなくなったりという現象が起こります。
そのため、夜間にしっかり眠ることができずに、日中に眠くなってしまうことも。
日中の眠気が強い場合は、適度な休息を取ることを意識してみましょう。一度に長時間眠るのではなく、短時間の昼寝をすることでリフレッシュできますよ。
また、睡眠環境を整えることも大切です。快適な寝具を使用するなど、工夫してみましょう。
便秘・下痢
正産期には便秘や下痢になる人もいます。
原因は、ホルモンバランスの変動や赤ちゃんの成長にともなって大きくなった子宮による腸の圧迫です。子宮に圧迫されて腸の動きが鈍くなることで、便秘になりやすくなります。
妊娠後期にプロゲステロンというホルモンの分泌が減少することで、下痢になりやすくなることも。プロゲステロンには胃腸の働きを弱める作用があるため、便秘が解消される一方で下痢になってしまうことがあるのです。
便秘になってしまった場合は、水分や食物繊維を豊富に含む食品を多く摂取し、軽い運動を心がけましょう。一方、下痢の場合は、脂っこいものや刺激のある食べ物を避けて、消化のよい食事を摂取すると効果的です。
どちらの症状も、長期間続く場合やほかの症状を伴う場合は、医師に相談してくださいね。
前駆陣痛
前駆陣痛とは、分娩が近づくと感じられる陣痛です。本陣痛とは異なり間隔が規則的ではなく、痛みの強さも不規則です。
前駆陣痛は、36週以降に見られることが多いといわれています。
前駆陣痛が起こったら、深呼吸したりリラックスした姿勢を取ったりして、体に負担をかけずに過ごしましょう。
前駆陣痛と本陣痛の見分けがつかない場合は、遠慮せずに医師に相談してください。
正産期の過ごし方は?
正産期は出産への準備を整える重要な時期です。
この時期を快適に過ごすことで、心身ともにリラックスした状態で出産を迎えることができますよ。
ここでは、正産期を健やかに過ごすための方法を紹介します。
リラックスして過ごす
正産期にはストレスを軽減し、リラックスした状態で過ごしましょう。
出産に向けてしっかり休息し、適度な運動やアロマなどでリラックスする時間を設けてもよいですね。
ストレスを溜めずに気分転換することは大切ですが、この時期の旅行は避けてください。
出産予定日の前に陣痛が来たり、破水が起こったりすることもあります。お出かけは近所のごく近い範囲で済ませるのがベターです。
適度に運動する
正産期に適度な運動をするのもおすすめです。
ウォーキングや軽いストレッチ、マタニティヨガなど、気軽にできる運動を行ってみましょう。
体力が必要になる出産に向けて、できる範囲で体力づくりをしておくとよいですね。
ただし、無理をせずに、自分の体調と相談しながら行うことが大切です。
体重を管理する
正産期も引き続き体重管理に気をつけましょう。
過度な体重増加は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクを高める可能性があります。
適切な食事量とバランスの取れた栄養摂取が大切です。野菜や果物、タンパク質をバランスよく摂り、過剰なカロリー摂取を避けましょう。
また、食事の時間を規則正しくし、よく噛んで食べることを心がけてください。定期的に体重を測る習慣をつけることも、自分の体の状態を把握するのに役立ちますよ。
正産期に気をつけることは?
正産期は、赤ちゃんがいつ生まれてもおかしくない状態にあります。そんな大切な時期には、注意が必要な行動や生活習慣も。
ここでは、正産期中に特に気をつけたいことを解説します。
遠出をしない
正産期に入ったら、遠出は避けましょう。
正産期は予定日前であっても、予期せぬ陣痛や破水が発生する可能性があるためです。遠くに出かけている最中に急に陣痛が始まってしまった場合、病院まで間に合わないことも考えられます。
自宅の近くで過ごしたり、散歩などの軽い運動をしたりしてリフレッシュしましょう。
また、満員電車など、混雑する場所に出向くことも避けるのがベターです。お出かけの際は、一人ではなく家族と一緒に出かけると安心です。
立ち仕事をしない
長時間の立ち仕事も、正産期中は避けたいもの。
長時間の立ち仕事はおなかの張りを引き起こすことがあるため注意が必要です。
仕事や家事の際には適度に休憩を取り、立ちっぱなしの姿勢になってしまうことを避けましょう。
できる範囲で座り仕事に切り替えたり、家族に協力してもらったりしてもよいですね。
不安定なところでの家事を避ける
正産期、不安定な場所で家事を行うことは、大きなリスクをともないます。
高い場所のものを取ろうと椅子に乗ったり、不安定なバランスで作業したりすることで、転倒や事故のリスクが高まるのです。
安全な場所での作業を心がけ、無理な姿勢は避けましょう。
家事はできるだけ家族に頼むなどして負担を減らすことが大切です。高い場所のものは、はじめから取りやすい場所に移動させておくと安心ですね。
重いものを持たない
重いものを持つことも避けましょう。
重いものを持ち上げることで、おなかに力が入って張りにつながるだけでなく、腰痛やぎっくり腰の原因となることもあります。
