【医師監修】妊娠初期の喉の痛みの原因とは?風邪との見分け方・症状の対処法も解説
妊娠初期に喉の痛みを感じるママもいます。
喉が痛いと「風邪かな?」と思うかもしれませんが、妊娠による喉の痛みは通常の風邪とは症状が少し異なります。
この記事では、妊娠初期に喉の痛みや風邪のような症状が出やすい理由を解説します。妊娠初期症状と風邪の見分け方や、喉の痛みを和らげる方法、喉の痛みが治らない場合に考えられる病気も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
妊娠初期に喉の痛みを感じるママもいます。
喉が痛いと「風邪かな?」と思うかもしれませんが、妊娠による喉の痛みは通常の風邪とは症状が少し異なります。
この記事では、妊娠初期に喉の痛みや風邪のような症状が出やすい理由を解説します。妊娠初期症状と風邪の見分け方や、喉の痛みを和らげる方法、喉の痛みが治らない場合に考えられる病気も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
妊娠初期に風邪のような症状が出やすいって本当?
妊娠初期には、風邪の引き始めのような症状が現れることがあります。
妊娠するとホルモンの影響で体温が高くなるため、熱っぽさを感じたり、喉の違和感や痛みを覚えたりすることがあるのです。
ただし個人差があるので、風邪のような症状が強く出る人もいれば、症状がまったく出ない人もいます。
妊娠初期の喉の痛みの原因は?
妊娠初期に喉の痛みを感じる原因は、詳しくはわかっていません。しかし、以下の原因が考えられます。
ホルモンバランスが変化するから
妊娠初期のママの体は、ホルモンバランスが急激に変化します。
特にエストロゲンやプロゲステロンといった妊娠ホルモンの分泌量が増加することで体温が上がり、ほてりや咳、喉の痛みなどの症状が出ることがあると考えられています。
血液量が増加するから
妊娠初期のママの体は、赤ちゃんに栄養を送るためにたくさんの血液を作ります。
血液量が増えると喉の粘膜が腫れたりうっ血しやすくなったりするため、喉の違和感や痛みが生じやすくなるといわれています。
つわりで喉の粘膜が傷つくから
つわりで吐き気や嘔吐の症状がある場合、胃酸により喉の粘膜が荒れやすくなります。
喉の粘膜が傷ついてしまうと、喉の違和感や痛みを感じやすくなると考えられているのです。
妊娠初期症状と風邪の症状の見分け方は?
妊娠初期に見られる症状と風邪の症状は似ているので、区別がつきづらいこともあるでしょう。
しかし、いくつかのポイントを押さえればある程度見分けることができますよ。
ここでは、妊娠初期症状と風邪の症状の違いを紹介します。
風邪の可能性がある場合
風邪の場合、喉の痛みとあわせて、咳やくしゃみ、鼻水、頭痛、倦怠感、発熱などの症状が現れます。
感染してから2日ほどたつと症状が出始め、7〜10日ほどで治まる傾向があります。
鼻水や頭痛など、一部の症状だけが長引くこともあります。
妊娠の可能性がある場合
妊娠すると、多くの症状が現れます。具体的には、乳房の張りや痛み、軽い出血、疲労感、吐き気、味覚や嗅覚の変化などが挙げられます。
性行為をした日から1〜2週間後・生理予定日前後に症状が現れ、2〜3ヶ月ほど続く傾向があります。
通常の風邪であれば、乳房の張りや痛み・出血・味覚や嗅覚の変化などが現れることはほとんどないので、これらの症状がみられた場合は妊娠の可能性が考えられるでしょう。
妊娠初期の喉の痛みを和らげる方法は?
