【医師監修】妊娠4ヶ月(妊娠12〜15週)|初期の症状・過ごし方・赤ちゃんの様子を解説
この記事では、妊娠4ヶ月のママによく見られる症状や赤ちゃんの様子について解説します。体調の変化や準備すべきことを知り、快適な妊娠中期を目指しましょう。
妊娠4ヶ月はいつ頃?どんな時期?
妊娠4ヶ月は妊娠初期の最後の月であり、妊娠12〜15週を指します。
妊娠中の流産の約8割は妊娠12週までに起こることから、妊娠4ヶ月の初めは「妊娠12週の壁」とも呼ばれる重要な節目です。
一般的に妊娠12週を過ぎると流産の確率が大幅に低下し、「安定期」と呼ばれる期間に入ります。つわりが落ち着き、食欲も戻ってくるでしょう。
妊娠4ヶ月のママの体はどうなってる?
妊娠4ヶ月のママの体はどのように変化していくのでしょうか。妊娠4ヶ月のママの見た目と体のなかの変化についてそれぞれ解説します。
見た目の変化
妊娠4ヶ月のママは、子宮が大きくなるのに伴いおなかがふっくらとし始めます。妊娠15週のおわりごろには、子宮は新生児の頭程度(直径約10cm)の大きさになり、おへその下あたりまで上がってきます。
また、個人差がありますが、乳腺が発達し乳房のサイズが大きくなります。乳輪にチクチクとした痛みを感じるママや、色が濃くなってくるママもいるでしょう。
また、ママの体の血液量が増え、血液循環がよくなることで顔が赤くなることもあります。
このように、妊娠4ヶ月のママは、少しずつ妊婦らしい体型に変化していきます。
体のなかの変化
妊娠4ヶ月になると、つわりが治まり食欲が戻ってくるママもいます。
おなかのなかでは胎盤が完成します。胎盤は赤ちゃんとママをつなぐ大切な器官です。胎盤からつながる臍帯(へその緒)を通じて、赤ちゃんはママから酸素と栄養を受け取り、酸素を送り返します。
また、胎盤ができることでホルモンバランスが安定します。基礎体温が下がり、熱っぽさを感じなくなってくるでしょう。
妊娠4ヶ月の赤ちゃんの様子は?
妊娠4ヶ月の赤ちゃんは、胎盤の完成に伴いさらに成長します。妊娠4ヶ月の赤ちゃんの大きさや動き、成長について詳しく解説します。
赤ちゃんの大きさ
妊娠4ヶ月の赤ちゃんは、身長約15cm、体重約120gです。
赤ちゃんの体重は妊娠3ヶ月のころと比べて約4倍になり、オレンジ1個分ほどの重さに相当します。
赤ちゃんの動き
妊娠4ヶ月は羊水の量が増え、赤ちゃんが活発に体を動かすようになります。
背中を伸ばす、手足を動かす、手を握りしめるといった様子を超音波検査で確認できるでしょう。
ただし、妊娠4ヶ月ではまだ胎動を感じることはできません。
赤ちゃんの成長
妊娠4ヶ月の赤ちゃんは脳や内臓、手足などがほぼ完成し、それぞれの機能が発達する段階に入ります。骨や筋肉なども発達し、肝臓は胆汁を作り、腎臓は尿を作って膀胱に送るようになるのです。
赤ちゃんの目は閉じたままですが、顔には胎毛も生え始め、口を開けたり閉じたりできるようになるでしょう。
妊娠4ヶ月にやっておくこと
ママの体調が安定してくる妊娠4ヶ月。妊娠4ヶ月にやっておきたい準備や取り組むべきことを理解し、妊娠生活を楽しみましょう。
分娩予約をする
妊娠4ヶ月は多くのママのつわりが落ち着くころです。まだ出産する産院を決めていないママは、分娩方法や費用面を確認し、妊娠4ヶ月のうちに分娩予約をしましょう。人気のある産院は早めに予約をしないと枠が埋まってしまう可能性があるため、早めに行動できるとよいですね。
妊婦健診を受けている病院で分娩する場合は必要な書類に記入をするだけですが、別の産院で分娩したい場合は自分で分娩予約をする必要があります。出産予定日と週数などを伝えて分娩予約を取りましょう。
また、里帰り出産を考えている場合も早めの分娩予約が大切です。分娩予約を早めに済ませ、余裕をもって出産の準備を進めましょう。
マタニティウェアを着る
マタニティウェアは赤ちゃんの安全とママの快適さを考えてデザインされています。
体を服で締めつけてしまうと気分が悪くなるママもいるため、おなかが大きくなる4〜5ヶ月ごろからマタニティウェアを取り入れましょう。マタニティウェアはママの大敵である冷えも防止してくれますよ。
マタニティウェアには、トップス、スカートやパンツ、ワンピースなど、さまざまなアイテムがあります。
乳房やおなかが大きくなってくると、マタニティインナーを準備するママもいるようです。マタニティーインナーは、妊娠中だけでなく出産後の授乳時にも使えますよ。
妊娠中は肌質が変わりやすく、敏感になりやすい傾向があります。コットンやリネンなど、できるだけ肌にやさしく刺激が少ないものを選ぶとよいでしょう。
体重を管理する
ママと赤ちゃんの健康を維持するために、体重の増えすぎ・減りすぎに注意しましょう。
体重が増えすぎてしまうと、高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症の発症や、巨大児や帝王切開のリスクが高まる可能性があるためです。
とはいえ「体重が増えてはいけない」と、ダイエットをするのも避けましょう。近年、体重増加を気にする妊婦さんが多く、結果的に低体重出生児などが増えていることが問題視されています。適度に体重を増やすことはお腹の赤ちゃんのためにも大切なことなので、無理な食事制限をしないようにしましょう。
妊娠中は、たくさんの種類の食材を適量ずつバランスよく摂り、健康的な生活を送ることが大切です。そして、無理のない範囲でウォーキングや軽いストレッチなどの運動を取り入れてくださいね。
妊娠線のケアをする
妊娠4ヶ月から妊娠線のケアを行いましょう。
妊娠4ヶ月ごろから体重が増加し始め、おなかや乳房が少しずつ大きくなるので、妊娠線ができてきます。
妊娠線は一度できてしまうと完全に消すことが難しいため、早めの予防が重要です。
妊娠線は、おなかや乳房、おしり、二の腕など、脂肪がつきやすい部位にできることが多いです。
乾燥を防ぐためにクリームやオイルなどでしっかりと保湿し、皮膚の伸びがよくなるようにマッサージをすると効果的です。
マッサージをするときは、優しい力で行うようにしてくださいね。
妊娠4ヶ月はつわりが落ち着いてくる頃。体重管理をしっかりと行おう
妊娠4ヶ月は妊娠初期の最後の月であり、妊娠12〜15週を指します。つわりが落ち着き食欲が戻ってくる時期なので、体重管理や健康管理に努めましょう。
妊娠4ヶ月は自分のペースで出産への準備を進め、気になることがあれば医師に相談してくださいね。
- 妊娠4ヶ月は妊娠初期の最後の月であり、つわりが落ち着くママが多い
- おなかが徐々にふっくらし、少しずつ妊婦らしい体型に変化していく
- 赤ちゃんは手足を活発に動かすようになるが、胎動はまだ感じない
- 体を締めつけず冷えを防止するマタニティウェアを取り入れよう
- 体重を管理し、妊娠線のケアを始めよう
【注意事項】
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本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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