保育園を転園したい!スムーズにできるための手続きや申請タイミングを解説
保育園の転園は問題なくできる?
今通っている保育園を退園したらすぐに新しい保育園への転園はできるものなのでしょうか。できるとしたら、適切なタイミングや段取りがあるのかも気になるところです。まずは保育園の転園はスムーズにできるものなのか理解を深めましょう。
原則転園は可能
「転勤のため引っ越しをする」「保育園が乳児クラスまでしかないため、小学校入学まで在園できない」など転園が必要になるケースは各家庭によって様々です。そして、仕事などの事情で子どもの預け先を確保する必要がある場合、次の保育園に転園できるかどうかが気がかりになります。
保育園の転園はできるものです。ただし、待機児童問題が深刻な地域では、すんなり転園することができない可能性があります。
転園すること自体は可能でも、すぐに転園先になじめるかは子どもによって異なるでしょう。子どもが保育園に慣れるまでは、普段以上にサポートや心のケアをしてあげることが大切です。
保育園の入園基準をおさらい
保育園の転園にもかかわるので、保育園の入園基準をおさらいしておきましょう。
認可保育園の場合、入園基準は家庭の状況や、保育の必要性をポイント化した「指数」と呼ばれる点数で決められます。その項目には「基本指数」と「調整指数」があり、2つの合計点数が高い家庭から優先的に希望の保育園に入園することができます。
また、この点数が同ポイントになった場合、その地域の在住年数が長い方が優先されることがあります。したがって、転園の申し込みをした時点で住民票を移せていないと、減点対象となり優先順位が下がる可能性があります。
転居前の申請の対応は各自治体によって異なるので、住民票移動前の申請でも問題ないか、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
点数について詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
保育園の転園に理由は必要?
「家庭の価値観と園の保育方針が合わない」や「人間関係が悪くなった」という理由で転園したいと思う方もいるでしょう。自己都合の場合、転園理由の書き方に悩んでしまいます。
実は、原則として転園は認められるため転園の理由に制限はありません。原則転園は可能ですが、一部の自治体では「小規模保育を利用中」や「兄弟姉妹が別々の保育園に通っている」など、転園の理由に制限を設けているところもあるので注意が必要です。
保育園の転園の相談はどこでできる?
転園のことで相談したい場合は、一度住んでいる自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。自治体では保育園の入園はもちろん、転園の相談も受け付けています。転園は決して珍しいことではないので、気軽に相談してみましょう。
また、保育園での生活に不満があって転園を希望している場合は、思い切って保育園に相談するのも1つの手段です。転園しなくても済むような解決策が見つかるかもしれません。
以下の記事は保育士と保護者のコミュニケーションについて、保育士にインタビューした記事です。悩み解決の参考になれば幸いです。
保育園の転園はいつから可能?
保育園を転園する場合、申請する時期に特に制限はなく、基本的には年度途中であっても転園は可能です。
とはいえ、年度途中は保育園に空きがない可能性が高いため、時期によっては転園が難しいでしょう。
一般的には、年度始めである4月が転園しやすいといわれています。その理由は、児童の入れ替えのため一年の中で定員の空きが一番多いためです。もし転園の時期を選べるのなら、4月に転園することをおすすめします。
保育園の転園にかかる費用は?
「転園する場合、費用はかかるのか?」気になるところです。ここでは、転園にかかる費用について説明します。
転園に費用はかからない
認可保育園に転園する場合、転園自体に費用はかかりません。ただし認可外保育園の場合は保育園によっては入園金がかかることもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
保育料が変わることがある
転職に伴い納税額が変わった場合や、認可保育園から認可外保育園に転園する場合などに保育料が変わるケースがあります。
認可外保育園は保育料を各園が決定するため、園によってばらつきがあります。なかには認可保育園よりも保育料が高く設定されている場合があり、現在認可保育園を利用している家庭は保育料が上がる可能性もあるでしょう。認可外保育園を検討している場合は、あらかじめ希望する園の保育料を確認しておきましょう。
認可保育園と認可外保育園の違いについては、こちらで解説しています。
また、保育園の料金をまとめた記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
教材や制服などの購入費がかかることも
保育園によっては、教材や制服を指定していることもあります。そのような園に転園する場合、入園時に教材や制服を購入する必要があり、保育料とは別の部分で費用がかかる可能性があることを理解しておきましょう。
しかし、卒園間近の転園など数ヶ月しか使わないことが明らかな場合は、もったいなく感じてしまうかもしれません。前の園のものを使ってもよいか、転園先に相談してみてもいいでしょう。
保育園転園の注意点やポイントは?
