妊娠検査薬はいつ・どうやって使うの？仕組みや結果の見方、病院に行く目安なども解説

妊娠検査薬は、妊娠すると分泌される「hCG（ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン）」を検出して妊娠の有無を判定します。

ママのおなかのなかに受精卵が着床すると、胎盤の形成が始まります。この胎盤のなかでhCGが急速に作られ、尿中に排出されるのです。

一般的な妊娠検査薬は、尿中のhCGの量が50mIU/ml以上になると反応するように作られています。

正しく使用すれば、高い精度で妊娠の有無を確かめられますが、検査のタイミングが早すぎる・尿の量が適切でない場合などは正確な結果が出ないことがあります。

妊娠検査薬で正確な結果を得るためには、適切な時期に正しく使うことが大切です。

また、妊娠検査薬はあくまで妊娠の可能性を知るためのものであり、妊娠を確定するものではありません。陽性が出たからといって必ずしも妊娠しているとは限らないので注意しましょう。

一般的な妊娠検査薬は、生理予定日の約1週間後（妊娠5週目頃）から使用できます。

妊娠していた場合、生理予定日の1週間後頃から尿中のhCGの量が妊娠検査薬の基準値に達するためです。

生理予定日から1週間過ぎるのを待たずに検査をしてしまうと、hCGの濃度が薄く、妊娠していても陽性反応が出ない可能性があります。

正しい判定を得られるよう、妊娠検査薬は生理予定日の約1週間後から使用しましょう。

妊娠しているかを正確に判定するには、妊娠検査薬を正しく使うことが重要です。妊娠検査薬の説明書をよく読み、そのとおりに検査しましょう。

ここでは、一般的な妊娠検査薬の形状であるスティックタイプの正しい使い方を解説します。

メーカーによって形状が異なりますが、妊娠検査薬には判定窓と終了窓があります。

妊娠検査薬の判定窓と終了窓の両方にサインが出ていたら「陽性」となり、妊娠の可能性が高いとわかります。

一方で、妊娠検査薬の終了窓にしかサインが出ていない場合は「陰性」となり、妊娠の可能性は低いといえます。

妊娠検査薬の判定窓にうっすらとした線があらわれることがあります。

妊娠検査薬の線が薄い原因は、採尿部にかけた尿の量が少ないケースや、妊娠検査薬を使用する時期が早すぎてhCGの分泌量が十分でないケースなどが考えられます。

判定窓に現れた線があまりにも薄い場合は、数日後に再検査することをおすすめします。

妊娠検査薬は、適切なタイミングで正しく使用すると99％以上の精度で判定できます。

市販の妊娠検査薬と病院で使用される検査薬の精度には、ほとんど差はないとされています。

気になる症状や体調の変化、妊娠の可能性がある場合は、まずは自分で妊娠検査薬を使用しましょう。

妊娠検査薬を使用する際は、意識したいポイントがいくつかあります。ここでは、妊娠検査薬で正しい結果を得るためのポイントを解説します。

妊娠検査薬の保管状態が悪いと、検査結果に影響が出る可能性があります。

高温や低温にならない場所を選び、常温で保管しましょう。

直射日光を避け、風通しのよい涼しい場所に置くことが大切です。

複数回分がセットになっている妊娠検査薬を購入し、未使用分を保管している人もいるでしょう。

しかし、使用期限が過ぎた妊娠検査薬では正しい結果を得られない可能性があります。

検査の際は、保管していた妊娠検査薬の使用期限をしっかりチェックしてください。

妊娠検査薬は生理予定日を約1週間過ぎてから使用しましょう。hCGが十分に増えていない時期に妊娠検査薬を使用しても、正しい結果を得られないためです。

とはいえ、妊娠検査薬を使う時期が遅すぎると、hCGの濃度が高すぎて正確に判定できないことも。

妊娠検査薬は生理予定日を約1週間を過ぎてから、適切なタイミングで使用しましょう。

できるだけ朝起きてすぐに検査しましょう。

朝起きてすぐの尿は濃度が高く、hCGも多く含まれるためです。

1日のなかでいつ検査しても基本的には問題ありませんが、より正確に判定ができるのが朝起きてすぐの尿です。

妊娠検査薬を尿に浸して使用する場合は、採尿後できるだけ速やかに検査しましょう。

採尿してから時間が経ちすぎると雑菌が繁殖してしまい、正しい結果が出ない可能性があります。

妊娠検査薬で陽性が出ても、正常な妊娠かどうかまではわかりません。

妊娠検査薬を正しく使用できておらず、妊娠していないのに陽性が出るケースや、検査結果が間違っているケースもあります。

妊娠検査薬で陽性が出る可能性があるケースは以下のとおりです。

妊娠していないのに陽性反応が出るケースを紹介しましたが、反対に、妊娠検査薬で陰性が出ても妊娠している場合があります。

妊娠していても妊娠検査薬で陰性になるケースを紹介します。

妊娠検査薬で陽性が出たら、産婦人科を受診しましょう。妊娠検査薬で陽性が出ても、妊娠が確定したわけではなく、医師に判断してもらう必要があります。

産婦人科を受診するのはできるだけ早いほうがよいですが、あまりにも早すぎると胎嚢（赤ちゃんを包む袋）を確認できない可能性があります。

個人差はありますが、産婦人科の受診は、胎嚢や心拍を確認でき、妊娠の有無を確実に判断できる妊娠6週目以降（生理予定日から2週間後）がよいでしょう。

また、妊娠検査薬が陰性でも、不安があれば産婦人科の受診をおすすめします。

ここでは、妊娠検査薬に関するよくある質問と回答をまとめています。

妊娠検査薬は妊娠の可能性を知るためのものであり、妊娠を確定させるものではありませんが、適切なタイミングに正しく使用すれば99％以上の精度を得ることができます。

妊娠検査薬を適切なタイミングで正しく検査し、結果に応じて適切に行動しましょう。

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