妊娠初期の喉の痛みを和らげるために、以下の方法を試してみてください。
痛みを和らげるものを摂取する
喉の痛みを和らげる効果がある飲み物・食べ物を積極的に摂ることも大切です。
喉が痛いときは、以下のものを摂取してみてください。
痛みを和らげる効果がある飲み物・食べ物
はちみつ
レモン
生姜
ぬるま湯
これらの食品を取り入れることで、自然な形で喉の痛みを和らげることができます。
水分をこまめに補給する
こまめに水分補給をすれば喉の乾燥を抑えられ、痛みの軽減につながります。
特に、適度に温かい飲み物は喉に負担をかけずに摂取できるので、痛みを和らげるのに役立ちます。
1日に1.5~2リットルほどの水分を取るよう心がけましょう。ただし、カフェインやアルコールが含まれる飲み物は避けるようにしてください。
部屋の乾燥を防ぐ
部屋が乾燥していると喉の痛みが悪化してしまうため、適切な湿度を保つことが大切です。部屋の湿度は、40〜60%に保つのが理想です。加湿器を使用すると湿度を効率的に上げられますよ。加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋に吊るしたり、水を入れたボウルを置いたりすると簡単に乾燥を防げます。
また、室内の空気を適度に換気し、湿度のバランスを取ることもポイントです。湿度が適度に保たれると、喉の痛みが軽減され、快適に過ごすことができますよ。
妊娠初期に喉が痛いときに注意することは?
妊娠初期に喉の痛みがあると、不安になるママもいるでしょう。ここでは、妊娠初期に喉が痛む場合に注意してほしいことを紹介します。
自己判断で風邪薬を飲まない
妊娠中は、自己判断で風邪薬を飲むのは避けましょう。
風邪薬のなかには、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性がある成分が含まれるものもあります。
喉の痛みがつらい場合は医師に相談し、妊娠中でも安心して服用できる薬を処方してもらいましょう。
妊娠初期に誤って薬を飲んでしまったらどうすればいい?
薬を飲んだ時期によっては赤ちゃんに影響することがあるので、医師に相談しましょう
妊娠4週未満であれば、薬を飲んでも赤ちゃんに影響することはほとんどありません。不安であれば、かかりつけの医師に連絡し、飲んだ薬の名前や量、服用時間を詳しく伝え、医師の指示に従って対応しましょう。それでも心配な場合は専門の相談外来を受診してみてください。一方、妊娠4週以降に誤って薬を飲んでしまった場合は、赤ちゃんに影響する可能性があります。すぐに医師に相談して適切な対応をとりましょう。
漢方薬も自己判断で飲んではダメ?
副作用や成分によっては控えたほうがよいこともあるので、医師に相談しましょう
妊娠中に漢方薬を服用することによる赤ちゃんへの直接的な影響は報告されていません。しかし、副作用が出るおそれのある成分や、妊娠中に避けたほうがよい成分を含むものもあるので、自己判断で漢方薬を飲むのは避けましょう。漢方薬も医薬品の一種であることには変わりなく、特に妊娠中は体に予期せぬ反応が起こる可能性もあります。安全のために、必ず医師の判断を仰ぎ、適切な処方を受けてから服用するようにしましょう。
トローチやのど飴は医師に相談してから服用する
喉の痛みを和らげるためにトローチやのど飴も効果的ですが、自己判断で使用しないようにしましょう。
トローチやのど飴に含まれている成分が赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、医師に相談することが重要です。
医師が安全と認めた製品を使用することで、安心して喉の痛みを和らげることができます。
うがい薬は事前に成分を確認する
喉の痛みを軽減するためにうがい薬を使用したい場合は、含まれる成分を事前に確認しましょう。
うがい薬に含まれている成分のなかには、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があるものもあるためです。
たとえば、ヨウ素を含むうがい薬は、赤ちゃんの甲状腺機能低下症につながるリスクも。
うがいの際は塩水などのシンプルなものを使用するか、市販品を使用するときは事前に必ず医師に相談するようにしましょう。
妊娠初期の喉の痛みは赤ちゃんに影響する?
喉の痛みそのものが赤ちゃんに直接的な悪影響を及ぼす可能性は低いですが、喉の痛みを引き起こしている原因によっては影響する場合があります。
特に、ウイルスや細菌による感染症が原因である場合、赤ちゃんに何らかの影響が出る可能性があるでしょう。
流産・早産や低体重出産のリスクが高まる病気もあるので、喉の痛みが長引いている・ほかにも気になる症状があるなどの場合は、適切な治療を早期に受けることが重要です。
喉の痛みがなかなか治らないときに考えられることは?