転園活動を始める前に、注意点やポイントを確認しておきましょう。
空き状況を確認する
まずは転園を希望する保育園の空き状況を把握します。都市部など待機児童問題が深刻な地域では、なかなか定員に空きが出ないのが現状です。住んでいる地域の自治体に相談に行き、通える範囲の保育園に空きがないか確認しましょう。
遠方で直接相談できない方は、転園先の自治体のホームページをチェックしましょう。自治体のホームページでは、保育園の空き状況を公開していることがほとんどです。さらに詳しい情報を知りたい場合は、電話で問い合わせてもいいでしょう。
園を一度見学する
遠方で行けないなど特別な理由がない限り、転園を希望する保育園は一度見学に行くことをおすすめします。
これから子どもが長い時間を過ごす保育園を決めるので、妥協したくないですよね。
一度ほかの園に子どもが入園した経験があるため、見学することで自分が求めている園に近いか判断しやすいです。これまでの経験を活かして、しっかりと自分の目で見て確認しましょう。
また、転園後に「子どもに合わなかった」となるのは避けたいものです。転園先が子どもに合いそうな保育園かもあわせてチェックしましょう。
子どもの気持ちに配慮する
転園は今までの生活がガラッと変わるため、子どもによっては不安やストレスを感じる可能性があります。転園することや新しい保育園については、事前に子どもに説明しておきましょう。
また転園先では、改めて慣らし保育が必要になる可能性もあります。いきなり長時間預けると、「ママはまだ迎えに来ないの?」と子どもが不安に感じるかもしれません。はじめは短時間の利用をおすすめします。
もし仕事の調整が可能であれば、子どもが慣れるまでは仕事をセーブして、子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。
転居後も今の園に通える場合もある
「引っ越しに伴い転出したけど、職場が近いから今の保育園に通わせ続けたい」と考える方も多いのではないでしょうか。職場が近くて子どもが保育園に慣れている場合、できれば転園させたくないですよね。
自治体によっては事情を考慮してくれて、転居前の保育園を利用できる場合があります。その利用可能期間は園によって様々です。
引き続きの利用か可能な場合には、転居先での手続きが必要になります。必要書類などあらかじめ問い合わせし、転居先の自治体で手続きをしましょう。
保育園に入れなかった場合を想定しておく
待機児童問題のある地域では、転園による年度途中の入園は狭き門です。希望先の認可保育園や認可外保育園がいっぱいで入れない可能性もあります。仕事をしている場合、子どもを預ける場所がないと困りますよね。
地域によっては認証保育園や保育ママなど、自治体独自の保育サービスもあります。また、最近の幼稚園は預かり保育が充実している園も多く、保育園と同じくらい長い時間預かってくれるところもあるので、選択肢のひとつとして考えてみてもいいでしょう。視野を広くして、次の預け先を確保しましょう。
保育園転園の流れは?
保育園の転園は一般的に以下のような流れで行われます。
【転園先の保育園、その自治体】
・保育園見学に行く
・申請書類を準備、申請する
・入園の選考が行われる
・内定通知を受ける
・転園先の保育園で面接を受ける
・入園、慣らし保育の開始
【退園先の保育園、その自治体】
・退園の意向を伝え、必要書類をもらう
・退園届を提出する
転園は準備期間が短い場合もあるので、申請に間に合うように早めの行動を心がけましょう。
保育園転園の申し込みのタイミングは?期限はある?
