【医師監修】妊娠中の倦怠感の原因は?対処法や病院を受診すべき症状を解説
妊娠してからだるさ・倦怠感を感じることが増えたという人は少なくありません。
だるい状態が続くと、赤ちゃんに影響があるのではないか、体に異常があるのではないかと心配になりますよね。
妊娠中の倦怠感は、様子をみて問題ないことがほとんどですが、病院を受診したほうがよいケースもあります。
この記事では、妊娠中に倦怠感を感じる原因や自宅での対処法、病院を受診すべき症状を解説します。
妊娠してからだるさ・倦怠感を感じることが増えたという人は少なくありません。
だるい状態が続くと、赤ちゃんに影響があるのではないか、体に異常があるのではないかと心配になりますよね。
妊娠中の倦怠感は、様子をみて問題ないことがほとんどですが、病院を受診したほうがよいケースもあります。
この記事では、妊娠中に倦怠感を感じる原因や自宅での対処法、病院を受診すべき症状を解説します。
妊娠中に倦怠感を感じるのは普通?
妊娠中の倦怠感は、よくある症状です。
倦怠感の感じ方や程度には個人差がありますが、人によっては「体がだるい」「ぼーっとしてやる気が起きない」と感じることがあります。
自分だけではないので安心してくださいね。
妊娠中の倦怠感の原因
ここからは妊娠中の倦怠感の原因を解説します。
ホルモンの影響
妊娠すると、女性ホルモンの分泌が増えます。女性ホルモンにはさまざまな種類がありますが、なかでも妊娠継続に大きくかかわっているのが「プロゲステロン」というホルモンです。
プロゲステロンには体温を上げたり、体の中に栄養や水分を蓄えたりする働きがあります。人によっては、プロゲステロンによって体温が上がることで発熱したときと同じような状態になり、体力を消耗して倦怠感を覚えることがあります。
つわり
妊娠初期に倦怠感を覚える場合、つわりが原因かもしれません。
つわりはホルモンバランスが変化することで起こるさまざまな不調のことで、症状の内容や程度の強さは十人十色です。
なかには倦怠感が強く出る人もいます。
おなかが大きくなることによる変化
おなかが大きくなってくると、身動きがとりにくくなったり、体の重心が変化して姿勢が悪くなったりします。
動くのがおっくうになり、動かない状態が続くことで体力が低下し、少し動いただけで倦怠感を覚えてしまうこともあるでしょう。
貧血
赤ちゃんの成長にともない、ママの体を流れる血液の量はぐっと増えます。
しかし、赤血球の増え方が追いつかないため、妊娠中に貧血になる妊婦さんは20%ほどいます。
貧血になると、全身に十分な酸素が行き渡らなくなるため、体が酸欠状態に陥って疲れやすくなり、倦怠感を覚えやすくなります。
むくみ
妊娠すると、プロゲステロンの働きで体内に水分が蓄えられ、むくみやすくなります。
人によっては、むくみが原因で体が重だるく感じられることもあるので「むくんでいるかも?」と思ったら、手や足を触ってチェックしてみましょう。
妊娠中の倦怠感は放っておいても問題ない?
倦怠感を放っておいても、赤ちゃんに影響することはほとんどありません。しかし、次のような症状がある場合は注意が必要です。
動悸・息切れなど
倦怠感のほかに、以下のような症状がある場合、妊娠高血圧症候群を発症している可能性があります。
妊娠高血圧症候群の可能性がある症状
動悸
息切れ
手足のしびれ
頭痛・頭が思い
ほてり
のぼせ
目がチカチカする
妊娠高血圧症候群は、妊娠20週以後、妊娠にともなって高血圧を発症する病気です。
妊婦さんの約20人に1人が発症するとされており、もともと血圧が高い人や糖尿病の人、腎臓に病気を持っている人がなりやすいといわれています。
妊娠高血圧になると、血圧が高くなるほか、蛋白尿や肝機能・腎機能障害などを引き起こすことがあるため、要注意です。
強い倦怠感が症状悪化のサインのこともあるので、不安な場合は病院に連絡して指示を仰ぎましょう。
発熱
妊娠すると、ホルモンの影響によって平熱が少し高くなる人もいます。
しかし、普段の平熱より明らかに体温が高い場合、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかっている可能性があるので病院を受診しましょう。
熱が出ているかどうかを適切に判断するためにも、日頃から体温を測る習慣をつけておくことが大切です。
出産が近くなると倦怠感を覚えることも
出産が近くなると体内のホルモンバランスが変化するため、倦怠感を覚えることがあります。
倦怠感のほかに「おしるし」とよばれる出血や破水、陣痛がみられたり、おなかのふくらみが下がる、便通がよくなるといった変化が起こったりすることも。
「出産が近いかも?」と思ったら、いつお産がはじまってもよいように準備を整えておきましょう。
妊娠中の倦怠感を和らげる方法
ここからは、妊娠中の倦怠感を和らげる方法を解説します。
家族や代行サービスに頼る
妊娠中に倦怠感を覚える場合は、できるだけ家事の負担を減らしましょう。家族に代わってもらえる場合は代わってもらい、無理をしないことが大切です。
家族に頼るのが難しいときは、家事代行サービスなどを利用するのもよいでしょう。
楽な姿勢で体を休める
倦怠感があるときは無理せず体を休めることが重要です。
横になるのが難しい場合はイスに腰かけた状態でもよいので、少し休憩しましょう。
昼寝をするのもおすすめです。眠れなくても、目を閉じて横になっているだけで疲れが和らぎますよ。
鉄分を摂る
貧血対策のために鉄分を摂るのも効果的です。
鉄分が豊富な食品を、献立に積極的に取り入れましょう。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップしますよ。
効率的に鉄分を補うため、動物性の食品と植物性の食品をバランスよく組み合わせて摂りましょう。
また、たんぱく質には赤血球を作る働きがあるので、鉄分と合わせて摂取すると貧血の解消につながりやすくなりますよ。
鉄分が豊富な食品
牛肉
豚レバー
鶏レバー
かつお
まぐろ
卵
調整豆乳
納豆
小松菜
春菊
ひじき
あさり
ほうれん草
適度に体を動かす
適度に体を動かすと、血行がよくなってむくみが改善され、倦怠感が和らぐことがあります。
倦怠感があると体を動かすのがおっくうになりますが、無理のない範囲で散歩やストレッチをしてみましょう。
体を動かすことは、気分転換にもなりますよ。
ただし、過度に運動すると赤ちゃんに影響するおそれがあるので、体の動かしすぎには注意してくださいね。
倦怠感を感じたら無理は禁物。家族と協力して乗り切ろう
妊娠中の倦怠感はよくあるトラブルです。強さや感じ方に個人差はありますが、基本的に赤ちゃんに影響することはないので様子をみていてかまいません。
しかし、倦怠感だけでなく動悸・息切れ・頭痛などの症状もある場合や、熱がある場合は迷わずに病院を受診しましょう。
倦怠感があるときは無理をせず、ゆったりと過ごすことが大切です。
- 妊娠中の倦怠感はよくあるトラブル
- 倦怠感の原因はホルモンの影響やつわりなど
- 妊娠高血圧症候群の症状や発熱がみられる場合は病院へ
- 出産が近くなると倦怠感を感じる人もいる
- 倦怠感があるときは無理をしないでゆったりと過ごそう
【注意事項】
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本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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