
【医師監修】妊娠初期の咳は赤ちゃんに影響する?対処法や感染症の予防法も解説
妊娠初期に咳が続くと「赤ちゃんに影響はないの?」と不安になりますよね。
また「妊娠と関係あるの?」「咳が止まらないときの対処法は?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
この記事では、妊娠初期の咳による赤ちゃんへの影響や、妊娠中でもできる対処法や予防策について詳しく解説します。
妊娠中の咳に悩んでいる人や、咳を悪化させないための対策を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
妊娠初期に咳が続くと「赤ちゃんに影響はないの?」と不安になりますよね。
また「妊娠と関係あるの?」「咳が止まらないときの対処法は?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
この記事では、妊娠初期の咳による赤ちゃんへの影響や、妊娠中でもできる対処法や予防策について詳しく解説します。
妊娠中の咳に悩んでいる人や、咳を悪化させないための対策を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
妊娠初期に咳が止まらない…妊娠との関係はあるの?

咳の症状と妊娠との関係について、医学的に明確なエビデンスはありません。
妊娠にともなう血液量の増加によって咳がもたらされる、という説もありますが、医学的に証明されているわけではないのです。
妊娠初期に咳が止まらないときは、風邪などの感染症の可能性を疑いましょう。
妊娠初期の咳は赤ちゃんに影響する?

軽い咳であれば、赤ちゃんに直接悪影響を与えることは基本的にありません。
しかし、激しい咳が続くと腹圧がかかり、子宮の収縮を引き起こすことがまれにあります。
また、風邪や感染症が原因の場合、赤ちゃんに影響を及ぼすこともあります。強い咳が長引く場合は、早めに医師に相談しましょう。
咳が出るときに考えられる原因とは?

「妊娠によって咳が出る」という医学的なエビデンスはありません。そのため、咳が出るときは妊娠以外の原因を考える必要があります。
ここでは、咳が出るときに考えられる原因について解説します。
風邪
妊娠中は免疫力が低下し、通常よりも風邪を引きやすい状態です。
風邪はウイルスが原因で起こる感染症で、咳のほかに鼻水や喉の痛み、発熱、倦怠感などの症状がともないます。
高熱がなければそのまま様子をみていて大丈夫ですが、咳が長引く場合や高熱が出ている場合は病院を受診しましょう。
咳喘息
咳喘息は、咳だけが長期間続く病気です。喘息特有の「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸音や息苦しさなどはなく、乾いた咳のみが長く続きます。
夜間や早朝に咳が悪化しやすく、風邪を引いたあとや妊娠中に症状が出ることもあります。
長期間咳が止まらない場合は、医師に相談し適切な治療を受けましょう。
インフルエンザ
インフルエンザは、高熱、関節痛、強い倦怠感をともなう感染症です。
妊娠初期にインフルエンザにかかると、赤ちゃんに神経管障害や心奇形などの先天的な異常が現れる可能性があります。
妊娠中にインフルエンザが疑われる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
新型コロナウイルス
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、発熱、喉の痛み、倦怠感、咳、息苦しさなどが主な症状です。妊娠中は免疫力が低下しているため感染しやすく、重症化のリスクもあります。
嗅覚・味覚異常をともなうことが多いですが、変異株である「オミクロン株」ではこの症状はあまりみられず、腹痛や下痢、強い喉の痛みが多く現れます。
咳以外にも気になる症状があり、感染の疑いがある場合は、速やかに検査を受けて医療機関の指示に従うようにしましょう。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎は、細菌の一種であるマイコプラズマによって引き起こされる肺炎です。
最初に発熱、倦怠感、頭痛などの症状が現れ、3〜5日ほどしてから咳の症状が現れます。
乾いた咳から徐々に強い咳に変化するのが特徴で、咳は3〜4週間ほど続き、熱が下がってもしばらく残ります。
熱がおさまっても咳が続く場合は早めに医師に相談し、適切な治療を受けましょう。
妊娠初期に咳が止まらないときの対処法は?

つらい咳の症状をなんとかしたいと考えている妊婦さんもいるでしょう。ここでは、妊娠中でも安心して実践できる咳の対処法を紹介します。
水分をこまめに摂る
水分をしっかり摂ることで、喉の粘膜を潤し、咳の症状を和らげることができます。
特に妊娠初期はつわりの影響で水分不足になりがちなので、こまめな水分補給が大切です。
温かい飲み物は、喉を潤し体の冷えを防ぐ効果が期待できます。白湯やカフェインレスのハーブティー、生姜湯などは、妊娠中でも安心して飲むことができておすすめですよ。
ただし、カフェインを含む飲料や糖分の多いジュースなどは控えましょう。はちみつも喉のケアに役立ちますが、摂りすぎに注意してくださいね。
部屋の湿度を適切に保つ
空気が乾燥していると喉の粘膜が刺激され、咳を悪化させる原因となります。特に冬場やエアコンを使用する環境では、湿度が低くなりやすいため注意が必要です。
加湿器を使う、濡れたタオルを部屋に干す、コップに水を入れて置いておくなどして、湿度を調整しましょう。
理想的な湿度は40〜60%程度です。湿度計も活用して、適切な環境を維持しましょう。
のど飴をなめる
のど飴をなめることは、喉の乾燥を防ぎ、咳を抑えるのに役立ちます。ただし、妊娠中はのど飴の種類や服用方法に注意する必要があります。
一般的に、のど飴には以下の種類があります。
のど飴の種類
医薬品
症状を改善する効果が期待できる成分が含まれる。
医薬部外品
症状改善よりも予防を目的とし、医薬品よりも効き目がおだやか。
食品
医薬品や医薬部外品の効果はなく、お菓子の一種。
医薬品と医薬部外品に分類されるのど飴のなかには、妊娠中の服用が推奨されていないものもあります。服用する前に医師に相談し、判断を仰ぎましょう。
また、のど飴には糖分が含まれるので、なめすぎると虫歯や血糖値上昇のリスクが高まります。服用する際は、なめすぎに注意してくださいね。
薬を飲むときは医師に相談する
妊娠中は、市販の咳止め薬を自己判断で服用しないようにしましょう。
一部の薬は赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるため、事前に医師や薬剤師に相談することが大切です。必要に応じて、妊娠中でも服用できる薬を処方してもらえることもありますよ。
咳が長引く場合や、咳以外の症状(発熱や息苦しさなど)がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
妊娠初期の感染症を予防するには?