大抵の場合、転園したい月の前月10日頃までに申請し、20日頃に決定します。引っ越しなどで申し込みのタイミングを逃した場合は、翌月の受付になるため注意が必要です。また多くの自治体では、保育園の転園に期限はなく、希望した月に申し込むことができます。
ただし、その月に待機児童がいる場合、スムーズに入園できるとは限らないので注意が必要です。また、自治体によっては3月の転園を受け付けていない場合もあります。あらかじめ問い合わせて確認しておきましょう。
保育園の転園の手続き方法は?
転園の手続き方法は、保育園によって異なります。
転園するのが認可保育園の場合、転園先の自治体に申し込みをします。転園先が認可外保育園の場合は、転園を希望する保育園に直接申請します。申請方法や必要書類などは保育園によって異なるため、それぞれの園に問い合わせましょう。
また、市外から市内・市内から市外など、市をまたいで申請する場合の手続きについては、住民票所在地の市区町村の保育施設担当課を通して申請が可能な場合があります。
ただし、市内・市外の保育園は併願できないことがあるので注意が必要です。詳しくは自治体に問い合わせて確認しましょう。
保育園を転園する時の必要書類は?
一般的に保育園を転園する時に必要な書類は次のとおりです。
・転園申込書(子どもごとに1部)
・保育を必要とする事由を証明する書類(就労証明書など)
転園申込書は各自治体の窓口に取りに行くか、自治体のホームページよりダウンロードできます。必要書類は自治体や家庭の状況によって異なるため、事前に問い合わせることをおすすめします。また、提出書類に不備があった場合は申請を認められず、正しい状態になった日を受付日とされますので、チェックは念入りに行いましょう。
一度決めた転園の決定を辞退できる?
「転園を希望していたけど、事情が変わったので取り消したい」ということもあるかもしれません。転園が決まったあとに、辞退すること自体は可能であることがほとんどです。
ただし、転園が決まった時点で通っていた保育園の籍は外されます。転園決定後に以前の保育園に戻りたいと思っても、戻れるとは限らないので注意が必要です。
特に認可保育園の場合、保育園に空きが出れば、すぐに次の入園者が決定します。定員に余裕のある園であれば再入園できる可能性もありますが、そうでない場合の再入園は難しいでしょう。
転園が決まったらやること
転園が決まったら、できるだけ早く保育園の先生に報告しましょう。
また、今までお世話になった先生には直接お礼を伝えたいですよね。可能であれば最終日の降園時に、お世話になった先生や、クラスメイトに挨拶をする時間を作ってもらいましょう。
お礼の品は必ずしも必要ではありませんが、用意する場合は気持ち程度の物にしましょう。あまり大層な物だと気をつかわせてしまう可能性もあります。小分けに包装されていて、日持ちのする菓子折りなどを用意するといいでしょう。絵や字がかける子どもなら、一緒にお手紙を添えるのもおすすめですよ。
クラスメイトにお菓子ブーケの贈り物をすると喜ばれるかもしれません。以下記事では作り方を紹介する動画が観られるので、アイデアの参考にしてみてくださいね。
ポイントを押さえて保育園転園の準備をしよう
今回は保育園転園の流れや手続き方法についてまとめました。実際の申し込み方法は自治体によって異なるため、転園の際は最新の状態をチェックして進めることが大切です。ぜひ今回紹介したポイントを参考にして、転園準備をしましょう。
もし転園が難しい場合、育休を取得することも選択肢の1つになるでしょう。MAMADAYSでは育休についてまとめた記事もあるので、これからの育児のヒントに役立てば幸いです。
- 申請の手続き方法やタイミングを知る
- 転園の流れは自治体や保育園によって異なる
- 転園先を辞退する場合、以前の保育園に戻れるとは限らない
- 子どもが安心して園生活を送れるよう配慮しサポートする
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