
【医師監修】妊娠中に食べていいもの・悪いものは?積極的に摂りたい栄養素や食品を解説!
「妊娠したら食べ物に注意しなければならない」と理解していても、何を食べてよくて、何を食べてはいけないのかわからないという人もいるのではないでしょうか?
食べ物に気を付けながらも、赤ちゃんの成長に必要な栄養もしっかり摂りたいものですよね。
この記事では、妊娠中に食べていいもの・悪いもの、妊娠中の食事のポイントを解説します。妊娠中の食事に不安がある人は参考にしてみてくださいね。
「妊娠したら食べ物に注意しなければならない」と理解していても、何を食べてよくて、何を食べてはいけないのかわからないという人もいるのではないでしょうか?
食べ物に気を付けながらも、赤ちゃんの成長に必要な栄養もしっかり摂りたいものですよね。
この記事では、妊娠中に食べていいもの・悪いもの、妊娠中の食事のポイントを解説します。妊娠中の食事に不安がある人は参考にしてみてくださいね。
妊娠中はいつから食事に気を付けなければいけないの?

妊娠中の食事は、妊娠したいと思ったとき、または妊娠がわかったときから気を付けましょう。
妊娠初期のママの食事が赤ちゃんに影響することは少ないものの、なかにはアルコールを含むものなど、妊娠のごく初期から注意が必要な食べ物もあります。
そのため、妊娠を希望したときから食べるものにはよく注意することが大切です。
妊娠中に控えるべき食べ物

ここからは、妊娠中に控えるべき食べ物を解説します。
アルコールを含むもの
アルコールが含まれるチョコレートや焼き菓子、お酒などは、赤ちゃんに影響を及ぼすことがあるので避けましょう。
妊娠中にアルコールを摂取すると、低出生体重や脳障害、顔を中心とした形態異常など「胎児性アルコール・スペクトラム障害」が引き起こされることがあります。
胎児性アルコール・スペクトラム障害の確実な治療法はまだないため、妊娠を希望するときからアルコールを控えましょう。
チーズなどの加熱していない乳製品
ナチュラルチーズなど、加熱していない乳製品にはリステリア菌が付着していることがあります。
食中毒を起こしたり、赤ちゃんに影響を与えたりすることがあるので、妊娠中は避けましょう。
刺身や生ハムなどの生もの
刺身や生ハムなどの生ものも避けましょう。
生ものには、アニサキスなどの寄生虫やサルモネラ菌や病原性大腸菌といった細菌が付いていることがあり、食中毒を引き起こすリスクがあります。
刺身や生ハムだけでなく、いくら・たらこなどの魚卵や生卵も避けましょう。
摂取し過ぎに注意したほうがよい食べ物

ここからは、食べ過ぎに注意したほうがよい食べ物を解説します。
カフェインを含むもの
妊娠中は、カフェインを含む食べ物にも気を配りましょう。
抹茶や紅茶、コーヒーを含むお菓子やチョコレートなど、カフェインを含むものを食べ過ぎると、生まれてくる赤ちゃんが低出生体重になったり、将来病気になりやすくなったりする可能性があります。
妊娠中のカフェインの摂取量について、日本では明確な目安は定められていませんが、海外の公的機関では以下のように定めています。
妊娠中のカフェイン摂取量の目安(1日あたり)
世界保健機関(WHO):コーヒー3〜4杯程度まで
英国食品基準庁(FSA):200mg(マグカップでコーヒー2杯程度)まで
カナダ保健省(HC):300mg(マグカップでコーヒー約2杯)まで
妊娠中にカフェインを摂取するときは、上記の摂取量を参考にしましょう。
ただし、上記はあくまで目安であり「絶対に安全な量」というわけではありません。カフェインへの耐性は人によって異なるので、妊娠中はカフェインをなるべく控えたほうが安心です。
ヨウ素を多く含むもの
ヨウ素をたくさん含む食品も摂り過ぎに注意しましょう。ヨウ素を多く含む食品には、昆布やわかめといった海藻類があります。
ヨウ素を食べ過ぎると、赤ちゃんの甲状腺機能が低下してしまうことがあります。
昆布やわかめなどの海藻類を食べるときは、1日あたりの上限量である2.2mgを超えないように気を付けましょう。刻み昆布は1日1g程度、昆布だしは1日汁椀1杯程度が目安です。
ビタミンAを多く含むもの
ビタミンAを多く含む食材も、摂り過ぎに注意が必要です。ビタミンAを多く含む食材にはレバーやうなぎ、にんじんやほうれん草などがあります。
妊娠初期にビタミンAを摂り過ぎると、赤ちゃんの形態異常を引き起こすことがあります。
野菜に含まれる植物性のビタミンAは赤ちゃんへの影響が少ないので、ビタミンAを摂取する際はにんじんやほうれん草などを食べるとよいでしょう。
水銀を多く含むもの
水銀を多く含むとされているキンメダイやメカジキ、本マグロなども摂取量に気を付けましょう。
水銀を摂りすぎると赤ちゃんの中枢神経の発達に影響が出ることがあるので、食べ過ぎには注意しましょう。1週間あたりの水銀の摂取上限量は体重1kgあたり2.0マイクログラムなので、この量を上回らない適度な量を摂取してくださいね。
キダイ・マカジキ・クロムツの刺身・切り身なら1週間に2人前(約160g)程度、金目鯛・メカジキ・本鮪などなら1週間に1人前(約80g)程度までを目安にしましょう。
香辛料やハーブ
香辛料やハーブは、かけ過ぎ・使い過ぎに注意しましょう。
香り付け程度に少し使うだけなら問題ないとされていますが、摂取し過ぎると流産・早産を引き起こすことがあります。
妊娠中は胃腸の働きが弱まりやすいので、体に負担をかけないためにも使い過ぎには注意してくださいね。
妊娠中に積極的に摂りたい食べ物