妊娠初期はホルモンバランスの変化や免疫力の低下により、風邪や感染症にかかりやすくなります。咳を引き起こす病気を予防することは、妊婦さん自身の体調管理だけでなく、お腹の赤ちゃんを守るためにも大切です。
普段の生活でできる予防対策を意識し、健康的な妊娠期間を過ごしましょう。
手洗いを徹底する
手洗いは、ウイルスや細菌の感染を防ぐために最低限やっておきたい対策です。
特に帰宅後や食事の前、トイレのあとには、石けんを使ってしっかりと手をこすり、清潔な状態を保ちましょう。
なお、うがいについては、感染症予防の有効性を示す十分なエビデンスはなく、世界保健機関(WHO)も感染症予防を目的としたうがいは推奨していません。
どうしてもうがいをしたい場合、妊娠中は「ポビドンヨード(ヨウ素)」が含まれるうがい薬の使用は控えてください。過剰に摂取すると、赤ちゃんの甲状腺機能に影響が出ることがあります。うがい薬を使うときは「アズレン」が主成分のものを選びましょう。

また、ウイルスの量と、実際にウイルスが気道粘膜に入り込んで症状を引き起こすかどうかは別の問題です。
このことから、うがいによって仮に上気道のウイルス量が減ったとしても、必ずしも感染症の発症を防げるわけではないのです。
人混みはなるべく避ける
人が多く集まる場所では、風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染するリスクが高まります。
特に、電車やバス、職場などの閉鎖的な空間は、咳やくしゃみなどによってウイルスや細菌に感染するリスクが高いため、注意が必要です。
妊娠中は混雑する時間帯をなるべく避けて移動する、外出時にはマスクを着用するなどの対策を心がけましょう。
また、必要のない外出を控え、買い物はネット通販で済ませるのも有効です。
「妊娠したかも」と思ったら

「生理が遅れている」「なんとなく体調がいつもと違う」と感じると、妊娠の可能性を考える人もいるでしょう。
妊娠がわかったら、早めに適切な対応を取ることが大切です。まずは妊娠の有無を確認し、必要に応じて産婦人科を受診しましょう。ここでは、妊娠の確認方法と、その後の対応について詳しく解説します。
妊娠検査薬を使う
まずは妊娠検査薬を使って確認しましょう。
妊娠検査薬は、尿中に排出される「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」というホルモンを検出し、妊娠の有無を判定する仕組みです。
一般的には生理予定日の1週間後以降の使用が推奨されています。検査の時期が早すぎると正確な結果を得られないので、使用時期は必ず守りましょう。
産婦人科を受診する
妊娠検査薬で陽性が出た場合は、できるだけ早めに産婦人科を受診しましょう。
医師の診察を受けることで、妊娠の確定診断を受けられるだけでなく、子宮外妊娠などの異常妊娠でないかもチェックできます。
病院を受診する一般的なタイミングは、生理予定日の1〜2週間後(妊娠5〜6週)頃です。妊娠が確定したら、母子健康手帳の交付や今後の妊娠生活についての指導を受けることになるため、早めに準備を進めていきましょう。
妊娠初期の軽い咳は赤ちゃんにほぼ影響しない。日頃のケアで悪化を予防しよう!

咳と妊娠との関係について、医学的に確立されたエビデンスはありません。咳が出るということだけで、赤ちゃんに影響が及ぶことはほとんどないので、心配しなくても大丈夫です。
ただし、激しい咳が長引く場合や、ほかの症状をともなう場合は医師に相談することが大切です。場合によってはインフルエンザなどの感染症の可能性もあります。
お腹の赤ちゃんのためにも、違和感や不安を覚えたら医療機関を受診しましょう。
- 「妊娠によって咳がもたらされる」という医学的なエビデンスはない
- 妊娠初期に咳が出るときは、風邪や感染症の可能性がある
- 妊娠初期に咳が出ても、赤ちゃんに影響することはほとんどない
- 咳を和らげるためには、温かい飲み物・加湿・のど飴などが効果的
- 手洗いを入念に行う、人混みを避けるなどして咳を予防しよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本サイトでは正確な情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、妊娠期の母体の状態は個々人により異なるためすべての方に適用できるものではございません。
記事の一部では妊娠中の方から寄せられた体験談を紹介しておりますが、個人の実体験に基づいており医学的根拠があるものとは限りません。専門家の見解と異なる意見も含まれるためご注意ください。
掲載情報に基づく判断はユーザーの責任のもと行うこととし、必要に応じて適切な医療機関やかかりつけの病院などに相談・受診してください。
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