重いものの取り扱いは家族に頼んだり、買い物は宅配サービスを利用したりするなどして、自分の体に負担をかけない方法を選んでくださいね。
おなかを圧迫する姿勢を避ける
おなかを圧迫する姿勢も避けましょう。
前かがみになってものを取る姿勢や、座っているときに膝を抱える姿勢をする場合は注意が必要です。
これらの姿勢はおなかに圧力をかけ、赤ちゃんに負担がかかります。
ものを取る際には膝を曲げて腰を落として背筋を伸ばして取り、座るときはクッションを使って姿勢を整えてくださいね。
運転はしない
正産期は、車の運転にもリスクがあります。
運転中、急な陣痛や破水が発生した場合、安全に対応できない可能性があるためです。
また、正産期は寝不足などによる疲労もあり、運転に対する集中力が削がれてしまうこともあります。
公共交通機関を利用するか、家族に送迎を頼みましょう。
緊急の用事でない限り、無理に自分で運転することは避け、安全を最優先に行動してくださいね。
家族にいつでも連絡できるようにしておく
緊急時に家族とすぐに連絡が取れるようにしておくことも大切です。
正産期はいつ陣痛や破水がくるか予測が難しい状況が多いため、家族との連絡手段を確保しておくことで、いざというときに迅速に対応できます。常に携帯電話を持ち歩き、充電器も自宅外での利用を考慮して持ち歩くとよいでしょう。
また、家族にもスケジュールや入院セットの場所を共有し、連絡が取りやすい時間帯を把握してもらうことが大切です。
正産期にやっておくとよいことは?
正産期に入ると、いつ出産が始まってもおかしくありません。
ここでは、正産期中にやっておくとのちのち便利なことや準備について説明します。
出産準備を整える
正産期に入ったら、出産に向けて必要な準備を整えましょう。入院するためのセットをひと通り準備しておくとよいですね。
入院セットには、産後に必要なパジャマや下着、授乳用ブラジャー、赤ちゃんのおむつなど、入院中の生活必需品を揃えておくことが基本です。病院から準備しておいたほうがよいものの説明を受けることもあります。
また、退院時の服装や赤ちゃんの服も準備しておくとスムーズです。母子手帳や健康保険証も忘れずに用意しましょう。
準備を事前に整えておくことで、いざ出産が始まった際にも慌てることなく対応することができます。
保湿をする
妊娠期間中はホルモンバランスの変化などにより、肌が乾燥しやすくなります。
正産期前から、赤ちゃんが急激に大きくなり、おなかなどに妊娠線ができやすくなるため、この時期は特に保湿が重要です。
保湿クリームやオイルを使うと効果的です。入浴後や朝晩のスキンケアタイムに、全身にしっかり塗り込みましょう。特におなかや胸、お尻などは妊娠線ができやすい部位なので、丹念にケアしてくださいね。
妊娠中からしっかりと保湿することにより、肌のトラブルを軽減し、出産後も肌の状態を良好に保つことができます。
正産期についてよくある質問
ここからは、正産期に関するよくある疑問をまとめています。正産期について気になることがある人は、ぜひ参考にしてくださいね。
正産期と正期産の違いは?
正産期に出産することを正期産といいます
正産期とは、一般的に妊娠37週から41週6日までの期間を指します。一方「正期産」とは、妊娠37週から41週6日までに出産することを意味します。実は正産期という言葉は、医学用語ではなく、正期産から派生した言葉です。正期産は、赤ちゃんが十分に発育しているため、早産や遅産と比較して赤ちゃんやママへのリスクが最も低いといわれています。
正産期と臨月の違いは?
臨月は妊娠36週から出産予定日までで、正産期は妊娠37週から41週6日です
臨月は、36週から出産予定日までのことをいいます。馴染みのある言葉ですが、正産期と同様こちらも医学用語ではありません。臨月の最初の1週間は正産期に含まれません。正産期は出産にもっとも適した時期を指し、臨月はママと赤ちゃんが出産に向けて最終段階に入る時期のことをいいます。
正産期に入ったらいつ出産になってもおかしくない!体の変化を見逃さないで
正産期は、母子ともに健康で安全な出産を迎えるために非常に重要な時期です。
また、正産期はいつお産が始まってもおかしくない時期。神経質になりすぎるのはストレスのもとになりますが、急な体調の変化にも対応できるよう、遠出は避けて自宅でリラックスして過ごす時間を増やしましょう。
この時期は、家族との情報共有も大切です。自分の体調はもちろん、陣痛が起こったらどうするかなどに備えて話し合っておくとよいですね。
- 正産期とは妊娠37週から41週6日のこと
- 正産期は最もリスクが低い出産ができる時期
- 正産期は恥骨痛や前駆陣痛などの独特の症状が出ることも
- いつ生まれてもおかしくない正産期。遠出や運転は避けよう
- 入院準備を整えて、いつでも家族と連絡が取れる状態にしておこう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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