【医師監修】着床出血の量が多いことはある?生理並みの出血が起こる原因と対処法を解説
「着床出血の量が多いけど大丈夫かな?」と不安に感じる人もいるでしょう。
この記事では、着床出血の一般的な量や「多い」とされる出血量の目安を解説します。
また、出血量が多い場合に考えられる原因、出血量が多いときの適切な対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
「着床出血の量が多いけど大丈夫かな?」と不安に感じる人もいるでしょう。
この記事では、着床出血の一般的な量や「多い」とされる出血量の目安を解説します。
また、出血量が多い場合に考えられる原因、出血量が多いときの適切な対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
着床出血の量はどのくらい?
着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こります。個人差はありますが、出血量はふだんの生理よりもかなり少なく、ピンク色や茶色の斑点程度のことが多いです。
生理用ナプキンが必要になるほどの出血がみられることはなく、おりものシートで十分対応できます。
「多い」とされる出血量の目安は?
着床出血で「多い」とされる量に明確な基準はありませんが、目安として生理の初日と同等かそれ以上の量であれば多いといえるでしょう。
着床出血では、生理並みの出血がみられたり、血の塊が出たりすることはありません。
出血が大量に続く場合は、生理である可能性が高いでしょう。また、生理や着床出血以外の原因が考えられることもあります。
着床出血と生理の出血の量はどう違う?
着床出血と生理による出血の量には明確な違いがあります。
着床出血は、数滴からごく少量の出血で、1〜2日程度で治まるのが特徴です。血の塊が出ることはなく、サラッとした出血がみられます。量がかなり少なく、おりものに混じる程度のこともあるので、気づかない人もいるようです。
一方、生理の出血は量が多く、3〜7日ほど続きます。出血量は日によって変動があり、生理の初日から2日目にかけて増えるのが一般的です。量が多い日はドロっとした塊がみられることもあります。
着床出血の量が多いときに考えられることは?
出血の量が多い場合、生理のほかにさまざまな原因が考えられます。ここでは、考えられる原因・病気について解説します。
絨毛膜下血腫
絨毛膜下血腫は、妊娠初期に絨毛膜と子宮筋層の間に血液が溜まる状態です。絨毛の一部がはがれ落ちることで起こるとされていますが、詳しい原因はわかっていません。
主な症状は、出血や腹痛です。
安静にしていれば血腫が自然になくなりますが、血腫がなくならない場合や妊娠中期以降も出血が続く場合は、医療機関での処置が必要です。
異所性妊娠(子宮外妊娠)
異所性妊娠(子宮外妊娠)とは、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床することです。
主な症状として、出血や腹痛がみられることがあります。腹痛は、鈍い痛みや鋭い痛み、差し込むような痛みなど人によって異なります。
異所性妊娠では妊娠を継続することはできません。放置すると卵管破裂が起こりママの命にかかわることがあるため、早急な処置が必要です。
切迫流産
切迫流産は、妊娠22週未満で流産する可能性が高まっている状態です。赤ちゃんの染色体異常や感染症、子宮の病気などのさまざまな原因が考えられます。
切迫流産の症状として、少量〜大量の鮮血色・赤褐色の出血や腹痛がみられます。
切迫流産と診断されても妊娠は継続できるので、医師の指示に従い安静に過ごしましょう。
早期流産
早期流産とは、妊娠12週未満に赤ちゃんが亡くなってしまうことを指します。赤ちゃんの染色体異常が原因で起こることが多いといわれています。
症状としては、出血や下腹部痛、おなかの張りなどがみられます。気になる症状があれば、すぐに医療機関を受診してください。
子宮頸がん
子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)への感染により子宮頸部に発生するがんです。
初期段階では症状が少ないものの、進行すると不正出血や痛みが発生することも。悪臭をともなう膿っぽいおりものや、水っぽいおりものが大量に出ることもあります。
出血や痛み、おりものの異常などがみられたら医師に相談しましょう。
着床出血の量が多いときはどうすればいい?
着床出血と思われる出血の量が多いと、不安になりますよね。ここでは、出血量が多い場合の対応について解説します。
出血の量・色などをチェックする
まずは出血の量と色を確認しましょう。一般的に、着床出血はごく少量で、色は薄いピンクや茶色なので、出血量が多い場合や色が鮮やかな赤色の場合は、着床出血ではない可能性があります。
普段の生理の1日目と同じくらいの量から始まり、日によって量が変わる場合は生理の可能性が高いでしょう。
一方、大量に出血している・量が徐々に増えているなどの場合は、別の原因が考えられます。
出血の状態に異常を感じたら、出血の量・色・期間などを記録し、医師にスムーズに伝えられるようにしておきましょう。
ほかに気になる症状がないか確認する
次に、出血以外の症状も確認してみましょう。腹痛や下腹部の張り、おりものの異常などがみられる場合、病気や流産などの可能性も考えられます。
出血以外にも気になる症状がある場合は、医師に状況を正確に伝えられるよう、症状が始まった時期や症状の内容などを記録しておきましょう。
医師に相談する
出血量が多い場合や体に異常を感じた場合は、医師に相談しましょう。
相談する際は、あらかじめ記録した情報を基に伝えると、医師も早期に適切な診断を行いやすくなります。
少しでも不安を感じたら、遠慮せず医師に相談してくださいね。
着床出血で大量に出血することはない。不安があれば早めに医師に相談しよう
着床出血の量はごく少量で、1〜2日程度で治まることがほとんどです。
いつもの生理と同じかそれ以上だと感じる場合、着床出血ではない可能性が高いでしょう。
生理ではないのに大量の出血が続いている・腹痛などの症状をともなう・おりものがいつもと違うなどの場合は、子宮の病気が隠れている可能性もあるので注意が必要です。出血の量や色、体調などを確認したうえですぐに医師に相談しましょう。
- 着床出血は少量で1~2日で出血が止まる場合がほとんど
- 生理ではないのに大量に出血している場合、別の原因が考えられる
- 出血量が多くて心配な場合は、まずは出血の量・色・期間を確認しよう
- 出血にともない腹痛やおりものの異常がみられる場合も注意が必要
- 気になる出血や症状があれば、すぐに医療機関を受診しよう
【注意事項】
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本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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