ここからは、妊娠中に積極的に摂りたい食べ物を紹介します。
葉酸を多く含むもの
妊娠中は、葉酸を多く含む食べ物を積極的に摂取しましょう。
葉酸は水に溶けやすいビタミンBの一種です。妊娠前後に十分な量を摂取することで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクを下げる働きがあるとされています。
赤ちゃんの神経管は妊娠してからとても早い時期に作られるため、妊娠がわかる前から意識して葉酸を摂るようにしましょう。
葉酸を多く含む主な食品
ほうれん草
ブロッコリー
モロヘイヤ
小松菜
とうもろこし
枝豆
納豆
レバー
鉄分を多く含むもの
妊娠中は、血液の濃度が薄くなるため貧血になりやすいといわれています。貧血の予防・改善のために、鉄分を意識的に摂るようにしましょう。
鉄分が不足すると、赤ちゃんの発育が遅れたり早産になったりすることがあるので、赤ちゃんへの影響を抑えるためにも鉄分の摂取は大切です。
ビタミンCを含む食品と一緒に摂るようにすると、鉄分が体に吸収されやすくなりますよ。
鉄分を多く含む主な食品
アサリ
カツオ
小松菜
納豆
ほうれん草
切り干し大根
大豆
赤身の肉
ゴマ
カルシウムを多く含むもの
赤ちゃんの骨を作るには、カルシウムも必要です。
カルシウムを十分に摂っていないと、赤ちゃんはママの骨からカルシウムをもらって骨を作ります。その結果、ママが骨粗しょう症になりやすくなってしまうことも。
また、カルシウムが不足するとイライラやこむら返りなどのマイナートラブルが起こりやすくなります。
妊娠中は、カルシウムを積極的に摂取するようにしましょう。
カルシウムを多く含む主な食品
牛乳
ヨーグルト
木綿豆腐
豆乳
しらす
アジ
小松菜
水菜
食物繊維を多く含むもの
妊娠中はホルモンの影響や子宮からの圧迫により、便秘になりやすくなります。
便秘を防ぐためには、水分や食物繊維をしっかり摂ることが大切です。
食物繊維を摂ることで腸内環境が整い、便秘の予防・改善につながりますよ。
便秘予防には水溶性と不溶性をバランスよく摂ろう
食物繊維には、腸内にすむ善玉菌のエサになる「水溶性食物繊維」と、便の量を増やしたり腸の動きを促したりする「不溶性食物繊維」があります。便秘予防には、これらの食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。一般的に「水溶性食物繊維1:不溶性食物繊維2」のバランスで摂ることが推奨されています。
水溶性食物繊維を多く含む食品
キャベツ
大豆
ライ麦パン
大根
こんにゃく
不溶性食物繊維を多く含む食品
ごぼう
レンコン
とうもろこし
たけのこ
玄米
ほうれん草
枝豆
妊娠中の食事のポイント

妊娠中は、次のことを意識して献立を考えてみましょう。
つわりがつらい妊娠初期は無理をしないようにしよう
つわりがひどく、思うように食べられないときは無理に食事をしようとせず、食べられるときに食べられるものを食べてください。
次のような食べ物は、つわり中でも食べやすいと感じるママもいるようです。
つわり中に食べやすいもの
ゼリーや寒天など冷たく口当たりのよいもの
麺類など喉ごしのよいもの
梅干しなど酸味のあるもの
オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類
漬物やお茶漬けなどのあっさりしたもの
つわり中は、香りのよい薬味を加えたり、冷たくしたりすると食べやすくなることもあります。水も飲めない・何を口にしても吐いてしまう場合は、早めに医師に相談してくださいね。
つわりが治まったら栄養バランスのよい食事を摂ろう
つわりが落ち着いてきたら、1日3食、主食・主菜・副菜が揃ったバランスのよい献立を意識してみましょう。
ただし、「おなかの赤ちゃんの栄養になるから」と食べ過ぎないように注意してくださいね。
塩分の摂りすぎは高血圧の原因にもなりうるので、素材の味やだしの旨みを活かした味つけにするのがポイントです。
妊娠後期は塩分・糖分・脂質の摂り過ぎに注意しよう
高血圧や糖尿病の発症リスクを上げないためにも、ジャンクフードやお菓子の食べ過ぎは避け、豆腐や野菜など低カロリーでヘルシーな食品を多く取り入れた献立を意識するとよいですよ。
小腹が空くときはちょこちょこ食べで乗り切ろう
妊娠後期になると、大きくなった子宮で胃が圧迫されて、一度に食べられる量が減ることがあります。頻繁に小腹が空くときは、食事を小分けにしてちょこちょこ食べると空腹感が抑えられますよ。お腹が空くたびにしっかり食べてしまうと、体重が増えすぎてしまったり、高血圧や糖尿病のリスクにもなりかねないので注意してくださいね。
妊娠中はアルコール・非加熱の乳製品・生ものはNG!栄養バランスも意識して献立を考えよう
妊娠中の食事は赤ちゃんに影響することがあるので、アルコールや非加熱の乳製品、生ものを口にすることは避けましょう。
つわりが落ち着くまでは、食べられるものを少量ずつでも食べれば大丈夫です。
つわりが治まってきたら、食事の栄養バランスに少しずつ気を配れるとよいですね。
- アルコール・非加熱の乳製品・生ものはNG!
- カフェインや香辛料は摂りすぎに注意
- 葉酸やカルシウム、鉄分はしっかり摂ろう
- 食物繊維は水溶性と不溶性をバランスよく摂取しよう
- 食事の栄養バランスにも気を配って
【注意事項】
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