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【トモニテお悩み相談】辛いときの対処法 -【産婦人科医監修】
生理(月経)が辛いときの対処法 みんなどうしてる?
軽い人や重い人、人によって感じ方や個人差が大きい「生理」の悩み。
生理になったときは、日常生活に支障が出るほどの酷い生理痛の人もいます。
過去に行ったトモニテのアンケートでは、生理で悩んでいる人は9割という結果も出ました。
アンケートでは「生理(月経)痛が辛いときの対処法」をMAMADAYSユーザーの人たちに聞いてみたところ。生理で悩んでいる人の半数が「生理痛」についての悩みがあり、ユーザーの対処法として以下のような回答がありました。
- 痛み止め(鎮痛剤)を飲む
- 座薬を使用する
- 横になってゆっくりする
- 体を温める(温かいものを飲む・おなかにカイロを貼る・お風呂に入る〈ぬるめのお湯にゆっくり浸かる〉)
- 定期的にトイレに行く
- できるだけ自分に甘くする
- 家事をしない
- ひたすら寝る
- 我慢する
- とにかくたくさん歩いて次の日少しでも軽くなるようにして、温水洗浄便座で水流を当てたりデリケートゾーン用シートを使って不快感を少なくしている
- 甘いものを食べる など
産婦人科医・吉村先生がおすすめする生理痛が辛いときの対処法
生理痛がおさまらないときや体を休めないと治らないときなど、よい対処法はあるのでしょうか?
産婦人科医の吉村泰典先生に医師の観点から生理痛が辛いときの対処法を伺いました。
第一選択は「低用量ピル」
吉村:生理痛の対処法として、「痛み止めを飲む」「横になってゆっくり休む」「体を温める」などは別に悪いことじゃないんですけど、痛みがあって常時鎮痛剤を服用する人、服用しなければいけない人、これは早めに病院に行ったほうがいいと思います。
昔は生理痛があると、鎮痛剤を飲んでいたんですけど、最近の「ファーストライン(第一選択)」は初めから「低用量ピル」になっています。
鎮痛剤を飲んで生理痛を解消するということはあまり勧められないですね。鎮痛剤よりも低用量ピルを飲んだほうがいいと思っています。
「排卵を抑制することによって月経量を減らす」「ピルを飲むことによって生理痛がよくなる」というように、元を断つという感じですね。
さまざまな考え方がありますが、低用量ピルの連続投与みたいなものをしておけば、実際にずっと生理はないですから、そのようなことも可能になってきているということですね。
辛くて寝込むくらいなら産婦人科へ
生理痛は別の病気の可能性も
吉村:生理痛で辛いときに横になって休むのもいいですが、痛いので横になってゆっくりしなくちゃいけないくらいだったら、産婦人科に行って診てもらってピルを処方してもらうとか、そのような対処を考えたほうがいい。
痛いときにおなかや体を温めると生理痛が和らぐような感じがしますよね。それは確かにそうだけど、あんまり意味がなくて、現代の対処法ではないですね。ひたすら寝るというのもね、非常に非生産的です。
月経困難症※の治療のファーストラインはピルを飲むことだと考えています。
(※体の状況や生活習慣によってはピルの服用ができない場合もあるため、かかりつけ医に相談して自分にあったものを選択してください)
生理痛にはほかの病気が潜んでいる可能性もあります。
たとえば子宮内膜症や子宮筋腫などがあったりして、何らかの病気があって痛いということもあるんですよね。
※月経困難症:生理中に起こる病的な症状のことで、主に下腹部痛と腰痛が起こります。このほかには腹部が膨れる・吐き気・頭痛・疲労感・脱力感・食欲不振・イライラ・下痢・憂鬱の順に多くなっています。
子宮筋腫もそうなんですけど、子宮腺筋症※の痛みなんかもピルで取れますから。
ほかの病気があるかどうかとか、内診ができなくてもおなかの上から超音波でも見ることができるし、今はMRIを撮ることもできる。病院で診断してもらい、早めに対処することは大事なことかと思います。
生理痛を我慢する必要はありません。
※子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう):本来は子宮内膜(子宮の内側の壁)に位置する子宮内膜組織が子宮筋層の中に発生し、周囲の筋層が炎症肥大してしまう病気のこと。子宮内膜症と併せて見られることが多い。強い生理痛や経血量が増える症状を起こします。
ピルについての詳しい話はこちらを参考にしてください。
【注意事項】
本記事は子育て中のママ・パパ、生理に悩む女性に役立つ情報の提供を目的とし、診療を目的としておりません。
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参考:
病気がみえるvol.9婦人科・乳腺外科「子宮腺筋症」
医学書院、標準産科婦人科学 第4版「子宮腺筋症」
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連載の目次
【トモニテお悩み相談】生理(月経)は実は必要ないもの?【産婦人科医監修】
第1回避妊以外の効果? 低用量ピルの話【トモニテお悩み相談 低用量ピル前編】
第2回ピルって怖くない? 副作用は?【トモニテお悩み相談 低用量ピル後編】
第3回【トモニテお悩み相談】かかりつけの婦人科・産婦人科は必要⁉︎【産婦人科医監修】
第4回【トモニテお悩み相談】辛いときの対処法 -【産婦人科医監修】
第5回産婦人科医が答える!悩み・疑問Q&A 生理編【1】【産婦人科医監修】
第6回産婦人科医が答える! 悩み・疑問Q&A 低用量ピル編【産婦人科医監修】
第7回産婦人科医が答える!悩み・疑問Q&A 生理編【2】【産婦人科医監修】
第8回【トモニテお悩み相談】もしものために知っておこう!アフターピル【産婦人科医監修】
第9回【トモニテお悩み相談】どれを選ぶ? 避妊方法について知っておこう【産婦人科医監修】
第10回【トモニテお悩み相談】妊娠中のセックス コンドームって必要?【産婦人科医監修】
第11回【トモニテお悩み相談】妊娠中にセックスはしてもいい?【産婦人科医監修】
第12回【トモニテお悩み相談】性感染症になると赤ちゃんに影響がある?【産婦人科医監修】
第13回【トモニテお悩み相談】生まれたときから卵子が減り続けているって本当?【産婦人科医監修】
第14回【トモニテお悩み相談】知っておきたい高齢妊娠,出産のリスクについて【産婦人科医監修】
第15回精子の機能は男性が高齢になると妊娠・出産に影響する?【産婦人科医監修】
第16回産婦人科医が答える! 悩み・疑問Q&A 高齢妊娠・出産編【産婦人科医監修】
第17回妊娠中に知っておきたい性感染症① 性器ヘルペスウイルス感染症【産婦人科医監修】
第18回妊娠中に知っておきたい性感染症② 性器クラミジア感染症【産婦人科医監修】
第19回