喉の痛みがなかなか治らない場合は、感染症にかかっているかもしれません。ここでは喉の痛みが長引く原因となる感染症について解説します。
インフルエンザ
インフルエンザは喉の痛みを引き起こす一般的な感染症の一つです。
インフルエンザに感染すると、喉の痛みのほか、突然の発熱や筋肉痛、倦怠感などが現れます。
妊婦さんがインフルエンザにかかっても、赤ちゃんに移ることはありません。しかし、妊娠中は免疫力が低下して重症化リスクが高くなるので注意が必要です。
急に高熱が出たり、筋肉痛や関節痛などの全身症状が強く現れたりしている場合は、早めに病院を受診しましょう。
新型コロナウイルス
新型コロナウイルスに感染すると、喉の痛みに加え、咳や発熱、味覚・嗅覚障害などもみられます。
妊娠中に感染すると早産のリスクが高まるため、妊婦さんは特に注意が必要です。
また、妊娠中は重症化しやすい状態なので、症状が軽い場合でも早めに医療機関に相談してください。
溶連菌感染症
溶連菌感染症は「溶血性連鎖球菌」という細菌に感染することで発症します。
細菌が喉に付着することで痛みが生じたり、高熱・発疹・扁桃腺の腫れなどが突然みられたりします。咳や鼻水などの症状が出ることはあまりありません。
母子感染しても赤ちゃんに症状が出ないことが多いものの、万が一発症した場合は命にかかわることもあります。
気になる症状があれば、早期に医療機関を受診しましょう。
喉の痛みが治らないときは医師に相談しよう
喉の痛みが長引いている場合や、どんどんひどくなっている場合は医師に相談しましょう。
妊娠中は免疫力が低下するため、ちょっとした風邪でも重症化することがあります。
また、妊娠中に使用できる薬には制限があるため、妊娠中でも安心して服用できる薬を医師に処方してもらう必要があります。
ママと赤ちゃんの健康を守るために、痛みが気になるときは病院を受診し、適切な治療を受けましょう。
妊娠初期にやっておきたい感染症対策とは?
妊娠初期は、ママと赤ちゃんの健康を守るために、感染症対策が特に重要です。ここでは妊娠初期にやっておきたい感染症対策を紹介します。
ワクチンを接種する
感染症予防のため、早めにワクチンを接種しておくことが大切です。
特に、インフルエンザは妊娠中に感染すると重症化するリスクが高いため、妊娠中のワクチン接種が推奨されています。
ママや赤ちゃんを感染症から守るために、必ず接種しておきましょう。
ただし、妊娠中は麻疹・風疹・ムンプスなどの生ワクチンは接種できないので注意してください。
手洗い・うがいを徹底する
手洗いやうがいを丁寧に行うことも大切です。特に、外出後や食事の前後は必ず行いましょう。
手を洗うときは、まず流水で手を濡らし、石けんをつけて手の表面をよくこすり洗いしたあと、しっかりと洗い流します。指の間や爪の間までしっかり洗ってくださいね。
また、うがいをするときは、ぬるま湯や水で口のなかをよくすすぎます。そのあと、上を向いて喉の奥でしっかりとうがいをしましょう。
手洗いやうがいを徹底して行うことで、感染のリスクを抑えることができますよ。
妊娠初期の喉の痛みはよくあるけれど長引く場合は病院へ
妊娠初期は、妊娠にともなう体の変化により喉の痛みが起こることがあります。
喉の痛みがあるときは、はちみつや生姜など痛みを和らげるものを口にしたり、水分をしっかり補給したりすることが大切です。加湿器を使用して室内環境を整えるのも効果的ですよ。
喉の痛みが続く・高熱があるなどの場合は、感染症の可能性もあるので、早めに病院を受診してください。
- 妊娠初期に喉の痛みを経験するママもいる
- 妊娠初期の喉の痛みは妊娠にともなう体の変化が原因
- 水分や喉にやさしい食べ物で痛みを軽減させよう
- 薬は自己判断で使用せず、医師の指示を仰ごう
- 喉の痛みは感染症が原因の場合もあるため医療機関を受診しよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
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記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。
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