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産婦人科医が答える! 悩み・疑問Q&A 高齢妊娠・出産編【産婦人科医監修】
高齢妊娠・出産についての素朴な疑問
子どもを産みたいと考えたとき、自分自身の体について知っておくべきことがたくさんあります。
日本は妊娠中の管理やケアが非常に行き届いており、高齢で出産する人も多くいます。とはいえ、高齢の妊娠・出産はリスクがあることも事実。
ここでは高齢妊娠・出産のリスクや向き合い方、病気との関係性について素朴な疑問を取り上げました。
当然あります。高齢であると卵子も老化しています。
生理が順調であったとしても、妊娠には卵子が関係しています。高齢になるにつれて女性の卵子もそれに伴って老化するんです。
女性の卵子は胎児のときに作られて、生まれたときから卵子の数が決まっています。生まれて以降はずっと減り続けるのです。男性の精子とは違い、卵子は新しく作ることができません。
胎児のときに作られていたということを考えると、卵子の年齢は「実年齢プラス1歳」です。
生理が順調に起こっていたとしても卵子は常に老化、エイジングしているため、妊娠に問題が出てくる可能性は高くなります。
医学的な妊娠適齢期などがあるのはそのためですね。
卵子についての詳しい記事はこちらを参考にしてください。
関係しています。発見される機会が増えたこともあります。
高齢になるにつれて子宮筋腫合併症が増えるんですね。40歳以上の女性の30〜40%の人は子宮筋腫などなんらかの筋腫を持っているわけです。
子宮筋腫は子宮にできる良性の腫瘍です。症状や大きさなどは個人差があります。
子宮筋腫だけが要因ではありませんが、筋腫によって受精卵の着床が妨げられると不妊の原因になったり、早産や流産を繰り返したりすることもあります。
昔は40歳になる以前、子宮筋腫ができるまえや症状が進行するまえに妊娠し終わっていたのであまり大きな問題にはならなかったんです。
しかし、現在では晩婚化により妊娠年齢の高齢化や経腟超音波検査の普及によって妊娠したい女性に子宮筋腫が発見される機会は増えています。
子宮筋腫について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
産婦人科医の吉村先生からひとこと
高齢妊娠というのは、産婦人科医の立場から言うと危険であるとか、妊娠高血圧症候群が増える、前置胎盤や常位胎盤早期剥離も増える、糖尿病も増える……、のように非常に危険なものと伝えてしまいがちです。
危険はあるんだけれども、年を戻すことはできないでしょ。
今40歳の人が30歳であったら……とか言っても戻すことってできないんです。
けれども現在はですね、筋腫を持ってても妊娠を継続することができるし、昔と比べてしっかりとした妊娠中のケアができるようになりました。
日本は、周産期死亡率も妊産婦死亡率も世界で最も低い国ですから。
世界の中でも日本は最も安全にお産ができる国で妊娠の管理が非常に行き届いています。なので安心して高齢妊娠に臨んでくださればいい。
ただはじめから高齢妊娠、出産で大丈夫ですよ、ということではありません。リスクの少ない妊娠の適齢期があるということもお伝えしておかなければなりません。
高齢妊娠の場合にはお医師さんにリスクをいろいろと聞いて、このリスクに対応できるようにパートナーともよく話をして、準備をしていくことが必要です。
たとえば、筋腫があったり前置胎盤だったりしたら早産の可能性だってあるわけです。もしそのようなことが起こったときに、どうやって対応するのか、入院のときには誰にきてもらうかなど家族で相談していくことがすごく大事ですよ。ご両親の力が借りれるならば借りるということも大切ですし。
準備をした上でお医者さんの言ったことを守っていれば、そんなに高齢妊娠、出産は恐れるようなことではありません。
高齢妊娠・出産のリスクについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
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第4回【トモニテお悩み相談】辛いときの対処法 -【産婦人科医監修】
第5回産婦人科医が答える!悩み・疑問Q&A 生理編【1】【産婦人科医監修】
第6回産婦人科医が答える! 悩み・疑問Q&A 低用量ピル編【産婦人科医監修】
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